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市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を! Ver.2.0 Twitter

  一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。


20141011164859
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2018-07-03 嘘をばら撒けば本当になるのか?

嘘をばら撒けば本当になるのか?


ウンザリするほどの嘘がまかり通っており、そのウソを肩書で押し通そうとする者たちもいる。しかし、ウソはウソだ。

ブログでは当初より「肩書に左右されるな」と、一休宗純の有名な噺「袈裟」を引いて紹介している。

法話「袈裟」: 臨済・黄檗 禅の公式サイト

肩書をひけらかしながら無知をさらけ出す者はまた面白い。

「名古屋城 天守閣木造復元イメージCG」 を見てちょう!!北口雅章法律事務所 / 弁護士のブログ

こういったサイトがある。
あまり、発言信憑性のない人物の電話を真に受けない事だ。

何か追記があり

*追記(平成30年6月8日):私も誤解していたし,障害者の方々の中には誤解されている方もあろうかと思いますので,参考までに付記しておきますと,天守閣は,機能的には,ただの「武器庫」で,お殿様のお住まいは,あくまで「本丸御殿」だそうです



ひとの心配よりも、自分が無知に無知を重ねている事を自覚すべきだろう。
本丸御殿」は「お殿様のお住まい」だったのだろうか?

名古屋城の歴史に通じている人々なら、「本丸御殿」が義直の為に作られはしたが、4年ほどで使われなくなっていることぐらい常識だ。

そもそも名古屋城天守を「住居」と思っていたのであれば、相当に深刻だ。

追記:
これはつまり
天守閣*1は住居ではなく「武器庫」*2であったのだから、居住性は悪い。そうした建物にバリアフリーを求めるのは間違っている。とでも言いたいのだろうか?
確かに慶長の構造では居住性など無いに等しい。トイレもない。
しかし、そんな建築物に、では年間360万人を迎え入れるという計画は間違っていないのだろうか?
傾斜が55°を超え、蹴上がり高も30cmを超えるような階段(梯子だ)を不特定多数の観光客が上り下りする。この危険性をどう認識しているのだろうか?
城郭建築の効果は外観だけで十分だ。実際尾張藩主ですら天守などろくに入ってはいない。天守というものは聳えるものであって、その中で遊ぶものではないのだ。と、するならば、外観を復元し(メンテナンスも安価につくコンクリートで復元し)内部を現代的な設備を備えた建物として、博物館機能を持たせるという考え方は優れている。それだけに、そこここで見られる形式なのではないのだろうか。


これもいただけない。

尾張藩士・奧村得義らが藩命により名古屋城の構造・詳細設計を記録した「金城温古録」,国宝建造物の詳細調査に「昭和実測図」(内部断面図・平面図・)計309枚に加え,名古屋市昭和15年から,建造物外観・内覧状況,及び本丸御殿障壁画等を対象として撮影した写真700枚以上に基づいて,ほぼ完全な復元が可能であることは,「名古屋城天守閣PRビデオ」から理解した。




これは全くの誤りである。

追記:
弁護士であるなら「『名古屋城天守閣PRビデオ』から理解した」などと言っていないで、せめて「昭和実測図」にぐらいあたってみてはいかがだろうか。原資料に手を伸ばせば届くのに、それを確かめもせずに、伝聞から思い込みを強化してみたり、他人にとやかく言う態度を思想膿漏という。


有識者においても「ほぼ完全な復元が可能」などと言っているものはいない。三浦さんや麓さんだって言っていない。

竹中工務店は1月28日のシンポジウムの席上、この御仁も引用している「写真」から、内壁の割れ目から覗いている板の構造から、内部構造がそれまでの推測と異なっていたことを発表している。

追記:天守壁面は土壁になっている。土壁は竹や板などで下地”小舞竹”を形成する。名古屋城天守において、この構造はどうなっているのか。それを承知している者がいるのだろうか?それは「完全な復元が可能」なのだろうか?

「金城温古録」と「昭和実測図」には、相互に矛盾した記述もあり、また、そもそも「内部構造図」はないのだ。

建物は「内覧状況」では建たない。

昭和実測図 閲覧サービス

内部詳細図といっても、この程度だ。

名古屋城天守三層西側千鳥破風平面及小屋内部詳細図(内部イ・内部ロ・平面図) | 昭和実測図 閲覧サービス

(くどいようだが、内部構造と内部詳細は違う!)

