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2017-02-05

恵方巻き商法 コンビニ戦略のひずみ(「毎日新聞」社説)

14:39 | 恵方巻き商法 コンビニ戦略のひずみ(「毎日新聞」社説)を含むブックマーク 恵方巻き商法 コンビニ戦略のひずみ(「毎日新聞」社説)のブックマークコメント

 節分の新たな風物詩恵方(えほう)巻き」をめぐるコンビニ商法論議を呼んでいる。大手チェーンはこの時期700万本近くを売るというが、背後で店員へのノルマ売れ残りの大量廃棄が起きている。業界構造問題根底にあるとも指摘される。

 全国5万店を超え、便利で身近な存在コンビニ売上高10兆円の産業に成長した。地域の防犯活動災害時の物資供給拠点にもなっている。社会的役割の大きさにふさわしい改革が求められる。

 予約販売が中心の恵方巻きは、学生アルバイトにも「1人30本」などのノルマが課されることがあるという。家族や知人らから注文を取らないと、自腹を切って給料を削ることになる。また、節分後は売れ残りがたくさん捨てられている。インターネット上にそうした画像投稿され、食べ物を粗末にすることにつながる商法批判を受けている。

 コンビニは、バレンタインデー母の日ギフト土用うなぎ中元歳暮、そしてクリスマスケーキなど一年中、イベントを仕掛けて消費を刺激している。その度、ノルマ販売などが指摘されてきた。

 こうした問題について、運営主体コンビニ本部は従来「フランチャイズ契約を結んだ店が自ら判断してやっている」と主張してきた。販売目標をあげさせ、仕入れを増やす圧力などかけていないとの姿勢だ。

 セブンイレブン東京都内の店が、風邪で欠勤した女子高生から9350円の「罰金」を取る問題最近起きた。本部は当初「店の責任」ととりあわなかったが、問題が大きくなると店に返金を指導している。

 また、複数都道府県労働委員会が「店主は労働組合法上の労働者に当たる」として、本部と対等な立場ではないとの判断を示した。フランチャイズ契約によれば、店主は労務管理を含むすべての経営責任を負う独立事業者だが、実態本部戦略指導に従わざるを得ず、自主的判断経営する余地は乏しい。

 店の数が増える一方で節約志向などもあって、1店当たりの売上高の伸びは頭打ちだ。本部は、販売機会を増やそうと、店同士を競合させるような出店戦略をとることもある。

 一方、店主は商品原価や本部に払う金を差し引いた後の手取りを確保しようと、人件費を抑えたがる傾向にある。その結果、人は集まらず、店主とその家族が土日もなく深夜早朝も働く場合があるという。

 暮らしに不可欠なコンビニは、便利な機能が増えたことも重なり、「働く場」として見ると、どんどん過酷になっている。ビジネスとしての持続性を保つため、本部の主導で基本的戦略を考え直す時期である


(「毎日新聞2017年2月4日 東京朝刊)



 アルバイト学生恵方巻きなどの販売ノルマを課し、ノルマを達成できなければ買い取りを強要する「コンビニ商法」が社会問題化してきていますコンビニエンスストア本部は≪「フランチャイズ契約を結んだ店が自ら判断してやっている」と主張してきた。販売目標をあげさせ、仕入れを増やす圧力などかけていないとの姿勢≫をとってきたようですが、私などは逆に本部フランチャイズ契約加盟店に販売目標を達成させるため学生アルバイトノルマを課して達成できなければ買い取らせるよう悪知恵を具体的に授けてきたのではないかと推察しています。無論、そんな悪知恵を授けなくても力関係で」優位に立つコンビニ本部側が販売目標達成に圧力をかけていることは誰の目にも明らかです。

