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2015-07-22 江利川春雄『英語教科書は〈戦争〉をどう教えてきたか』読了

[][]江利川春雄『英語教科書は〈戦争〉をどう教えてきたか』読了 09:51 江利川春雄『英語教科書は〈戦争〉をどう教えてきたか』読了を含むブックマーク 江利川春雄『英語教科書は〈戦争〉をどう教えてきたか』読了のブックマークコメント

著者にお恵みいただいてすぐ読みました(ざっとですけれど)。帯の惹句に「英語教科書若者を戦地に送った  戦後70年初めて明かされる〈戦争〉教材の真実とあるが、まさにその具体例がふんだんに盛り込まれている。私、かつて雑誌英語青年』復刻版をガーッと読んで、特に日露戦争あたりの記事軍事用語やら何やらてんこ盛りで驚いたことがあるが、英語教科書でも同様だったというわけである。予想はしていたが、これほどとは思っていなかった。

個人的に気になった箇所。

1988(昭和63)年、すでに文部省検定にも合格していたにもかかわらず、高校2年生用の教科書である中村敬ほか著First English II(1988年3月31日検定済:高校)の第13課War(戦争)の内容が一部の与党議員や学者から攻撃され、それがきっかけでミュージカルのMy Fair Lady(マイ・フェア・レディー)への差し替えを余儀なくされたのである。教材Warは戦争の残虐さを多角的に扱ったものだったが、その中でアジア・太平洋戦争中の日本軍の残虐行為に触れていたため、「半日教科書」とのレッテルを貼られて激しい攻撃を受けたのである。(202)

博論書いている時に資料を読んだ記憶がある、はず。しかしこれは大事事件だ。

もとより、文部省検定教科書にこうした反戦の主張が公然と載ることは不可能だった*1。しかし、この時代反戦・反帝国主義の息吹を無視することは、公平な歴史記述ではあるまい。そこで、社会教育的な英語教材である松本正雄著『プロレタリア英語入門(A First Course of Proletarian English)』(鉄塔書院、1932)の内容の一部を紹介したい。(中略)同書は序文で、プロレタリア労働者階級)が語学を学ぶ意義を次のように述べている。(133)

全く知らなかった。

小川二郎もまた、太平洋戦争開戦翌年に次のように述べている(前掲「英語教育の意義と教材」1942、61ページ)。

英語の片言がしゃべれるからとて得意になっていたやうな卑屈な優越感は、英米文化を下から仰ぎ見るといふ劣敗感から生まれたものであるから、戦捷が結局は民族精神の優秀に帰することを考へれば、日本民族の西欧先進民族に卓越するといふ自覚を覚醒せしめる大東亜戦争の完遂によってかかる劣敗者的優越感は払拭せられるであろう。そのこと丈でも大東亜戦争は遂行せられる価値がある。

しかし、強がりはいつまでも通用しない。こうした文書が出されてわずか2〜3年で日本は無条件降伏したのである。(173)

小川は広島文理科大学の英文学者。私は「原爆に触れなかった」福原麟太郎論を書く時に小川被爆している)のことを知った。小川戦前戦後英文学に対する向かい方は、誰かが調べてもいい。

*1齋藤注:1930年代半ば〜後半

2015-07-14 R. Flanagan, The Narrow Road [...]読書中

[][]R. Flanagan, The Narrow Road [...]読書09:57 R. Flanagan, The Narrow Road [...]読書中を含むブックマーク R. Flanagan, The Narrow Road [...]読書中のブックマークコメント

The Narrow Road to the Deep North

The Narrow Road to the Deep North

先週の日曜日の冷戦読書会から読み始めた。タスマニアからみたらタイ・ビルマ国境(泰緬鉄道)ってDeep Northだし、ひどいnarrow roadだよなあとか(でもなぜ芭蕉?)、Paul Celanから引用"Mother, they write poems."とかいろいろ言いたいことがあるわけですが、もう授業直前なのでまたあとで書く(のかどうか?)。

2015-07-10 石牟礼道子『苦海浄土』読了(4度目位?)

