hroko's はてな diary

ゆるふわ気ままな日記です。はてなダイアリーからのインポートを引き継ぎます。

読書メーター 11月のまとめ

2015年11月の読書メーター
読んだ本の数:9冊
読んだページ数:2849ページ
ナイス数:27ナイス

殺人者たちの王 〈さよなら、シリアルキラー〉 (創元推理文庫)殺人者たちの王 〈さよなら、シリアルキラー〉 (創元推理文庫)感想
連続殺人者の父親の教育と血縁で、自分も連続殺人者になるのではと怖れながらも、連続殺人者の心得という、唯一の能力を意識し活用する17歳の高校生...思春期のゆえの衝動・悩みという青春の物語のほか、主人公の異常な家庭環境と恋人の普通の家庭、主人公の思考・行動と親友の普通の思考・行動の対比させて、主人公の特異性を示しながら、連続殺人犯を捜査する市警・FBIに協力するコンサルタントの活躍というミステリという二本立ての構成を楽しめました。
読了日:11月15日 著者:バリー・ライガ
空想東京百景 (講談社BOX)空想東京百景 (講談社BOX)感想
太平洋戦争末期に、虐殺された人々の呪詛により破壊する爆弾で壊滅した東京を舞台として設定した上で、都市の復興と発展の様相を、様々なギミックとガジェットで描いたタイトルどおりの「空想東京百景」です。特定の場所、人物の連作短編の形式を取っていますが、基本的に設定を示すことか風景を描くことを目的にしているので、人物はイマイチな感じです。その分、設定や風景は楽しめます。忘れた頃に、読み返してみようかなという読後感です。
読了日:11月15日 著者:ゆずはらとしゆき
2999年のゲーム・キッズ 完全版 DX (講談社BOX)2999年のゲーム・キッズ 完全版 DX (講談社BOX)感想
塔が中心にある円形の都市、そこで生活するアンドロイドの自意識、自己認識、記憶、人生などをテーマにした短編集です。哲学的な思考実験のアイデア集のような感じです。それぞれのアイデアの前提を冒頭のやや長めのお話で規定しているので、提示されたテーマを自分なりに考えて楽しめます。提示されたアイデアを総括すると、「人の生き方を規定するのはテクノロジーである」でしょうか...
読了日:11月22日 著者:渡辺浩弐
永遠のフローズンチョコレート (ファミ通文庫)永遠のフローズンチョコレート (ファミ通文庫)感想
ヒロインは、街で見かけた適当な相手を殺して楽しむ、ソシオパスか心理的な異常者ですが、それだからこそ、普通で平凡な高校生活を送っていて... そんなヒロインが交際相手の同級生とちょっと気まずくなって、でも、バレンタインデーに仲直り。 女子高校生に見える不老不死の女性と出会って別れて、それで何も変わらない。毒にも薬にもならない、ただそれだけのお話です。 ライトノベルとして、よくできた文章、文体なので、安心して再読して暇つぶしができます。
読了日:11月22日 著者:扇智史
白の断章 (講談社BOX)白の断章 (講談社BOX)感想
サッカーの名門高校に進学した主人公が、部活で挫折して、退部...そんな時に、心臓移植の手術の結果、記憶転移によりドナーの復讐をする少女に出会って、挫折から立ち直っていく物語をベースに、記憶と人格をテーマに...臓器移植による記憶転移...人格の転移と転移した人格とオリジナルの人格の対立を背景に...冒頭と巻末では、記憶と思い出を対比させるようなシーンを描いていたり、ちょっと取り留めない感じですが、それを無視すれば、少し変わったBOY MEETS GIRL なライトノベルを楽しめます。
読了日:11月23日 著者:鏡征爾
Death mask (1) (コンプコミックス)Death mask (1) (コンプコミックス)感想
クトゥルフパスティーシュな世界で、仮面に化粧をすることで様々な能力を使えるという、(戦闘)魔法少女の物語を描いています。ストーリーは、クトゥルフ作品からそのまま持ってきたようなものですが、この作品では「そのまま」だからこそ楽しめます。ヒロイン誕生の物語をうまくまとめています。ただし、元の世界観から、萌え要素はほとんどないですね。
読了日:11月29日 著者:MEIMU
DEATH MASK (2) (コンプコミックス)DEATH MASK (2) (コンプコミックス)感想
インスマウスの影」のパスティーシュ、ただし、仮面をつけて変身する魔法少女もの、という感じです。一つの街が滅びてしまう結末ですが、ヒロインは街が一つ滅びたことは意に介せずに、肉親と戦わなければならないこと、そういう自分に浸りきっています。年齢を考えれば、当然かもしれませんが、なんとなく、残念な印象です。
読了日:11月29日 著者:MEIMU
DEATH MASK (3) (コンプコミックス)DEATH MASK (3) (コンプコミックス)感想
「記した男」、「井戸の中」、「光の者」という3編で構成されています。「井戸の中」は前2巻と同様のパスティーシュですが、他の2作は、いきなり物語の核心が語られています。ちょっと乱暴な展開に戸惑いました。クトゥルフ系の小説を読み返したくなりました。
読了日:11月29日 著者:MEIMU
Death mask (4) (コンプコミックス)Death mask (4) (コンプコミックス)感想
敵と戦う魔法少女ものとしては、お約束な四天王との戦いから、いきなり最終決戦です。しかも、短編です。そもそもが、こういう終わり方ができる設定でしたが、もっとクトゥルフパスティーシュを楽しみたかったです。ちょっと残念です。余った紙幅を、別の作品の導入部分いう感じの中編で補っています。設定も完全に別物です。なんと言いますか、習作という感じで、ガッカリです。
読了日:11月29日 著者:MEIMU

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