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hoshikuzu | star_dust の書斎 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

hoshikuzu|star_dustの日記について

書く内容の方針とかはフラフラしているのです。あまり考えていないかも知れません。面白いなぁと思うこと、大事なことだなぁと思うことを書いています。あんまり悲しいことは書かない主義。

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2005-03-12 このエントリーを含むブックマーク このエントリーのブックマークコメント

Microsoft Windows winhlp32.exe (Integer,Heap)Overflow Vulnerability

SA13645

Secunia - Advisories - Microsoft Windows Multiple Vulnerabilities(SA13645)は、2004-12-25に最初に発行され2005-03-09が最終更新日になっています。Solution Status: Partial Fixですので、脆弱性対応のパッチはまだ部分的にしか提供されていないということになりそうです。

同アドバイザリーは基本的に3個通りの脆弱性についてのものです。以下に。

  1. The vulnerability is caused due to an integer overflow in the LoadImage API which can be exploited to cause a heap based buffer overflow. This can be exploited through a website by using maliciously crafted icon, cursor, animated cursor, or bitmap files.
  2. Some errors in the Windows Kernel when parsing ANI files may cause the system to crash. This can be exploited through specially crafted ANI files.
  3. The vulnerability is caused due to a heap overflow and an integer overflow in "winhlp32.exe" when handling HLP files. This can be exploited through specially crafted HLP files.

同アドバイザリによれば上の1番と2番はMS05-002: カーソルおよびアイコンのフォーマットの処理の脆弱性により、リモートでコードが実行される (891711)の修正パッチでFIXされているとされています。また、3番はまだベンダーによるsolutionは提供されていないとのこと。てっきり、MS05-001 HTML ヘルプの脆弱性により、コードが実行される のことかと思い込んでいました。ヘルプという言葉に騙されていた模様です。てへへ

MS05-001 は 'hhctrl.ocx' の脆弱性から来る、HTML ヘルプ ActiveX コントロールのクロス ドメインの脆弱性 - (CAN-2004-1043) なのですね。そして、Secuniaのアドバイザリーの3番は、'winhlp32.exe' のIntegerOverflow(CAN-2004-1361)とHeapOverflow (CAN-2004-1306) なのですねぇ。修正パッチを出すほどでもない脆弱性ということなのでしょうか?素人なのでよくわかりませんがヒープバッファオーバフローとか整数オーバフローとかは場所さえ特定出来てしまえば直すのは簡単なのではと思うのですけれど違うのかなぁ。オーバフローしているかどうかの検査って確かに大変なのかもしれませんけれど。まぁ定例のWindowsUpdateもお休みでしたのできっと危険なしろものではないというお考えなのでしょう。

画像とかアニメアイコンとかを見た瞬間にヤラレ(MS05-002)というのは確かに超危険だったので早く修正パッチが出てくれて嬉しいのですが、(ヘルプを操作するなど)人間の手が介在してはじめて悪意あるコードが実行されるタイプの問題への修正には及び腰のような気がします。同じ工数だろうとしか思えないのですよ。どちらもオーバフローですしね。

追記

この件、Re: MS05-002で CAN-2004-1306は? : 投稿 : HotFix Report BBSの記事の方が簡潔でよろしいかと。

Windows98/98SE/MeへのMS05-002適用で様々な不具合

2005/04/13追記:MS05-002ないしKB891711関連を検索してご訪問頂いた方にご案内いたします。当日記の記事、■MS05-002改訂版 for Windows 98、98SE および ME がリリースされました。を是非ご覧下さい。不具合修正の為の改訂版のパッチが出ているようです。

Win98系にようやく出たMS05-002でしたが適用することによって様々な不具合が出ているとのことです。下記をご覧下さい。

上のスレッドによれば不具合は以下のようなものであるようです。

  • デスクトップが表示されない
  • EXCELが起動しない
  • 何かしようとするとブルースクリーン
  • ログイン後に不安定になって落ちる。

この他、海外でのトラブルでは、Firefoxがクラッシュして使えなくなるという報告も。

なつかしのDr. Watsonが、「Windows KB891711 component が Windows system filesを変えてしまっている」というエラーメッセージを出すそうで。

特徴として、KB891711.EXEが、スタートアップフォルダにはいっていること、そして、さらにはレジストリにおいて自動起動されるサービスとしても登録されているとのこと。(変だにゃぁ)

