未来のいつか/hyoshiokの日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2011-08-25

社内SNSを活性化するたった一つの方法

があれば苦労しないよね。

昨日EGM Summitなるものに参加した。ここでEGMとはEmployee Generated Mediaのことで、社内ブログ掲示板SNSのようなものらしい。

弊社はYammerというTwitterのようなもの社内SNSとして利用している。全社的に春頃から導入しているのだが、無償版を随分前から有志が勝手に導入して利用していた。

社内Twitter的なものとしてSalesforceのChatterというのを試験導入したのだが、まったく普及しなかった。閑古鳥がないていた。営業でSalesforce日常的に使用している人ならともかく、つぶやくためにわざわざログインするということの敷居の高さを越えられなかった。

一方でYammerは、Twitter的な機能だけではなく、Facebook的にスレッドがまとまって表示されたり、likeボタンがついていたり、写真ファイルアップロードできるので、社内SNSとしての機能は十分だった。

アーリーアダプター雑談したり技術的な議論をしたり、あるいは質疑応答などに緩く使っていた。利用者も徐々に増えてきたのが昨年の今頃である

今年に入ってから、それをなぜか社長が発見して、投稿を始めた。そして311があって、在宅勤務者への連絡手段としてYammerを利用することが緊急避難的に行われ、4月以降、有償版を利用するにあたって全社員アカウントを用意した。

アカウントはあるのだが、ログインすらしていない人が相当数いる。仕事ワークフローのなかに組み込まれていないので、その優先順位が低いのは致し方ないのだが、社内マイクロブログを上手に使いこなして仕事を効率化する人もいて、社内デジタルデバイドが発生しているのはよろしくない。上手に使いこなす人はどんどん使いこなすし、使いこなせない人はまったくもって使いこなせていない。

20年前は電子メールを全社的に導入している会社はあんまりなかったので、メール仕事で使うというリテラシーがなかったし、営業の人なんかでも、電子メールなんてのは仕事で使えないなどと言っていたものであるが、さすがに今、そんなことを言う人はいないし、どうにかこうにか皆メールを使って仕事をしている。

社内SNSも同じで、導入当初は使い方もよくわからなくて、その使い方を試行錯誤しながら構築していくフェーズであることは間違いないのだけど、インターネットの会社なんだから、もっと先進的な使い方を社内で発明実験、試行錯誤していかないと、3年後のTwitterFacebookを作っていないといけない立場の人たちが、それじゃあ困るというものである

弊社の場合、さらに社内英語化という社会実験(?)をやっているので、英語プロジェクトとYammer推進というダブルで来ていて七転八倒である

仮説、実証、検証、仕組み化というプロセスを回すのが弊社の現場アプローチで、Yammerの活性化も同様にやっている。

正式導入する前は、アーリーアダプターによるタグ付け隊とかQ&Aをボランティアで起こしたりしたのだが、正式導入後には、社内委員会を発足させ導入推進をはかっている。この委員会を作るというアイデアは、社内広報担当している小泉さんもので、気がついたらわたしがリーダーになっていた。魔法をみるようだった。(社内委員会を発足するとYammerの利用が推進されるという仮説である

週次で、ログイン数、ポスト数、ユニーク投稿者数などを計測している。ログイン数を増やすために、アクティベーションドロップしないように、簡単なマニュアル作成したりした。(計測するのは仮説が正しい、あるいは間違っているということを検証するためである

ログインをさらに増やすために、全社朝会で広報をして、ログインキャンペーンとして社内フォトコンテストをYammer上で開催している。参加賞としてYammer TシャツをYammer社から提供いただいた。(ログインを増やすことが社内SNS活性化させるという仮説である。そのための打ち手を実施した)

さらに、アカウントアイコンペット写真とかマンガキャラクタではなく実写真にしてもらうようにしたり、プロフィールの経歴などもなるべく記述してもらうようにお願いしている。

SNSというのはまさにネットワーク効果そのもので、利用する人が増えれば増えるほど価値が相乗効果で向上していく。そのために鶏と卵というか呼び水が必要でそれが社内フォトコンテストとかアイコンの実写真化という打ち手である

多くの人がアイコン顔写真を載せれば、社内ミーティングのときに初対面の人でも分かるし、プロフィールをちゃんと記述していれば(ある種履歴書みたいなものなので)、人となりを知ることが出来て仕事スムーズにするきっかけになる。

