漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

空想の人

■今回のミーティングは趣向を変えて、個々のケースを聞く代わりに、「訪問ってなに?」「訪問先の子にとって自分はどんな存在だと思う?」と漠然とした問いを投げかけてみた。どの道、自身の訪問をもとに考えるので、このやり方でもそれぞれの様子は分かる。

■一週間に一度来てゲームをしていく人、たまに来て遊んでく近所のおっちゃん、というような答が返ってきた。近所のおっちゃん、というフレーズは漂流教室を始めたばかりの頃、俺や山田が使ってた表現だ。おっちゃんというには彼らは若いが、奇しくも同じ言葉を使ったのが面白い。

■面白いといえば、空想上の人みたいなイメージ、という意見もあった。一緒にいて何をするでない、何をさせるでない。一週間に一時間、ただ同じ時間を共有するだけ。長じて大人になったとき、あの人は本当にいたのだろうか、と子供らは思うのじゃないか。空想の人、という言い方は新しい。それは、子供らの周りが如何に意味と目的に満ちているかを示したものでもある。

■細かいことだが、「一週間に一度来てゲームをしていく人」と「一週間に一度来てゲームをする人」は違う。前者が漂流教室の活動により近い。

■それにしても寒い。ニュースでは「最強レベルの寒さ」と形容していた。小学生か。