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2008-10-17

新自由主義による貧困・格差−bonbokorinさんのコメントによせて

21:54 | 新自由主義による貧困・格差−bonbokorinさんのコメントによせてを含むブックマーク 新自由主義による貧困・格差−bonbokorinさんのコメントによせてのブックマークコメント

13日のエントリーについて bonbokorinさんより勉強になるコメントを頂きました。まずそのことを感謝申し上げたいと思います。

正直、 bonbokorinさんのグローバルな視点に立ったコメントにまともな回答はできないことは承知の上で、また的はずれな回答になるとは思いますが、 bonbokorinさんのコメントから自分なりに考えたことを述べたいと思います。

まず、 bonbokorin さんのコメントを今回のエントリーに必要な範囲で引用しますと、

ひとつだけ個人的にひっかかった部分は「それを一変させたのは、1980年代以降の一連の規制緩和(中曽根政権から小泉構造改革)」というところなんですが、一連の規制緩和政策は恣意的に行われたというよりは、それを行わざるを得ない歴史必然性があったのかなと思ってました。特に労働市場の激変の原因としては、東西冷戦の終結とそれに伴う東側諸国(特に中国)の社会経済近代化によって、安価労働力世界経済に組み込まれたという歴史的な変化によるところが大きいのではないでしょうか。その頃からmade in china安価製品が至るところに溢れるようになりましたよね。安価労働力との競争にさらされたことで、経営側もやむを得ずそうした雇用形態によるコストダウンを図ってきたのではと。労働市場そのものの自由化までは踏み込まずに持ちこたえられてきただけマシとも言えるのではないでしょうか。

なので、本質的には、今問題となっている貧困は、国内で富裕層搾取したために生じたわけではなく、国外のさらに貧しい人たちとの競争によってもたらされた、と言えるように思うわけです。この前、「他国との比較においても日本は貧困が多いだろうか?」とふと疑問に思ったのもそうした文脈です。

bonbokorin さんの論点は、所謂「グローバリぜーション」の進展によって発展途上国安価労働力による製品との競合にさらされた結果、国際競争に勝つために従業員賃金抑制せざるを得なかった。それは富裕層搾取政府恣意的な政策(規制緩和)ではなく歴史必然性があったということだと理解しました。(読み違いがあるかもしれませんが・・・)

富裕層経営者資本家層)は、資本主義社会で多くが株式で運営されていることを考えれば、利潤を優先するのは当然でしょう。それに対して労働者運動社会問題としての顕在化の度合いにより政府労働者保護法律労働法)でもって行う。要するに、富裕層労働者層の力関係によってどういう労働政策をとるか、また社会保障の水準もそれによって確定すると考えてよいでしょう。したがって、グローバリゼーション下での賃金抑制は「歴史的な必然」であるよりは富裕層に圧された政府採用した政策によってもたらされたと考えるべきでしょう。その政策とはs193 さんのご指摘にもあるとおり新自由主義イデオロギーに基づくものでした。新自由主義本質は、自由な競争弱肉強食を推し進めるわけですから勝ち組負け組がでてくる。政府は、「セーフティネット」とか「再チャレンジ」などを掲げ負け組を救済するかのように言ってはいますが、実際は有効な対策はとられません。*1負け組救済は自由な競争の阻害であり新自由主義イデオロギー矛盾するからです。その結果が、ワーキングプアネットカフェ難民派遣労働者名ばかり正社員等々格差社会を象徴するものを出現させ主としてその犠牲となったのが就職氷河期の若年労働者でした。

 また、そこには終身雇用制や年功序列賃金といった日本雇用慣行も少なからず影響した様に思われます。また経済のIT化により合理化及び効率化が可能となり非熟練労働者賃金下落に関与したと考えられます。日本格差・貧困問題はグローバリゼーションのみが要因ではなさそうです。

 取りあえず、現在日本格差・貧困問題は歴史必然性というより富裕層政府が起こした「人災」であったと考えるべきでしょう。そのベースとなるイデオロギー新自由主義です。

新自由主義に基づく政策のおかげで、近年日本企業の業績は好調に推移してきました。トヨタ自動車の年間連結決算利益は2兆円、銀行不良債権処理が済んで、史上最高の利益を出しています。*2言うまでもなく、富裕層のおこぼれに多くの国民があずかれることはありませんでした。しかし、新自由主義の信奉者が自分たちの立場を正当化するために「トリクルダウン効果」*3や「クズネッツの逆U字仮説」*4をもちだしているが、いずれも現実には成立せず、新自由主義を擁護する詭弁の域を出ないものです。

素朴に考えても、規制緩和しなければ日本企業外国企業に勝てないとするなら上記のような利益を上げられるだろうかという疑問を持たざるを得ないのです。

本来これらの利益労働賃金を切り下げることで稼いだのなら、その犠牲になった貧困者層に社会保障という形で還元すべきでしょう。孝橋社会事業論流に言えば社会事業(社会福祉)の代替性ということになります。(専門的なことでわからなければ無視してください。ついつい専門バカ根性を出してしまいました。)その方法としては「ベーシックインカム」が有力かと思っています。

資本主義社会においては、基本的に政府の政策は「富裕層に手厚く、労働者国民に冷たい」というのが基本で、労働者保護政府が乗り出すのは労働者からの要求運動の圧力です。今日ワーキングプアの増大は基本的に富裕層政府にかける圧力が労働者のそれを上回っているところによるものだと思っています。また、労働者の圧力が弱いのも労働者階層で分断されているからだと考えます。つまり、年功序列賃金終身雇用で身分が保証されている正社員(中高年に多い)、正社員であるが専門的な技能を要しない仕事であるため賃金を抑えられている非熟練労働者(いわゆる名ばかり正社員で若年層に多い)、身分の保障がなく年金医療社会保険も加入できない派遣労働アルバイト労働者などというように分断され労働者という枠でまとまりにくくなっていることが影響しているように考えています。

日本政府の政策が、いかに富裕層のゴキゲン取りをしたものであるかは社会保障などに明確に現れています。日本は、法人税が他国に比べて高いことはよく知られています。他国との比較で財界法人税の引き下げを政府に要求しています。しかし、社会保険の事業主負担は北欧諸国に比べるとかなり低い水準になっています。現在政府としては法人税を引き下げ消費税を上げることを考えていて、消費税から社会保障費を捻出しようとしています。社会保障費の捻出は消費税よりも社会保険で事業主負担を高めて徴収*5する方が直接資本の負担なるという意味で、良いように思っています。社会保障消費税を充てるというのは資本富裕層の直接の負担を伴わないという意味資本家富裕層に有利なやり方です。特に、マスコミでも社会保障の財源で税金といえば消費税しかないような報道の仕方をしています。その意味ではマスコミ富裕層に有利な世論操作をしているともいえるでしょう。(特に『読売新聞』)

結局、私としてはグローバリゼーションの時代がどうこうというより、資本家富裕層労働者のどちらに有利に政策を政府がとるかということの方にこそ日本の貧困・格差問題本質があるように思うのです。

bonbokorinさんの「他国との比較においても日本は貧困が多いだろうか?」という疑問ですが、10月10日のエントリーコメントと同様の議論になるのですが、所得や外見の生活スタイルだけではどちらが貧困であるかという比較は単純にできないと思います。日本では年間200万円の所得は貧困層ですが、ある発展途上国で年間200万円のそれは富裕層です。これはもっとも極端な例ですが・・・。どこの国であっても、金があるが欲しいものはないという富裕層と明日の食事代にもこと欠く貧困者がいることは望ましいことではありません。日本は、貧困をその気になればかなりのところまで解決できる国の潜在力はあると思いますので、富裕層の要求ばかりを優先しないよう労働者も働きかけていくことで変わることもあるのではないでしょうか。

