岡田

●中村俊も本田圭も役立たず

「(ライバルの韓国に)1年に2回も負けて申し訳なく思う。われわれは結果を出さないといけないので責任を感じる。自分たちのやり方を信じて進むしかない」

 来月11日開幕の南アW杯前に国内で行われた最後の強化試合。韓国から1点も奪えずに2失点の完敗に終わった。冒頭のコメントは岡田監督の敗戦の弁だが、それにしても口あんぐりだ。「責任を感じる」とか「自分たちを信じる」なんて世まい言にしか聞こえない。

 指揮官が頼みの綱としてきたMF中村俊はまったく機能しないで後半18分に交代。欧州チャンピオンズリーグ(CL)8強進出で一躍脚光を浴びた本田圭も、結局チャンスさえつくれずに無得点だった。

 前半6分に先制ゴールを決めた朴智星マンチェスターU)といい、終了間際にPKを決めた朴主永モナコ)といい、欧州組のデキも日本は完全に韓国に負けていたのだ。

「南アW杯が開幕するまで何度でも言わせていただく。岡田監督には代表チームを率いる能力がない。代表選手を選ぶ能力、先発選手を決め、試合の流れを見極めながら交代選手を決める能力、選手にやる気を出させる能力のすべてが決定的に欠如している。日本サッカーのために即刻辞めさせるべき。いや、自身で“辞める”と表明すべきである」と話すのはドイツサッカー協会公認S級コーチ・鈴木良平氏だ。さらに、こう続ける。

「韓国戦でCBのレギュラー、闘莉王が体調不良で出場を回避した。なぜCBの控えである岩政を起用しないのか? 右のサイドバック内田も欠場したが、先発したのは左サイドバックが主戦場の長友だった。岡田監督は就任して2年以上、何を見て、どんな経験を積んでいたのか? レギュラー不在を想定した選手選考、選手起用も出来ないとするならば、代表監督を引き受けるべきではなかった。岡田監督は就任直後から“お気に入りの11人”を選び、彼らに固執しながらチームづくりを進め、結局は日本代表はレベルアップすることなく、硬直化してしまった」

●「やれ、と会長に言われた」

 日本サッカーの停滞を招いた責任は非常に大きいが、岡田監督は “代表監督を引き受けた”ことに加えて、もうひとつ大きなミスを犯した。衰えが明らかなMF中村俊を重用したことである。

「韓国戦のデキが悪かったから言うのではない。スペインに移籍する前から指摘してきたが、彼はもう世界を相手に“攻撃を差配する”レベルにはない。テクニック、フィジカルともに確実に衰えた。FKがあるじゃないか? と言う人もいるだろう。左利きのFK要員は本田圭で十分。中村俊は、ベンチに置いて時機を見計らって投入する必要もない。岡田監督と同様、今からでも遅くはない。登録メンバー23人から外すべきである」(鈴木氏)

 韓国戦後の記者会見で岡田監督は「さっき(サッカー協会の)犬飼会長と会った」と切り出し、「監督を続けていいのでしょうか? そう聞いたところ、会長に続けるように言われた」と話した。

 自ら進退伺をしたように聞こえるが、結局は「続けるように」と言われたことを強調したいがための発言では――とサッカー関係者の間で評判になっている。サッカージャーナリストの六川亨氏が「発言が無責任過ぎる」とこう続ける。

「特に選手に対して無責任な発言です。2月の東アジア選手権で不甲斐ない戦いをしたが、そのときならいざ知らず、これから欧州でテストマッチ2試合をこなし、スイス合宿を経て南アに乗り込んでいく時期になって指揮官が進退伺を口にしているようでは、日本代表チームの統率が取れない。岡田監督はどうして犬飼会長との会談を自分から明かしたのか? 理解に苦しむ。言うべきことではなかった」

 もう無能な岡田監督に日本代表を任せられないのは、誰の目にも明らかだ。日本代表は26日に直前合宿地のスイスに出発するが、どのツラ下げてW杯で指揮を執るというのか。とっとと潔く腹を切れ。

全くその通りである。

こんな人間が日本代表だと思うと吐き気すら憶える。

オシムさん。アナタしかいない。