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2008-11-15

定額給付金の本質

07:14 | 定額給付金の本質を含むブックマーク 定額給付金の本質のブックマークコメント

給付金行き渡るのか

職場転々 ネットカフェ難民

インターネットカフェの夜間割引時間路上で待つ「ネットカフェ難民」の男性(11日夜、東京豊島区で) 景気対策の目玉として12日、国民1人あたり1万2000円の支給が決まった「定額給付金」。深夜の都心を歩くと、その恩恵を受けられない人たちがいた。多くは、住居を持たず、インターネットカフェを泊まり歩く「ネットカフェ難民」だった。

 池袋繁華街にあるネットカフェ。午後8時、「3年前から住む場所がない」という男性(34)が、店の前でたばこを吸いながら時間をつぶしていた。「10時間1480円」で利用できる夜間割引は始まったばかり。すぐに入ると、冷え込みのきつい早朝6時には店を出なければならないからだ。

 収入源は、リース会社アルバイト。日当は1日1万円で仕事は月12〜15日しかないため、カプセルホテルに泊まるのは週3日で、あとはネットカフェで夜を過ごしている。全財産携帯電話と着替えを入れたバッグだけで、1人1万2000円の定額給付金では、今の生活から抜け出せるとは思えないが、何日分かの暮らしの糧にはなる。

 しかし、住民票は、絶縁状態になっている新潟実家に残したまま。今回の定額給付金は、住民登録をした住所地に送られてくる引換券を、市区町村の窓口に持参しなければ受け取ることができない。それを知って「受け取るには、新潟に行かなければならない。でも交通費にもならないから、もうあきらめている」。

 今は仕事を探しても日雇い派遣などしかない。定額給付金に使う2兆円もの予算があれば、自分のように安定した仕事がない人を救うために使ってほしいと思う。「僕たちは国のセーフティーネット(安全網)からこぼれ落ちているのだろうか」。給付金のニュースを見ても、かえって失望の気持ちが強くなっている。

 減税よりも、現金を支給するほうが、納税額が少ない低額所得者への生活対策になるとして決まった定額給付金。それをネットカフェ難民ホームレスにどう支給するのか。総務省定額給付金実施本部」の担当者は「非常に難しい課題」と語り、せっかくの給付金が生活に苦しむ人に行き渡らない可能性を認める。

 「『貧しい人への対策』などと言いつつ、住居を持てない人たちが受け取れないのは矛盾している」。生活困窮者を支援するNPO法人「自立生活サポートセンターもやい」の稲葉剛代表理事(39)は指摘する。


 沖縄県出身派遣会社に登録している男性(53)も9月末から都内のネットカフェで生活している。静岡県内の部品工場から契約を解除され、寮を出なければならなくなった。住民票は、既に引き払った郷里アパートに置いたままだ。

 職場が変わるたび、派遣会社の寮などを転々とする派遣労働者。その多くが住民票を、実家や以前の住まいに置きっぱなしにしている実態がある。

 男性不安そうに語った。「給付金があれば暮らしの足しになるのに、自分には住民票を置くところがなく、引換券も受け取れない。派遣会社から次の仕事の連絡もない」。冬に向かう中、路上生活を覚悟する日々だという。

ネットカフェ難民とは

 アパートなどを借りられず、インターネットカフェ漫画喫茶で寝泊まりする人たち。厚生労働省の昨年の調査では推計5400人で、半数は日雇い派遣パートなど「非正規労働者」とみられる。

2008年11月13日 読売新聞

鳴り物入りで実施されようとしている定額給付金ですが、上記の記事にありますように住居を持たないネットカフェ難民ホームレスは、結局支給対象外となりそうです。そして、定額給付金本質が明らかになったわけです。景気対策というのは、あくまでも建前で、その本質は単なる「選挙対策」(より具体的には、「選挙票買収に関する公的資金注入制度」)ですね。与党というのはいい立場にいますよね。税金を合法的に使って選挙の買収活動ができるわけですから。

