その昔、神戸で買ったスカートがとってもかわいくて、でもブランド名で
ググールしても全然何も情報がなくて、でもとってもかわいいから他の
洋服もぜひ見てみたい!見たいよ!と思って勢い余ってその服のタグに
書いてあった電話番号に電話をかけて「好きです!結婚してください!」
って言ったら電話に出てくれた人がデザイナーさん本人でびっくり感激で
「じゃあこれからセールとかあったら連絡するので」って言ってくれて
連絡先を教えて、そこから時々アトリエに遊びに行ったり服を買うようになりました。
時は流れて代官山。ある夜のこと、1匹のかわいい黒猫が、当時代官山の
長であったシロさんというボス白猫に種付けされて玉のような子供を
2匹生みました。子供の名前はパトカーさんとコトラさん。
生んだ場所はとあるお洋服のメーカーの小さな一軒家のアトリエの床下でした。
次の朝出社してきた社員さんに発見され、このへんは危ないし、これも
ご縁だから、とそこの会社で猫たちは飼われることになりました。
その後2匹の子供のうちコトラさんは知り合いのデザイナーさんにもらわれて
いき、残った黒猫と白黒猫はアトリエですくすくと育ちました。
ある日そこに一人の妙齢女性が新入社員として入りました。
なまえはi65。アホの子でしたがアホすぎて首にするのもかわいそうがられ、
i65もやはりそこですくすくと育ちました。
ある日「今日はコトラさんをもらっていってくれた人が遊びに来るよ」
と言われて楽しみにしていたi65は、お花とお菓子を持ってアトリエを訪ねてきた
その人を見ておどろきました。コトラさんを引き取ってくれた人とは、
自分が前々から仲良くさせてもらっていた大好きなブランドのデザイナーさん
だったのでした。
そしてまた時は流れて、黒猫と白黒猫親子は我が家の養子として引き取られ、
わたしは当時の会社を辞め、いまはコトラさんの飼い主であるデザイナーさん
の元でときどきお手伝いをさせてもらっているのです。猫は世界をつなぐよ。
なんかいい話でしょ。3行でまとめられそうだけど。