新自由主義による政策をそのままにしておけば、長期的には日本社会自体が沈んでいくことを強く危惧しています。・・・・・・とここまできたところでずいぶん時間が経っていました。ちなみに、このエントリー職場で書いています。明日入試で朝5時30分起床の予定なので今日はここまでにさせてください。途中でごめんなさい。

*1:13日のエントリーでの「貧困の世襲」、「和製カースト制」の根拠となるところです。新自由主義の下では負け組みが社会の上層に再び這い上がれることは限りなく困難に近いのです。

*2湯浅誠『貧困襲来』89頁

*3富裕層の消費のおこぼれによって貧しい人たちが潤うこと

*4経済成長により国内の所得格差が縮まる

*5:例えば、厚生年金保険料労使折半を事業主8:労働者2にするなど

bonbokorinbonbokorin 2008/10/18 01:00 うわぁ、とにかく熱い!圧倒されました!高校生くらいまではよくこういう「議論」を友人としていたものですが、なんかとても懐かしく「青春時代」を思い出しました(笑)それにしても、遥香さんのパワー、筆の力強さに脱帽です。
けど、性懲りもなく、またちょっと反論をば(笑)
法人税や社会保障負担はグローバル化うんぬんより、国内の政治力学で決まっている、という部分についてなのですが、やはり法人税や社会保障負担を上げれば、国外へ逃げていく会社が増えて、トータルとしてはマイナスになりうる、という状況がずっと続いているのではないでしょうか(素人ゆえ実際の統計的なものは何一つ知らないのですが)。トヨタだって、本社を最近はやりの(?)オランダあたりへ移すことなど、その気になればいつでもできるのかもしれません。そう考えるとグローバル化の影響というのはやはり大きなものがあるのでは、という気がしてしまいます。
あと、「日本では年間200万円の所得は貧困層ですが、ある発展途上国で年間200万円のそれは富裕層」というくだり、ここも非常に大事なポイントのような気がしました。経済が悪くなったと言っても日本は世界全体から見れば「富裕層」なわけですが、「日本人なんだからそのくらいの生活水準は保証してよ」というのもグローバルに見れば、既得権を主張しているだけ、ということにもなりかねません。グローバル化した企業から見れば、「なんで日本人だからと言って贅沢させてやらにゃならんの?金がなくて日本に住めないなら、東南アジアでもどこでも行けば?」という論理になるのでしょうね。まぁ要するにグローバル化というのは何事につけ、「国を壊す」方向にモーメントを持っていますから、あなどれないのだと思います。イデオロギーでそうなっているというより、誰も首に鈴をつけられないでいるのではないでしょうか。

猫丸猫丸 2008/10/18 03:12 >遥香さん
難しい話が多いですが。時々読ませていただいています。私は風が吹けば桶屋が儲かるという程度の論理構成しか出来ませんので、細かな部分は省略して簡潔に確認させていただくと、こんな感じでしょうか。
(1)格差・貧困で、相当に苦しむ人がいる。子供もいる。
(2)それは解消もしくは是正されるべき政治課題である。
(3)その優先度は企業の業績回復や国際競争力強化よりも高い。
(4)資本家(企業)・富裕層から貧困層に所得(カネ)を再分配すべき。
>bonbokorinさんは
(5)優秀な人や企業・資金が海外へ流出してしまう。
(6)グローバル化によって、結局は自由競争(規制緩和)に近づくことになる。
(7)年収200万の貧困層が、年収200万の富裕層という国に代わってしまう。
というところでしょうか。やはり、難しい話ですね。はじめに何に重きに置くかですけど、それぞれ立場(例えば貧困層であるか富裕層か)によって希望も変わりますよね。
 また、覗きに来ます。

遥香遥香 2008/10/20 02:43 bonbokorinさん。
コメントありがとうございます。
できれば、日曜日に続きを書いて、コメントのご批判の回答もしていきたかったのですが、時間が取れずすみません。
現代の貧困・格差の問題は、いろんな角度で論じることができ、それ故筋道立ててまとめるのに苦労しています。更新が滞るのも力不足もありそうです。
bonbokorinさんは、高校生の頃にはこのような政治や社会問題について友達と議論されていたんですね。凄いですね。
私が高校生の時は政治や社会問題で議論なんてまったくしなかったですね。その頃の話題といえば、テレビのバラエティ番組、食べ物、カッコいい男の子等々くらいでしたからね。(笑)

遥香遥香 2008/10/20 02:54 猫丸さん
議論を簡潔にまとめていただいてありがとうございました。
おっしゃるとおりこの種の議論は、最初によって立つ立場で考え方が異なってきますね。「物質が概念を規定する」というところでしょうか。したがって、議論を進めてもなかなか交点にたどりつけないところもあると思います。しかし、問題の所在をあらかにするには、遠回りでも議論していくことは大切なことだと思っています。

猫丸猫丸 2008/10/23 02:14 >遥香さん
実は私は合理的な論理展開が苦手です。むしろ個々の主観に基づく細かな意見がでる酒場の議論で、ぐるぐるするのが本来の私の特徴です。それでも、大まかな論点がわからないと、何事も解決しないように思います。私は、貧困から来る諸問題(遥香さんご指摘のを含む)が富裕層のデメリットや日本の短期的な国際競争力維持よりも重要であると思っていましたので、問題を解決するためには、貧困や次世代にまで連鎖してしまう格差を是正すべきであると単純に考えていました。遥香さんのおっしゃる通り、問題の所在はいまだ明らかでなく、その所在がどこであるかの議論を先に十分に行わなくてはならないのかもしれません。単に富裕層と貧困層の要求のどちらを優先するかという話では無いのかもしれませんね。それでも、これが政治問題である以上は、一定期間内に意思決定(不作為を含む)する必要があると考えています。

 私は不惑を越え、世帯収入はそこそこありますので、富裕層かもしれませんが、総資産(団地1戸、車、貴金属、現預金、有価証券、これらを多めに見てw)から借金(主に住宅ローン)残高を引くと純資産は▲1000万円で、企業で言うと債務超過。年に4000時間もの会社勤めで稼いだ金は全て支出に廻り、貯蓄は当座の金だけなので富裕とは感じません。ああ、愚痴臭くなりますね。でも、インターネットはできるし、携帯電話も持っています。子供も塾に通っているので、標準以上だと思っています。でも▲1000万円の資産では、富裕から貧困の間のどの辺に自分がいるのかってわかりませんね。猫の額ほどでも土地家屋さえあれば、年に4000時間も働かず、自宅でくつろいだり、どこかに出かけたりできるのかなと、よく思います。富裕層と表明するのは違うようにも思います。
 このままでは、子供が独立するときには住宅に苦労することでしょうから。25坪以下の自宅住居は非課税(固定資産税や相続税)にすべきかなと思います。学習塾に行けない子供のためには、学校で補講や自習室を設けるなどの教育支援をしてはどうでしょうか。足らずの税収は25坪以上の宅地や、その他の土地、更には富裕層からの所得の再分配(どの程度の負担増かはわかりません)でまかなうべきかなと思います。