[][]石牟礼道子『苦海浄土読了(4度目位?) 13:40 石牟礼道子『苦海浄土』読了(4度目位?)を含むブックマーク 石牟礼道子『苦海浄土』読了(4度目位?)のブックマークコメント

新装版 苦海浄土 (講談社文庫)

新装版 苦海浄土 (講談社文庫)

授業で学生さん担当してもらった。重要な箇所をうまくピックアップしてくれたのは良かった。「あとがきから

原題『海と空のあいだに』について)

ーー意識故郷であれ、実在故郷であれ、今日この国の棄民政策刻印をうけて潜在スクラップ化している部分を持たない都市、農漁村があるであろうか。このような意識ネガ風土の水に着けながら、心情の出郷を遂げざるを得なかった者たちにとって、故郷とは、もはやあの、出奔した切ない未来である

 地方に出てゆく者と、居ながらにして出郷を遂げざるを得ないものとの等距離に身を置きあうことができれば、わたくしたちは故郷を再び媒体にして、民衆の心情とともに、おぼろげな抽象世界である未来を、共有できそうに思う。その密度の中に彼らの唄があり、私たちの詩(ポエム)もあろうというものだ。そこで私たちの作業を記録主義とよびことにする・・・と私は現代の記録を出すについて書いている。未完のこの書の経緯を、いくばくかはそれで伝えているように思う。(359ー60)

故郷」や「未来」、そして「詩(ポエム)」*1について、考える事はたくさんある。

英文系だとこれを思い出したりもする。ちょっと古いけど。

Imaginary Homelands: Essays and Criticism 1981-1991

Imaginary Homelands: Essays and Criticism 1981-1991

あと、代弁=表象問題で授業をやっているので、担当学生さん

「釜鶴松のかなしげな山羊のような、魚のような瞳と流木じみた姿態と、決して往生できない魂魄は、この日から全部わたくしの中に移り住んだ」(147)も引用してくれた。これををどう評価するかについては、受講者のあいだでも意見は分かれているようだ。先週のいとうせいこう『想像ラジオ』での議論ともからめて、思考を深めてもらえればなあと思う。

想像ラジオ (河出文庫)

想像ラジオ (河出文庫)

読んでおいていい作品。前回担当してくれた学生は「オススメです!」と言っていた。

*1:ここ、「彼らの唄があり、私たちの詩(ポエム)もあろう」と書いているのには注意したい。

2015-07-02 河野真太郎「母のいないユートピア」読了

[]河野真太郎「母のいないユートピアーー『新世紀エヴァンゲリオン』から『インタステラー』へ」読了 08:43 河野真太郎「母のいないユートピアーー『新世紀エヴァンゲリオン』から『インタステラー』へ」読了を含むブックマーク 河野真太郎「母のいないユートピアーー『新世紀エヴァンゲリオン』から『インタステラー』へ」読了のブックマークコメント

Posse第26号(2015年3月)221−236、読了

私みたいなサブカルに疎いものでもわかる有名作品(『インターステラ―』、『コンタクト』、エヴァ、『家政婦のミタ』)がネタなのでありがたい。エヴァについては赤木リツコ博士に触れていて、彼女は「「理想的シャカイ系ポストフェミニスト」になれなかったのである」というのは、TV版&旧劇ならそうだよなあと納得。ただ、新劇『Q』と(いつになるかしらんがーー補完の年2016年?)『シン』のリツコはどうなんだろうと思う。

あと、注21に「戦闘美少女をめぐる幻想を徹底的にパロディ化して突き詰めるのは、松本次郎『女子攻兵』」「「女子攻兵」という女子高生型の巨大ロボットに乗って戦う兵士たちが、登場の限界を超えるとみずから女子高生との区別がつかなくなり発狂するという精神汚染に侵される」とあるが、これエバのシンクロ400%>サルベージなんだな、たぶん。買っておこう。

女子攻兵 1 (BUNCH COMICS)

女子攻兵 1 (BUNCH COMICS)

つうか早速買ってしまった…。