C:\WINDOWS\SYSTEM\KB891711\KB891711.EXE 
HKLM\..\RunServices: [KB891711] C:\WINDOWS\SYSTEM\KB891711\KB891711.EXE

この起動されている背景タスクであるKB891711.EXEを殺すことでシステムは安定に向かうと言われていますがどうなのでしょうか。KB891711.EXE(MS05-002)をアンインストールする人も少なくないでしょうね。OSレベルで不安定になったら困りますので。でも、MS05-002を当てていないとやられてしまうスパイウェア(感染もする)があるとニュース記事にもなっていましたので簡単にパッチをはずせば良いというわけにもいきません。

余談ですが、ここ数日で検索エンジンに徐々にKB891711.EXEの文字がのっている記事(海外)が増えています。特にスパイウェア関連で「調子がおかしいから」HijackThisというツールで状況レポートを出力、それを丸ごとBBSに貼り付けて皆に相談する、このような状況が発生しつつあると思われます。スパイウェアのせいではないかもなのですねぇ。

追記(3/13):セキュリティホール memoさんでも取り上げ

3/13追記 - セキュリティホール memoにこの件が取り上げられています。

う〜ん。一刻も早く公式再修正パッチが欲しいところですね。

続きとして海外におけるMicrosoftテックサポートの様子を書きました。興味深いです。

シュレーディンガーの猫と観測問題

観測問題

観測問題、パズルの話題ではありません。物理学的にはコンセンサスの得られていない自然哲学の問題とでも言えばいいのでしょうか。観測問題を中学生の時に知ってから私は人生の中でたびたびシュレーディンガーの猫の話題に想いを馳せるのです。個人的には面白すぎなのです。はてなのキーワードから拾って見ましょうか。

フォン・ノイマンはその著書、「量子力学の数学的基礎」で量子力学の数学的な基礎付けに成功しました。この本、70年近く読まれているのです。無限次元線形空間を基礎としてその世界の上での宇宙を記述する方法を発見したということになりましょうか。

ノイマンは(政治的には超タカ派でソ連に一国も早く原爆を落とせと常に言っていた人なのです、キライ。)物理学上の大問題「収縮はいつどこで起きているか」について人間の意識内で起きていると言いました。

私はノイマンの意見に賛成できません。人間が滅びたらこの宇宙において収縮が発生しない、人類の誰も観測しないから観測問題など存在しない、という意見には同意しかねます。あまりに主観的で、心に宇宙の支配権を与えているような気も致します。

かといって多世界解釈にも与(くみ)しません。我々が住んでいるこの宇宙はひとつです。常に分裂し続けている宇宙観などオッカムの剃刀で一刀両断です。

余談ですが、量子コンピュータが通常のコンピュータとは異なり「デバイスが小さいから演算スピードが速いだけではなく、本質的原理的に演算速度を速めている」という説があります。理論的基礎付けには大体において2派あり、片方は多世界解釈による宇宙論にその根拠をおいています。この宇宙が常にパラレルな並行宇宙を生産しつづけており、量子コンピュータはその並行宇宙から計算結果を盗んでくるのだそうです。たとえば100万桁の足し算をするのならば100万個の宇宙を考えてそれぞれから1桁ずつ答えを持ってくるのですよ。信じられませんよねぇ。2派ある1派が以上のような世界観で研究を進めているわけですが、もう一派はというと、多世界解釈は導入しないものの、数学的定式化については多世界解釈派と同じものを使っているらしいのですね、解釈をしていないだけのよに見えます。本当に量子コンピュータが大成功を収めるとは、今の私にはとても思えません。無論量子デバイスはスケールダウンの効果が出てくるので速度面で大いに有用ですがね。大風呂敷のようなオマケのスピードは出てこないというのが私の考えです。閑話休題。

実験結果の説明にコペンハーゲン学派の確率解釈だけで考えておいて、観測問題、波束の収束問題については、深く考えないというのが多くの物理学者の考えではないでしょうか。私はそれもキライなのですよ。確率解釈というのは統計力学に逃げてしまっただけという不満が残るからです。

