2010-02-18
介護施設の新設再開 セントケア45カ所、ニチイ80カ所
民間の介護大手が3年ぶりに有料老人ホームなど介護施設の新設に本格的に乗り出す。業界再編による業績低迷や人手不足で、各社は2008〜09年度に開設をほぼ凍結していた。収益改善にめどがついたことに加え、介護報酬の上積みで人材確保が容易になった。介護需要の増加に対応するとともに、公的な介護施設の不足を補う。介護分野の雇用も増えそうだ。
高齢者向け施設「グループホーム」などを全国で展開するセントケア・ホールディングは、10年度から3年間でグループホームなどを45カ所に新設する。08〜09年度の新設は2カ所だった。現在は約60カ所を運営している。10年度の新規採用は、09年度に比べ2割増の3000人程度にする。介護サービス最大手のニチイ学館は12年3月までにグループホームを約60カ所、有料老人ホームを約20カ所設ける。09年度の開設数は5カ所だった。施設で働く人の数も現在から4割増の5000人弱にする。
施設であれ在宅であれ介護サービス事業については、介護保険がある限り収入が保証されるので、施設の運営費が不良債権化することはないなどと言われてきました。セントケアとニチイ学館は、人手不足などで施設の開設を凍結していましたが、状況が好転したと判断して施設の開設を進めていくことになったようです。
介護事業にとって多少の目先は明るくなったかも知れませんが、長期のスパンで見ていくと日本の介護保障制度は崩壊の一途をたどっているように思えてきます。
介護保険制度は「打ち出の小槌」ではなく、国民が支払う保険料と税金で賄われていますが、この先国民は保険料(介護に限らず、医療、年金などの社会保険料)の支払いなどはできるのでしょうか?これから高齢者の仲間入りをしていく団塊世代は、一見終身雇用と年功序列に守られお金を持っているように思われますが、今後年金財政の悪化により年金額の引き下げが強行される恐れがあります。日航の一件はこれから起こる公的年金給付引き下げの序章のように思えるのです。これによって、高齢者にとって医療や介護を賄う費用が所得から激減し保険料や一部負担金の支払いができなくなり、民間企業の経営するグループホームや有料老人ホームから退所をせまられる可能性が出てきそうです。これは立場を変えれば、セントケアやニチイ学館のような経営者サイドからみると介護費用を十分賄えない高齢者が増え、「介護が必要な人は増えても利用者は増えない」という事態に直面し利用者がいなくなるという可能性があります。それでは、年金がダメで高齢者の負担が期待できないなら、現役世代に保険料と税金で賄ってもらおうとしても、経済状況が飛躍的に好転しない限り雇用が不調なままでは、派遣労働や非正規雇用が働き方の主流となり、賃金も低く抑えられていくと現役世代から社会保険料も税金も思うように徴収できないということになるでしょう。つまり、誰も公的な介護費用を負担できないという状況が間近まで迫ってきているように感じます。
セントケアとニチイ学館は施設を新規に開設し事業拡大を図るようですが、20〜30年後は貧困ビジネスを細々とやる破目に陥っているかもしれませんね。
※
もちろん、上記のような事態は社会保障政策の舵取りをきちんとせず、問題を先送りした場合のことです。しかし、政権が代わっても年金も医療も介護も雇用も良い方向に変わるという兆しが私の目には見えてきません。ということで、暗いエントリーになってしまいました。

ある程度の蓄積を経ておちついてきたともいえますね。
コメントありがとうございました。
問題9、問題11がやや難問のように思いましたが、全体として各出版社が出しているテキストの範囲で解答が出来そうでしたね。受験の対象となる層を意識してか現場で実務に就いていればわかるような問題も散見されました。