新潟のアイドル雑感 その2

最新アルバムに高い評価を与えたRYUTistについて触れてみたいと思いますが、直接彼女たちのパフォーマンスを経験したのは、2012年10月に今はなきThe PLANETで開催された「アイドル☆グラフティーVol.1」のみですので、まだオリジナルメンバーの木村優が所属していた5人体制の時代のみ。それも体調不良で目的であった対バンのNegiccoのパフォーマンスでさえ、あまり記憶にないという状態でしたので語るのもはばかられるのですが、幸いにも彼女たちのパフォーマンスは映像のアーカイブとして非常にたくさん残されていますので、自宅で追体験することが可能です。ごく最近までファンによるライブの撮影が可能でしたし、運営サイドも「30時間りゅ〜すとり〜む」の配信などの企画も含めて、映像をファンに対してインターネットで提供するという積極的な姿勢が見られます。この姿勢についてはNegiccoの運営にも参考にしてほしいくらいです。
その代わり、彼女たちは最近まで基本的に新潟県内のみに限定するかのような活動状況で、TIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)への参加も2013年の1回のみで終わっていました。ローカルアイドルとしての潔ささえ感じさせる、まさに新潟まで会いに来なければいけないアイドルだったのです。そんな彼女たちでしたが、映像のアーカイブを見て彼女たちのすばらしさに触れたアンテナ感度の高い一部のアイドルファンが、東京などから新潟の定期ライブに通う状況が見られるようになってきました。
そして今回のファーストアルバム「RYUTist HOME LIVE」発売で、満を持していたかのような東京でのリリースイベントの開催は、RYUTistもいよいよ活躍の場を県外にも広げていくことを示唆しているかのようです。2011年のデビューから4年という期間を地元で実力の醸成にかけてきた彼女たちが、ここにきて県外進出に乗り出したのにはNGT48の存在が大きいと考えています。NGT48は当初自前の劇場デビューを10月としていました。NGT48が会いに行くアイドルという路線を打ち出しているため、一番影響を受けるのは地元イベントでの活動を中心にしているRYUTistであることは想像に難くありません。だからこそ県外のアイドルユニットとの対バンや県外への遠征が増えているのでしょう。4年という長い時間をかけて醸成された彼女たちの実力は、間違いなく東京などのアイドルファンに見つかるものですし、対バンのアイドルのファンを取り込む力も持ち合わせていると思います。だからこその活動範囲の拡大なのでしょう。とはいっても彼女たちもNegiccoと同様に、新潟という地元を大切にしていってくれることには変わりがありません。
現場をほとんど知らずに書けることはこれぐらいです。今後は現場を経験するなりしてから改めて彼女たちについて書いてみたいと思います。