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女。MGの日記。

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2008-03-01

[]仕事の思想 22:32 仕事の思想を含むブックマーク


北極星のような人がいる。

人間が、道に迷わないように、静かにこれから歩むべき道を指し示してくれる。

田坂広志さんは、北極星のようだ。

私は、今日ジュンク堂で田坂さんの著者「仕事の思想」を購入し、さきほどその著書を読み終えた。

本を読みながら、涙が止まらない。文字が読めなくなるほどに、涙が溢れ出す。こんな著書になんてそうそう出会えるものではない。

私がシュウカツ中に感じていた言葉にならない思いがそこにはすべて語られていた。

田坂さんは、私が今から歩もうと思っている道を30年かけて歩まれてきたんだなぁ、若かりしころの大きな志、夢を現実の荒波の中で見失いそうになりながらも、自らの中に現実に流されない思想となる「錨」を持ち、今こうして私にお前もそうなれよ!と語りかけてくれているんだと、本当に涙が止まらない。


私は就職活動中の控え室の会話の中で繰り広げられる「ここの会社僕第二志望なんです〜。」「私も〜。」とか、本屋に並ぶ「エントリシートの書き方!」「SPI対策」なんて題名の本が次々売れている現象とかそんなシュウカツに最近ホトホト嫌気がさしていたんだ。


ここの会社第二志望と言う学生の無邪気な言葉を、夢を持ってがむしゃらに働き、会社を創ってきた人々はどんな思いで聞くだろう。本気でこの会社の夢を自分も一緒に実現してやろうと思っている学生が聞いたらどんな思いになるだろう。

マニュアル本は出版市場では大きな収入源の1つかもしれないが、そんなたかがマニュアル本が売れていく現象に、大学受験まででそんなのまっぴらだぜーと大阪のど真ん中から世界に叫んでやりたい。

だいたい、SPIみたいな公式知ってたら解けるような問題が少々早く解けたからって何に役だつんだよ!


まぁ、次元の低い話はこの辺にして、私がシュウカツの中で考えていたことは、業界分析でもSPIでも就職偏差値でもなく、「なぜ働くのか」という一点につきる。

資本主義経済を謳歌し、格差社会だー!と言ってもまぁ世界のレベルから言うと豊かな日本に生まれた。

自分のパンを稼ぐためになら少しばかり働けば事足りるじゃないか。

でも、考えてみてほしい。私たちの世代は確かに物質的に豊かで欲しいものは何でも与えられてきた。が、しかし今や私たちは欠乏感がないことに欠乏しだしているんだ。

日本がまだ物質的に豊かでないころは、アメリカみたいに豊かじゃないという欠乏感覚に駆られみんなその欠乏を埋めることを夢にして働いてきたんだろう。

じゃぁ今私たちはなんのために働くんだろう。おそらく欠乏感からではない。

それは、未知なる世界を創っていくためなんじゃないかと、私は考えた。

田坂さんは、「なぜ働くのか」とは一人一人が仕事をする中でそれぞれに考え続けるべきテーマであると書いていらっしゃったが、私の今の段階での働く理由の真髄は「創るため」だ。私はビジネスをやることになり、時には自分の思いとはかけ離れる作業をこなさなければならなくなるかもしれないが、これからずっと思考を止めず、100年後200年後の世界を創ることを夢にしたいし、死ぬまでに人間とは何なのかということについて私なりの結論をくだせるだけの経験を積みたいと思う。


あくまでも私の考えだが、人の心を豊かにするのは「夢」なんじゃないかなぁと思う。

いくら物質的に豊かでも夢がなかったら、心が泣きたくなるんじゃないか、そういう意味で欠乏感がないことに欠乏し、夢も描けない若者は本当に心が泣いていると思う。


田坂さんが紹介している友人の話を是非紹介させて頂きたい。

田坂さんの友人は東大の教育学部を出て、高校の教員になる道を選んだ。

その高校は、東大出の先生が就職するようなエリート高校ではなく、落第、退学、非行、校内暴力が頻発しているような高校だった。

田坂さんは友人にきいた。


  

「君も、あの高校の悪い評判は聞いているだろう。それなのに、なぜ君は、あの学校を選んだのかい。」

 

友人は静かにこう答えた。

  

「たしかにあの学校は、非行や校内暴力が問題になっている高校だよ・・・。だけど、そうした学   校にこそ、本当の教育が必要なのではないだろうか。




田坂さんはおっしゃる。

友人は確固とした働く思想を持っていた、と。現実の荒波に流されない思想を持っていた、と。

この件以来、田坂さんはこのご友人と一度も会ったことがないそうだ。

でも、きっと友人は現実に流されることなくあの思想を30年間守り抜いているはずだと心から信じているそうだ。


   

   何十年もの長き歳月を別々の道を歩み、

   そして互いに顔を合わせることがなくとも、

   互いに言葉を交わすことがなくとも、

   無言の励ましを送りあうことのできる友人。

  

   それが、私にとっての、「友人」ということの意味です。

   (「仕事の思想」PHP文庫 頁212)



田坂さんの著書「仕事の思想」には今紹介したものだけでなく、他にもいろいろと田坂さんの経験を踏まえた話が語られている。涙流さずには読んでいられない本だ。

田坂さんのように知行合一の深い深い徳のある方がビジネスを語る文章は一味も二味も違う。

私も、30年後誰かの北極星になれるような徳のある人間になれるようこれから現実の荒波に流されることなく精進していきたい!


30年後の私よ、この日記を見よ!



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田坂 広志

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