企画職の募集について

日本のゲーム会社で一般的に企画と呼ばれてる職種がありますが、現在募集してる「ゲームデザインレベルデザイン」は、いわゆる企画職のことになります。


通常、企画職を経験されてる方でもあまり実務経験がないであろう課題(Unityでパチンコを作る)を設定させていただきましたが、Unityを使っての課題提出というと、まだ未経験の方がほとんどと思われるので、いささかハードルが高いかな、、と思ったので、課題のサンプルを置いたのですが、課題サンプル自体はUnityの無料版をDLして、サンプル開いてちゃっちゃと釘(円柱)を置けばすぐ作れて簡単ではあるものの、この「見知らぬツールをDLして(しかも英語)自力で独学しつつ課題」ってのはやっぱりハードル高いのか、企画経験者の応募はまだないんですよね。


まだ募集してから三日なのですが、他の職種に比べて不慣れなツールでの課題ということで、ちょっと補足をしたいと思います。


Unityでの課題を設けた理由

そもそもUnityってナニ?という人はコチラをどうぞ。


いくつかの理由がありますが、私がプログラマとして経験した時のことで、文字だけの企画書・仕様書だけで実装に取りかかると、当たり前のように収まりが悪くてやり直しが繰り返され、一昔前は大きなタイムロスだったのですが、現代はUnityがあるので、実際に具現化したものを置くツールは是非身に付けていただければと思ったのと、募集段階で、とりあえずでもやってみていただいてるだけでも、今後の仕事はとてつもなくスムーズになると思ったからです。


また、どうしても造形がうまくいかず「納得いかん!!俺のアイディアは凄いのに、ツールに不慣れで応募できないぜ!!」ということもおうおうにしてあると思うので、その際はペーパープロト(紙上に書いたゲームの画面)でもいいので是非応募してください。

今なら紙に書いたものをちょっと写メにすれば、すぐ画像にして応募できますしね。


私自身、ゲームを作る際は必ず画面イメージを作って遊んだ感じを見てから実装に取りかかるので、これはゲームデザイン職の方には絶対に持っておいて欲しいスキルです。


実はそうしたことをこれまでのゲーム会社の企画職の方でもやったことない人もよくいますし、むしろ、未経験でもこれからゲームの仕事に挑戦したい!という方々も↑を試せば、自分の才能に気づかれる可能性も多分にあると思います。誰でも最初は未経験ですしね。



企画と呼ばず、ゲームデザインレベルデザインとした理由


企画というと、新規にゲームを企てて、売り上げの見込みとプロダクションの予算をたてて、スタッフを確保しどういうゴールを目指すか伝え、やる気をださせ、各人がなにをすべきかを指示し、プレイヤーがいつどんな体験をするかをつぶさに設定する仕事の総称です。
ちょっと砕けていうと、プロデューサー・ディレクター(≒ゲームデザイン)・レベルデザインといった感じ。


しかし、企画、という行為の名前自体は「新規のモノを企てる」を意味してますが、私の経験的には、2005年まで新規のモノを企てる企画職の人は著しくゲーム業界にいなく、背景的には、NintendoDSiPhoneが登場するまでゲーム業界には大型のタイトルと続編ばかりで新規のものを企てる仕事の機会が著しく少なかった時代がありました。


どちらかというと、ほとんどの人の仕事は、プレイヤーが遊ぶ各ステージをデザインして、どう楽しませるかを受け持つレベルデザイナと、どういうルールがあるゲームなのかを決めるゲームデザイナ(≒ディレクターとも言う)に別れてたと思います。


もちろん、新スタジオに入った暁にはそのどれをやっても実力次第では自由なのですが、最近はアーティストを2D・3Dなど、専門分けすることもある時代なのに企画職だけ、ざっくり総称のままだと、前述の通り違和感があるなぁ、、ということで、ゲームデザインレベルデザインという呼称で募集をすることにしました。


欧米では、いわゆる企画(プランナー)という呼称はむしろプロデューサーのことだけを示し、現場の人はゲームデザインレベルデザインと呼ばれています。
そういう意味では企画募集!というと、まるでプロデューサー募集!というようで重くて(前述の通り、日本的にはプロデューサー経験者の数は少ない)、そういう意味もあってゲームデザインレベルデザインという言い方にしておきました。


もちろん、「俺のすげぇ企画を聞いてくれ!!」的な人も大歓迎ですし、課題を見るより俺の事業計画を聞け!!というだけでも面白いと思います。



そんなわけで、プログラマと企画職が同じ課題ってのはちょっとハードル高いかな?と思いはするものの、基本的な話、最初は不慣れでも、ゆくゆくは私よりゲームツクールであるUnityに慣れてもらわないと、企画の専門職としては雇いずらいという気持ちはありますね(^^;

もちろん、私と同等以上のゲーマーであることも、企画というからには持っていて欲しい素質です。


また、iPhoneでは特にそうなのですが、やはり、文面での企画書よりも、キャッチーなUIを紙で書けることは遙かに重要なので、むしろソレさえできれば万事オッケーということで応募資格の欄には学歴も経験も書かなかったという経緯もあります。

なにより、最近は履歴書の経歴にたいそうなゲームが書いてあっても、iPhoneで洗練されたUIでゲームデザインできるかどうかってのには全然関係無いケースもありそうで。。むしろそんな履歴書に騙されたくないからこその課題。

ペーパープロト一枚で私を唸らせて信用を一発で勝ち取る、そんなデザイナの応募を心待ちにしております。




ゼペット・iPhone開発者大募集のページはコチラ