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飄眇亭日乘 −ひょうびょうてい・にちじょう−

2018-03-21

微妙な空気

三月二十一日(水)雨、寒し

対立するふたつのグループがあって、一方のコンサート会場に他方が殴り込みに来たものの多勢に無勢で引き下がろうとしたが、最後にコンサートの司会をしていた一方のリーダーの一言がカチンと来たのか再び場内に戻ってリーダー同士の決闘を申し込むと司会者も受けて決闘で決着をつけることになった。場所は43Eというからマンハッタンである。出ようとしたところ、家内が軽トラに轢かれそうになる。手にしていた紙がタイヤの下敷きになっている。家内はそれが一枚だと思っているようだが、かなりの枚数が轢かれているようで、私はひとりで先に行くことにした。久しぶりのマンハッタンなので多少不安である。43ストリートに着いて西に進む。徒歩である。やがて団地のような建物の中に入り、他人の家に入って窓から見下ろすと、すでに戦いは始まっていて、大きなホチキスが飛び出して突き刺さる銃をお互いに撃ち合って戦っている。ホチキスがボスッと服に突き刺さる音が不気味である。そのうち、別の競技に移って延々とゲームが続きそうなので、私は帰ることにして西に車を走らせた。とりあえず西に行けばハイウェイに突き当たってワシントンブリッジに戻れる筈である。

家に戻ると久しぶりに娘がいる。ずいぶん会っていないが、見違えるほど綺麗になっている。口紅の色も鮮やかである。私が「就職はもう決まったのか」と聞くと、就職しないことに決めたと言う。お母さんにちゃんと相談したのかと聞くと、母親も彼氏も納得済みだという。そして、もうこの家を出て行くのだという。私はとうとうこの家も自分ひとりになってしまうことに感慨を覚えるが、会社の若い女の子であるKを連れて帰ると、どうやら家には他にも家族がいるらしい。とにかく私はKを自分の部屋に入れる。Kは私の字がきれいなので習いたいという。そこでテーブルに対面して書き方など教えていたが、わかりにくいので横並びになって指導し始める。体の距離が近くなり、ときどき手が触れる。彼女が「ゐ」の字を見たことがないというので、基本はあいうえおの五十音図だといって、「安」から「あ」になる変化を説明し始めるのだが、彼女はつまらなそうな顔をしている。一瞬間があって、彼女が顔を近づけて来たので接吻をする。私は胸をまさぐるが家族が下にいるのですぐ止める。ただ黙って抱き合っているが、こんな若くてかわいい娘と抱き合う幸せを感じて不思議な思いでいる。

しばらくして、二人で散歩に出ることにした。彼女は最近引っ越したらしく新居の話をする。電気代が節約できたことを何か電気関係の専門用語を使って説明するので、彼女が理系出身であることを思い出す。再び家に戻ると玄関は子供の靴が散乱していて、おまけに廊下に洗濯物が干してあって私はみっともないと思うが、彼女は気にする様子もない。書斎に入るとKは書棚から興味を引く本など取り出して見ている。私は後ろから抱きしめる。すると暑いのか上着を脱いで背中が広く開いた服の姿となる。私がその背中の素肌を撫ではじめたところで下から食事の用意が出来たと呼ぶ声が聞こえたので、やむなく階下に降りて行く。ダイニングテーブルには、奥から最初の妻らしい女性、実の母らしいが見たこともない女性の順に座り、その並びの手前にKが座ることになった。反対側には幼稚園児くらいの息子二人が真ん中を開けて座っているので私は必然的に真ん中に座ることになった。妻は平静を装いながら明らかにKを意識している。微妙な空気が流れている。食卓には古伊万里のとっておきの立派な皿が並んでいるが中身は質素なもので、後からポテトの揚げ物が出るとKは歓声を上げた。私とKは外で飲んできた帰りなのでお腹はあまり空いていないのだが、Kは食べる気満々で、母がお若いからこういうのがお好きかと思って(作った)と言う。妻が突然香水を取り出し、最近はこれを気に入ってずっと使っているという。見ると意外なことに私もKも知らない新しい香水で、嗅いでみるとやわらかいフローラル・ムスクの確かに良い香りである。私は妻の意図も理解したものの、どうやったら早くKを抱くことが出来るかあれこれ考え始めていた。

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