The Real Thing The Songs Of Ashford,Simpson & Armstead / Various Artists （編集盤）

今日届いたばかりのアルバム。
Aceから出ているソングライター・シリーズは、
それぞれの入門編としても十分だし、
何曲かはマニアックな選曲もちゃんと用意されていて、
音楽好きにとってはうれしいんだけど、
ちょっとばかり悩ましいシリーズになっている。

その中でもこれはアシュフォード＆シンプソンが
モータウンに移る前の’60年代後半に
提供した曲を集めたコンピレーション。
しかも今回はJosie Jo Armsteadとの共作も何曲か入っているため、
こんなタイトルになっているのだ。

この頃は特にScepter/ Wandとの関係が深かったのか、
シュレルズやチャック・ジャクソン、マキシン・ブラウン、
はてはロニー・ミルサップやB.J.トーマスといった
カントリー畑の白人アーティストにも提供している。
'60年代中盤という時期的なものもあって、
後のモータウン時代のような路線とはまた違った曲が楽しめるもの。
クリスタルズ、シュレルズ、シフォンズ、ジュエルズといった
ガール・グループの曲は、勢いがあって、文句なしに楽しいポップス。
特にシフォンズの「The Real Thing」と
ジュエルズの「Smokie Joe's」が好みだ。
これもガール・グループなんだろうけど、
Candy & The Kisses の 「Looky Looky（What I Got）」も愛らしい。

一番のお気に入りはドリス・トロイの「Please Little Angel」。
それとヴァーノン・ギャレットはソウルフル度から言えば、
格の違いを見せつけてくれるダイナマイトなソウルになっている。
それから、Scepter/ Wandと言えば、
チャック・ジャクソンとマキシン・ブラウン。
彼らの「I’m Satisfied」もなかなかいい。

後のモータウン時代のような親しみやすいメロディはまだ望めないのだけど、
これはこれで楽しめるものだ。

■Song List
1. Are You Trying To Get Rid Of Me Baby - THE CRYSTALS
2. Too Hot To Hold - BETTY EVERETT
3. Look Away - THE SHIRELLES
4. Love Ain't What It Used To Be - THE DIPLOMATS
5. Same Old Feeling - JO ANN & TROY
6. You're In Love - MAXINE BROWN
7. Only Your Love Can Save Me - BETTY LAVETTE
8. Baby I'll Come - MARY LOVE
9. Cry Like A Baby - ARETHA FRANKLIN
10. I'm Satisfied - CHUCK JACKSON & MAXINE BROWN
11. Dance Children Dance - MARY LOVE
12. You're Absolutely Right - TINA BRITT
13. Mr Creator - THE APOLLAS
14. Looky, Looky (What I Got) - CANDY & THE KISSES
15. Never Had It So Good - B J THOMAS
16. The Shoe Won't Fit - BETTY EVERETT
17. The Real Thing - THE CHIFFONS
18. Smokie Joe's - THE JEWELLS
19. Say It Again - MARIE KNIGHT
20. Please Little Angel - DORIS TROY
21. I Saw Pity In The Face Of A Friend - RONNIE MILSAP
22. Running Out - VERNON GARRETT
23. Let's Go Get Stoned - THE COASTERS
24. I Don't Need No Doctor - SANDY NELSON

The Real Thing : The Songs Of Ashford, Simpson & Armstead