例えば、岐阜県高山市に行くと「飛騨の匠の千鳥格子」というものを目にすることができる。

飛騨匠の建具職人 - 飛騨組子「千鳥格子」 わにくらふと

慶長期は日本の木造建築が絶頂となった時期であると言われている。

知れば知るほど奥が深い組木に世界が大注目。その魅力を大公開! | Hidakuma

当時の匠がどのような構造で天守櫓を組み上げたのか、それは第二次世界大戦の戦火で失われてしまったのであり、我々は我々の技術から推測する以外にないのだ。
それを

建造物外観・内覧状況,及び本丸御殿障壁画等を対象として撮影した写真700枚以上に基づいて,ほぼ完全な復元が可能である」と断言することは、日本の木造建築の歴史を矮小化するものであり、傲慢極まりない視野狭窄という以外無い。

もう一度強調しておく。

「金城温古録」と「昭和実測図」には、内部構造図はない。
あるわけがない、内部構造図を作るためには、一度分解してみなければ描けない。

「金城温古録」は内部状況をスケッチしたものであり、「昭和実測図」はそれ以上に詳細ではあっても、当時国宝だった建築物を分解してまで調査することはできなかった。

これは、河村市長市長選の際、JCの主催した候補者討論会において「内部構造図はない」という対立候補発言否定し、「内部構造図はある」と断言したものだが、あるのなら出してみればいい。この閲覧サービスに提示すべきだろう。

追記:
この話題はこのブログでたびたび繰り返しているが、私自身がこの耳で聞いた「嘘」「河村たかし市長候補の嘘」なのだから、強調しておく。

河村たかし市長選挙における候補者討論会で「嘘」を述べた。

虚偽発言で無いというのであれば、名古屋城天守建物の「内部構造図」を示して見せよ!

そして、この討論会にはマスコミ数社も立ち会っていた筈だ。
こんな明白な虚偽発言を一社も報道しないというのはどういう事だろうか。


和釘という話題もある。

和釘の作り方 | 三条鍛冶道場


そもそも

バリアフリーについて,「合理的配慮」を志向しているものの,
なかなか障害者団体の理解を得るための道程(みちのり)は,嶮(けわ)しそう。


とはなにか?

河村市長は「合理的配慮」をしているのに、それを理解していない「障害者団体」が頑なだとでも言いたいのだろうか?

はしご車を常設するとか、ドローンで運ぶとか(それはいいけど、どこから入るの?)が「合理的配慮」なのだろうか。


そして何よりこの6月名古屋市議会において、木造化される天守建物には外階段がないとされている。つまり、2方向避難路が確立されていないようなのだ。(何分、情報公開が満足にされていないので委員会答弁を理解する以外にない。それが決定仕様である根拠はない)

追記:
これは明白に法に反している(建築基準法施行令第121条)法に反している以上に人命を軽視する判断だ。


公共建造物、それも3000人からの不特定多数の観光客が来場、滞留する建造物に「2方向避難路」が無い。これを問題にしなくて「弁護士」とかいって恥ずかしくないのだろうか?

弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする」
弁護士法第一条)



公開質問状にでも仕立てようと思ったけど、「袈裟」の教えに従って、匿名なままの批判&嘲笑におさめておく。

*1そもそも「閣」を使っている時点で間違っている。すでに当ブログでは指摘している

*2:この解釈もいい加減なものだ

2018-06-25 名古屋城についての事実確認と現状の推測(4)

名古屋城についての事実確認と現状の推測(4)


まず、虚心坦懐に伺いたい。

名古屋城天守を木造化することに、あなたは心躍るものを感じますか?
それが素晴らしい事であると思いますか?
そこに一片のためらいは感じませんか?

この問いかけへの回答、それがこの問題の根底に眠る問題だ。


その前に直近、判明した事実について指摘しておこう。

1.市民との議論を隠ぺいし、民主主義を圧殺する「民主主義破壊、発祥の地ナゴヤ!」

名古屋市民オンブズマンが開示請求した資料によると、本年1月に開催された名古屋城説明会の質疑応答について、名古屋市や竹中工務店の回答部分について非開示とするそうだ。

名古屋城説明会 市・竹中応答部分議事録作らず アンケートへの返事も作らず : 市民オンブズマン 事務局日誌
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/goten/index.htm#180601
http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180620.pdf