 以上、問題の所在を貧困や格差から来る諸問題とした上で、私のよって立つ立場から、遠回りな各論で一つの政策例(例です)へとつなげてみました。

 基本的に、自由な競争を前提とする資本主義のもとでは、海外に生産拠点を移したり、国内においても低コストを追求することは道理です。労働者は自由な競争にさらされ、ワーキングプアを生みます。その怒りを役所に向けさせたものが郵政民営化に代表される規制緩和政策でした。西川善文さんは見事にトップに就任。橋本知事の厳しい役所改革も府民の不満のガス抜きのようにすら思えてしまいます。今の社会システムの構造がベターであるとしても、その歪を正すのも政治、それは、詳細はどうであれ、大なり小なり、富裕層から貧困層に向けての富の再分配を強化するしかないと思っています。そうしないのであれば、この国は、貧困や格差から来る現代の諸問題よりも富裕層に負担を強いるデメリットの方が大きいという政治判断(不作為)をしているということではないでしょうか。

遥香遥香 2008/10/23 20:01 猫丸さん。
詳細なコメントありがとうございます。
ご自身のことを具体的に取り上げつつ生活者の視点から政策提案して頂いているようです。
勉強になったのと同時に自分の不勉強を知らされたように感じました。

最後の部分の「貧困や格差から来る現代の諸問題よりも富裕層に負担を強いるデメリットの方が大きいという政治判断(不作為)」により格差・貧困を容認しているというご意見はごもっともだと思います。
日本の政治家は、新自由主義や小さな政府路線をとった方が経済成長をはかれると信じているようなフシも感じます。また国民(中・下層)も現時点では、政治家同様、経済成長を期待し格差・貧困を容認しているようにも思えます。総じて、政治も国民も格差拡大・貧困層の増大に手を貸しているというところでしょうか。
「政治家の思い違い」、「国民の我慢大会」といえば言い過ぎでしょうか。

猫丸猫丸 2008/10/28 02:25 遥香さん
 お返事いただきありがとうございました。富の再分配は、私にとって、昔からの一つの理想であり、なぜそれが出来ないのかと疑問でもありました。ただ、私自身、貧困によって3秒に1人、子供が亡くなっていくという事実を知りながら、行列の出来るといわれる「汐留ラーメン」を食べましたし、パンもスーパーでは購入せずに美味しいと評判の店で購入します。そう高級ではないにしても焼酎で晩酌もしています。私が債務超過だとしても、それはむしろ贅沢に起因するものであり、貧困で命を失う子供とは大きな格差があります。その格差を強く認識しているにもかかわらずの、この私の行動(ないしは不作為)に現れる矛盾。この1人の人間の矛盾の中に、格差を是正することのできないわが国の姿があるのだろうと推察しています。
 なにかの記事を伝ってこちらにお邪魔しましたが、遥香さんのブログからいくつか「気づき」をいただきました。ありがとうございました。

遥香遥香 2008/10/29 01:55 猫丸さん。
コメントありがとうございます。
大変重い問題提起ないし自己批判と受け取りました。(間違っているかもしれませんが・・・)
私自身、社会保障・社会福祉の研究者であり、そのような立場に身を置いているのも貧困等の生活上の困難に苦しむ人たちがいるからそのような状況を何とか変えたいという大志を若い20代頃持ち今日までその初心を胸のどこかに持ち続けてきたからだと思っています。
しかし、貧困の広がる世界に何かの変化が起こるような貢献は何一つできていないというのが現実すね。虐待で命を落とす子どもがいる一方で、そうお金に困らず普通の生活を送れている自分がいる。このような状況に「やましさ」のようなものを感じることはありますね。
ただ、このような矛盾こそが歴史を動かす原動力にもなると思います。「矛盾」は多くの人が実感し制度の変更を求めた時、「希望」という道ができていくと考えています。

bonbokorinbonbokorin 2008/10/29 10:52 猫丸さん、遥香さん、お二方とも本当に心の優しい方々で、そういう「思い」こそをテーマにブログに綴られていらっしゃるんだなぁと、改めて志の高さに頭が下がります。けれどどうか「やましさ」なんて感じないでください!個人個人が己の幸福を追求することが結果的に社会全体の幸福にもつながるのだという古典的な「神の見えざる手」というのは今も大筋間違っていなくて、世界の自由主義社会全体の基本理念であることに変わりはないのだろうと思います。もちろんそれだけでは不十分で「プラスアルファ」も必要ということもまた真だと思いますが。
(議論の蒸し返しのようで恐縮ですが)貧困問題の本質はやはりお金そのものではないような気がどうしてもしてしまいます。「富の再配分」をしても、医療で例えれば一時的な「点滴」程度のものではないでしょうか。急病人には点滴も実に効果的だと思いますが、慢性的な病気、貧困の前には焼け石に水という気がしてしまいます。例えば今国会で与党が議論しているような減税だとか給付金だとかも総選挙の票(特に創価学会票)を金で買うというようなモラルのかけらもないような、志のあまりに低い話だと思いませんか?
お金(個人の所得)だけの問題じゃないということについて個人的なことも少し書かせてもらうなら、僕自身、(医学部を出て医師免許を持っていても)大学院時代はアルバイトだけで年収2百万円台で暮らしてましたが、そのこと自体に辛さはそんなになかったです。むしろ辛かったのは、院を卒業してポスドクになったとき、その先に研究者としての「道」(ポスト)があまりにか細いことを思い知らされたことでした。まさに「疎外感」を痛切に感じさせられました。ちょうどその頃から定年延長のプロセスが開始され、人事が停滞したことも影響したとは思うのですが(年金の支給年齢の上昇に合わせるために大学も定年延長を余儀なくされたわけですが、このことの是非は学問の進歩への影響という観点からいずれきちんと検証されねばなりませんね;ちなみに医学部だけは最後まで定年延長に反対したようで、それは医師としての良心だったと思います)、日本は技術立国だ、人材で勝負だと言いながら、そのまさに核となる世代であるポスドクたちはほとんど世の中から見捨てられているも同然ですからね・・
つまりは遥香さんも書かれているように「希望」という道をいかに作っていくかということですよね・・

猫丸猫丸 2008/10/30 03:56 遥香さん>
> このような矛盾こそが歴史を動かす原動力にもなると思います。
 私も、矛盾を持ちつつも、情報を収集し、意見を表明し、対話を行うことで、人間社会は進歩すると信じています。
bonbokorinさん>
 お二人とも優れた見識と文章だと感心していましたが、bonbokorinさんは、お医者様でしたか。ヘルスケア分野の記事は専門的過ぎて殆ど理解できませんが、格差に関するお二人のお話はよくわかります。ネットの海で遭遇したことを嬉しく思います。
> 「神の見えざる手」というのは今も大筋間違っていなくて
 その手の届かぬ部分のために、国やら法、つまり政治があるのですよね。しかし、政治も多数決なので、定額減税しかも給付金方式なんぞが出てくるのですね。景気対策を名目とする票集めで、本来の政治の存在意義とは乖離してますね。
> ポスドク
 俄に金にならない研究は、国かロックフェラー等のパトロン(後者だと格差容認派になりますか)の支援がないと進まないでしょうね。医療も産科はリスク高で割が合わず敬遠されるとか、ミオパチー患者は少ないので難病指定されず、製薬会社も治療薬研究に投資しません。(私は、それでも医療従事者は、どの診療科目であれ業態であれ、人を苦しみから救うという尊い仕事をしてると思っています。)

