2010-03-31
都立高定時制、2次の不合格者2.7倍 不況で出願増か
東京都立の定時制高校で29日、2次募集の合格発表があり、出願者が増えた影響で昨年の2.7倍に当たる313人の不合格者が出た。定時制の2次募集は全日制に不合格になって受験するケースが少なくないが、不況が深刻化するなか、従来は私立に行っていた層が授業料の高さから断念し、定時制に流れたケースも多いとみられる。現場の教員からは「定員を増やすべきだ」という声が出ている。
都教育委員会によると、今回の2次募集は、2月の1次募集で定員に満たなかった定時制40校が実施した。定員1230人に対して1483人が受験し、平均倍率は1.21倍。1倍を超えたのは過去15年間で今年だけだという。島しょ部などで出願者が定員にはるかに満たない学校がある一方、競争率が高い学校もある。今後は定員に満たなかった学校だけが追加募集をする。
公立の定時制高校をめぐっては、出願者増の影響で全国的に不合格者が増えており、都教委は26日、2次募集で合格者数の増加を検討するよう通知。今回の合格発表では、20校が募集定員よりも多い合格者を出した。都立の定時制高校の学費は年間約3万3千円で、全日制の約12万円に比べて安い。
東京都の定時制の定員は削減が続いており、今年度の全学年の合計は10年前より約3100人少ない1万9千人。都高校教職員組合は「困難を抱えながら高校に通おうとする若者を見捨てないために、閉校した定時制高校を復活させ、予算を増やして募集枠を広げなければいけない」と話す。(岡雄一郎、上野創)
(asahi.com2010年3月30日16時20分)
昨年、大阪でも3月末の試験で公立の定時制の倍率が高くなるという現象がありましたが、サブプライムローンおよびリーマンショックによる不況の影響が影を落としているようです。
しかしながら、親の所得により高等学校進学を断念せざるを得ないというのは何とも理不尽です。人間、親を選んで生まれてくることは出来ませんからね。このような記事を見るたびに日本はカースト制の社会ではないかと思うんでよね。
さて、民主党の以下の政策は日本のカースト制を打ち破れるでしょうか?
高校無償化法案は30日の参院文教科学委員会で、与党と公明の賛成多数で可決された。31日午後の参院本会議で可決、成立する見通し。公立校は授業料を徴収せず、私立高校生らには世帯の収入に応じて「就学支援金」年11万8800〜23万7600円を学校側に助成し、家庭の教育費負担を軽減する。施行3年後の見直し規定が衆院で盛り込まれ修正された。施行は4月1日。【本橋和夫】
「無償化」といえば、一見「すごい」というイメージがありますが、高等学校に入学して勉強するためには授業料の他にも教科書、制服、諸経費などが必要です。さらに、学校に通うためには家庭での生活が安定していなくてはなりません。生活費を稼ぐ(家にお金を入れる)ためにアルバイトばかりしていては学校の勉強について行けず、高等学校卒業に見合った学力を身につけることも難しいようにも思います。
さて、高等学校無料化の本当にねらいは何なのか?格差の広がりにより中間層が低所得に落層していくことで高等学校への進学が経済的に難しい人たちが増えてきており、それへの対応が「無償化」だったはずです。しかし、高校への就学を支援していくためには、家庭への金銭を含めた生活支援も必要なように思うのですが、この部分には支援がないようです。
民主党の「無償化」一本では、低所得層の高校進学率を上げられても、その分中退率が高くなることを危惧します。つまり、進学しても生活費が不十分なために結局アルバイト漬けの高校生活となり学校に通うことを断念してしまうようなケースを「無償化」では解決出来ないのではないかということです。
低所得層の子どもの高等学校の就学支援には金銭の給付だけではなく、子どもの家庭に対するカウセリング的およびソーシャルワーク的なかかわり、すなわち個別の心理社会的支援が同時に行われる必要があるように思われます。
スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーによる個別のサポートも視野にいれるべきではないかと思います。

ご意見賛成♪私が子供の頃、「道徳」って科目があったけど今はそんな教育はないのかな?
「心の教育」が必要かも。
コメントありがとうございます。
「道徳」という科目はありましたが、イデオロギー的な理由で70年〜80年代はやっていない学校もあったようですね。
「心の教育」は大切ですが、日本の道徳教育は「愛国心」や戦争とセットになる傾向があるので注意を要するところがありますね。