拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

関東支部1月例会

専修大学神田校舎一号館にて、13時からTom Gallyさんの講演からスタート。Internet Archiveからピックアップした過去の外国語教授法の紹介が大変おもしろかった。つまり今おこっている喧々諤々の議論は全く新しくない、と。体罰で外国語を教え込むことの是非を巡る200年前の議論は笑ったが、これ、私が小樽商科大学のESAにいた頃はある意味当てはまっていたのかもしれない(笑)。体罰っていうか、NHKの『英語会話』を毎日暗記してこないと先輩にむちゃくちゃ怒られるというのと、あと「俺のついだ酒、飲めないのかよ」というやつ。ああいう野蛮なノリは今では通用しないだろうなあ。
そうそう、忘れてはいけない。

東大英単

東大英単

そもそもこの本の成立に関わるご講演なのでした。
研究発表は、佐藤憲一さんのAmerican curiositiesネタ(Royal Society of Londonと北米植民地、Philosophical Transactions等々)を拝聴した。佐藤さんの発表はすでに知っているものではあったが、ジョン・ウィンスロップ・ジュニアさんの書簡を王立協会側(オルデンバーグさん)がどのようにcuriosity化するか、つまりイングランドの欲望の対象にするか(当然支配の問題が関わってくる)ということを細かいテクスト分析で示すもので、細かい議論だが非常に明快でわかりやすい、ある意味口頭発表のお手本のようなもので、聞きに来ていた(おそらく専修の学生さんが多かっただろう)はとても感心していたのであった。私はとっとと博論を出版しなさいと煽っておいた。
遠藤さんがオーガナイズしたシンポは、仕事のため途中で抜けざるを得ませんでした。
休日に仕事を片付けなければならないというのは、私のマネジメントも悪いのだろうが、やっぱり量が増えているよなあと夜中にため息、気がつけばもう日曜日の朝なのでした。