 さて、議論を深めて複雑化すると、社会も人間も複雑系であるということを思い知らされ、抽象的な結論に帰着しがちですが、政治は限られた期間に具体的な結論を出す必要があるので、論点を単純化したくなります。
 単純化しますと、「問題点」は、この国に相当に苦しんで生きている人がいるので解決すべきであるということ。「問題点の原因」は、貧困(しかも子の世代に再生産される。)です。貧困問題の「本質」は、貧困にあえぐ人の辛く苦しい状態(体や心)でしょうか。解決方法には、減税や給付以外に、既に実施されていますが、学童保育への支援強化(貧困の再生産防止の一助になるかも)や、もしかすると公共工事の増加かもしれません(いずれも例です)。その場合にも、間接的ですがお金が動きます。やはり、単純化しますと、どこから持ってきた金を、どこにどう再配分するかではないでしょうか。

遥香遥香 2008/10/30 20:54 bonbokorinさん。猫丸さん。
長文かつ内容の濃いコメントありがとうございます。お二人ともかなりの学識があるようにお見受けしています。コメントを通してたいへん勉強させて頂いたように思います。
また日記を開設して約10ヶ月。ここまでコメントがもらえるとは予想しておりませんでした。日記を開設して良かったと実感しています。

bonbokorinさんへ。
猫丸さんは別として、私遥香は別にやさしいわけではないですよ。(笑)ワーキングプアなど下層にある人たちが苦しい生活をされていて、それに対して気の毒だという自然な感情や「自分に対するやましさ」がわいてくるのは人間としてごく自然な感情だと思います。ただ、そうした感情だけでは格差・貧困問題をわざわざこの場に持ち出さなかったと思います。貧困問題解決ならびに格差解消をこの場で訴えているのも、中間階層が消滅し上層と下層に二極化しつつあります。そして中間層の多くは下層に落層してくることでしょう。つまり、貧困・格差は日本の国民大多数の生存権の問題と思っているからです。多くの国民にとって、貧困の魔の手がせまってきていることを実感できない人にとって生活保護基準はあまり関心がもたれていません。しかし、生活保護基準が切り下げられれば、課税対象が引き上げられたりして多くの国民の生活水準は下落します。したがって、貧困層の生活水準を押し上げることは中間階層にとっても利益のあることであり、さらに日本に中間層が存在することで内需が刺激され企業の活動も活発になり日本の富裕層にも利益をもたらすことになるのではないでしょうか。(これはタイムリーなことでもありますね)「神の見えざる手」は再分配の助けを借りることで適切な場所に導かれると私も思ってます。

「貧困問題の本質はやはりお金そのものではないような気がどうしてもしてしまいます。」ということですが、明日の食費にもこと欠く状況では、お金以外の価値観を見つけ出すのは難しいと思います。最低限生きる基盤があってこそ多様な価値観にも関心がいくものだと思います。昨日の日記でも紹介した山野良一『子どもの最貧国・日本』(光文社新書)では、子どもの学力や発達が親の所得と相関関係があることを各種調査のデーターから示唆しています。つまり、最低限の所得は、人が人らしく生きるために必要な物質的条件だということです。猫丸さんもご指摘のとおり貧困は「子どもの世代に再生産され」ます。子どもは親を選ぶことはできません。適切な分配・再分配政策がなければ努力する機会すら保障されないように思います。そのような状況から貧困層の中にこの世の誰の言葉も信じられない拒絶者が出てくるのも必然的なこととなるのではないでしょうか。

ポスドク問題ですが、これについて私には詳細に語ることはできませんが、中高年層の既得権のために若年者が犠牲になるという文脈であれば、城繁幸『若者はなぜ三年でやめるのか』や水月昭道『高学歴ワーキングプア』(いすれも光文社新書)の論点につながることかもしれません。きちんと考えたわけではないので、間違っているかもしれませんが、大学教員の定員が狭まったのも少子化が関係していることは間違いないですね。そして、日本の少子化問題は格差(若年層の貧困化)とパラサイトの合わせ技(山田昌弘)によってもたらされたわけです。ポスドクももとをただせば貧困が絡んでいるといえそうではありませんか。bonbokorinさんのコメントからは貧困を放置することは医学の進歩にも影響すると私には読み取れました。

猫丸さん。
貧困の解決方法として「公共工事の増加」を上げておられますが、私も同感です。
日本は北欧に比べ社会保障・社会福祉にしめる予算が少ないことが指摘されてきましたが、戦後、高度経済成長期と雇用の間口を広げることで社会福祉の利用者を抑制していたという指摘もあります。その雇用を創出したのが公共事業でした。無駄の代名詞のようにいわれていますが、社会保障や社会福祉の費用を抑えるのには役立っていたと思います。公共事業を削るのであれば、その分は社会保障と社会福祉をしなければなりません。つまり、正規採用されず賃金を切り下げられているワーキングプアに所得補助を公費で行うべきでではないかと個人的には考えています。二兆円の給付金対策の前にやるべきことですね。また、子どもの教育格差の是正は短期的には学童保育や個別給付などが考えられますが、長期的には親の雇用対策および所得保障を遠回りでもすべきでしょうね。

猫丸猫丸 2008/10/31 01:19 遥香さん>
> 猫丸さんもご指摘のとおり貧困は「子どもの世代に再生産され」
これは遥香さんの10/13のエントリー、「貧困の世襲」「負の連鎖」を私が誤って記憶していたものです。なるほど、富裕層が財産(多額の相続税を取られるようですが)を相続するのに対して、財産の無い家では貧困を相続すると言えますね。私は相続税を激化すべきと思っていますが、それは富裕層への妬みによるものです。私は、そのように利己的な面をはっきりと持っています。それでも、私は理想主義であることと、子供の頃に偽善者になると決めましたので、表向きは善人ですW。ちょうど私が医者を目指していたという古い日記にそんなネタを書いています。
 bonbokorinさんのお話をあれから再考していました。必要なのは「再配分」でなく「希望」なのかもしれませんね。ただし、現在のパラサイトフリーター(もしくは派遣さん)は、低賃金であっても家賃の負担がなく可処分所得はそれなりにある者も結構います。高等教育も受けていて、綺麗な服を着て、車に乗り、音楽や舞台を見たりもしています。彼らの「希望」は次の連休にスキーに行くことであったりするかもしれません、新しいバッグの購入やエステに行くことかもしれません。低賃金であっても再配分の必要性は低いでしょう。麻生首相&公明党の給付金で、新しい高級靴を買うことでしょう。収入だけでなく資産や相続の目処もなく真に必要とする方のところに再配分して欲しいものです。でも、集票のために広く薄くの合法的実弾攻撃を選択するのでしょうね。

遥香遥香 2008/11/02 05:45 猫丸さん。
再三にわたるコメントありがとうございます。
相続税強化は、機会の平等の観点から行われるべきだと私も考えています。極論になるかもしれませんが、所得税と相続税を徹底して強化した上で格差が解消された時点で、自由主義のもとで、競い合うことは問題ないと思います。(この場合、競い合うこと自体が社会への貢献になるわけです。なぜなら、競い合って勝った成果は社会のシステムに立脚してあげたわけですから再分配をしていくことになるからです。またこれによって機会の平等が保たれるわけですね。)これは、私が勝手に考えた「理想」でもあります。

パラサイトシングルの問題は、山田昌弘氏の著作に詳しく書かれています。パラサイトが存在するのは、日本の雇用慣行(終身雇用制と年功序列)に原因の一端があると考えられます。経済発展がほぼ限界に達しながらも中高年の雇用と報酬を守る一方で、若年層の雇用を犠牲にしてきた。それが派遣労働者の低賃金、ワーキングプアの問題につながってきたわけです。結果、自立できない若者を同居というカタチで親が経済的に成人した子どもの面倒をみることになってしまったわけです。(逆の見方では、同居=パラサイトによって安い労働力を資本家に提供したということになりますね。)そのような状況の中、社会的引きこもりという問題も出現しましたが、これも雇用=貧困問題のゆがみというべきかもしれません。パラサイトシングルも親が元気なうちはいいのですが、親が要介護状態になったり亡くなった時、パラサイトシングルに自立できるだけの力があるのか疑わしい。実際の事件として、独身の同居していた子が親の死亡後死体を遺棄して親の年金を受け取って生活していたようなことも起こっています。今後このようなケースやこれに類した事件(例えば高齢者虐待)など今まで考えられなかった事件が起きてきそうな予感がしますね。