 上記社説でも、フランチャイズ契約について≪店主は労務管理を含むすべての経営責任を負う独立事業者だが、実態本部戦略指導に従わざるを得ず、自主的判断経営する余地は乏しい≫と指摘しており、また≪複数都道府県労働委員会が「店主は労働組合法上の労働者に当たる」≫との判断を示していることも記述していますコンビニエンスストアフランチャイズ契約自体本来労働法規が適用される労働者にそれが適用されないように抜け道としてとられてきたものだといえるでしょう。労働法規が適用されず、さらにコンビニ本部の指揮・命令のもとにおかれれば、ほぼ奴隷労働に近い状態になることは容易に想像のつくところです。そのような奴隷労働を許容するようなコンビニエンスストアフランチャイズ方式のもとでアルバイト学生恵方巻き販売ノルマ買取強要したり、≪風邪で欠勤した女子高生から9350円の「罰金」を取る≫などという非常識ブラックバイトともいえるべき実態が一番立場の弱いアルバイト学生に集中的に顕われてきているともいえるでしょう。つまり、コンビニ本部圧力の行き着く先は立場の弱い非正規アルバイト学生であるということです。

 「コンビニ商法」の問題解決には、フランチャイズ契約を結んでいる店舗の店主は労働者であるという認識の下、労働時間残業などの労働法規を適用し、また店主同士で労働組合を結成していくことを認めるべきでしょう。フランチャイズ・加盟店店主がアルバイト学生経営しわ寄せをつくらなくてもいいように労働条件等の改善コンビニ本部団体交渉でできるようにすることが必要です。

 それと同時に、コンビニエンスストアサービスが低下したり少々不便になることを消費者である国民も受け入れるべきでしょう。要は、過度に便利すぎるサービスを歓迎しないということです。消費者にとって過度に便利なサービスアルバイト学生など時給で働く非正規労働者長時間労働労働法規違反減給によって支えられていることを認識し、消費者国民は便利すぎるサービスに甘えないようにしていくべきでしょう。


追記:

コンビニエンスストアフランチャイズ方式の悪影響は、すでに介護業界にも入り込んでいます。 *1フランチャイズ加盟店運営者は労働基準法適用されないこと、そして加盟事業所事業を拡大すればするほど本部には利益を献上する一方で、介護労働者に無理な労働形態自己犠牲を強いるような労働)でしわ寄せをつくるか、利用者に劣悪な介護環境を強いる結果となることが指摘されています

 フランチャイズ方式は、本部と加盟店店主との間に主従関係があることは間違いなく、労働法規が適用されなければ奴隷労働に等しい労働現場にもなりますフランチャイズ方式の加盟店店主にも労働法規の適用が急がれなければなりません。

2017-01-24

「なめんな」ジャンパー、切りつけ事件きっかけ

03:18 | 「なめんな」ジャンパー、切りつけ事件きっかけを含むブックマーク 「なめんな」ジャンパー、切りつけ事件きっかけのブックマークコメント


 生活保護受給者自立支援担当する神奈川県小田原市複数職員が、ローマ字で「保護なめんな」とプリントするなどしたジャンパーを着て受給世帯訪問していた問題


 同市は17日、緊急の記者会見を開いて謝罪する一方で、「不正受給は許さないという思いがあった」などと釈明し、作った職員処分しない方針を明らかにした。

 「受給者に対する差別意識を持っている職員はいない」「内部に対して『生活保護担当を)なめんなよ。みんな頑張っているんだ』と訴えたかった」。市役所で行われた会見で、市福祉健康部の日比谷正人部長らはこうした説明を繰り返し、職員連帯意識を高めることが目的だったと強調した。

 ジャンパーは2007年、生活保護受給を巡って職員が切りつけられた事件きっかけに、有志の職員が作ったという。1着4400円で、その後に配属された職員も含め約10年間で計64人が購入。複数職員受給世帯訪問時にも着用していたという。

 日比谷部長上司7人が厳重注意を受けた一方、ジャンパーを購入した職員については「不正受給をなくしたいという強い思いがあった」などとして処分しないという。加藤憲市長は「市民の命や暮らしを守るべき市職員として配慮を欠いた不適切表現」とするコメントを出した。

      ◇

 小田原市説明に対し、受給者支援に取り組む専門家から批判の声が相次いだ。

 受給者相談支援を続けている同市の行政書士守屋保彦さんは「一目で読めないローマ字で書くとは姑息こそくな手段」と指摘し、「自費で作ったのだとしても、勤務時間中に着用するのは問題外だ」と話す。

 「訪問時には、自治体名が記された車を家の前に止めないなどの配慮をしていた」と振り返るのは、ケースワーカー経験者の一人。近隣に受給を知られないためだったといい、ジャンパーを着たまま訪問していた職員対応に憤った。

