拓殖のあと

はてなダイアリーから引き継ぎました。(2018年8月31日)

厨川白村が主人公の作品

10月3日に短期留学生向けの授業をやらねばならないのだが、せっかくだから最近の私の関心である「第二次世界大戦後の英米文学者」について話をしようと思う。当然「アメリカ」ということが大問題になるわけだが、しかしこれはまだあまりに勉強不足だし、今関わっている科研での研究の熟成を待ちたいし、とりあえずは清水春雄と原爆(広島)の話をメインにしようかと考えている。
そんなことを考えつつ、朝8時の研究室で、堆積したプリント整理をしていたら、日経(7月8日)に掲載された清水良典の、以下の作品の書評が出現した。

いつか、この世界で起こっていたこと

いつか、この世界で起こっていたこと

日経の書評は以下の通り。http://www.nikkei.com/article/DGXDZO43493190X00C12A7MZB001/
「橋」という作品が、大正時代の英文学者、厨川白村関東大震災で、津波によって亡くなっている)を扱っているという。当然、東日本大震災と絡んでくる(のだろうか、早速註文したが、期待は高まる)。
かつて、博士論文の準備をしているとき、改造社の全集でこの人の作品を読みまくったことがある。結局一切論文にすることはなかったけれど。