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遥香の日記 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2018-04-23

「火に油を注ぐ」という言い回しが便利なのは…(「余録」「毎日新聞」コラム)

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 「火に油を注ぐ」という言い回しが便利なのは非常事態水と油を間違える人が多いからである。混乱を収めようと打った手がさらにひどい混乱をもたらす。根本的な勘違いが背後にあると思った方がいい

 危機管理要諦(ようてい)は「失敗はしても、失敗の収拾には失敗せぬように」である。火は出さない方がよいが、出た時にはちゃんと水をかけるようしておくことだ。そんな時に水も油も見分けのつかない人たちが場を仕切ったらどうなるか

 今なら「財務省のようになる」というのが一番分かりやすい。森友問題の決裁文書改ざんや口裏あわせで炎上中の財務省で、今度は女性記者へのセクハラ疑惑事務次官が辞任する。財務相政権の命脈も焼きかねない猛火となった

 週刊新潮の報じたセクハラ発言下品さにも驚いたが、それよりびっくりしたのは財務省対応である疑惑否定する次官反論公表し、女性記者に名乗り出るよう求めたのだ。水をかけるかと思ったら油をまきだしたのである

 むろん世論の反発の炎は激しく燃え上がり、ほどなく一転、当人辞任表明となったのも成り行きだろう。セクハラパワハラへの女性の抗議の声が世界をおおう時代に、なんとも浮世離れした組織風土をさらけ出した財務省だった

 セクハラを受けた女性記者の訴えに応じなかったテレビ朝日を含め、火だねは今日のどんな組織にもひそんでいる。あらゆるハラスメントへの公正な処断なしに、炎上は免れない今日官庁企業である


(「毎日新聞」4月20日配信



 財務省官僚ならびに自民党の年輩の議員特に男性)には福田氏の「セクハラ発言」のどこが悪いのか、よくわかっていないようです。水と油の見分け(セクハラに該当するかどうかをみわけること)は大抵の人ならできることですが、優秀なはずの財務省官僚には理解されていないようです。

 自民党男性議員財務省トップクラス官僚福田氏がテープに録音されたような破廉恥なことくらいは日常的に言っているのではないでしょうか。麻生さんや財務省官僚福田氏の中に自分自身の姿をみたがゆえに保身にために福田氏を擁護したがっているのではないでしょうか。自分立場を中心に考えているので加害者に同情をよせても被害者の心の傷には気がつくことができない。「想像力や思いやり」が決定的に欠けていることが、「セクハラがなぜいけないのか」ということの理解を難しくしているようです。

 このままでは、財務省事態の収拾を図るために油どころかダイナマイト燃え盛る火の中に投げ入れそうです。

2018-04-22

<セブン−イレブン>福井の加盟店に謝罪 豪雪の営業継続で

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 コンビニエンスストアセブンイレブンジャパン」の加盟店を経営する福井県男性が、今年2月に豪雪の中で長時間の営業継続を強いられたと訴えていた問題で、同社の本部東京都千代田区)は20日、男性謝罪したことを明らかにした。19日に担当者店舗を訪ね男性に「うまくコミュニケーションが取れず、反省している」などと伝えたという。

 親会社セブン&アイ・ホールディングス」によると、加盟店向けの災害時用マニュアルでは「(営業継続判断は)人命安全を最優先にオーナーが行う」と定められているという。同社の松本稔執行役員は、今回の営業継続命令ではなく提案だったとした上で、「今後、マニュアルを適切に運用できるよう周知を徹底したい」と述べた。

塚本恒】



(「毎日新聞」 4/20(金) 18:34配信



 最初にこのニュースを聞いたときは、セブンイレブンで買い物はしたくなくなったという感想を持ちました。「豪雪」という状態はすでに災害に遭ったに近い状態です。お客と店主と店員安全を守るために店を閉めるのが常識です。それを「営業を続けろ」というのはフランチャイズ店に対する本部優越的な地位を利用してのパワハラも同然です。