 東京福祉大の北爪克洋准教授ソーシャルワーク)も「信じがたい。不正受給に対するアピールなのかもしれないが、もらうことが悪いイメージとして市民に植えつけられる」と批判する。「行政役割は、支援を求めている人への援助が第一であって、不正をただすことが第一ではない」と断じた。

 貧困問題に詳しい社会活動家湯浅誠法政教授は「不正受給問題などで受給者に対する威圧的雰囲気社会にあるが、行政人権感覚を見失わないでほしい」と求めた。小田原市によると、15年度に生活保護受給したのは2320世帯(2993人)。不正受給が発覚したのは85件(約2281万円)だった。



(「読売新聞2017年01月18日 10時49分)




 先週、ニュースでもよく取り上げらえていた生活保護ケースワーカー不祥事です。この一件について言いたいことは多々ありますが、一点だけ述べておきます

 「生活保護受給者不正受給者であるかのようにみなす小田原市福祉事務所ケースワーカー着用できた根底には、生活保護受給者を三流の市民とみなしていることがあり、さらに2007年に切り付けられた事件きっかけに生活保護受給者に対する差別偏見を強めていったと考えられます

 市側は問題ジャンパー着用について≪「不正受給は許さないという思いがあった」≫と釈明していますが、これも詭弁に過ぎません。例えば、「百貨店スーパー万引きをなくしたい」と強い思いをもてば、従業員に「万引きをするやつはクズだ」とローマ字英語で書いたジャンパーを着せて接客させたりするでしょうか。またお客さんの立場で考えても、そのような感じの悪い百貨店スーパーで買い物をしたいと思うでしょうか。

 どう考えても、問題ジャンパー生活保護受給者を見下し生活保護制度から受給者を遠ざけたいと考える意図が働いているとしか思えません。小田原市ケースワーカーにとって生活保護受給者は煩わしいだけの存在しかないのでしょうか。

 

2017-01-16

年金、来年度は0・1%減…3年ぶり減額

02:48 | 年金、来年度は0・1%減…3年ぶり減額を含むブックマーク 年金、来年度は0・1%減…3年ぶり減額のブックマークコメント

  2017年度の公的年金支給額が、16年度から0・1%引き下げられる見通しとなった。

 国民年金基礎年金)は満額で月額6万4941円(16年度比67円減)、厚生年金会社員だった夫と専業主婦モデル世帯で月22万1279円(同225円減)となる。16年の物価下落が影響した。17年4月分(受け取りは6月)から引き下げられる。

 年金額は賃金物価の変動率に応じて毎年度改定され、引き下げとなれば14年度以来、3年ぶりとなる。厚生労働省は今月下旬に17年度の年金支給額を確定する。賃金物価が上昇した場合年金支給額を抑制する「マクロ経済スライド」は、17年度は発動されないことになった。

 先の臨時国会で成立した年金改革関連法に基づく新たな改定ルールは、21年度に導入されるため、今回の引き下げには影響しない。


(「読売新聞2017年01月15日 18時21分)




投票率の高い高齢者不利益を被らせることになるので見送られがちなところもあった年金引き下げですが、物価の下落による小幅な引き下げながら実施されるようです。

 ここのところ「年金医療我が国社会保障高齢者に偏っている」、「少子化が深刻になる中、もっと子育て支援社会保障給付をまわすべきだ」、「少子化の中、年金給付は引き下げて現役世代負担配慮すべきだ」と政府マスコミ定番キャンペーンをはらせながら、年金引き下げや医療自己負担増に高齢者から異議申し立てが来るのを防ぎつつ、今回の政策に踏み込んできたような印象もあります。「少子化になっても年金制度が維持できるように」と言われてはいますが、現在の現役世代もいずれは年金給付を受け取る側にいずれは回るのです。その時、現在の現役世代が受け取る年金額は、言うまでもなく自分たちが支え手だった頃に引き下げられた金額しか受け取れません。要は、年金引き下げで今は利益を受けている世代も将来年金を受け取る時には不利益を被ることになるわけです。

