2月2日に予定通り例会・読書会を開催しました。
今回は,「着物? それともお金? 着物」の章に関わって,徳島で,モラエスが映っている写真のことが話題になりました。
これまで評伝などで紹介されている,モラエスと一緒に写っている人物が,どうも違っているのではないかと思われるようです。一部では,当時の方が,写っているのは自分であるとか,そういう人から聞いているので確かだとか,いろいろあるようですが,正確には,この人物は誰だろうか,といったような疑問が生じております。
他にも,ガレリア新蔵での展示などで紹介しましたが,モラエスが滝の前でズボンをまくり上げて映っているのが,三宮の布引の滝であるとこれまで紹介されているものが,実は有馬の皷(鼓)ヶ滝であったことが判明したりと,これまでの記憶のズレというか,勘違いというか,あるいはまたちょっとしたミスといったものが,少しずつながらもわかってきております。
こうしたものを正確に検証しながら記録に留めていく地道な作業も必要で,急がないといけません。また,誤解や思い込みの部分もあったりで,なかなか困難ですが,それはそれとして,モラエスが残した作品は厳としてあるものですから,そこからは外れないようにしたいと考えております。しかしそれでも,モラエスが書き残しているものは,それが必ずしも本心ではないこともあるようですので,気をつけないといけません。
次回の研究例会・読書会もまた大学の行事や学会等の都合で変則的になり申し訳ございませんが,3月23日(土)を予定しております。
例会・読書会は,本当に自由な雰囲気でおしゃべりをしておりますので,ご興味のある方は,どうぞ気軽にのぞいてみてください。
研究例会・読書会
日時:平成25年3月23日(土) 10時30分〜12時
場所:徳島大学総合科学部 1号館南棟3階 「第1会議室」
(徳島市南常三島町1−1)
※お車でおいでの際には,工学部正門のゲートより入られて,図書館南側の駐車場に駐車いただきますようお願いいたします。ゲートに守衛さんが不在の場合は,インターホンを押して来意をお告げください。
参 加 費: 無料(申し込み不要)
読書会の内容:
読書会の作品『おヨネとコハル』(岡村多希子訳, 彩流社, 2000円+税)
問い合わせ先: 宮崎隆義
電話:088-656-7131
E-mail: miyazaki@ias.tokushima-u.ac.jp