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女。MGの日記。

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2007-11-11 「ウェブ時代をゆく」 このエントリーを含むブックマーク

女。京大生の私が新しいブログを今日からHatenaに書くことにした。


てなわけで、第一回目の内容はHatenaということで、梅田望夫氏の新刊のレビューでもしてみちゃおうじゃないか。

梅田氏は、京大の一般教養の大澤真幸先生の社会学の授業でも取り上げられるお方だ。あの「ウェブ進化論」は社会学の授業のゼミ文献としても用いられていた!

私は、ウェブ進化論を大学の2回生の春に読んだ(ちなみに今私は3回生。)たまたま紀伊国屋でいつものように本をいろいろ立ち読みしていた時に梅田さんの本に偶然出会った。

ダーウィンの進化論をイメージさせる題名「ウェブ進化論」思わず手に取ってしまったサ、そいでペラペラページを捲りかんなり知的興奮させられる本であることが判明し、その日のうちに購入し、その日の夜に一気に読了した。それ以来私はIT業界に興味を持つようになり、アフィリエイトでお小遣い稼ぎをしたりしてすごく世界の見え方が変わったのである。


すんご〜く前置きが長くなったが、そう!「竜馬がゆく」ですよ、いや違うか失敬、「ウェブ時代をゆく」の話を今からしよう。(編集者さん梅田さんナイス題名ですね!ともに時代のパラダイムチェンジをした人を連想させる題名のつけ方。「ウェブ進化論」・「ウェブ時代をゆく」もどのようなコンセプトで生まれてきた本なのかが題名だけを見ても想像がついてしまう。ニヤニヤ)


ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687)
梅田 望夫

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私は影響を受けた本を読むときに注意する点が一つある。それは、その本を書いた著者が何を書かなかったのかということに注目することである。

今回梅田氏の「ウェブ時代をゆく」には今の社会の現実を直視する上で考慮に入れざるをえない負の側面がまったく書かれていない。だから多くのブログでその点を指摘されている。しかし、私はあえて梅田氏がそのようなことを書くのをやめて、あえてオプティミズムを貫く本をお書きになったのだと考える。

梅田氏の「ウェブ時代をゆく」の最も重要なキーワードが私は、「けものみち」だと捉えた。けものみちとは、ウェブの力を利用して、個人が大組織に頼らず、自分の頭で考え自立した精神で変革の時代をサバイバルしていく人生の進路を表現した言葉である。「けものみち」という言葉は非常に梅田氏の思想を語る上で有効なタームである。梅田氏があえて貫くオプティミズムは、徹底的に強い自立した個人を前提に出発している。強い自立した個人は、ウェブ時代においては従来の権威(学歴や大企業など)に所属しなくてもやっていけるし、下克上をも可能である。だから希望をもって誰も通ったことのない危険の多い道であろうが失敗をおそれず好きを貫き通してチャレンジし、フロンティア精神で自分の道を作っていけ!自分で仕事を作り変革の時代をサバイブしていきなさい、と梅田氏は読者を鼓舞する。私なんかは、やる気もあり、自立心旺盛な人間なので、梅田氏の鼓舞するような人生のあり方に多いに興奮するし、おもしれー!絶対梅田さんみたいな生き方をしてやるぜぃと思う。

しかし、忘れてはならないのは、私や梅田氏みたいな人はまだまだ少ないということだ。私が教えている塾の生徒は「将来に夢はない。」と言い、京大生でも未知なるものへチャレンジすることを怖がっている人もいる。やる気は無い自信は無い好きなものなんてねぇの3点セットだ。彼らにとっては、梅田的なオプティミズムは、単なる強い者の強制でしかないのである。弱く生きる自由が、そして弱い者たちの現状が、梅田の文章にはあえて記述されていないのだ。が、そこが重要なのである。確かに、梅田は私の両親が言うように「子供っぽい」かもしれない。しかし、マジで子供っぽい人とわざと子供を演じているのでは雲泥の差があると思うのだ。そして梅田は、後者の人間である。

私は梅田を子供っぽいとか、社会の負の側面を見ていないという言説で批判するのはナンセンスであると主張したい。なぜなら彼はあえてそうしているからだ。

彼もアホではない。それくらいのことは承知しているだろう。が、それでもなお彼はオプティミズム、けものみちに拘るのだ。そこから私は次のようなメッセージを受け取った。

「やる気があってうずうずしている若者よ!今の日本社会の雰囲気に落ち込むんじゃないぞ!俺みたいな大人もいるんだからさ♪お前らがんばっていい日本を作ってくれ!そして自分の人生を誇れるものにしろよ!」

ウェブ進化論しかり、ウェブ時代をゆくしかり、私の背中を前へ思いっきり押してくれた。

梅田氏が引用している小林秀雄の文章がある。



>>「文学志願者への忠告文を求められて菊池寛がこう書いていた。これから小説でも書こうとするもの人々は、少なくとも1外国語を修得せよ、と。当時、私はこれを読んで、実に簡明的確な忠告だと感心したのを今でも忘れずにいる。こういう言葉をほんとうの助言よいうのだ。心掛け次第で明日からでも実行が出来、実行した以上必ず実益がある、そういう言葉を、ほんとうの助言というのである。」

(項208)



そして梅田氏は、自分なら今の若者へ「ウェブリテラシーを持つ」よう助言すると述べる。

非常にわかりやすい明日から実行できる助言である。すばらしいと思う。しかし梅田氏が今回の「ウェブ時代をゆく」で行った一番の貢献は、今回もまたオプティミズムを貫き通したことである。やる気のあふれる若者に思いっきり走ってもいいんだな!という助走剤を梅田氏は本全体の言説で若者にプレゼントした。

負の、やる気をなくさせるような言説があふれる日本社会だからこそ、私にとって梅田氏のような人間が貴重である。現実の社会を考えると負のことばかりがきにかかることは確かである、しかし人が一番モチベートされるのは、希望あふれる言葉を聞いた時である。たとえ、少々オーバーリアクションであろうとも、マイナスの面から物事を捉えるよりもプラスの方から物事を捉える方がいいのである。やる気があれば、マイナスもプラスに変更できる可能性があるのだから・・・。

だから、梅田氏が徹底的に拘るオプティミズムと強い自立した個人という前提をナンセンスだと批判することはそれこそナンセンスだ、そう私は考えるのである。


hatena初日、いきなり長々とした文章を書いてしまったが、私はモッチーが好きです、ニヤニヤ。