給付金は、ばら撒くより就職氷河期に正社員として就職でできなかった20代〜30年代人たちやリストラされた中高年層の雇用対策に使うべきかもしれませんね。(他にも優先される使い先はありそうですから、これは私の思いつきです。一例にはなりますよね。)

bonbokorinbonbokorin 2008/11/02 18:49 遥香さん、猫丸さん。「給付金」について、2兆円も使うのであればもっと効果的な使い方はあるはず、それを考えつけないのであれば政策立案能力がないということですし、自公の「選挙対策費」として使うという発想ならそもそも論外ですよね。
遥香さんが一貫して訴えておられる「貧困・格差問題」ですが、最終的に貧困が解消され、「ボトムアップ」されることが大事、というお説にはものすごく同意なんですが、その方法論として「所得補助」のような方法が果たして本当に有効だろうか?という点については、旧社会主義諸国の辿った歴史を振り返れば、やはり疑問符が付いてしまう気がします。実際に、自分自身、職業柄、生活保護の方々と接する機会というのは非常に多いわけですが、そういうアプローチから社会に「希望」がもたらされるとは残念ながら想像できません。。やはり産業界の競争力を強化する政策(教育も含め)を徹底的に行っていく以外にないような気がします。それも「保護的」な政策というのは必ず逆効果になりますから、そういうものではなく、企業を支える「人材育成」(中高年の再教育を含め)を強化するような方向性しかないと個人的には思っています。
日本は明治時代も戦後も「遅れを取り戻せ」という形での高度成長は上手に成し遂げましたが、最先端に出たところで躓く、というパターンを昭和初期にも、平成になってからも繰り返しています。そこを今度こそは乗り越える政策というものがなければ何も本質的には改善しないのではないでしょうか。

猫丸猫丸 2008/11/03 21:48 >遥香さん
> パラサイトシングル
これも貧困問題の一種として、親から子に非課税で最小限の家と土地が譲られ、固定資産税も面税限度を設ければ、一家が食べる分の働きはできるんじゃないでしょうか。贅沢はダメですけど、教育と医療を福祉でカバーすれば足りるのかなと思います。再配分をその程度に限定すれば再挑戦可能な気がしますが、どうでしょうか。いずれにせよ、家庭においても資産と年収を見極めて課税と再配分をすべきだと思います。その意味で、「給付金」も、資産家の娘(派遣社員で年収280万円)には不要でしょうね。
>bonbokorinさん
生活保護以外に仕方のない方もいるでしょうし、そのような方には、なにがしかの給付は必要でしょうね。徒歩暴走族(wiki参照)や自称「右翼活動家」くんを見ていると給付は不適当で、就業の機会を増やすことで、ちゃんとした「希望」につながらないかなと思います。労務管理手法さえしっかりしていれば、国営企業でも良いと思いますね。
> 今度こそは乗り越える政策
難しいですね。議論を戻しますと、今の社会システムでは、企業がどれだけがんばれたとしても格差は小さくなりませんので、やはり国にできることは、それをいかに調整するかではないでしょうか。

遥香遥香 2008/11/05 02:54 bonbokorinさん。猫丸さん。
いつもコメントありがとうございます。
この日記のコメントは、果たしてどこまで続くのでしょうか?こうなったら、とことんやり続けますか?(笑)

bonbokorinさんへ
>「所得補助」のような方法が果たして本当に有効だろうか?・・・生活保護の方々と接する機会というのは非常に多いわけですが、そう>いうアプローチから社会に「希望」がもたらされるとは残念ながら想像できません。

 確かに所得補助や生活保護はそれ自体、希望を生み出すものではありません。自立心の強い人、そして貧困状態になったのは自己責任と思い込まされている人たちにとって特に生活保護は敬遠したいものでしょう。また、bonbokorinさんが日常的に接しておられる生活保護を受給されている方がどのような方かはわからないのですが、その中には生活態度が必ずしも良くない人が含まれているのではありませんか?生活保護を担当するケースワーカーの一人当たりの担当ケースは約80ケースだそうですが、その中の1人ないし2人は無軌道な生活を送る人はいるそうです。(大山典宏『生活保護VSワーキングプア』PHP新書)生活保護を受給している人が、無軌道な生活しているといえないまでも、自立への意欲が低いことは想像に難くないところですね。そもそも、生活保護を自ら望んで受けたいと最初から思っている人はいません。しかし、リストラや病気により失業し明日の食事にも困るような状態で、とりあえす生きるために受給するのが生活保護です。生活保護を受ける段階ですでに希望は砕かれているということではないでしょうか。再度、立ち上がるにしても十分な収入、いやアルバイト程度の仕事につけない状態では希望の持ちようもありません。いうまでもないことですが、30歳になるまで正社員として働いたことのない人を採用する企業はほとんどありません。(私が知っている限りでは、リクルートは例外ですね。但し優秀でなければ採用はされないと思いますが・・・)また正社員でも転職は35歳が限界というのが定説です。また、アルバイトで雇ってくれるのも30歳前半までです。(いわゆる賞味期限とも言われています)終身雇用および年功序列という日本の雇用慣行から外れた人には労働市場は極めて冷淡です。 リストラされた中高年、アルバイトで低賃金に甘んじている若者・・・これらの人々を自己責任のもとに切り捨ててきたのがグローバリゼーション、規制緩和でした。政府が再チャレンジを叫んでも、実際は再チャレンジの道は閉ざされているのです。

生活保護は、「希望」以前に命をつなぐために必要な制度です。また生活保護を受けるべき人に子どもがいた場合、子どもの発達や学力への悪影響、場合によっては飢餓におそわれるかもしれません。それを予防し子どもが貧困のために「希望」を見失わないようにするために生活保護による対応を考えなくてはなりません。もちろん生活保護の運用に問題がなかったわけではありません。生活保護は、文字通り国民の生活を最終最期のところで「保護」するものですが、もう一方では、「自立の助長」が強調されています。生活保護ケースワーカーの本来の仕事は、生活保護受給者がいつまでも保護を受け続けるのではなく、自立のための支援を行うことでなければなりません。病気や高齢で働けない場合はともかく、労働能力がある限りは再度就労できるよう支援していくことが生活保護の原理からも求められています。その就労を支援していくためには、企業等の理解が必要です。少なくとも年功序列や終身雇用を意識しない採用を企業は考えて欲しいですね。
また所得補助は、レジうちや荷物の仕分け等の低賃金(介護職もそうかもしれませんが。)の仕事は社会的にも必要な仕事なのです。
しかし、その仕事を続ける限りは低賃金に甘んじ、結婚もできない若者もいます。そのような若者の「希望」は、「100万円しかない年収を300万円にして結婚したい」というものです。(『論争若者論』文春新書99頁 雨宮処凛の発言参照)それを実現するための所得補助なのです。少子化対策には、もはやかなり大胆な政策と相当な予算をつぎ込まないと解決しませんね。