 フランチャイズ店の店主は、本部経営コントロールされているので本来労働者として労基法等の労働法規定している労働者保護条項適用されるべきですが、個人事業主として仕立てあげられることで労働法保護を受けることなく本部無理難題に苦しめられているようです。コンビニの店主やフリーランスなど立場の弱い個人事業主保護する法律の制定は急務であるとえいます

 ≪今回の営業継続命令ではなく提案だった≫という執行役員見解からセブン&アイ・ホールディングス」は今回の一件を真摯反省していないようです。店主は営業停止複数回にわたって申しいれても却下されたということですから、単なる「提案」ではなかったことは誰の目にも明らかです。「業務命令」を「提案」と言い換えて責任逃れをする。「戦闘」を「衝突」と言い換えて自衛隊海外戦場に送り込む現政権と同様、劣化した組織言葉を言い換えて無理を押し通そうとするのでしょうか?

 

2018-04-21

「仕事が忙しくて」父親の遺体放置 3連休前に通報…逮捕

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 父親とみられる遺体を自宅に放置したとして、警視庁成城署は18日、死体遺棄の疑いで、東京都世田谷区千歳台会社員の男(49)を逮捕した。「(父親が死んだことを)仕事が忙しく、言い出せなかった」と容疑を認めている。

 逮捕容疑は2月中旬ごろ、自宅1階の居間遺体放置した疑い。外傷はなく、署は男の父(89)とみて死因を調べている。

 署によると、17日午前に男から父親が倒れている」と110番があった。男は父親と2人暮らしといい「18日から仕事が3連休で、何とかしなくてはいけないと思った」と供述している。

【 「京都新聞」 2018年04月18日 12時00分 】

 

 仕事が忙しく父親遺体放置していたというしていたという奇妙な事件です。*1家族遺体を死亡届を出さずに年金を詐取するケースがこの種の事件にはしばしばあることですが、遺体意図的に隠そうとしたわけではないので年金詐取の線はなさそうです。放置した本人(以下、「本人」とする)は「仕事が忙しかった」ことを理由にしています。そこで、放置した男の会社ブラック企業ではないかという説もネットでささやかれていることです。無論、本人が「父親が亡くなったので休ませてほしい」とい申し出たが、会社が休暇をとらせなかったとすればブラック企業です。上記報道ネット上の情報でも会社が本人に休暇を取らせなかったという情報はないので、本人の勤めていた会社ブラック企業と決め付けることは控えるべきでしょう。

 

 今回の一件は現代都市化により、伝統的な共同体が廃れていくプロセスで「弔う」という行事伝承がされなくなってきているようにも感じられます家族が亡くなったときにどう対処すればいいのか、学校教育で教えるべきことなのかもしれませんね。

*1テレビニュースでは死後2カ月間経過していたと報道されていました

2018-04-20

<姫路の施設>知的障害者の首から「私はうそつき」のカード

03:40 | <姫路の施設>知的障害者の首から「私はうそつき」のカードを含むブックマーク <姫路の施設>知的障害者の首から「私はうそつき」のカードのブックマークコメント




◇掛けさせた障害福祉サービス会社処分

 知的障害のある入所者の首に「私はうそつきです」と書かれたカードを掛けさせる虐待をしたなどとして、兵庫県姫路市は20日、同市西庄の障害福祉サービス会社「実る」(室井千香子社長)に対し、隣接する場所運営する「ぐるーぷほーむ みのる」の事業者指定を同日から6カ月間停止すると発表した。同社は6日に事業所廃止届を提出している。

 市によるとグループホームには知的障害のある女性3人が入所。室井社長は2016年3月、このうち20代の1人に対し、就寝時や入浴時以外にカードを首から掛けるよう強要した上、私物携帯用音楽プレーヤーを1年以上にわたって取り上げたという。またスタッフに対し、「時間内に食べない場合食事がなしでもいい」などと指示。市はこうした行為が、障害者人格尊重義務を定めた障害者総合支援法違反にあたると判断した。

