タバコ部屋は僕らのパラダイスなのさ!

mixiのノンスモーカーコミュニティに、あるトピックが立った。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=17269536
非喫煙者より喫煙者の方が、仕事が良くできているように見える。多分それは、タバコ部屋のコミュニケーションがあるからだろう。非喫煙者の自分はどうしたらいいだろうか。


超共感したので、これに関するエントリーを書く。


タバコ部屋ってうらやましいよね。

たとえば仕事で接点のない部署の人と、たとえば普段話すことのない上位上司と、話ができる。仕事に関係あることないこと話しているうちに、他の部署の仕事が見えてきて、互いの得意分野が見えてきて、会社全体の方向性が見えてくる。
こういうことは、ぺーぺーのウチはへーそうなのかで終わるけれども、自分の責任範囲が広がるにつれて、手を動かす側から仕切る側にシフトしていくにつれて、少しずつ有益な情報になる場面が増えてくる。
今困っていることはあの人が得意だったかな、こんな人がほしいけどあそこの部に当たってみればいいかな、とか。逆もそう。


もちろんこれは、自社の中だけで完結する話じゃない。パートナーさん、親会社、顧客、そんな人たちともコミュニケーションがとれる。仕事上はそれぞれの立場を背負って、キッチリ一線引いていた人たちも、タバコ部屋ではその垣根が、ちょっと下がる。
ちょっとだけ、本音が聞ける。本音を知ってもらえる。互いの実情が垣間見える。

タバコ部屋って、ホントうらやましいよね。

何が一番うらやましいって、そういうコミュニケーションが、ごく自然にとれること。元々コミュニケーションに苦手意識を抱いている人間には、タバコ部屋はパラダイスに見える。
これは想像なんだけど、タバコ部屋は本当にコミュニケーションに適した場なんだと思う。狭い部屋にあつまるから話しやすい距離、やることと言えば煙草を吸うだけだから暇だし。特に若いうちは話しかけられやすいし、会社になれた頃には誰か知った顔がいるはず。そこから自然とコミュニケーションが始まり、タバコ部屋コミュニティに溶け込んでいく。

仕事以外でコミュニケーションを図るのって、難しいよね。

同じ仕事をしていれば、そりゃあコミュニケーションはとれる。じゃないと仕事にならないから。わからないことがあったら聞くし、みんなに関係ありそうな問題や、今よりもっといいやり方があれば教えるし。進捗も共有して、手があいていたら助けてあげたり。そういうのは大丈夫。
でも仕事以外の関係って、どう作る?

  • 飲み会?同じ部、同じ仕事してても少ないのに、仕事上関係ない人との飲み会なんてある?企画したところで、人集めるあてがないよ。
  • 部活?入りたい部があるなら別だけど、そのためだけに入るのはちょっとね。土日や就業後は好きなことしたいもの。そもそも部活なんてやってる暇あるのかというのもある。
  • 同期?それはいい考えかもしれない。ただ入った年が同じというだけで、全然違う業務なのにお友達。そこから人脈が広がればいいよね。でも広がるかな?
  • えーい面倒だ、直接話しかけようか。でも、そんなことやってる人なんていなくない?少なくとも僕は一回も話しかけられたことはないよ。そもそも知らない人に、何を話せばいいっていうのさ。

タバコ吸わない人は、タバコ部屋に入りにくいよね。

だってそれって、「コミュニケーションが取りたいんです!」ってタスキかけてるのといっしょでしょ?そんな力の入った人には誰だって話しかけずらいよ。
タバコ吸う人はいいよね。たとえコミュニケーションが目的でも、表向きはただタバコ吸いにいくだけだし、たとえ話ができなくても、タバコ吸うっていう目的は果たして帰るわけだからね。*1
タバコ吸わないとそういう逃げ道もないから、話ができずに帰るとなると、「コミュニケーションとるのに失敗した人」になっちゃう。それはリスクがでかいよ。先人がいるならまだいいけど、いないでしょ?そんな人。

どうすればいいんだろう。

わからない。
わかっているのは、自分が、「場」や「立場」、「仕事」なんかを用意してもらえないと、コミュニケーションがすごく大変なんだということ。そこをなんとかするための自分の動き方なんて、まったく思い浮かばない。


でも、そんな僕でもタバコ部屋みたいなコミュニケーションがとれたことがあった。それは少し参考になるかもしれない。
それは、タバコ部屋以外に休憩できるところがない環境。あるデータセンタで作業してた時のこと。そこでは、休憩スペースに煙を吸込む机が置いてあった。タバコを吸う人といっしょに休憩に入ると、そこで休むことになる。煙は大部分がそこに吸込まれるけど、やっぱりにおいは気になる。でもそこでは、喫煙者、非喫煙者入り乱れての井戸端会議が開かれた。僕はあまり話せなかったけどいろんな話を聞くことができた。それが役に立ったかは、ちょっとわからない。


そういう場がないと、コミュニケーションが始められない。始められないっていうのは極端なので、極めて難しい、という表現にしよう。少なくとも僕にとっては正確な表現だ。
禁煙の休憩スペースも徐々に普及してきているけど、そこがコミュニケーションの場として機能するようになるには、まだ結構な時間がかかると思う。
それにたとえ「場」ができたって、自分が本当にコミュニケーションができるか、わからないんだけどね。

*1:タバコ部屋にまぎれる方法として、タバコを肺に入れずに「ふかす」という手もあるかも。でも吐く煙がスッとしてないとバレるとも聞くし、どうなんだろう。