中途入社が多い環境においては、そのような情報価値は非常に高い。

一方でそのような価値を理解していない人も多い。社内SNSが何を書いてもいいという前提がゆえに戸惑っている。何を書いていいのか分からない。そーゆー人にとっては社内SNSの利用は苦痛しかない。

社内SNS機能社員をエンパワーするのだというお題目はよく聞くが、戸惑っている人にはその言葉は届かない。残念ながら「意味からないよーー」というのが本音だと思う。

社内SNSによって、社員活性化をして、それによって、新しいアイデアが生まれ、イノベーションが起こり、サービスなり製品なりに反映され、売上が向上し、収益が増え、ボーナスをいっぱいもらえてハッピー、というようなシナリオが描けないと辛い。

この風が吹いて桶屋が儲かるというストーリーにリアリティを持たせ、それを実証するというのがもっかのわたしの課題なのだけど、道は遠い。

ポスト数は計測できるけどイノベーションは計測できない。社内活性化度なんていう指標はないので、何かで近似値をもって推定するしかないのだけど直感以上に確からしいものはない。

さらにいうと、アーリーアダプターほど、例えばアイコン写真にしてねーーーとかいうガイドライン脊髄反射的に過剰反応して、ありゃりゃとなったりする。

ROIなんてものには馴染まないというのは百も承知なんだけど、それをあえてベンチマークして言語化してパターンランゲージとして明示的に表現する努力をし続けることによって、自分の理解を深め、移転可能なノウハウ昇華するのがわたし自身の課題である

1984年DECという米国のコンピュータベンダー就職してVAX Notesという社内SNSのさきがけを利用したものにとって社内SNSを使いこなす事が企業価値を高めるということを本能的に理解している。言葉で説明することができない位自明なことなのであるが、自明でない人たちにそれを説明することがわたしの使命でもある。

仮説、実証、検証、仕組み化、これをひたすら回して行って社内SNS根付かせるのが当面のわたしのミッションである

仮説として、利用者数を増やせば、イノベーションが加速するというのをおいたとして、利用者数を増やす打ち手をいくつか実験しているのが現状だ。

最終的にはハッカー中心の企業文化を作ることなんだけど、道は遠い。

試行錯誤は続く。

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amapetasamapetas 2011/08/26 01:33 EGMサミットご苦労様でした。あの時はTwitterTシャツでしたが、yammerTシャツまで持っているとはw 吉岡さんのTシャツラインナップは素晴らしいw

hyoshiokhyoshiok 2011/08/26 01:52 ありがとうございます。Tシャツライフですね。一昨日はhack For Japan Tシャツでしたw

ue5ue5 2011/08/26 02:16 2008.01のITProExpoで吉岡さんの講演を聴講しました!
私2002年頃自前のPCにインストールしたOSSのCMS xoopsを職場に持ち込みSNS的な展開しようとしましたが上手く行きませんでしたが廻り回って販社で定着したとも聞いています
時代が変わっても難しいですね

KTOV01::AOYAGIKTOV01::AOYAGI 2011/08/26 23:40 簡単だと思うよ。
使ってる人が楽しそうで実際にハッピーになれば使うでしょ。
VAXNOTESはそうだったじゃん。fj.soc.とかもそうだし、MLなんかもそう。やったことないけどパソ通なんかもそうじゃねぇの?
有益なことを書く人が尊敬され、おもしろいこと書く人が愛されれれば自然と活性化するよ。
お偉いさんが率先して使うからみんなも使えって言われてもね。
当たり障りのないことをさして楽しく盛り上がらない内容書かれても・・・(某社を思い出しつつ)
要するに社内SNSを活性化させるにはバカをどれだけ許容できるかとバカをどれだけ愛せるかの企業カルチャの問題だね。
SOAPBOXを許したあの会社はえらいよ。
Q_AND_Aのヒーローはどこに出張に行っても、ああ、あの人と尊敬されたりね。
あとは宴会か?
SNSやってる人が楽しそうにしてりゃ、加わんなきゃ損だからね。

そうそう。よ がSNS芸人をハイアリングするってのは?
業務分掌:SNSを盛り上げろ
立候補しちゃうけどな。でも、英語でやれってのはかんべんな。

h-fukuokah-fukuoka 2011/08/29 21:48 社員がSNSによってエンパワーされていることに気がつくのは、社内SNSが閉鎖されたとき、というのは皮肉ですが、本当です。某社でも社内SNS閉鎖直後に、女性マネージャーにインタビューをしたら、「脳みそが足りなくなった気がする」という名言を吐いていたのですが、実感だったんだろうと思いますよ。