特に名古屋市は会場で明白な「虚偽発言*1」をしているので、議事録が作れないのかもしれない。

しかし、公式ホームページで次のように明記している。

※市民向け説明会やシンポジウムでの質疑応答、会場で配布したアンケートへのご意見などにつきましては、後日こちらのページに掲載します。

名古屋市:名古屋城天守閣木造復元「市民向け説明会」・「シンポジウム」(観光・イベント情報)

なぜ、名古屋市は市民にこのような明白な「嘘」を付かなければならないのだろう。

特に、最終日「シンポジウム」においては、満足な質疑応答の時間がないにもかかわらず、減税日本の支援者(名古屋市民でも無い)の発言を認め、市民の発言機会を奪っている。
2018-01-28 名古屋城天守閣木造復元「シンポジウム」
それでも会場運営の都合を考慮して、「アンケートに質問を書けば必ず回答する」という市当局の発言を信じて、アンケートに質問項目を書いているのだ。
そうした約束を守らないのであれば、今後、こうした機会で市当局の都合など聞く必要はない。当方の納得いくまで会場を利用させていただいて、質疑応答に付き合ってもらうまでだ。当然だろう。帰してしまったらこうやってごまかされてしまうのだから、回答が得られないのなら帰す必要はないだろう。(こうやって、暴力には暴力が蔓延るのだ!)

集計し、公表するとした市民の発言、意見を圧殺することは暴力だ。(すでに、市当局は私たちの意見を委員会報告から削除するという操作を行っている)約束を守る、手続きを守るという事は、行政事務の執行自体を守ることの筈だが、すでにそのレベルすら守られていない。

暴力を持って、横暴を持って、民主主義を破壊しているのは、誰だ!

この件は名古屋市会において、うかい春美議員が個人質疑で質している。
また、私も担当部署に事実関係について聞いており、今週半ばまでには善後策について回答が得られる(はずだ、名古屋城説明会当日の録音は市当局内に残っていると回答しているので、議事録は作成可能の筈だ。この回答までごまかされたら・・・(以下、略))

追記(6月27日):
名古屋城管理事務所から入電
市民説明会では録画があるので発言は記録されている。
議事録は作る。
とのことだった、いつ頃までにできるのかとの確認に
時期については再度回答させてほしいとのことだった。
また、シンポジウムのアンケートについても回答を作成するという事だ。
その際、回答ができるできないに関わらず、主観的にアンケート判別し、公表しない物があるのはよくない。とりあえず、アンケートは全て公表し、回答できるものについて回答も公表すべきと申し入れた。
こちらの公表時期についても再度回答とのことであった。


2.またまた怪しいシミュレータ

毎度おなじみの怪しいシミュレータがまたまた出てきた。

名古屋城天守閣木造復元に向けた調査業務

いわゆる名古屋城天守にかかる約505億円の費用について、名古屋市民の負担を求めない、市税を使わないとしていることから、その収支計画について求められた当局が、またまた「あそこ」にお願いしてシミュレータを作ってきたわけだ。

ちょっと、面白い事に気づかされる。
平成21年の「減税シミュレータ」の報告書では社名と作成日が表紙に大きく明記されている。(普通はこうした体裁をとるだろう)
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000075/75298/houkokusho.pdf

ところが平成26年の報告書に社名は出てこない。
http://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000075/75348/houkokusho.pdf

そしてこれについて
2015-02-16 減税検証シミュレーションに対する疑惑
という指摘があったからかどうかは知らないが、検討プロジェクトチームに有識者を加えて平成29年に再度シミュレートしてみると、1128億円が霞と消えてしまったわけだ。

2017-11-18 霞と消えた1128億円

で、今回の資料を見ると、やはりタイトルに社名も作成日も書かれていない。(素直だね)
とくに、社名も変わったばかりで、傷を付けるわけにもいかないんだろうなぁ、などと思ったりする。

このシミュレータについて3つ指摘したい。

1.「人口は、国立社会保障人口問題研究所の全国の将来人口推計結果を反映」としている。それを参照すると、平成27(2015)年に12,709万人だった人口は、平成77(2065)年には8,808万人と減少する。(中位仮定)総人口において69%が減少するにもかかわらず、来場者はそれほど減らないとすると、実質では144%の来場者増が期待されなければならない。一般的に観光地というものは陳腐化すれば来場者は減る傾向を見せるにもかかわらず、このように「自然増」するシミュレーション結果になった理由は何か?