私にとっての作業仮説ですが(何の?)、観測は(波動の収縮は)まだ未発見の素過程で発生していると思われてなりません。隠れた変数は量子力学の中にはありませんが隠れた事象がみつかるに違いない、そしてその現象は新しい理論を生み出すだろう、新理論を基礎に統計的な処理を施せば現在の量子力学の導出が可能だろう、そのように思うのです。丁度ニュートン力学が統計力学として発展しかつての経験値的な熱力学を綺麗に全て説明しつくしたように。

プランクスケールの素過程において「何か」が観測をしている、私たちマクロの存在は全てその観測結果をコピーしたり伝達したりして生まれている記録の保持者なのだと思っています。シュレーディンガーの猫は記録装置です。実験装置の中の放射性元素が崩壊してガイガーカウンターにスイッチを入れるその過程の中に素過程が潜んでいるのでしょう。素過程が何かを見て選択しているのです。選択するがゆえに、この宇宙は多世界を脱してひとつのコスモスになっていると考えています。無限に拡大していく多世界の中からそれぞれの素過程がひとつの宇宙を選択しているのです。

実は私はその素過程には詩的な表現を使えば「英知」があると思っています。もっといえば「自由意思」さえ存在しているとさえ思っています。選択こそが自由意思のアトムです。

ちょうど物質の構成要素にアトム(原子)があるように、私たちの心にもアトムがあるのだと考えています。そしてそのアトムはあくまでもこの宇宙の基本構成要素群と基本構成要素群との間の情報交換であるような素過程です。幽霊のような、心霊的なような、そういう問題ではなくて生き生きと活動する宇宙の唯物的表現なのですね。

■雑記

スキーマ

この日記ではHTMLを手書きで書き下しているわけですが、個人的にはやっぱりスキーマが欲しいですねぇ。スキームではありません。スキーマです。HTMLの書式には無限の可能性があるわけですけれど、スキーマを文書ごとに(丁度スタイルシートのように)与えておけばHTMLの書式を簡略化できるようになっていればいいのになぁと。Wiki的な発想ではありません、念の為。スキーマをひとつのサイトで定義し、あとはコンテンツごとにサブスキーマを定義したい。ほんとにそう思います。

被サーチ

「ニセ札の作り方」で検索してこないように。犯罪です。

マイノリティレポート

スラッシュドットをなにげに眺めていたら映画「マイノリティレポート」について書いてあったので本日DVDを借りてきました。面白かったぁ。犯人は一撃でわかったのですが最後になるまで真の動機はわからなかった。また、神扱いのプリコグ(主としていやおうなしに殺人のみに感知能力が高いゆえに、殺人事件を未然に予防する予言者の役割。但し、その役割のゆえに、人間としての生活は出来ずに機械設備に組み込まれ覚醒しているのでもなく睡眠しているのでもない可哀想な存在)が本来の人間としての立場で重要な示唆を主人公である(私の)トム・クルーズに話しているのですが、それが伏線であることに気がつく人がどれだけいるのだろうとも思いました。キリスト教にもひっかけてあると思うのですが、死者は蘇りあなたを守護するのです。

原作の短編小説も買ったのですが映画と違いすぎ!原作は革命小説だった。

tamotamo 2005/03/15 16:40 「本当に量子コンピュータが大成功を収めるとは、今の私にはとても思えません」
とのことですが、科学に詳しい人が「量子コンピュータは原理的に不可能だ」と
言うのを初めて目にしたので、興奮しています。私は多世界解釈が一番理解しやすい
と思っているので、量子コンピュータが「デバイスが小さいから演算スピードが速い
だけ」という意見のほうが初耳でした。今後も思索を深めたら是非公開してください。
楽しみにしています。

「我々が住んでいるこの宇宙はひとつです。常に分裂し続けている宇宙観など
オッカムの剃刀で一刀両断です」ともおっしゃっていますが、私としては
「観測は(波動の収縮は)まだ未発見の素過程で発生している」という説の方が
無用に複雑化しているように見えます。多世界解釈はその名前から受ける印象
とは異なり、「どこかで観測が起こる」ということ自体に問題があるとして、
非局所性を重視している解釈だと思っています。これは事態をややこしくする
どころか、単純化してくれる解釈だと思っています。(解釈というよりも、
経路積分のアイディアとちょっとした統計から導かれる単純な図式に過ぎない
というか…?)