>産業界の競争力を強化する政策(教育も含め)を徹底的に行っていく以外にないような気がします。

 発展途上国であれば上記のような政策でも妥当性があると思いますが、経済成長の終着点(「定常状態」)に到達したような日本では格差を拡大させる方向にしか動かないように思います。近年、企業の良好な業績は人件費カットでもたらされているのですから。
 また「企業を支える人材育成」、言い方を変えれば「労働者の能力開発・資格取得」ということですが、これも自己責任に負かされていますね。明日の食費を稼ぐために昼も夜も働いている母子家庭の母親が資格をとるための勉強など物理的に無理ですよね。
いったん生活保護をうけて「生業扶助」を受けながらなら何とかなるかもしれませんが、自己責任を強調して「自分でやれ」というのが、現在の政府のスタンスですからね。

 保護的な政策が逆効果になるというのは市場原理の貫徹(新自由主義)にとってはそうかもしれませんが、生存権保障および治安維持といった社会の安定には効果があるといえると思います。市場原理のマイナスのコストを社会保障・福祉で支払うことを怠れば、犯罪多発国になるかファシズムを支持する層が生み出される恐れがあるのではないでしょうか。(すでに、その兆候は現れつつあります)

猫丸さんへ。
パラサイトシングルの親が相当な資産と所得を有していれば良いのですが、恐らくパラサイトシングルの多数派は所得が低い層ではないかと思われます。貧困故の同居。そのような状況が、フリーターやニートの若者(特に男性)に多く見られ彼らの親も所得が高くないというようなものです。また持ち家や土地は、老後生活のために持っておくと良い資産とされていますが、少子化が進んで買い手がつかなければ土地や家の価値は下がります。パラサイトシングルに対する支援も待ったなしにしなくてはなりません。まずは、就労支援からですね。

bonbokorinbonbokorin 2008/11/05 11:48 遥香さん、猫丸さん、こんにちは。

>こうなったら、とことんやり続けますか?

いいですねー(笑)

猫丸さんへ

>議論を戻しますと、今の社会システムでは、企業がどれだけがんばれたとしても格差は小さくなりませんので、やはり国にできることは、それをいかに調整するかではないでしょうか。

鋭いご指摘です、ちょっと論点がずれてきてました。おっしゃるとおりで、「調整」自体が大事な国の仕事であることは間違いないと僕も思います。ただ、その基本的な理念が「山を削って谷を埋めよ」という方向へ向かうのであれば、いずれ「山」はどこにもなくなるわけで、「破壊」でしかないと思うわけです。「山を高くして、その余力で谷も自然に埋まっていくようにしよう」ということがなんとかできないものかと。実際、この1-2年は大企業の業績回復を受けて雇用情勢も上向きにはなってきてはいたのではないでしょうか。この国に富士の秀峰があるように、トヨタも世界一の自動車メーカーとして燦然と輝き続けて欲しいものであると。まぁまたこの景気の暗転で自動車業界も早速、期間工の解雇が始まったようですし、現実は厳しいのでしょうけれど。。

遥香さんへ

>労働能力がある限りは再度就労できるよう支援していくことが生活保護の原理からも求められています。

これなんですよ、大事な点は。「生活保護からの脱却プロセス」というものが(理念的にはあるのかもしれませんが)現実にはないに等しいと感じています。生活保護の方について「就労についての意見書」というのを時々、医者は書かされるのですが、個人的な経験に基づいて申し上げますと、「就労OK」な人(実感としては8割くらいの方々はこれに該当します)でも実際に就労できた例というのはこの10年、ただの一人も経験していません。要因としては、雇用情勢そのものの厳しさももちろんあると思いますが、その他に、アルバイトなどで少額であれ、収入が入るとその分、生活保護の支給額は減らされるしくみ(ですよね?詳細は知らないのですが)も関係しているのではないかと考えています。いずれにしても、「生活保護は不可逆的である」というのは残念ながら間違いなく成り立っている「公理」です。

>少子化対策には、もはやかなり大胆な政策と相当な予算をつぎ込まないと解決しませんね。

その通りだと思います。今日にでも打てる手もいくらでもあると思うのですが、なぜ政府はそれをしないのか不思議なくらいです。例えば無認可保育園を認可保育園に変えて補助金を入れてくれれば、親の保育費負担はもう少し楽になると思うのですが、それができない理由って何かあるのでしょうか?育児経験者の場合、もう一人ということを考えた場合に、月々どのくらい家計を圧迫するか、ということは瞬時にわかるわけで、子育てのコスト負担の重さ(例えば個人的な例で恐縮ですが、(保育時間(と言っても8時まで1時間長く預かってくれるだけですが)の関係で)無認可保育園に現在3歳児を預けていますが月額6万円超かかっています、認可だと2万円くらい)は現実的にかなり大きな問題だと感じています。
できれば「子育てノーコスト政策」くらいまでは踏み込んで欲しいなぁと個人的には思います。お子さんのいない方々も、子供が育って税金や社会保険料を払ってくれることで近い将来(20年後くらい)に「元」が取れると思うわけなのですが。不妊治療に健康保険を適用してもよいとも思います。
あと、さらに踏み込むなら、「シングルマザー支援」ですよね。未婚でも普通に子育ても出来き、仕事ももちろんできるような社会環境整備もそろそろ考えてよいのではないでしょうか。独身・独居の若い女性がペットをかわいがっていたりするのを見かけると、「本当はお子さんを欲しいのじゃないかなぁ」なんて思ってしまいます。。あ、また論点ずれました?これじゃいつまでも終わらない・・(笑)

猫丸猫丸 2008/11/09 01:48 遥香さん>
>こうなったら、とことんやり続けますか?(笑)

 お付き合いありがとうございます。でも、ぼちぼちと整理をつけることができればいいなと思います。富の再配分の注意点ということで整理してみました。
(1)現在の社会システムは法による補正がないと、独占、搾取、格差拡大になり得ます。なにがしかの形で再分配(生活保護などの福祉を含みます)が必要である。
(2)事実、格差は深刻で、次世代にまでその親の貧困が影響しはじめている。解決すべき問題である。
(3)それらの対策には、「A.社会全体の活気を取り戻す施策」と「B.富の再分配」がある。(と仮定します)

 猫丸としては、「短期的には富の再分配は必要である。その場合、年収だけでなく資産(預貯金・証券や土地)もその対象もしくは再分配の基準とすべきである。単に減税や給付(B)だけでなく、格差是正の施策(Aの一部)も行う」という意見です。とりわけ、私が強調しているのが、個人資産(企業で言う資産と負債の差額)というものです。強大な資産には、そこらの秀才程度では太刀打ちできません。この資産格差を無視しては、格差問題はいっこうに解決しないでしょう。麻生内閣はメスを入れることの出来ない分野です。

bonbokorinさん>
>「生活保護からの脱却プロセス」というものが(理念的にはあるのかもしれませんが)現実にはないに等しい

 その通りなのだと思います。低収入であるのにいいかげんそうな者でもしっかり生きていて、そこそこ真面目に働く中流サラリーマンが自殺したりします。再分配の際にこの二者を見分けることは困難です。それでも後者のために、後者の子供のために再分配は必要です。もちろん程度モノですし、やりようはあると思います。
 いくつか例をあげます。住居用の土地建物に関しては一定規模までは固定資産税等を非課税とし、所得税控除を拡大する(これは、やるでしょうけど、一定規模までの制限をつけないと、サブプライムローンの構図につながります)。なお、私は反対ですが、再分配とセットで消費税を上げるのも確かに一つでしょうね。私は固定資産税や相続税を今以上に上げるべきだと思います。シングルマザーかどうかは別として、子育て支援も強化すべきでしょう。いずれも、当該人物の資産と収入の両面を見極めたうえで、実施すればよいと思います。