ネットカフェ難民ホームレスが支給対象外になる理由は、もういうまでもないですね。住居がないということは、引換券の送付先がないということであり、同時に選挙の案内のそれもないということですから、要は投票できない、あるいはしないことが明白な人々には給付しないということですね。最初は、定率減税で景気浮揚策を行うという触れ込みでした。しかしそれでは非課税となっている低所得者には行き届かないからお金を給付することになったわけですが、その低所得者も住居をもって投票できる人に焦点を合わせたということでしょう。さらに、もっと露骨なのは、18歳未満と65歳以上に対する8千円の加算金ですね。65歳以上の高齢者は20代の若者より選挙に行きそうな層ですよね。そして高齢社会ですから加算金をつけて買収したくなりますよね。「いや、18歳未満もいるではないか」と言われそうですが、その年齢層のお父さんとお母さんは何歳でしょうか?子持ちの年齢は、最近晩婚も影響して、30代くらいではないですか?まして子どもが2人いるとなれば30代後半から50代前半くらいになるのでは?そう、18歳未満の加算金は、その親を買収のターゲットにしたわけですね。

もはや、定額給付金自民党公明党選挙の票の買収活動であることは、誰の目にも明らかなわけです。このような露骨に選挙の票を買収する以外何も考えていない制度に対する批判は自ずと高くなるわけです。

「給付金は受け取るけれども投票自民党公明党にはしない」 ― 選挙票の買収活動の行き着く先はそんなところかもしれない。(個人的にはそのように対応するつもりです)        

住所不定住所不定 2008/11/15 16:23 いわゆるネットカフェ難民です。
住所を移動するところもなく、どうしようもない
状態です。
私はまだ夜勤が主なので、夜寝るところに困るとかは
ありませんが、でも目に見えて最近は路上で寝ざるを
得ない人が増えたと実感しています。
給付金が入るまでは、住所の再確保は難しいと
思われ、恩恵に預かれません。
12000円があればどんなに助かるか。。。
同じような人が多いと思われます。
一度住所を失うと、本当に立ち直れません。
住所だけでもどこかに移動、それも出来ない
人もいるんです。

遥香遥香 2008/11/16 19:02 住所不定さん。
随分、お辛そうですね。
私には、住所不定さんに具体的な支援はできませんが、社会保障・社会福祉からどのような援助を住所不定さんに行うべきかを考えることにします。


本来なら、住所不定さんのような状況であれば生活保護をかけて住居を確保し自立の道を探るべきだと思うのですが、私が仄聞するかぎりそのようにはなっていないのが問題ですね。住所不定さんもすでに生活保護の申請で最寄の役場を訪れになられたかもしれません。しかし住所を定めていないことを理由に申請を断られたかもしれませんね。ちなみに、住所を定めていないことを理由に生活保護の申請を断るのは違法対応なんですけどね。

>一度住所を失うと、本当に立ち直れません。

住所不定さんのこの一言からもネットカフェ難民には生活保護による対応が必要と感じます。
第76回市町村職員を対象とするセミナー「生活保護行政における自立支援業務について」の「全国の自立支援プログラムの取組状況について」の資料にも『「福祉から雇用へ」推進5か年計画』というのがありますが、「福祉→雇用」ではなく「不安定雇用(日雇い労働等の非正規雇用)→福祉(生活保護)→安定雇用(正規雇用)」でなくてはならないと考えました。
いわゆる「入りやすく出やすい」制度であることが生活保護には求められていますね。

不安定雇用さんには、生活保護で住居を定め疾患があるようなら治療しその上で就労支援をしていく必要があると考えます。

定額給付金の財政規模は約2兆円。生活保護の総額は2兆6225億円。(国庫負担は4分の3なので約1兆9500億くらい。つまり定額給付金と同じくらいですね。)定額給付金の2兆円でネットカフェ難民やホームレスの生活保護をかけ「福祉→就労」の自立支援を行うことに使えないものかと思いました。住所不定さんのような生活状況では高齢になる前に健康を損ねます。そして心身ぼろぼろになった状況で保護をかけても自立支援のプログラムにのせることは難しいでしょう。まだ働けるうちに住居を保障し健康を維持して安定した就労を短期間で保障できれば、生活保護費の節約にもなりますしまた就労して税金や社会保険料を納めることにもなるので将来にわたって社会保障費の節約にもなりそうですね。