私は議論を始めるつもりではありませんし、それだけの知識も持ちあわせて
いませんが、とっても興味深かったので、つい長文でコメントしてしまいました。
どうぞご容赦ください。

hoshikuzuhoshikuzu 2005/03/15 21:32 tamo様、コメントをありがとうございます。私の独り言を読んでいただいてとても嬉しいです。私は議論を出来るほどの才はありません、外野席にいる野次馬なのです。(^^).
デビット・ドイチュ流の多世界解釈による量子ビットが真の意味で成立しているならば、量子チューリングマシンの構築が出来ることでしょう。(例えば)NP完全とされる問題が多項式計算時間で解けてしまいます。この瞬間に私達は現存している電子情報上の暗号方式を全て棄却することになるでしょう。従来の暗号文はBase64でエンコードしたものと同様に平文になりさがってしまいます。ドイチュによれば多世界が計算結果を私たちの世界に「にじませて」教えてくれることになります。他の多世界に私たちの計算結果を教えますのでお互い様なのですが。ところで現状はどうなのか。ショアによる因数分解、量子ビットを使って(離散フーリエ変換を応用し)あっというまに解いてしまう方式も、もしも【実用化出来るのならば】私はひどく驚くことでしょう。ドイチュの世界観、多世界解釈を支持する明確な産業マシンが出来たことになります。恐らく産業革命がおきるでしょう。どのような革命なのかは想像も出来ませんが。IT革命などと比べられない巨大なものになります。子供に与えるオモチャで全地球天候シミュレータが遊べる世界が到来してしまうことでしょう。ポリゴン計算は打ち捨てられ、かわりになんらかの陰影処理を大規模平行計算するアルゴリズムが出てくるのではと予想しています。細胞内の複雑な分子群の挙動もシミュレーションされるようになることでしょう。理論導出された、全地球天候計算よりも複雑で長大な計算がシミュレートされ実際と同じになるかどうかで勝負が競われ、薬学医学生物学ともどもようやく夜明けを迎えることになるのでしょう。未来において振り返ったときに、ショアの因数分解が突破口だったと、そして膨大な数の研究者が量子ビットと量子回路について一定の成果を得た年を人類の文明の誕生の年と呼ぶことになるでしょう。インパクトは巨大です。脳内細胞の動きもシミュレートされるようになり私達の世界は真の意味での電子頭脳を持つに至ることでしょう。
しかしながら、そのような夢はあるにせよ、私はショアの因数分解が量子コンピュータで計算され、万人に証明される形で(たとえば携帯電話に応用されるぐらい)提供されない限り、そのような未来が来るのだということを信じることが出来ません。デビット・ドイチュの多世界解釈による量子ビット構築・演算はどうしても信じることが出来ません。大地は平らであり球形ではないと言い張る頑固な旧世代の人間なのかもしれません。

hoshikuzuhoshikuzu 2005/03/15 21:56 BeforeNP完全、AfterNP完全という暦を作らなくてはいけませんね。
さて、私は人間の「観測による」波束の収縮のみならず自然界において人間が介在しない波束の収縮が客観的に発生しているという立場をとっています。早い話がそこらの石ころは常に波束の収縮しっぱなし、という立場です。遠くの恒星が死を迎え多量の光子を四散させ、その一部が冥王星の外側の第10番惑星の地表にそそいだ時にも、波束の収縮が客観的に発生することでしょう。従来古典論で取り扱ってきた世界は「大多数が常に収縮しっぱなし」のマクロな状態であり、量子論で取り扱う世界は「主として人為的に波束の収縮を起こしえる」ミクロな状態と考えています。どちらの世界も状態の時間発展に関する微分方程式で表現されていますよね。そしてこれは決定論の世界です。量子論は決定論ではないと我々は聞かされていますが方程式を見ればきちんと状態に関して決定論でしか記述されていません。ミクロの世界の決定論からマクロな世界の決定論への橋渡しとしてなんらかの客観的な物理現象が存在しており、その現象が不確定性を伴っていると考えています。不確定性原理は導出されたものではなく「原理的仮定」だと思っています。この「原理的仮定」を説明できる、より本質的に原理的な物理像が存在してしかるべきと強く推測しているのです。
なお、もしも未知の素過程が存在しないのであるならば、それは即ち量子力学の中で物理像が閉じていることになります。自己完結した美しさというのであるならば私は(操作的な感もありますが)多世界解釈こそが最もふさわしいと考えています。逆に言えば多世界解釈を私が選択しないのは量子力学だけではこの宇宙は描写できていないと信じるからです。
量子コンピュータがもしも成功を収めるのなら私の目が黒いうちに願いたいものです。