 お二人のおかげで、私なり整理がつきました。
?富の再分配は強化の方向で見直しが必要。ただし、個人収入だけでなく資産も同等以上に再分配の対象とし基準とすべきである。
?再分配は単なる金の移動だけでなく、社会全体の活気を取り戻す施策も平行しなくては国として成長しない。
ということに落ち着きました。

猫丸猫丸 2008/11/09 02:32 訂正します。
クエスチョンマークになってしまいました。丸数字を欠いていたのですが化けましたね。それぞれ(1)(2)と読み替えていただければ・・・
箇条書きにずると整理できた気分になる猫丸でした。

>?富の再分配は強化の方向で見直しが必要。ただし、個人収入だけでなく
>資産も同等以上に再分配の対象とし基準とすべきである。
>?再分配は単なる金の移動だけでなく、社会全体の活気を取り戻す施策も
>平行しなくては国として成長しない。

猫丸猫丸 2008/11/09 02:33 訂正します。
クエスチョンマークになってしまいました。丸数字を欠いていたのですが化けましたね。それぞれ(1)(2)と読み替えていただければ・・・
箇条書きにずると整理できた気分になる猫丸でした。

>?富の再分配は強化の方向で見直しが必要。ただし、個人収入だけでなく
>資産も同等以上に再分配の対象とし基準とすべきである。
>?再分配は単なる金の移動だけでなく、社会全体の活気を取り戻す施策も
>平行しなくては国として成長しない。

遥香遥香 2008/11/10 00:07 こんにちは。いつも、この2008年10月17日のエントリーにコメントありがとうございます。 前回「こうなったら、とことんやり続けますか?(笑)」などと言いましたが、猫丸さんもおっしゃるようにまとめに入った方がいいかもしれませんね。貧困・格差の問題についてお二人の知識の広さと深さならびに議論の切り込む角度の鋭さについていくのに限界に近づきつつあるようにも思いますので・・・。というより、すでに限界点に到達していて本を読みながらコメントしているのですから。(その分、勉強にはなりましたが、・・・)

bonbokorinさん。>
>アルバイトなどで少額であれ、収入が入るとその分、生活保護の支給額は減らされるしくみ(ですよね?詳細は知らないのですが)も関係しているのではないかと考えています。

 その通りです。支給額を減らすだけならまだ良心的な運用ですね。実際は就労したとたんに全額打ち切りとなるのが通常の対応ですから。2007年7月10日、北九州市で起きた「辞退届」事件(「おにぎりが食べたい」と書き残して孤独死した事件です。)は就労先も収入見込みも確認せず保護を打ち切っています。(市は本人も同意したと主張していますが、たとえ同意があっても就労し生活が軌道に乗るまでは打ち切るべきではないと遥香は考えています)また、この事件で、男性の主治医は「男性は普通の就労ができる状態ではなかった」「市側には『男性はデスクワークなどの軽作業ぐらいは可能』と言っただけだ。男性は精神的にも不安定で、とても普通就労ができる状態ではなかった」と言い、市側は調査票に「普通の就労は可能」としていたことに抗議しています。(大山典宏『生活保護対ワーキングプア』PHP新書52-61頁参照)この種の事件は、マスコミ報道を通じて市の福祉事務所が悪者になりがちなので私の見方も偏っているかもしれませんが、福祉事務所が生活保護をできる限り制限しようとしていることは間違いないと思います。(もちろん、これは国の方針に沿って福祉事務所の職員は仕事をしているので、職員が悪いわけではありません。当然のことですが念のため。)生活保護の受給者は多くは高齢者や障害者、若年層なら病気になったことが生活保護受給の主たるきっかけですね。一度仕事を辞めた場合、以前と同等の条件で働ける場所をみつけることはできません。せいぜい保護費より低いアルバイト程度の就労でそれも長く続けられるか不安があれば、就労に意欲がわかないのも当然ですね。ですから、生活保護は受けられるハードルが高いことが、かえって自立を阻害しているように思います。むしろ、ハードルを下げて、利用しやすい制度にすれば、就労に失敗しても「生活保護が受けられる」という安心から挑戦もしやすくなるのではないでしょうか。そのためには生活保護のケースワーカーも自立に向けた支援ということに意識的に取り組まなくてはなりませんし、企業の理解も絶対的に必要ですね。

>例えば無認可保育園を認可保育園に変えて補助金を入れてくれれば、親の保育費負担はもう少し楽になると思うのですが、

 今の日本の少子化問題は、もはや男女共同参画(育児休業の拡充、保育園の整備、規制緩和≪認証、届出≫)だけでは無理ですね。これらはキャリアの女性を念頭に置いた対策です。この手の男女共同参画は1995年以前の早い時期になされていれば、日本の少子化は緩やかなものになったと思われます。なぜなら、当時であれば未婚女性の大多数は「正社員」だったからです。現在は未婚女性の「非正規率」は4割を超えてしまってます。女性が「正社員」であることを前提とした両立支援策は、少子化の解決には有効でなくなっています。むしろ「格差社会に対応した男女共同参画」が必要です。つまり、低スキルの女性に対して就労保障をして結婚して子育てをしながらでもある程度稼げる見通しがつくようにすることですね。(bonbokorinさんの言う「シングルマザー支援」につながると思いますが・・・。)そうすれば、世の多くの女性は男性の収入にこだわることなく結婚に踏み切れると思います。(bonbokorinさんの「本当はお子さんを欲しいのじゃないかなぁ」と言われていることは間違いではないと思います。ただ、それを達成するためには結婚してもある一定の生活水準が確保できる見込みが立たないと駄目ですね。)これでようやく少子化が反転するのではないでしょうか。(もちろん、サラリーマン―専業主婦体制を排除しているわけではないですが、多くの男性≪特に若年層≫の賃金が値切られている現在では共稼ぎの方向で手を打つしかないでしょう。)北欧で少子化対策が成功したのは、保育所政策の充実もありましたが、基本的には女性を介護や保育の労働者として雇用したことが大きなポイントだったようですね。北欧の福祉労働者は公務員でもありますから。(山田昌弘『少子社会日本』岩波新書 参照)
少子化対策は時間がかかります。仮に今、手をうっても効果が出るのは約20年後ですから、急がねばなりませんね。

bonbokorinさんは共稼ぎですか。奥さんは看護師さんですか?(笑)お子さんは3歳・・・一番可愛い時ですね。bonbokorinさんであれば保育所対策で男女共同参画は達成できそうですね。しかし派遣労働や名ばかり正社員の男女では、現在の男女共同参画は政策として的が外れているということです。男女共同参画を策定する官僚や政治家には、自分の身の回りを基準にして政策を立案する癖を直してもらう必要がありますね。

>「例えば無認可保育園を認可保育園に変えて補助金を入れてくれれば、・・」

この部分は、私自身最も感激した部分です。bonbokorinさんは、新自由主義を強く支持されていると思っていたのですが、認可保育所を増やすことは規制強化ですから「おや?」と思ったのです。bonbokorinさんも絶対的に新自由主義を信奉されているというわけではないようですね。私も認可保育所を増やすことは賛成です。(もっと言えば、「公立保育所を民営化するな。もっと増やせ」と言う気持ちです)ただ、政策的には保育所対策の前に労働政策(賃金保障、産休、育休、時短の充実等)をきちんとすることによって保育所政策は機能します。逆に労働政策をおろそかにして保育所政策だけを充実させても的外れな政策に終わるということです。これは保育所対策(社会福祉)は労働政策(社会政策)の補充的な性格を持っているということに由来するからです。少子化問題及び保育問題と貧困・格差の問題は密接な関係があるということですね。