 少子化いかに進んでも年金制度を維持することは可能です。とことんまで引き下げればいいわけですから*1しかし、際限のない引き下げを許していると「年金制度残りて年金受給者生活滅ぶ」ということになるでしょう。そのツケは、何の手も打たなければ生活保護費の急増や高齢者犯罪の増加などのかたちで表れてくるでしょう。

 今一度、社会保障の「公平な負担」や「負担能力に応じた負担」という原則論に立ち返り、少子化いかに進んでも、生活が出来ないほどまでに年金額を引き下げないようにする政策も考えるべきです。

 

 

*1:引き下げないで維持するには税金社会保険料増ということになります。今の政府増税国民の猛反発を受けるよりも社会保障給付減らす方を選択しているようです。それが、国民生活破壊につながることも恐らく承知しているでしょう。

2017-01-12

「老人福祉・介護事業」の倒産が急増、2016年は2000年以降で最多の108件

05:29 | 「老人福祉・介護事業」の倒産が急増、2016年は2000年以降で最多の108件を含むブックマーク 「老人福祉・介護事業」の倒産が急増、2016年は2000年以降で最多の108件のブックマークコメント


2016年(1-12月)「老人福祉介護事業」の倒産状況

 2016年(1-12月)の「老人福祉介護事業倒産は、2000年調査開始以来、これまで最多だった2015年(76件)の1.4倍増、108件と急増した。

 倒産した事業者は、従業員5人未満が全体の73.1%、設立5年以内が50.0%を占め、小規模で設立間もない事業者倒産を押し上げる構図が鮮明になった。また、事業計画が甘い安易起業だけでなく、本業不振カバーするため異業種からの参入や過小資本FC加盟社などの倒産も目立った。

 成長市場と注目されてきた老人福祉介護事業だが、2015年4月介護報酬改定介護職員人手不足が慢性化する中で業界内の淘汰の動きが強まっている。


※ 本調査対象の「老人福祉介護事業」は、有料老人ホーム、通所・短期入所介護事業訪問介護事業などを含む。


2016年倒産108件、調査開始以来で最多を記録


 2016年(1-12月)の「老人福祉介護事業」の倒産件数は、108件(前年比42.1%増)と急増した。2015年(76件)を大きく上回り、2000年から調査を開始以来、最多件数になった。負債総額も94億600万円(前年比47.2%増、前年63億8,600万円)と前年を大きく上回った。

 負債10億円以上は2件(前年ゼロ)だったが、負債5千万円未満が79件(前年比58.0%増、前年50件、構成比73.1%)と大幅に増え、小規模事業者の多発が負債を押し上げた。


種別、最多は「訪問介護事業

 業種別では、「訪問介護事業」が最多の48件(前年比65.5%増、前年29件)だったが、深刻な人手不足からサービス提供が困難になり経営に行き詰ったケースもみられた。次いで、施設系のデイサービスを含む「通所・短期入所介護事業」が38件(同31.0%増、同29件)、「有料老人ホーム」が11件(同120.0%増、同5件)と続く。


設立別、5年以内が半数

 2016年倒産した事業者は、2011年以降に設立された事業者が54件(構成比50.0%)と半数を占め、設立5年以内の新規事業者が目立った。従業員数では、5人未満が79件(前年比64.5%増、前年48件)と大幅に増え、全体の約7割(構成比73.1%)を占めた。参入が相次ぐなか、小規模で、参入間もなく資金調達力や体制が未整備の新規事業者が淘汰される実態がみえる。

 

原因別、販売不振が2倍増

 原因別では、「販売不振」が69件(前年比97.1%増、前年35件)と、ほぼ2倍増で同業他社との競争の激しさを物語った。次いで、「事業上の失敗」が18件、「運転資金の欠乏」が6件の順。「販売不振」が全体の6割(構成比63.8%)を占めたが、安易起業だけでなく本業不振のため異業種からの参入失敗(6件)、過小資本でのFC加盟(4件)など、事前準備や事業計画が甘い小規模業者が思惑通りに業績を上げられず経営に行き詰ったケースが多い。


形態別、事業消滅型の破産が9割

 形態別では、事業消滅型の破産が104件(前年比42.4%増、前年73件)と全体の9割(構成比96.2%)を占めた。一方、再建型の民事再生法ゼロ(前年3件)で、業績不振に陥った事業者ノウハウ資金面課題を抱えてビジネスモデルの再構築が難しいことを浮き彫りにした。


