漂流日誌

札幌のNPO「訪問と居場所 漂流教室」のブログです。活動内容や教育関連の情報、スタッフの日常などを書いています。2002年より毎日更新

あのときも金曜

■5年前の3月11日も金曜日だった。漂着教室は今の場所ではなく、となりのアウ・クルにあった。利用者は3名だったか。昼ごはんをみんなでつくって食べ(カレーだったような気がする)、のんびりくつろいでいるときに地震が起きた。落ち着くよう子供らに声をかけながら、予想以上に長く続く揺れに、どう避難させようかと頭はフル回転していた。さいわい、ほどなく揺れはおさまり(余震はあったが)、物が壊れるようなこともなかった。大事をとって、子供らはいつもより早めに帰すことにした。

■このとき山田は道教委主催の不登校児童生徒支援連絡協議会に出席していたが、地震により中止となったらしい。これ以降、協議会の開催は12月になった。

■当時、中学一年生だった利用者は、先日、高校を卒業した。月日は確実に流れているが、地震原発事故のツケは溜まったままだ。見ないフリで過ごすのはもう限界だと思うのだが。

■午前中にフリースクールネットの仕事であちこち梯子し、午後はかめの会主催、杉本さんの『ひきこもる心のケア』読書会へ。監修者の村澤さんも来られていた。

読書会と呼んでいいかどうかは微妙だったが、ここ15年の札幌のひきこもり、不登校支援を振り返るような内容は面白かった。よりよい居場所を求める気持ちが、居場所のハードルを上げ、出会わなくさせているという仮説も立てられたし。情報は不安を消さないし、行動を起こすきっかけにもならないのじゃないかな。(3/12夕)