以上は議論したいのではありません。私なりの感じ方をつたない文章で書いてみたかったと、それだけです。長文をこちらこそご容赦下さい。

tamotamo 2005/03/16 23:37 因数分解でさえアルゴリズムを考えるのが大変だったのですから、もし量子で
因数分解が解けるようになっても、量子チューリングマシンのように社会に
インパクトを与えるまでの進展は (可能だとしても) まだまだ先の話ですね。
そういう意味では、安心できます。:)
(暗号がダメになるんだから、因数分解だけでも大変ではありますが。)


「人間が介在しない波束の収縮が客観的に発生しているという立場」

これは正しい、というか、多世界解釈と同じですね。実験室のどこかで
何かが起こると収縮するというのではなく、世界全体として同一かどうかで
干渉が起こるかどうか (収縮するかどうか) が決まるという話ですから。


「方程式を見ればきちんと状態に関して決定論でしか記述されていません」

そうです。その通り。意見はほとんど一致しているようですね。


「ミクロの世界の決定論からマクロな世界の決定論への橋渡しとしてなんらか
の客観的な物理現象が存在しており、その現象が不確定性を伴っている」
「不確定性原理……を説明できる、より本質的に原理的な物理像が存在して
しかるべき」

多世界解釈ではこれを「多世界みたいな何か」ととらえているわけで、
それを「客観的な物理現象」としての多世界と考えると「馬鹿みたい」になり、
「何かであって、そこに実体はない」と言うと「解釈を放棄している」と
見えてしまうかもしれません。大多数の多世界解釈信者は後者の立場なので、
hoshikuzu 様からすると「ちゃんと物理像がないんだったら解釈とか言うな」
ということになるかもしれません。

私としては、そのような「客観的な物理現象」という考えをオッカムの剃刀で
斬りたい衝動に駆られるのですが、でも、そういう「客観的な物理現象が存在」
しているはずだという気持ちは進歩に必要な、大切なことだとも思います。

しかし、たとえば「慣性の法則」の背後にそのような「客観的な物理現象」は
知られておらず、またそれを追求する人がほとんどいないのと同様、量子論に
その背後の「客観的な物理現象」を探すのもイバラの道、不毛の荒野でしょう。
この点で hoshikuzu 様が何かアイディアや情報をお持ちであれば、非常に
意義深いことなので、ぜひ知りたいと思います。(ぜんぜん皮肉じゃなく、
そう思います。) それは必然、「多世界」に似たものであろうと想像されます。

と、ここまで書いてきて思うのは、たぶん
「量子力学の中で物理像が閉じている」と考えている私の方こそ
頭が固いんだろうなあ、ということです。世界は本当に不思議で一杯ですね。
きっと、あらゆる人が驚愕するような事実が、これからも発見されていく
ことでしょう。楽しみです。ではでは。

hoshikuzuhoshikuzu 2005/03/17 01:16 またまたコメントをありがとうございます。興味深く拝見させていただきました。嬉しいですね。刺激になります。
最初に。慣性の法則って物理量の保存のことで、これは古典力学でのネーターの定理で示されるように、単純にこの宇宙はシンメトリーである、ということを指しているのだと思います。法則が時間とともに変わらず不変であること、を示していますので、いわゆる物理現象ではありませんですね、確かに。物理現象=役者をのせるステージの性質ってところでしょうか。