地区件数、9地区のうち7地区で増加


 地区別では、全国9地区すべてで倒産が発生した。最多は関東の39件(前年22件)で、次いで近畿23件(同21件)、九州16件(同10件)、東北9件(同3件)、中部9件(同8件)、中国5件(同3件)、北海道3件(同4件)、四国2件(同4件)、北陸2件(同1件)の順。前年比では、北海道四国を除く7地区で前年を上回り、同業他社との厳しい競争を反映した。


深刻さを増す人手不足

 2016年の「老人福祉介護事業」の倒産は、4月から9カ月連続で前年同月を上回り、企業倒産が減少するなかで増勢ぶりが際立った。四半期別件数では、1-3月期は前年同期比44.4%減(27→15件)だったが、4-6月期が同107.1%増(14→29件)、7-9月期が同106.2%増(16→33件)と第三・四半期まで2倍増で推移し、10-12月期も同63.1%増(19→31件)と高水準で推移した。

 倒産の増加要因として、(1)同業他社との競争激化から経営力が劣る業者の淘汰が進んだ、(2)介護報酬の実質マイナス改定による収益への影響、(3)介護職員不足の中で離職を防ぐための人件費が上昇、などが挙げられる。特に介護業界人手不足は「国内景気が悪い時の採用は順調だが、好況になると人材が他業種へ流出する」など、景気と逆向きの傾向がある。とりわけ、小規模事業者は業績停滞に加え、資金的な制約も抱えており深刻さが増している。

 厚生労働省2016年12月28日公表した「平成28年介護事業経営概況調査結果」によると、介護報酬改定前の平成26年度と改定後の平成27年度の状況を比較すると多くの介護サービスにおいて収支差率が低下していることがわかった(注)。

 介護人材人手不足を受け、厚生労働省2017年4月介護報酬の期中改定を行い、月額給与のアップを盛り込んだ介護職の処遇改善に取り組むことを決定した。一方で、急増ぶりが著しいデイサービス業者については、「需要より提供能力が多い」との指摘もあり、経営の安定化と透明性を高めるため、一定の条件のもとで小規模デイサービス(利用定員18人以下の通所介護)に参入規制の導入も検討している。

 2016年は、競合や参入企業の準備や資金不足、個人支出抑制など、様々な要因から「老人福祉介護業界」を取り巻く問題が浮き彫りになった。さらに今後は新規参入障壁高まることも予想されている。市場規模が拡大する中で、経営体制の未整備や経営基盤脆弱事業者が「ふるい」にかけられる傾向はしばらく避けられないだろう。ただ、「老人福祉介護業界」の顧客身体介護生活援助が必要高齢者のため、採算重視だけでなく顧客が満足できる良質なサービス提供できるかどうかも同時に問われている。

(注)収支差率=(介護サービス収益額−介護サービス費用額)/ 介護サービス収益額)


東京商工リサーチ 1/11(水) 11:30配信




 「老人福祉介護事業倒産が急増」とのことですが、厳密には「小規模な老人福祉介護事業倒産が急増」というべきでしょう。

 上記記事にあるような「老人福祉介護事業倒産」は、良質なサービス提供による競争によってサービスの質の悪い事業者が淘汰されているのではなく、訪問介護通所介護など単体のサービスでは採算がとれないほど低い介護報酬により、介護報酬だけに経営資金を頼る小規模な事業所において ― たとえ良質なサービス提供できていたとしても ― 倒産が急増しているのが実態でしょう。要は「小規模な老人福祉介護事業倒産」は、大手の老人福祉介護事業者が介護サービスを独占できるよう国の政策によって仕組まれたことだということです。

 介護保険制度は、本来居宅介護においては、多種多様サービス事業者の参入を認め競争原理により良質なサービス提供する事業者が生き残り、そうでない事業者自然と淘汰されるということでしたが、実際には資金力があって本体は大規模な老人福祉施設訪問介護通所介護を同時に実施している事業者や他の業界から参入してきた大規模な民間企業が生き残っていると考えらえます。これらの大規模な事業者訪問介護通所介護では赤字でも施設サービスや他業種の黒字で十分穴埋めができるわけですが、小規模な事業者が次々と倒産した結果、最終的には独占体制介護業界に蔓延り、それによって大手の独占事業者利益を得るようになっていくでしょう。