 16年7月、市が定期的な実地指導したこときっかけに発覚した。市によると室井社長カードについて「注意してもうそをつくので周囲に迷惑をかけないよう、本人の了解を得て掛けた」と説明した。一方、掛けられた女性は「嫌だった」と話したという。

 同社は2006年設立グループホームは15年に事業者指定を受けていた。

 一方、市は同社が市内で運営する別の生活介護事業所についても、医師を配置しているように偽ったり、介護給付費約26万円を不正受給したりしたとして、指定を取り消す。市は今後、告訴検討する。【待鳥航志】



毎日新聞 4/20(金) 20:36配信


 障碍者虐待事件ですが、虐待をした事業者側は虐待とは認識していなかったようですね。≪「注意してもうそをつくので周囲に迷惑をかけないよう、本人の了解を得て掛けた」≫と本人の了解ないし同意があれば、人権を踏みにじってもいいという意識のようです。ケアする側の事業者職員)とケアを受ける側の利用者との力関係を考えれば、「嫌でも了解するしかない」状況に置かれていることを想像することはそう難しくはありません。事業者側に自分自身が「私はうそつきです」というカード首にかけられたらどんな思いがするか想像すれば思いとどまることもできたはずですが・・・もっとも、そんな想像力も働かせることができず、また感性に欠けているようであればどうすることもできません。果たして虐待をするケアワーカー個人資質問題なのか、それとも障害福祉サービス内包する制度的な問題に起因するのか?制度的な問題があるにしても、人権尊重を軽んじる人には障害福祉サービスの参入は遠慮してほしいという感想しかないです。

 また、当該事業所介護給付不正受給や虚偽の届け出をしていたようですが、うそつき事業者の方のようです。「利用者ウソをついた」ということも事業者の虚偽の弁明ではないかと思わざるを得ません。

2018-04-19

ギャンブル依存症、家族に負担=借金肩代わり8割も―民間調査

02:06 | ギャンブル依存症、家族に負担=借金肩代わり8割も―民間調査を含むブックマーク ギャンブル依存症、家族に負担=借金肩代わり8割も―民間調査のブックマークコメント



 「ギャンブル依存症家族負担も大きい」。公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会」が19日までに公表した調査結果によると、依存症患者を抱える家族の83.0%が借金を肩代わりしたことがあると回答した。

 肩代わりした借金額は「100万〜300万円」が24.1%と最も多かったが、「300万〜500万円」(22.9%)や「1000万円以上」(17.5%)の回答も少なくなかった。

 依存症になるまでのめり込んだギャンブルなどの種類(複数回答)は「パチンコパチスロ」が92.0%で最多で、「競馬」が18.8%で続いた。「宝くじ」が8.0%、国内では違法である「闇カジノ」との回答も3.1%あった。

 調査依存症患者家族224人を対象に、2016〜17年度にかけてアンケート実施した。 


(「時事通信」最終更新:4/19(木) 17:16)



 ギャンブル依存症は、患者本人以上に家族被害を被るということですね。上記のように借金の肩代わりのほかにも、「パチンコ代欲しさに強盗殺人」、「パチンコ借金返済のために強盗殺人*1、「炎天下の中、車内に幼児を閉じ込め朝からパチンコ幼児死亡」といったように家族犯罪加害者家族に仕立てあげたり、子ども虐待に近い状態で死なせるような被害家族にもたらすこともあります

 ギャンブルギャンブルにはまった本人以上に家族被害をもたらすものですが、それでも「カジノ」をつくるのでしょうか?「カジノの入場料欲しさに強盗殺人」とか、「カジノに入場したいがために他人マイナンバー不正に入手」といった記事新聞ニュースで報じられるようになったときカジノを推進した議員さんは依存症者とその家族人生を潰したことになるのですが、そんな想像力良心が痛むということは彼らには・・・、全くないか