貧困も医療と同じで状況が悪くなる前に早期の対応が必要ですね。

猫丸猫丸 2008/11/17 01:28 遥香さん>
住所不定さん>
 豊かというか人並の生活に戻るチャンスすらなかなか見つからないのが、この国でしょうか。親からの家があり、会社に勤めながらもろくに働かないものが、グルメだ洋服だ映画だ旅行だと、それなりに楽しんでいたりします。私も借金の方が財産よりも千万円単位で大きいのですが、自宅でネットできています。
 今日のテレビでも紹介されていましたが、フィンランドやスウェーデンは、とても税金が高く、福祉に再配分する国家です。教育は無料、大学生には支援金もでます。老人用の施設に入れない人はいないとか。業績不振の会社は簡単に人を解雇しますが、再就職の機会も随分と多いそうです。日本のように雇用が保証されない、極論すれば、労働者はみんな派遣社員に近いとも言えるでしょうか。いずれにせよ労働者が労働者として、安心して暮らせる国のようです。
 わが国にも、真面目に働く意志さえあれば、きちんと生活できる仕組みが欲しいものです。
 遥香さんのいう、「不安定雇用→福祉(生活保護)→安定雇用」という流れにするにも、お金が必要でしょうから、どこかから持ってこないといけません。フローだけで見ると企業やその企業に世紀雇用されている者、高収入のものからとらなくてはなりません。私はストック解放論者になりましたので、土地を収用して、公営アパートや福祉施設に用いるべきだと思っています。

Maa-chanMaa-chan 2008/11/17 02:24  住所不定さん
 「生活保護法による保護の実施要領について」という生活保護の事務処理の取扱を定めた規則で,生活保護の実施責任,つまりどこの役所が生活保護の相談を受け,保護費を支払うのかについて,
「保護の実施責任は、要保護者の居住地又は現在地により定められるが、この場合、居住地とは、要保護者の居住事実がある場所をいうものであること。」
とあります。
 居住,について通説的には「住民票があること」とされていますが,住民票がなくとも日本国民であれば生活保護を「無差別平等」に受ける権利があります。(生活保護法第2条)

 まずは,今過ごされているネットカフェの所在地の役所(福祉事務所)に相談してみてください。残念ながら受け付けてくれないだろうと思いますので,その時は「ホームレス総合相談ネットワーク」(http://www.homeless-sogosodan.net/index.html)などへ相談し,一緒に相談に立ち会っていただく等をしてみてはいかがでしょうか。

 法律家が同行すると,案外申請を受け付けてくれることもあります。

 やれるだけのことをやってみてください。

 猫丸さん
 ご指摘のとおり,北欧の所得に対する税負担は高いです。先日,私のブログで「ノルウェー」のことを書きましたが,収入の半分が税金(もちろん法人税等も含んでいますが)として取られても,暴動にならないですし,安心して生活ができる国だと思います。(治安も非常にいいですし)
 それは,きちんと納税すれば,きちんと返ってくるという安心感に他ならないのだと思います。
 日本という国で,今消費税をあげたところで,北欧のようには間違ってもならないでしょう。きちんと帰ってくるという保障がないからです。
 納税したお金がきちんと返ってくる仕組み作り,それは社会保障制度の整備であり,無駄遣いの徹底した排除であり,政治的責任の取り方であったりすると思いますが,そういう議論なしに「社会保障の充実=消費税増税」を言うのは,果たして受け入れられるのか,大いに疑問を感じます。

遥香遥香 2008/11/17 18:16 Maa-chanさん。
コメントありがとうございます。住所不定さんへの具体的な助言ありがとうございます。
住所(居住地)がないか明らかでない要保護者あるいは上記の新聞記事ように新潟に住民票があって東京に出てきているような人には次のような規定も生活保護法にはありますよね。

生活保護法(第19条第1項)
都道府県知事、市長及び社会福祉法に規定する福祉に関する事務所(以下「福祉事務所」という。)を管理する町村長は、次に掲げる者に対して、この法律の定めるところにより、保護を決定し、かつ、実施しなければならない。
        (第1号)
     (略)
        (第2号)
居住地がないか、又は明らかでない要保護者であって、その管理に属する福祉事務所の所管区域内に現在地を有するもの