 「小規模な老人福祉介護事業」の倒産は、独占資本と国とが癒着して老人福祉介護事業の独占体制確立するための業界内の再編成過程によって引き起こされているということです。

 「利用者により良いサービス提供より、独占事業者利益を優先する」というのが現在政権によって行われている老人福祉介護政策です

2017-01-11

精神病床、入院患者の8割超は半年で退院を- 厚労省、社保審部会に基本指針案提示

05:26 | 精神病床、入院患者の8割超は半年で退院を- 厚労省、社保審部会に基本指針案提示 を含むブックマーク 精神病床、入院患者の8割超は半年で退院を- 厚労省、社保審部会に基本指針案提示 のブックマークコメント



 厚生労働省は、障害福祉計画の基本指針で示されている精神病床退院率の数値目標を見直す。6日に開かれた社会保障審議会障害者部会で基本指針案を示した。入院後3カ月時点と1年時点の退院率を見直すとともに、6カ月時点の退院率を新設し、8割超の患者退院させる目標を設定する予定。【新井哉】


 厚労省は同部会に対し、都道府県市町村が次期障害福祉計画(2018−20年度)を作成する際に参考とする基本指針案を提示した。精神病床入院患者については、地域医療や保健、福祉連携支援体制を強化することで「早期退院可能になる」と説明20年度末までに入院後3カ月時点の退院率を現計画の基本指針と比べて5ポイント増の69%以上としたほか、新たに設ける6カ月時点の退院率を84%以上とした。

 この退院率はレセプト情報などを活用して算出したもので、それぞれの時点の退院率の高い都道府県の推計値を参考に目標を定めた。1年後の退院率については、この推計値に合わせて現計画の基本指針よりも1ポイント減の90%以上に修正した。

 また、精神病床に1年以上入院している患者についても、地域精神医療などの基盤を整えることで「一定数は地域生活への移行が可能になる」と指摘。20年度末の1年以上の長期入院患者数は14年(約18万5000人)と比べて最大3万9000人減らせるとの見通しを示した。今後、基本指針案のパブリックコメント募集した上で、今年度内に基本指針を公表する予定。


(CBnews 2017年1月10日


 精神科病院の早期退院を図るのはもっともなことですが、長期入院患者関しては退院を早急に進めていくことによりホームレスの数を増やす恐れがあるので慎重な実施が望まれます地域精神医療の基盤を整えても生活拠点となる居宅と介護体制の確保が不可欠です。結局、家族精神病患者を引き受けられるか否かが退院促進の成否を決定しそうです。

 退院促進が精神病患者とその家族利益になる観点から計画を進めることが不可欠です。医療費抑制目的退院促進を進めるなら、精神疾患を持ったホームレス路上死を増やす結果となるのではないでしょうか。

2017-01-10

ギャンブル依存症対策法案、通常国会に提出へ

01:51 | ギャンブル依存症対策法案、通常国会に提出へを含むブックマーク ギャンブル依存症対策法案、通常国会に提出へのブックマークコメント

 政府は8日、統合リゾート(IR)を推進するカジノ解禁法が昨年12月に施行されたのを受け、ギャンブル依存症対策に関する基本法案を20日召集通常国会に提出する方針を固めた。

 近く開催する関係閣僚会議法案概要を示す。

 カジノだけでなく、パチンコ競馬など公営ギャンブルも含めた包括的法案とする。依存症対策に関する国や自治体民間事業者の責務を明確にし、国の基本方針に沿って自治体が基本計画策定することなどが柱だ。依存症患者に対する専門的な治療の充実、事業者に対する規制強化などの理念も盛り込む方向で検討している。

 カジノ解禁法は、政府施行後1年以内をめどに、カジノ開設を可能にする実施法案国会に提出するよう義務づけている。


(「読売新聞2017年01月09日 13時53分)