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2.姫路城は今回改修を行っている。総工費は約30億円だそうだ。前回改修が行われたのは昭和36年だそうで、おおよそ50年に一回、30億円程度の改修が必要と考えられる。ちなみに姫路城の大天守延床面積は2,409平米で、名古屋城のそれは4,564平米だ。こうした修繕費についてはこの収支に含まれていない。「10年ごとに修繕を実施。(市の予算を4回に配分)」としている。つまり、すでに公約を破って市民に負担を求めている事にならないか?

f:id:ichi-nagoyajin:20180626002521j:image

3.職員人件費について、現状ベースの人員配置を想定しているが、市長は身障者対応として介護職員の配置を約束している。これが考慮されていない。また、石垣調査について調査センターの設置も議論に上っているが、こうした人員の考慮も無い。

こうした疑義を述べたうえで、このシミュレータが正しいとしても、基本推定で収支結果が15億円の赤字で、低位においては65億円の赤字ときては、事業を止めるべきだろう。

まあ、どうせ当局は「精一杯努力する」とか言うのだろうが、仕事において努力なんぞして当たり前で、結果を出さなければ事業は成立しない。現に今、例えばこのシミュレータが言うように「民間活力によって収益が図れる」というのであれば、その「活力」(冷笑)をもった「民間」*2を連れてきて、出資させるべきだろう。それができていないのであれば「努力が実を結んでいない」(嘲笑)民間が乗らないのは、収益性が乏しいからだ。こんな話、深夜のファミレスでやっていたら「怪しい儲け話」扱いされる。(嗤笑)


さて、といったところでこの名古屋城天守木造問題。いや、もう「河村城騒動」と名を替えよう。
いつまでも「名古屋城天守」として、その名に泥を塗ることは無い。

「河村城騒動」の根源を覗くと、こうした事業の進め方における反民主主義的な在り方も、収支計画におけるいい加減さも、表層的な事であってどうでもいい。私は「河村城騒動」で次に述べるような良識が、名古屋において「犯されている」と感じられてならない。そしてその主犯は名古屋市長 河村たかし ではあるが、それを利用しようとした「河村城騒動」に肯定的な事業者や中日新聞は共同正犯だ。

あなた方は、自分の何の為に、何を犠牲にしているのか?

この文書の当初の問いかけをもう一度行おう。


名古屋城天守を木造化することに、あなたは心躍るものを感じますか?
それが素晴らしい事であると思いますか?
そこに一片のためらいは感じませんか?


「ヴェニス憲章」を根拠とすれば、木造天守と現コンクリート天守に価値の相違は無い。
或いは、木造天守と現コンクリート天守のどちらが良いと感じるかは、きわめて主観的な話題であり、議論の俎上には上りにくい問題かもしれない。そして、民主主義はそうした問題にこそ、公平でフェアな議論を求めるのであり、その議論を受けた民意の在り処こそ実現すべき政治的目標とすべきだ。

木造天守にも価値はあるだろう。(私には理解できないが)
そして現コンクリート天守にも価値は有る。

すでに述べたように、名古屋市は文化庁に提出した保存活用計画において「本質的価値」を独自に定義、現コンクリート天守の存在を無視している。

2018-02-04 「特別史跡名古屋城跡保存活用計画(案)」における欠落

また、先日批判した「木造天守閣の昇降に関する付加設備の方針」において「過去の天守閣と今回の木造復元の同一性について、歴史的な分断を感じさせない復元を成し遂げる事が、事業の価値を決定づける大きな要素となる」と言っており、オリジナルが焼失した歴史的事実や、現コンクリート天守の存在について、意図的に隠ぺいすること(「歴史的な分断を感じさせない」)が事業の価値と明言している。*3

2018-06-19 名古屋城についての事実確認と現状の推測(番外)

次のヴァイツゼッカーの言葉が予言のように響く。

 問題は過去を克服することではありません。さようなことができるわけはありません。後になって過去を変えたり、起こらなかったことにするわけにはまいりません。しかし過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となります。非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすいのです。

 (リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー大統領 1985年5月8日 ドイツ連邦議会における追悼演説。「荒れ野の40年」より)