     (第19条第2項)
居住地が明らかである要保護者であっても、その者が急迫した状況にあるときは、その急迫した事由が止むまでは、その者に対する保護は、前項の規定にかかわらず、その者の現在地を所管する福祉事務所を管理する都道府県知事又は市町村長が行うものとする。

上記の法に照らせば住民票がないから保護ができないというのは、違法対応と言うよりほかありません。
「住居は人格の一部」といわれているように、住む家がないこと自体急迫した状況だと思います。
しかし、生活保護の現状は、無理したあげく健康を損ねてにっちもさっちも行かない状況でないと対応しない状況があるように感じています。悪くなってからでは遅いといわざるを得ませんね。

福祉事務所のケースワーカーも生活保護を「入りにくく出にくい制度」とするのではなく「入りやすく出やすい制度」に運用するよう意識を変えるべきだと思っているのですが、「言うは易く行うは難し」でしょうか。

猫丸さん。
いつもコメントありがとうございます。

>お金が必要でしょうから、どこかから持ってこないといけません。

 その通りなのですが、まずは本当に社会保障や福祉に割り当てられる財源がないのかを見極めるのも大切なことかもしれません。将来の社会保障の財源を消費税で賄うべく社会保障国民会議で議論が進められていますが、この消費税の増税も法人税などの引き下げと引き替えに上がってきた経緯があります。また、それを改めて高所得者や企業からとるにしても予算の配分を決めているのは政治家と官僚です。社会保障が国民の基本的人権と生存権を守り社会の安定に役立つと認識しておれば社会保障に優先的に配分するのが筋と言うべきかもしれませんね。どうも日本の官僚と政治家は基本的人権と生存権に対する優先順位は低いと見なさなくてはなりませんね。
湯浅誠氏は著作の「『貧困襲来』の中で「ダメ親父財源論」と題して次のように述べておられます。

 「財源論は、強い者がお金を使うときには出てこない。弱い者が使う時だけ『そんなお金、どこにあるんだ』と出てくる。これは、身勝手な父親が子どものまっとうな要求を退けるときに使う手だ。子どもにガマンさせといて、父親は酒にパチンコに好き放題。二言目には『誰が稼いできてると思っているんだ』『おれがいっぱい稼げば、おまえたちの暮らしも楽になるんだぞ』と脅したりなだめたり。これをダメ親父財源論と言う。」

「ダメ親父」というユニークなネーミングは別として、企業や富裕者、そして政治家や官僚の利益になることにはお金は出て社会保障と福祉にはお金を出すところか、いかに抑制するかが先に出てくるのは確かですね。(例、介護保険の予防給付、後期高齢者医療制度、生活保護の有期支給、児童扶養手当の削減案・・・・・等々)

予算分配には社会保障を優先させ、増税するときには納得いく説明をして欲しいですね。そして、企業や富裕者層から税金を取るようにしてその社会的な地位に相応しい役割を担わせるようにして欲しいと思います。

10月17日のエントリーのコメントにも書きましたが、消費税を徴収するならその税率に応じた負担を企業にさせるようにし、そのお金を社会保障目的税にして欲しいと考えています。

猫丸猫丸 2008/11/18 00:45 Maa-chanさん>
 ブログ拝見しました。私なんぞは、その場の気分でブログに参加していましたので、統計には気づきませんでしたが、参考になりました。ありがとうございます。ほんと、ここでは色々と気づかさせていただいています。また整理したいと思います。

>今消費税をあげたところで,北欧のようには間違ってもならない

 そうでしょうね。「自らの国を信じ、誇りに思い、安心して生活する。」っていうのは素晴らしいことです。日本で消費税をあげても不信感と将来への不安感が増すばかりです。この遥香さん日記10-17のエントリーでも書きましたが、麻生さんには本質的な格差是正は無理だと思います。
 私になにができるでもありませんが、国民の不信感の原因がどこにあり、どうすれば北欧のように安心して暮らせるのかの方法論や解決策もまた、きっとどこかにあるのだと、私は信じています。