被災地からのレポート66(2016年9月・岩泉も)

65に続き現地の様子と活動内容をレポートします。

@街の様子&復興は?
*沿岸被災地=5年半が経過しました。土埃をあげてダンプカーが走り回っていますがなかなか形が見えてきません。新聞のアンケート調査でも復興しているという人は少ないようです。
*岩泉=主に中里という地区に入って活動しています。川の堤防を乗り越えた水で1階が水没した家がたくさんあり、家財道具は全部泥水に浸かり使い物になりません。床板を剥がすと下には30cmほどの泥が堆積していて、それをかき出すのが大変な作業です。


水没した民家(岩泉)


@避難民は?
*沿岸被災地=まだ心ある大学などが来てくれていて馴染みの施設などを訪問しているので、それでつかの間の憩いを得ている人たちがいます。その反面、仮設住宅や復興公営住宅などで孤独感にさいなまれている人たちがいることが心配です。
*岩泉=ホテルなど3か所の避難所があり、そこに避難している人たちもいますが、多くは自宅の2階で暮らしています。台所がないので、公民館などで支給される食事に頼っています。2階での生活を見せてもらったら狭い部屋に雑魚寝で、廊下にはカップラーメンや缶詰が積まれていました。


炊き出し後の復興公営住宅で記念撮影

@支援体制は?
*沿岸被災地=陸前高田で5年間実施されていた「支援連絡調整会議」が今年度で終了することになりました。民間団体と行政が意見交換できる場だっただけにとても残念です。
*岩泉=社会福祉協議会が窓口になりボランティアさんの受け入れをしているのですが、現場でのニーズ聞きや人員振り分けはNPOがやっています。とても人材不足で彼らは休む暇がないそうです。

@今後の課題は?
*沿岸被災地=仮設住宅の集約化が進むようです。来年3月で廃止になると残っている人たちは残される仮設住宅に引っ越さなければなりません。高齢者が多いそうなので引っ越しも大変だし、移ってからの人間関係の構築もさらに大変です。
*岩泉=いよいよ寒くなってきました。岩泉は岩手の中でもかなり寒い地域です。冬に対する不安を抱えている方はさぞ多いことでしょう。私たちは<薪ストーブプレゼント作戦>をやろうと準備中です。皆様の志を歓迎します。

@個人的にできることは?
*沿岸被災地=もっちぃと一緒に被災地に行くか情報を得て自分で行く。現地の状況を知る。買い物に行く。宿泊して三陸の魚介類を味わう。三陸鉄道に乗る。5年経っても忘れない。次に災難に備える。現地人と仲良くなる。
*岩泉=ボランティアに行く。


花巻の子どもたちによる足湯ボランティア。

活動経過 
 3日 イベント手伝い(陸前高田市民ホール)、筑紫女学園大学の炊き出しの手伝い(下和野復興公営住宅)、筑女と交流(大沢温泉自炊部)
 7日/畑作業(モビリア)、避難所布団視察(碁石コミセン)
11日 視察(久慈市・岩泉町小本・安家・バッタリー村など)
13日 支援連絡調整会議(陸前高田市民ホール)、布団積み(碁石コミセン)
17日 布団などのお届け(岩泉町小本中島)、視察(岩泉町安家)
18日 布団など積載(ヤルキタウン)、布団などの配達(岩泉町小本・中島&中里)
24日 子ども冒険キャンプ足湯(岩泉町中里公民館)
25日 子ども冒険キャンプかき氷(岩泉町中島公民館)
28日 組み立て式簡易風呂お届け(岩泉町中里)

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