Curtis / Curtis Mayfield (1970)

howdymoon2005-11-30



カーティス・メイフィールドの1stソロ作品。
今さらナンで?というアルバムだけど、久しぶりに聴いてみたら、これがスゴくいいのだ。昔は「Move On Up」に惹かれていたんだけど、今聴くとどうも退屈でしょうがない(あくまでも他の曲との比較の上でだが)。爽快なリズム感が気持ちいいのだけど、このアルバムの魅力を表しているのは「Move On Up」ではなくて、A面にあたるA-1〜A-4だろう。1曲目の「(Don't Worry) If There's A Hell Below We're All Gonna Go」。歪んだベース音が最後までループされるが、これが通奏低音となって、曲全体を不穏なムードで覆っていく。そのベースに乗るのは例のワウワウ・ギター、コンガ、ホーン、ストリングス。暗く沈んだ冷たいファンク・ミュージックだ。


ポリリズミックな「We The People Who Are Darker Than Blue」の攻撃的な歌詞もドライアイスのように熱い音楽だ。その一方で、「The Makings Of You」「Miss Black America」のような温かなラヴ・ソングが同居しているところがこのアルバムの素晴らしいところ。歌詞カード見ながら聴くことをオススメします。