表具師かっぱの「脱 三日坊主 宣言!」 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2014年12月03日(水) 今日の出来事

[]チラシ業者には負けないぞ!

今朝の新聞に、激安価格で襖や障子を張り替えると宣伝している畳屋さんの折り込みチラシが入っていました。

で、今日の午後に見積もりにうかがう予定のお客様からキャンセルの電話が入りました。まだ見積もりもさせてもらってないのに……。(泣)

うちの店はサイト上に価格を掲示していませんし、新聞広告や折込チラシで「激安」価格を謳っている業者さんに比べると、もしかしたら高いのではと思われたのかも知れませんね。でも実際はそんなことないんですよ。

価格を掲載していないのは、数字だけが独り歩きするのを防ぐためです。

使用する紙の種類や施工方法によって襖・障子の新調や張替の値段は異なります。お客様から電話でお問い合わせいただくことが多いのは最低価格ですから、もちろんお答えいたしますが、電話でお話しできる情報は限られるので、基本的には御訪問のうえ、商品説明をさせていただいて、正確なお見積りを出させていただいています。実際に紙の見本を手に取って御覧いただき、商品の長所や短所を含めた特質および施工方法について説明させていただきますし、詳細な見積もりと納期についても説明させていただきます。この段階でお断りいただいても、出張や見積に関する料金は発生しません。見積もりは完全無料で承っております。

また、よほどの遠方でないかぎり配達料もいただいておりませんし、当然のことながら取付料・調整料の類は一切いただいておりませんので、見積料金から追加が発生することはありません。詳しくは当店の張替え、修理のご依頼から納品までの流れを御覧ください。

激安広告業者に実際に注文すると、広告などに掲載されている価格の他にも隠れた費用がかかり、トラブルになったケースも消費者センター経由で組合事務局に入っています。そういったトラブルを避けるため、価格だけで判断せず、なるべく複数のお店で商品説明をお受けになったうえで見積もりを取られることお勧めします。

2014年12月02日(火) 今日の出来事

[][]はてなダイアリーを再始動するにあたっての不満

2年ほど前に規約が変わって、はてなダイアリーを無料で使い続ける条件として、広告が表示されるようになってます。

2年前の時点では、同業者で広告を出しているところも少なかったので気にならなかったのですが、この日記に、他所の表具屋さん、ふすま屋さん、襖や障子の張替もしてる畳屋さん*1の広告が出るのは、正直、勘弁してほしいです。

うちはGoogleさんに広告を出してないので仕方のないことだけれども、ここで表具関係のネタを書けば、他店の広告が出てしまいます。かと言って、月々280円を払って広告を消せるほど羽振りが良いわけでもないし、あるならGoogleに広告を出す方が得なわけだし……。

CSSをいじって消しちゃいたい衝動を抑えるのがつらいです。表示場所とか表示形態とかを選べると嬉しいんだけどなぁ……。今さらですが、何とかなりませんか? > id:hatenadiary さん。

*1:特にこれだけは本当に勘弁してほしい。

2013年05月10日(金) 今日の出来事

[]短編映画「掛軸の作り方」完成!

日記の書き方をすっかり忘れてしまってる表具師です。(u_u)

昨年の3月にスイスの番組制作会社にお勤めの Niko Kitsakis さんが以下の Flickr のセットを御覧になり、掛軸の作り方に興味を持たれてメールを送ってこられました。

Nikoさんは、日本の文化に興味をお持ちで、過去に何度か来日されており、5月にも来日して1ヶ月ほど滞在し、いくつかの映像作品を撮影しようと考えていたようです。何度かメールのやり取りを重ね、掛軸の歴史と作り方をテーマに短編映画(?)を作ろうという話になったんです。

ただ、実際に掛軸を作るとなると

  1. 裂の取り合わせを決めて、本紙と裂の裏打ちを行う日
  2. 乾燥期間1週間〜2週間
  3. 付回しの作業と、総裏を打つ日
  4. 乾燥作業2週間〜3ヶ月
  5. 軸棒などを付ける仕上げの日

というように、最低でも1ヶ月近くかかりますので、Nikoさんが日本に滞在している間に合計3回、うちの店に通ってきてもらい撮影するしか方法がありません。ところが、今回、Nikoさんが宝塚に滞在できるのは3日間しかないとのことなので、苦肉の策として乾燥期間を省くため、料理番組方式で各工程に合わせてあらかじめ用意してあるものに差し替えて、3日間で一気に撮影する方法を取りました。

Nikoさんが宝塚に来られたのは5月7日(月)のお昼前で、簡単な自己紹介の後、そこから一気に撮影が始まりました。

まず、本紙や、あらかじめ取り分けてあった裂に肌裏を打ち仮張りにかけました。本来はこの状態で半日から3日程度乾かすのですが、それを省略するためにあらかじめ肌裏を打って乾かしてあった別の本紙と裂をはがし、増裏を打って仮張りにかけました。これで1日目の作業は終わりです。その後、色々なインタビューを撮影し、1日目の撮影は終わりました。

2日目は既に増裏を打って1週間以上乾燥させていた本紙と裂を使って付回しの作業にかかりました。途中、宝塚駅周辺の映像を撮りに行ったり、2階の座敷でインタビューを受けたりしながらも、なんとか付回しを終え、総裏を打って仮張りにかけて、風帯を作って2日目の撮影も無事に終わりました。

3日目、Nikoさんは少し体調を崩し、ゆっくり目のスタートになりました。3日目は、あらかじめ総裏を打って仮張りにかけ、10日間ほど乾燥させておいた掛軸を使って仕上げ工程を撮影しました。まず軸棒と八双を作り、仮張りからはがして仕上げまで、撮影は一気に進みました。その後、撮り忘れのインタビューを押さえ、3日間にわたる撮影を終えました。

撮影後、Nikoさんは次の撮影地(東北)に向かうため東京へ向かい、5月末に日本を離れました。

それから約1年、Nikoさんは仕事の合間に映像の編集をし、僕がしゃべった内容を日本語の先生と翻訳して字幕を付け、先月(4月16日)、再来日した際に最終的な音の調整を彼の友人に依頼し、5月1日までの短い滞在期間にもかかわらず、4月22日に宝塚まで完成間近の映像を見せに来てくれました。そして、今朝、その映像作品が完成し、ネットに CC BY-NC-ND 3.0 のライセンスアップされました。その映像がこれです。

彼は、日本の文化に興味を持っていて、その他にもいくつかの短編映画(映像)を作っています。もし興味がおありでしたら、他の作品も観てあげて下さいね。

http://www.nubero.ch/