私は昨今の「ネトウヨ」と呼ばれる者(その最悪の現出は「在特会」という差別排外主義を明言する者たちだ)を研究する中で、彼等の「視野狭窄」に気が付いた。

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実はこうした「視野狭窄」は「ネトウヨ」だけの問題ではない。いわゆる「左翼・市民運動」の中でも、こうした視野狭窄は見られる。また、日本だけでなく、ヨーロッパにも見られる傾向であり、米国のトランプ政権など、こうした「視野狭窄」の結果生まれた政権であると思われてならない。こうした「視野狭窄」が生まれる原因については欄外にメモしておく。*4この「河村城騒動」も視野狭窄の結果であり、彼/彼らの視野には現在、厳然とある名古屋城天守は見えていないようだ。(将に「過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となります」だ)


木造天守復元という事で、掛川城や大洲城の事例を持ちだす人々がいる。
掛川城や大洲城の事例が参考にならないのは、その事業規模があまりに異なる事だ。建築物の大きさとしても全く異なるし、それに伴って事業費も文字通り桁違いだ。そしてその負担も公費ではない。
そしてなにより、掛川城も大洲城も、すでに天守建物が失われた状態からの復元であって、名古屋城のように曲がりなりにも天守がすでに復元されている状態では無かったわけだ。(復元がコンクリートでは駄目だとか、木造にすべきだというような主観的価値観を押し付ける行為はそれ自体が幼稚ではないか?、などというと、「なら、コンクリートが良い」というのも主観ではないのかという反論が来るだろう。そうだ主観の押しつけだろう、では、立て替え代金は木造化を主張する人々が支払えば良い。公費に頼るな。とでも応えておこう)


ここで、決定的な視野狭窄は「現天守に愛着を持っている人々」の意見が全く考慮されていない事だ。

少なくとも、昭和34年、市民の発意と寄付によって再建された現コンクリート天守を破壊するのであれば、そうした現天守に愛着をもっている人々をも納得させられる説明が必要な筈だ。

2万人アンケートで示された理由は「耐震改修をしても40年しかもたない」という根拠のない、また誤った意見だった。(「耐震改修」は建物の寿命に直接かかわる改修ではないことはすでに指摘した、そして先行する大阪城の事例である耐震改修+長寿命化が効果を上げている事も)

こうした子ども騙しによって現天守が破壊され、昭和34年当時の「民意」が無にされる。

そうした先人の事績が「意味の無いことと」「ゴミ」*5として廃棄される。

こんな歴史を軽視する姿勢も無い。こんな文化を心得ない態度も無いだろう。

名古屋城天守を「歴史的文化財」と看做すとすれば、その歴史の中に厳然とある「第二次世界大戦」という事実、「名古屋大空襲」という記憶。そして戦後復興期の「名古屋城天守復元」という思い出。ヒトによっては、自身の思い出であるかもしれないし、自分の父や母、祖父や祖母の思い出かもしれない。そうした思いを無視して進められる「歴史文化事業」とはなんなのだろうか。その「歴史」が真っ当なものであると言えるわけがない。

仄聞するに、この「河村城騒動」に熱心なグループに「旧町名を復活させる」運動をしている人々もいるらしい。ちょっと前に流行った「昭和ノスタルジー」や「三丁目の夕日」的な復古主義、懐古趣味なのだろうか?

・・・・まったく大きなお世話だ。

町名変更に伴って、その街の過去を消し去っている場所もある。
現代では有り得べからざる過去を、その町名に背負わされていた場所もあるのだ。

過去の記憶というものは、都合の良いものばかりではない。
そうした重い過去まで、彼等は背負う覚悟があるのだろうか?

とてもそうは思えない。能天気で一面的な「ノスタルジー」に浸っているだけだ。

町名というものも、重層的なものであって多面的なものだ。
彼等はその中の一面だけを切り取っているにすぎない。主観的な好悪で「町名」という公器をおもちゃにしているにすぎない。幼稚な運動だ。(もし、これらの口車に乗って町名変更すれば、公費、私費、どれほどの費用がかかるのだろうか)

重層的な街の記憶の中で、一部の人間がノスタルジーを感じ、受け入れられる過去だけを選別するとすれば、それは立派な歴史改ざんであり、歴史修正主義だ。

歴史修正主義者の醜悪なところは、自らの視野狭窄に気付きもせず、他人を踏みつけにして、悪びれない事だ。

足を踏んでいる者には、足を踏まれている者の痛みは判らない。


視野狭窄は、それが行政の長であれば破滅的に醜悪となる。

「減税によって名古屋に企業、人を呼び込む」

つまり、周辺市街の富を名古屋が奪って、それで地域は活性化し、豊かになるのだろうか。
名古屋だけの事に視野を狭めてはならない。

「議員報酬、職員報酬を減額して市民によりよい福祉を行う」

現実はどうか、議員報酬を半減してもその効果額は6億円だ(800万円×75人/至極簡単な計算だ!)