さて、ここまで読み返してみますと、私は真性のエヴェレット解釈(=真の多世界解釈)とドイチュ流もしくは他の通俗な多世界解釈(平行宇宙同士で情報のやりとりを許容するなど)とをまぜこぜにして書いていました。これは間違いですね。言い直すと、現段階では私は通俗な多世界解釈は明確に否定しちゃおうかと思っています。かたやエヴェレット解釈の方はと言うと、しばらく保留なのです。新しい実験事実や観測結果が出てくるか、優れた(充分に非常識な)物理理論の登場に期待をしているわけです。もしもこの夢がかなわないのであれば、私はエヴェレット解釈を採用することになるかもしれません。命が短いので夢がかなうかどうかの判定がつくかどうか不安ですけれど。オッカムの剃刀がいつ私の精神を切り捌くのかということですねぇ。
さて、真のエヴェレット解釈では世界を記述するにあたって量子力学で充分です。表現に御幣があるかもしれませんが。別の汎量子論的な物理像は不要です。確かエヴェレットが導入した測度を武器に「所謂」確率解釈は自然に導出されるのでしたよね?そしてシュレーディンガーの猫のパラドックスは、観測装置や観測者をはるかに越えて宇宙全体をひとつの系と見るときにそこには混合状態は無く純粋状態があるのみ、と捉えることでパラドックスではなくなるとのことでした。この意味で客観的な波束の収縮は、真のエヴェレット解釈では本来不要な概念であり、存在していないものと捉えるのだ、と考えております。波束の収縮が純粋状態から混合状態への不意な移行を意味しているとしてですけれども。
子供の頃に想像したことを思い出したので書いて見ます。大事な荷物を輸送する時に衝撃で痛まないように透明なシートで規則的に泡立っているものでくるんでしまうことがありますよね。一部の人はその泡を手でプチプチして喜ぶわけです。このシートの正式名称をなんと言ったか・・・。子供の頃の私にとってその「プチ」1個をつぶすことが波束の収縮だったのです。この宇宙は常にダイナミックに新たに泡立っていて、しかも常にその泡がつぶれて行くんです。純粋状態から混合状態へ。混合状態から純粋状態へ。この幼い世界像はエヴェレット解釈による量子力学的世界像に反しています。量子力学【のみ】からはどこをどのようにいじくりまわしても純粋状態から混合状態への移行は発生しませんので。何かの仮定をこっそりいれていれば別ですけれど。
この泡の大きさは私の予想ではエネルギーと時間の積においてプランクスケールです。変な言い方ですね。(何次元かわかりませんが)時空の各点で局所的に泡立ち、そしてそれがつぶれていく、そこに純粋状態と混合状態との相互変換があります。もっともシンプルに考えると、猫の生き死にの「二つの世界」が共に実在しようとして平行状態にゆかんとしているときに(それは放射性元素の中で発生しています)「二つの世界」が分離できずに「ひとつの世界」に押し潰されます。プチっと。神様の趣味で(笑)。猫の箱の中でいつ「二つの世界」に分離しようとしたのか、いつ「ひとつの世界」に圧殺されたのかについては幼い私の想像外のことですけれども。時空同士の(実は宇宙にとってみれば自分自身同士の)分離と統合が局所的に発生しつつ全体的にはホロニックにまとまっている、かけがえのないたったひとつの宇宙を思い描いていたのです。
2つの時空の【距離】が充分に離れるとそこに破裂というか断層が発生します。あたかもカオスのようです。カタストロフィーでもいいかな?蓄えられたエネルギーなり時間なりが押し潰されます。このエネルギーと時間の積がプランクスケールで不規則な変動を起こしているならば、ひょっとしたら量子論的な重力理論と関係があるのかもしれません。相対論とは相容れませんが(笑)。非相対論的量子重力理論です。で、さらにこれを相対論に見合うように武装していくのですね。
子供の頃の妄想でした。orz
こうなるとSFでも書いたほうがいいかもしれません。そうそう、イーガンのSFでも多世界解釈をネタにしたものがありましたっけ。作品名は【宇宙消失】だったかな?イーガンは収縮の主体は人間の主観であるとしました。面白かったけれど個人的にはその世界像は受け入れがたいです。無限に分裂していく平行宇宙がネタでしたから。どの宇宙を選択するかを人間の主観が自由にきめてしまうのです。私の妄想はと言うと、上のプチプチ宇宙で各々の泡に主体を与える立場ですから、これまた量子力学とは合致しませんね。でもまぁそうした泡ツブを上手に使って生物が自由意志を行使しているのだとも思うのです。決定論の方程式からは自由意志が生まれる可能性はすごく少ないものですから、なんらかの意図でもって量子力学以外のスキームをみつけないと自然哲学としては非常に気持ち悪いのです。(そう言えばアインシュタインは自由意志など無いと言っていたっけ。方程式が決定論にしたがっているから。)
ありがとうございました。(^^)

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