*1:この場合、「パチンコ」と書かず「遊ぶ金欲しさ」と新聞記事では表現を変えているケースも多くあると考えられます

2018-04-18

お金の心配なく学べる社会に どう見る「高等教育無償化」 田村副委員長に聞く 3

17:33 | お金の心配なく学べる社会に  どう見る「高等教育無償化」 田村副委員長に聞く 3を含むブックマーク お金の心配なく学べる社会に  どう見る「高等教育無償化」 田村副委員長に聞く 3のブックマークコメント


奨学金被害者救済は急務

 ―奨学金の返済で困っている若者がいます

 高等教育無償化というのなら、自民党公明党が推進した学費の高騰と奨学金のローン化によって現に生まれている被害者放置することは許されません。

 奨学金を借りた若者は、平均的なケースで300万円、多い場合には1000万円(大学院進学の場合など)もの借金を背負って社会人としてスタートしています非正規雇用の広がりなどで、低賃金で働く若者が増え、そうした中で、自己破産に追い込まれる人が急増するなど“奨学金という借金”が若者未来を押しつぶす事態が起きています

自己破産が増える

 ―自己破産する若者が増えていますね。

 奨学金返済者の自己破産件数は、2012年度に1320件でしたが、16年度は1・5倍の2009件にまで急増しています

 日本学生支援機構奨学金は、返済能力のない18歳の若者契約する制度です。返済する期限になっても返済能力がない場合もおこりえます。そのため、返済を減免する制度を整備しなければなりません。ところが主な減免制度である返還猶予制度年収300万円以下などの条件で1年ごとに申請)は10年の期限がつけられています。期限が切れたら、「借金ゼロ」になる自己破産選択せざるをえないのが現状です。

 自己破産する若者が急増している事態放置するならば、自己破産を恐れて、利用すべき若者が利用しなくなります

返済方法改善

 ―どうすればよいのですか?

 日本共産党は、奨学金返済が若者生活を追いつめないように返済方法改善することを提案しています

 第1に、奨学金を返済中の既卒者すべてを対象にした奨学金返済の減免制度をつくり、生活が困窮する場合の救済措置を講ずることです。

 10年という返還猶予期間の上限を撤廃するとともに、25年間などの返済期間や年齢を条件に、所得に応じて残額を免除する制度にします

 第2に、延滞金、連帯保証人保証料廃止し、返済困難者への相談窓口を充実することです。

 日本学生支援機構は、返済困難者を相手どって、年間6000件もの裁判を起こしています。現行の返還猶予制度さえ知らされずに、高利の延滞金を徴収され、さらに追いつめられるケースも後を絶ちません。「滞納すれば延滞金や裁判」という脅しの対策あらため、返還困難者によりそった相談窓口こそ充実すべきです。

 滞納者の事情を全く考慮せずに一律に課す延滞金は直ちに廃止ます

 毎月の奨学金から保証料天引きして、実際の奨学金額を減らす保証料徴収連帯保証人制度廃止して、政府保証にします

 第3に、卒業後の進路さえ見当もつかない大学入学前に毎月の返済額が決まる現行のやり方を改め、年収階層別に返済額を決めるなど、所得に応じて返済する制度にします。(つづく)


 延滞金は十分な返済能力があればそれなりに返済を促進させる効果はありますが、低賃金等で返済能力がなくて返せない場合が増えているわけですから、延滞金はペナルティとして機能していません。よって廃止すべきです。せめて早急に元金→利息→延滞金に返済順序を変更するくらいは実現してほしい。

 公教育については幼児教育から大学まで無償化が一番です。その実現がすぐにできなくても、低所得層青少年社会に支えられて高等学校大学に進学し就職できたと実感できる奨学金制度にすべきだと思います。「社会支援してもらえた」という実感は社会還元しようという考えを芽生えさせます

 教育費を本人と親の自己責任にしてしまうよりも、「人への投資」と考えて公費負担にしてしまうべきですね。人材資源日本においては中国アメリカなどの大国渡り合うためには人への投資は不可欠なはずです。       (ツィッターのリプより)

