Hatena::ブログ(Diary)

無造作な雲 このページをアンテナに追加 RSSフィード Twitter

2006-10-19

『ピアノの森』

10数年ぶりに、泣きながら漫画を読みふけった。

読みながら涙が止まらなかった漫画は、山本おさむさんの『遥かなる甲子園』『どんぐりの家』以来だ。学生時代、当時付き合っていたカノジョの部屋で、とまらない涙を見られるのがイヤで風呂場にこもって読みふけったっけ。今ではツマとなったその子に泣いているところを見られても、ちょっと照れくさいだけで済ませられるようになったけれど。


特に「感動モノ」でもない、tolkineさん風に言えば「地味な」この漫画を読んで、なんで涙が出てくるんだろうって不思議でしょうがないけれど、それはきっと登場人物たちが、「生きている」ということの喜びと苦しみと切なさと愛おしさと苛立ちと、そういった人間の持つ感情のすべてを、伝えてくれるからなんだろうなと思う。


ボクはこの漫画に出てくる人たちみたいに、ピアノと人生とか分かち難く結びついたりもしていないし、そもそもボクの人生においてそんな劇的なものはないけれど、それでも、生きているボク自身を肯定してくれる力をこの漫画から感じて、心が激しく震えるんだと思う。


今回はネットカフェで一気読みでしたが、ぜひ買い揃えて、ムスメが大きくなったら読ませたいと思います。

この漫画を薦めてくれたtolkineさん、高菜さん、そしてKENSOのドラマー・小森啓資さんに、心から感謝します。

tolkineさんのエントリ:激賞「ピアノの森」(http://blogs.dion.ne.jp/tolkine/archives/1473498.html

高菜さんのエントリ:うれしいこと(http://blog.goo.ne.jp/takana-gohan/e/de3b7291e90db0ad52729af4aa805694


そしてKENSO・小森さんの「ピアノの森」への言及。

「森の中に在るピアノから・・・」(http://www.keisukekomori.com/cgi-bin/diary/diary2.cgi の第50回)

ストーリーに関してはこれから読む人の為にあえて触れないでおくが、実はKENSOのニューアルバム用に書き卸した小森曲は、この作品からインスパイアされた部分も少なからずあるのだ。

 

リーダーの清水さんから、「小森君も是非一曲!」という有り難い司令を受けた瞬間から、アイディアは幾つも沸いていた。だが、快く引き受けたものの、KENSOのアルバムに曲を提供すると云う事は、普通に曲を創ると云う事とは訳が違うと云うのを痛感する事になる。KENSOと云うバンドはプレーは勿論の事、コンポーズ、アレンジに関しても「天才集団」なのである。

 

その事で多少怯んだのか、自分がKENSOに相応しい曲を書くには、アカデミックな部分が明かに欠けているのでは?と思い、毎日毎日曲のイメージが出来上がるまで、ひたすらヘッドホンでクラシック音楽を大音量で聴き続ける事にした。

 

普段はロックやジャズで呆けている俺の脳みそに、クラシック音楽と云うのは物凄く刺激的かつ、懐かしいものだった。しかもそれらをあえて理論抜きで自分で分析し、自分なりに昇華しようと云う強い研究心を持っていたので、聴き込み方も音量も半端じゃなかったからか、日に日に脳や身体が変化していくのが自分でもわかるという、不可思議な体験もした。

 

そうこうして行くうちに本来なら曲の方も出来上がって行く予定でいたのだが、逆に作曲の司令を受けた時点で抱いていたイメージや、既に昨年の内に出来上がっていたパートに対する否定的な概念が生まれて来てしまい、自分の創り出そうと思っていた音というのを完全に見失ってしまったのだ。そう、スランプへの突入だ。

 

だがそんな時、たまたま本屋で「ピアノの森」と出会った。この作品は、自分が子供の頃に習っていたピアノを弾くことが愉しくてしょうがなかった事や、音楽観賞の授業が大好きだった事、そしてFM番組でクラシックを毎日の様に聴いていた事など、音楽に純粋に感動していた記憶を鮮やかに蘇らせてくれた。

 

これをきっかけに迷いや雑念は消えて、「今の自分の中に流れる旋律や響きをそのまま表現すればいい!」というひとつの答えを出す事になったのだが、この境地に導いてくれたのが、この「ピアノの森」だったのだ。

 

あのタイミングでと云う事も勿論なのだが、この作品と出会っていなかったらと思うと正直ゾッとする。

高菜高菜 2006/10/19 23:21
読まれたのですね??読まれたのですね??
あぁぁぁ!いっちゃんさんの心にも響いたようで、嬉しいです〜〜!!
私も、もう1度最初から読み返してみようかな。。。

icchan0000icchan0000 2006/10/19 23:33  
高菜さん、読んだのよ、読んだのですよ!

もう、ひとりネットカフェでハンカチ握り締めながら一気読みでしたよ。

本当に、いいものをご紹介くださってアリガトウゴザイマス。お礼は体で☆

tolkinetolkine 2006/10/20 01:29
おひさしぶりです。ほんでもって、いっちゃんさんの
琴線に触れまくりだったとは嬉しい限りです。

ほんとにいい本ですよね。また僕も最初から
読み直したくなりました。
ただ、最近モーニングでの連載が殆ど無くて
寂しい限りです…

icchan0000icchan0000 2006/10/21 10:40
tolkineさんおひさしぶりです〜

そうですか。連載またも途絶えているんですか。。。
他の漫画で忙しいンですかね。。

あにーあにー 2006/10/25 22:01 「のだめ」と「ピアノの森」って良いって聞くんですけど、「のだめ」しか読んだ事が無かったです。
 私も読んでみようかしら。大人買いしちゃいそうで怖いですけど・・・

icchan0000icchan0000 2006/10/25 23:29  
わぁ、あにーさん、コメントありがとうございますっ。


「ピアノの森」は、地味っちゅーか、人には勧めにくいなあとは思います。

まずはマンキツや図書館で最初のほうを読んでみて(といっても3巻くらいまで読まんとこの漫画の味はわからんと思いますが)、それで気に入ったようなら買い!ってカンジがいいと思います。

誰が読んでも楽しめる、って感じではないですが、ハマっちゃうとたまりません。

もしお読みになる機会があれば是非感想きかせてくださいねっ。

a-chana-chan 2006/10/27 11:18 前から気になってて「面白いのかな〜?」ってダンナに聞いたんだけど、一色まことの本が好きじゃないって話で、手を出してなかった。このエントリ読んで、読まなくちゃダメじゃん!って、1巻だけ買ったら、後は一気買い(笑)最初は面白さがわかんなかったけど、4巻まで行ったら夢中ですよ。今12巻の真ん中。来月の13巻が楽しみだね〜。

icchan0000icchan0000 2006/10/27 21:56  
なぬー!一気に買い揃えるなんて、おかねもちー!!!うらやまし。。

しかしまぁ気に入ってもらえたようでナニヨリです☆