2009-02-17
■[平家浪漫] (187)勝利者も哀れ!
阪本信子 会員
直実は敦盛の首を斬り、鎧直垂の袖に包もうとした時、腰にさしてある笛一管を見つけました。
延慶本では笛でなく「ひちりき」ですが、笛の方が大衆向けのするモチーフです。
しかし、何れにせよ作者が言いたいのは、これらが直実出家の動機となったということで、回りくどい言い方ですが、あの時代、こういう趣味、遊びに熱中すると、仏道修行の妨げになると思われていた。
しかし、朝に聞いた笛(ひちりき)の音の主は、今ここに冷たい骸となって横たわっている。無常感そのものです。
平家一門には確かに風雅な一面がありました。
建礼門院右京大夫集からも、身内だけで優にオーケストラが編成できるくらいの腕達者揃いだったらしい。
しかし、戦いの場では何の役にも立たず、軟弱であると非難されるのがオチです。
作者は滅びゆく一門のはかなさを王朝風な雅に託し、それを無残に断ち切る戦いの不条理を言いたいのです。
一方では敗者への哀惜のみでなく、直実に託して勝者の空しさ、哀れさも語りかけています。
『平家物語』で笛の銘は「小枝」となっているが、私たちは「青葉の笛」のほうがお馴染みです。
江戸時代頃から「青葉の笛」が一般的になり、これは謡曲『敦盛』での「青葉の笛」が広まったものです。
須磨寺に現存してある笛が本当かどうか。
そんなことは論外で、今では誰が何と言おうと敦盛と直実の話は物語の域を脱し、人々を感動させています。
因みに直実が出家したのは、この時より8年後で、親戚の久下直光との所領争いの対決の場で、敗色歴然となり、キレて発作的に髷を切ったというのですが、今ではこれも無視されるほど直実、敦盛のエピソードは事実を超越して人々の心に根付いているのです。 (つづく)
- 477 http://www.geocities.jp/hyogorekiken/navi01.htm
- 62 http://search.yahoo.co.jp/search?p=兵庫歴史 &ei=UTF-8&fr=top_ga1_sa&x=wrt
- 34 http://homepage2.nifty.com/rekikon/osusumelink.html
- 21 http://search.yahoo.co.jp/search?p=阪本信子&ei=UTF-8&fr=top_ga1_sa&x=wrt
- 20 http://search.yahoo.co.jp/search?p=兵庫 歴史&ei=UTF-8&fr=top_ga1_sa&x=wrt
- 19 http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rlz=1T4TSHD_jaJP312&q=歴史研究会 兵庫県
- 17 http://search.yahoo.co.jp/search?p=兵庫+歴史&ei=UTF-8&pstart=1&fr=sfp_as&b=11
- 16 http://search.yahoo.co.jp/search?p=兵庫県途中採用&search.x=1&fr=top_ga1_sa&tid=top_ga1_sa&ei=UTF-8&aq=&oq=
- 14 http://a.hatena.ne.jp/irieomni/image/image?gid=212003
- 11 http://www.google.co.jp/search?hl=ja&source=hp&q=兵庫 歴史&btnG=Google+検索&lr=&aq=f&oq=