                                          

                           

2018-04-17

「洗脳につながりかねない」現役教員が危惧する道徳の教科化〈週刊朝日〉

16:33 | 「洗脳につながりかねない」現役教員が危惧する道徳の教科化〈週刊朝日〉を含むブックマーク 「洗脳につながりかねない」現役教員が危惧する道徳の教科化〈週刊朝日〉のブックマークコメント



教科として4月から組み込まれ、成績がつけられるようになった道徳。これまでは教員の個々の裁量で行われ、ほとんどは副読本を形だけ読ませるか、NHK教育番組を見せてお茶を濁してきた。

しかし、教科化された以上、教員には教科書使用義務が課せられる。子ども内面に介入せず、多様な意見を生かす授業の実践として、現役の小学校教員で『「特別の教科 道徳」ってなんだ?』の著者の一人、宮澤弘道氏は教材を最後まで読まない“中断読み”を推奨する。やはり定番の教材で、小学5年の教科書採用された「手品師」の話を例示する。

 腕はいものの、あまり売れない手品師がいた。生活は楽ではなく、いつか大劇場ステージに立てる日を夢見て腕を磨いていた。ある日、しょんぼりと道に座り込んでいる男の子出会う。声を掛けると、父親が亡くなり、母親が働きに出て家を留守にしているという。手品披露してやると明るさを取り戻した男の子に、手品師明日手品を見せると約束する。その晩、手品師のもとに友人から電話がかかってくる。大劇場マジックショーに出演している手品師が急病で倒れ、明日ステージに立つ代わりを探しているという。念願の大劇場に立つチャンスだが、明日男の子約束がある。〈手品師はまよいにまよっていました〉というところで中断し、子どもたちに「手品師はどのような行動を取るべきだと思うか?」と問いかけた。

「大半の子が『手品師男の子ステージに招待すればよい』という最も合理的意見を述べました。『貧乏から抜け出せるんだから、迷わずステージを取るべきだ』とか『男の子のお母さんと手品師再婚すればよい』などと自分生活環境バックボーンにした多様な意見が出た」(宮澤氏)

 しかし、さらに教材を読み進めていくと、手品師男の子との約束を守るため友人の誘いを断る。〈よく日、小さな町のかたすみでたったひとりのお客さまを前にして、あまり売れない手品師が、つぎつぎとすばらしい手品を演じていました〉という結末まで読むと、子どもたちの意見が一変する。

「『自分の夢を捨ててでもやくそくを守る手品師はいい人だと思った』など教科書の求める価値に、意見が収斂していったのです。『ステージに招待する』という意見の子も次々と男の子との約束優先に変わっていき、少数意見に対する同調圧力はすごいものがありました。子どもたちにとって教科書に書いてあることは絶対です。子どもたちは自分で考え、議論することを放棄してしまうのです。洗脳につながりかねず、正しい生き方お上が示してくれるもの思い込みかねない恐れがあります」(同前)

このほか、通知表には道徳の「評価欄」を設けず、公簿である学習指導要録のみに掲載する方法模索されている。

『「道徳教育」のベクトルを変える─その理論指導法』などの著書がある大東文化大学渡辺雅之准教授はこう指摘する。

本来道徳正式な教科になり得ません。例えば理科物理学生物学など学問的蓄積を根拠にしていますが、道徳には根拠となる学問がありません。本来ならば哲学倫理学が基礎学問になるはずですが、『特別の教科 道徳』はそういう設計になっていません。そのため教員免許も発行できない。学習内容は国(文科省)が規定するので、時の政権意向や情勢で変化します」

 いま進められているのは個人よりも国家を優先する人間像だ。渡辺氏が続ける。

近代民主主義社会の基礎的な考え方は個人幸せのために国家があるというものですが、それとは真逆です。道徳の教科化は政治的な流れの中で起きたもので、その中心は安倍首相私的諮問機関である教育再生実行会議です」

