15. Webサイトはマスメディアではない



自身のネット経験が乏しかったり基礎勉強が不十分だったりする経営者と話をすると、「インターネットのホームページなら地域性にしばられず、(時には海外も含めて)全国へ情報を発信できる」「当社もそうしていきたい」「まずは全国のより多くの人たちにホームページを見てもらいたい」といった認識と展望を聞きます。


通常、これはうまくいきません。


経路は開いていても、閲覧者側に「見に来る動機」が無いからですね。


企業Webサイトは、不特定多数の人々へ情報発信するメディアとはなりません。属性を絞り、閲覧者が情報取得の欲求を満たしたいと考えたときに充分な質と量を提供すべく準備しておく媒体です。


普通の企業が活用できた旧来の宣伝・広告・マーケティングツールと比べると地域的な制約は低くなりましたが、「より多くの人へ」ではなく「こうこうこのような人へ」という視点が重要です。


A社の企業Webサイトを見ているのは、まずA社の社員。次に取り引き等で関係のある人、競合他社、地域的に近い人、今日名刺交換をした人。サイトに「企画」が無く、会社案内ライクなレベルであれば、見ているのはせいぜいこのくらいの範囲です。


ここから脱却するのか、そのままとしておくのか。経営方針次第ですね。


【アイタスでは】

このような話は、これまで何度か失敗を経験した企業であれば「そのとおりだ」とすぐご納得いただけるのですが、そうでは無い場合、企業Webサイト=マスにリーチできるという誤解をまずは解かなければなりません。商談時にはできるだけわかりやすい平易な説明となるよう努めています。



<石川@アイタス