拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

ミレニアム・マンボ

侯孝賢監督『ミレニアム・マンボ』(2001年)に夕張が出ているという情報を佐野さん@ポストコロニアルニュースで知ったので、さっそくDVDを観た。http://blog.livedoor.jp/yisang/archives/10728954.html
台湾人を父に、日本人を母に持つ夕張生まれの竹内兄弟は、台北でヒモとヤクザの間でふらふらしている水商売のビッキー(スー・チー)と共に夕張に行き、「夕張は映画祭の時はにぎわうが、他のときは寂れている」等々を話す。
その眼前には小料理屋をずっとやっている80を超えたおばあちゃんがいる。
このおばあちゃんは、かつて炭坑がたくさんあった頃、いろいろな階級や人種の人々がすれ違った(と書いておく、私が親や親戚から聞く限りでは、真の意味では交わっていなかったと思う)様を見てきたのだろう、そんな印象を受けた。
おばあちゃんが見てきた極東の人(種)の吹きだまり、そしてその残滓。これをどうとらえるか。
それはそうと、スー・チーは綺麗だなあ。