 中学校では来年から正式教科としてスタートするが、3月27日中学校道徳教科書検定で8社の教科書合格したばかりだ。その中に「日本教科書」の教科書が含まれている。日本教育再生機構理事長安倍首相政策ブレーンとして知られる八木秀次麗澤大学教授らが16年4月設立した教科書出版会社だ。現在八木氏は代表を退き、助言している程度という。後任の代表取締役には晋遊舎武田義輝会長が就いている。この晋遊舎韓国を敵視し、罵倒する内容の『マンガ嫌韓流シリーズという、いわゆる「ヘイト本」を出している出版社だ。

日本教科書晋遊舎所在地は同じだが、日本教科書教科書の特長としてホームページで「寛容な心を育む教材」を掲げていた。

日本教科書取材を申し込むと、「文科省記者クラブに属されていない方の取材お断りさせて頂いています」と言うばかり。八木氏に取材を申し込むと次のように回答した。

道徳教科書の発行事業は別の出版社が行っていたが財政上の理由で断念することになった。別の器で事業を続け、会社設立した。174月文科省検定申請し、その前後現社長武田氏出会った。認可を得るにあたって『出版に関する相当の経験を有する』との要件を整えるために社長就任をお願いした。日本教科書晋遊舎資本関係はなく子会社でも関連会社でもない。『ヘイト本』という書籍講談社小学館など大手出版社も多数出している。その中で晋遊舎だけ批判されるのは、公平性を欠くと思います

道徳の教科化は、いじめの解消や思いやりの心をうたっている。だが、「そうした衣の下には、復古主義国家主義の鎧が見える」(渡辺氏)。教員子ども問題に限らないだけに、道徳の教科化には社会的な警戒心が必要だろう。(本誌・亀井洋志)

(※週刊朝日 2018年4月20日号より抜粋



「欲しがりません。勝つまでは。」

 上記の「手品師の話し」を読んで頭に思い浮かんだ一節です。その底流には国家のために命を投げ出せる国民を作りたいという狙いを感じるのですがいかがでしょうか?

 社会公益のために、自らの主義や夢を一時的に断念して事にに取り組むことは否定しませんが、国が道徳という教科で教えるようなこととは思われません。復古主義国家主義とまではいかないまでも、社会公益国益を考えて行動する人間、すなわち愛国心を持った国民政府がつくりたがっていることは間違いなさそうです。しかしながら、真の愛国心というのは価値観押し付け教育で涵養されるものではありません。もし、政府愛国心をもった国民子供たちを育て上げたいというなら、国の側が中低層の国民愛情を注ぐことです。具体的には、「ゆりかごから墓場まで生活心配がないよう社会保障を充実させ、教育自己責任と言わんばかりに貸与型の奨学金(厳密には学生ローン)だけの教育保障無策から義務教育から高等教育まで教育費を無償化するなど子どもが将来の夢を実現できる環境を整えることです。本来愛国心というのは国民一人一人が国家によって大切にされているという実感に支えられているものではないでしょうか。生活を支えられ、低所得でも大学まで進学できるという制度の実現はその身につけた能力知識国家社会還元しようという自発的意思を多くの若者に芽生えさせます愛国心とは国が価値観押し付け強制で植えつけるものではなく、その国家国民を人たるに値する生活保障する中で国民自ら自発的に身につけるものでしょう。

 

 さて、大劇場ステージに立つことを断念し、≪一人のお客さま≫をとった手品師が、後年生活に困窮し生活保護受給することになったとして、その選択を褒める人たちはどれくらいいるでしょうか?生活保護バッシングが厳しい今の日本においては、チャンスを捨てて貧困になったのだから手品師自己責任批判する大人達が大半ではないでしょうか?そのことことを考えれば、≪『貧乏から抜け出せるんだから、迷わずステージを取るべきだ』≫という意見は、政治家をはじめとする大人たちがつくりだした生活自己責任という価値観に敏感に反応した意見と言えそうです。