 21世紀最大の愚法が通常国会にお出ましになります

 ギャンブル依存症で一番とるべき対策は、予防、すなわちギャンブル禁止です。

 ところが、カジノを解禁してギャンブル依存症対策をとろうというのですから、まさに「有害工場排水の垂れ流しを黙認して、その工場排水病気になった人の治療を考えろ」というに等しい愚策です。

 本来カジノの解禁どころではなく、パチンコ競馬競輪など既存ギャンブル規制依存症対策に万全を期すのが健全社会で取るべき対策であるはずです。

 本来、「ギャンブル賭博泥棒ないし人殺しの始まり」というチャッチフレーズで啓発に努めるべきでしょう。実際、新聞で「遊ぶ金欲しさ強盗」等の記事がありますが、これらはギャンブル依存症者やそれに近い人によって引き起こされているのではないかと考えられます

 安倍自民党政権は、依存症者を増やし治安の悪化を招いてもカジノ利権が欲しいようです。「国民よりカネ・利権」―自民党政権らしいと言えばそれまですが・・・

2017-01-09

人口動態統計 加速する人口減少 出生数100万人割れ 16年推計

02:25 | 人口動態統計  加速する人口減少 出生数100万人割れ 16年推計を含むブックマーク 人口動態統計  加速する人口減少 出生数100万人割れ 16年推計のブックマークコメント

 厚生労働省は22日、2016年の人口動態統計の年間推計を発表した。10月までの速報値を基にした推計で、今年生まれ赤ちゃんの数(出生数)は98万1000人と、統計を始めた1899年以降初めて100万人を下回る見通しとなった。死亡数も129万6000人で戦後最多。死亡数から出生数を差し引いた自然減は過去最大の31万5000人で、人口減が加速している。


 出生数は200万人を超えていた第2次ベビーブーム(1971〜74年)以降、長期下落傾向にあり、07年から連続して死亡数が出生数を上回っている。


 昨年は出生数が100万5677人と5年ぶりに増加したが、再び下落に転じた。厚労省は「昨年は雇用経済の状況の好転追い風になったが、今年は雇用情勢などに目立った変化はなく、出産世代女性人口減に伴い減少した」と分析している。

 合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子どもの数に相当)は05年に過去最低の1・26を記録後、緩やかな上昇傾向にあるものの、人口構造理由から少子化に歯止めがかかっていない。政府は1億総活躍プランで25年度までの「希望出生率1・8」実現を掲げ、保育の受け皿確保などを進めている。

 結婚したカップル戦後最少の62万1000組で、離婚は21万7000組と推計した。【山田泰蔵】


(「毎日新聞2016年12月23日 東京朝刊)




厚生労働省 : 平成28年(2016)人口動態統計の年間推計 


 厚生労働省人口動態統計の年間推計は、年明けてから発表になっていますが、平成28年については年末12月22日の発表だったようです。人口動態統計に対するコメントは毎年行ってますので遅まきながら、取り上げることにしました。しかし、ここで書く内容は1月5日日記(「少子化と保育 まだ危機感が足りない(「毎日新聞社説)」)で書いたこととほぼ同じ内容になりそうです。

 上記記事では≪厚労省は「昨年は雇用経済の状況の好転追い風になったが、今年は雇用情勢などに目立った変化はなく、出産世代女性人口減に伴い減少した」と分析している。≫と厚労省コメントを記しています。

 しかし、これではコメント不足で、もっと言えば、

 「団塊世代ジュニアが40代半ばとなり、出産世代女性人口減に伴い出生数が100万人を下回った。今後も平成1ケタ台生まれ、1.57ショック以降の少子化世代結婚出産適齢期を迎えるにあたって年々出生数は減少していくことは確実である。また、人口も毎年30万人台の減少となる。団塊世代ジュニア結婚出産適齢期を迎えた1995年以降、十分な少子化対策をとってこなかったことにより日本人人口を減らし、将来確実に日本経済の長期低迷を引き起こすことになる。人口政策としては団塊世代ジュニア出産結婚適齢期に何もしなかったに等しい失策であったと、21世紀の中頃以降日本経済衰退の原因として長く語り継がれることになるだろう。」

厚労省は言うべきでしょう。

 「1990年代中頃から2016年まで、日本政府国民少子化対策人口政策について、しなさ過ぎた、遅すぎた。」そう言わざるを得ません。