猫丸さん>
私も猫丸さんのコメントのまとめに大体賛成です。
かっては、労働政策である程度の分配の公平性を維持し日本人の大半が中間階層意識を持てていた時代でなくなってしまいました。日本がヨーロッパなどの国と比較して社会保障給付が低かったのかといえば、1)公共事業による雇用創出(公共事業型社会保障)、2)「カイシャ」(終身雇用による生涯にわたる生活保障)と「家族」が「インフォーマルな社会保障」となりセーフティネットとして機能していた、これら二つのことが大きかったと思います。(広井良典『生命の政治学』岩波書店80-84頁)その副産物は赤字財政等であり、小泉政権では公共事業を削減したわけです。したがって、雇用で国民の生活を安定させられないなら再分配である社会保障と福祉でそれを図るしかないですね。(猫丸さんの「A.社会全体の活気を取り戻す施策」は、「公共事業」的要素のあるものと思いました。私こと遥香としては「B.富の再分配」つまりは、社会保障と福祉を公共事業削減分だけ充実させるべきだと考えています。)

>この資産格差を無視しては、格差問題はいっこうに解決しないでしょう。麻生内閣はメスを入れることの出来ない分野です。

 そうですね。麻生総理は、資産家・富裕者でもありますからね。資本の負担の伴う政策はしないでしょうね。基礎年金を税で「全額まかなうべきだ」と主張してましたね。その財源は消費税で税率を10%にしてということでした。給付金のばら撒きの後は消費税率10%が来ますね。まあ給付金と消費税の税率アップは置いておいて、消費税の欠点は1)消費税は垂直的公平の点で劣っていること、2)企業(資本)の負担が伴わない(消費者に転嫁する)ことです。(里見・二木・伊東『公的介護保険に異議あり』ミネルヴァ書房83−85頁)消費税率を上げることで社会保障を充実させると主張することは麻生総理にとって都合のいいことなんですね。2)の性格が消費税にある以上、私は消費税率アップに見合った企業負担を入れるべきだと考えています。麻生総理が消費税10%をいうなら、消費税は5%に維持して消費税に見合った企業負担を5%にして10%にしろと遥香は言いたいです。その企業負担の課税の仕方ですが、具体的には売上高を課税標準にする方式、あるいは派遣労働を専門職に限定するなどの規制を加えた上で企業の支払い賃金を課税標準とする方式を提案しておきましょう。こんな提案しても麻生総理は無視するでしょうね。(笑)

社会保障・福祉の財源としては、基本的には消費税と法人税を充てるべきだと考えてます。それらの代替・補助として消費税とそれに見合った企業負担のほかに、猫丸さんも提案されている相続税強化も有力ですね。また環境税(CO2の排出に着目してガソリンなど各種化石燃料に課税するいわゆる炭素税)も重視すべきと考えています。環境税を本格的に導入できるのなら、企業の社会保障負担の削減も考えられなくもないですね。ちなみに環境税も反対が多いようですので現状では導入は困難な見込みですが、地球温暖化の問題に鑑みれば将来的には有力ではないかと考えています。(広井良典『定常型社会』岩波新書94-99頁)』

bonbokorinbonbokorin 2008/11/10 17:45 猫丸さん、遥香さん、こんにちは。うまくまとまってきたようですし、遥香さんも僕が「新自由主義者」ではないということをご理解いただけたようですので(笑)よかったです。僕は医者であると同時に学者でもある(つもり)という立場から、猫丸さんの「A.社会全体の活気を取り戻す施策」としては、「学問・学術研究を活発にする政策」というのを期待したいです。(実際はどうかと言えば、大学のアクティビティーを支える文部科学省の科研費の「基盤研究」は、メインであるBとCについて、今年度分から最低年限が2年から3年に延ばされてしまいました;上限額は従来通りですから、つまり研究費は2/3に自動カットになったわけです・・)

猫丸猫丸 2008/11/11 01:41 bonbokorinさん。遥香さん。>
「A.社会全体の活気を取り戻す施策」としたのは、もちろん公共工事に代表される財政政策を含みます。でも、bonbokorinさんの言う「希望」や遥香さんのいう様々な福祉事業への投資を意識した表現です。
 仕事ばかりの毎日でしたが、お二人との会話で、少し「公」の事を考える心の余裕と言うかそういう気持ちになれました。
 しかし麻生自民やってくれますねぇ。定額給付金の所得制限なし。これで消費税を上げるというのですから、ばら撒きによる選挙対策であることがはっきりしただけでなく、格差是正など微塵も頭に無いか少なくとも優先度が低いことがわかりますね。とても日本の将来や国民全体を見ていないことがよくわかります。
 資産格差を無視するどころか、年収まで無視されたようです。私は、年収格差はある程度までは努力や経験・才能の結果であると思っていますが、資産格差(特に相続によるものや過剰な宅地)は、「貧困の連鎖」という言葉と同様に、差別の歴史を想起せずにいられません。
 といいつつ、借金返済のために、私も受け取りますが、住宅ローンや最近つまんだ当座のローンの返済に・・・・、と思いましたが、滞納中の固定資産税だけで家族分が消えそうです。orz

遥香遥香 2008/11/11 12:41 bonbokorin さん 猫丸さん。
コメントありがとうございます。このコメント数も20を超えてしまいました。
私自身は、良い勉強をさせて頂きました。お礼申し上げます。

>bonbokorinさんへ。
 bonbokorinさん自身、科研費で何かやってみようと思われているのでしょうか。学者であれば、何か研究テーマを持っておられそうですね。よろしければ教えてください。(素性がバレたらまずいから応えられないかな・・・<笑>)


猫丸さん>
ご自身の生活から貧困・格差のことを考えられ、解決の糸口までつかまれたように思います。<「公」を考える心の余裕>という一言には、目をひかれるものを感じました。
私は職業柄、この種の問題は考えざるを得ないところがあってこの日記(ブログ)で新聞記事などをもとに私見を述べさせて頂きました。それに対し猫丸さんとbonbokorinさんから意見等をいただきながら問題を深めることができたと思っています。
1人で勉強(研究)するより複数で意見を出し合って勉強(研究)することの有益さを実感できました。

給付金問題は「所得制限を設ける、設けない」でもめているようですね。これでは、政策担当能力が疑われ選挙対策になっていないような気もしてきました。(ちなみに、年金や高齢者医療を通じてですが、個人的には民主党より自民党の方が政策立案能力はあると見ていました。もっとも自民党の政策を官僚が肩代わりしていたなら話しは別ですが・・・)

普段の政策は新自由主義の真似をし、選挙前だけケインズを採用して票の買収を図る。偉そうな言い方で「ごめんなさい」を言いながらですが、これって「政治の堕落」ですよね。

bonbokorinbonbokorin 2008/11/13 11:39 遥香さん、こんにちは。
>bonbokorinさん自身、科研費で何かやってみようと思われているのでしょうか。
その通りなんです(笑)まぁ通る確率の方が低いので、通ってからのご報告ということで(笑)(あ、方向性としては、メタボ解消をテーマに考えています)

遥香遥香 2008/11/15 06:15 bonbokorin さん。
コメントありがとうございます。
「メタボ解消」が研究テーマですか。タイムリーなテーマですね。
国も特定検診・特定保健指導に取り組む関係上、注目せざるを得ませんから、案外通る確立の方が高いかもしれませんね。ご健闘をお祈りしています。

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