追記:6億円でもまとまった金額だと思う人も居るだろう。
なら、基本設計費として支出された8億4千万円はまとまった金額ではないのだろうか?
まだ名古屋城天守の必要とされる仕様が確定していない段階で、基本設計完了として8億4千万円を支払ってしまう行為はどれほど重要なのだろうか。リコール署名まで集めてこの議員報酬の正常化に抗した人々は、この違法な基本設計費の支払いには口を噤むのだろうか!
それは公平な態度と言えるのか!
*6

名古屋市の総予算は約2兆円。どの程度の効果があるのか?
言葉に捉われてはならない、現実を直視するべきだ。

視野狭窄に陥ってはならない。

平成の今の名古屋市民は、昭和34年の名古屋市民に、どのように「河村城騒動」を説明すればいいのだろうか、釈明すればいいのだろうか。

他人を踏みつけて自分の夢を実現することは善き事なのか。



追記:
雑な「修復」が文化を破壊する。

「修復」で彫刻が台無しに スペインの教会で
スペイン北部の教会は、16世紀に作られた木彫りの聖ジョージ像の清掃を美術教師に任せた後に、このことに気付いた。

「修復」で彫刻が台無しに スペインの教会で - BBCニュース

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2012年にはスペイン北東部ボルハで、イエス・キリストの壁画が「修復」作業によって大きく改変され、世界的な話題になった。

f:id:ichi-nagoyajin:20180627205806j:image



追記:

ジャパン・オペラ・フェスティヴァル2018 名古屋城野外オペラ「トスカ」
オペラに関心のある方なら一度は耳にしたことのあるジャコモ・プッチーニの名作「トスカ」。1800年6月、ローマの恐怖政治を背景に繰り広げられる、美しくも儚い恋の物語。
今回の「TOSCA」は本場イタリアから一流の演出家・歌手・オーケストラ・合唱団・舞台スタッフをお招きしての公演となる。舞台は名古屋城天守閣前。日本の3大名城である名古屋城天守閣を借景とした美しい舞台から、滅多にみることのできない本場のオペラを、最高のステージでお届けする。

ジャパン・オペラ・フェスティヴァル2018 名古屋城野外オペラ「トスカ」 | イベント | 名古屋観光情報公式サイト 名古屋コンシェルジュ



2014-06-17 南京事件に対する法的に認定された事実、客観的事実

*1:虚偽発言の一例は、私が「名古屋市は天守の長寿命化について検討を行ったのか」という問いかけに対して「行った」と発言した部分だ。そのような予算措置はされていない。つまり、根拠のない虚偽発言だ。まさか担当者が「長寿命化の本を読んで、これ出来たらどうだろうかと考えた」事をもって「検討した」とでも回答するつもりだろうか

*2:別名「バカ」

*3:驚く事に、この文章は「天守閣部会」に提出された資料だそうだ。こんなレベルの文章。中学生でも及第点をもらえそうもない作文、を弄ぶのが、現在の「天守閣部会」の文化レベルなのか?これで「有識者」?

*4:人間が一生に触れられる情報にはおのずと限界がある。インターネット以前においては、こうした情報は印刷物によって得られるものだったのだろう。そしてそうした印刷出版物は両論併記などを基本的スタンスとしていた(文芸春秋など)か、購入する段階ではその論旨の方向を把握できておらず、読んでみて初めて自分の意見と真っ向異なる事を知ることが多かった。こうした傾向はしかし、活字によって自分とは異なる意見に触れる機会が得られたという事だ。しかし、インターネットが発達すると、ヒトは従来以上の情報に触れることができるようになり、選別も容易となった(本とは違ってただのコンテンツであれば読んでいる途中で自説と異なれば先に進まなくても痛痒感は無い。なにせタダなのだから)。こうした場面で、ヒトは自分が信じる意見、理解しやすい考え方に傾きやすい。自分の思っている事と異なる立場の意見とは距離を置こうとするし、自身の意見を否定するような物には触れることすら嫌がる傾向がある。結果としてヒトの思想は、自分が当初思っていた方向に固着しがちとなる。その方向性は右だろうが左だろうが関係がない。例えばインターネット上で「南京大虐殺 嘘」というような検索を行えば、所謂「南京大虐殺」に対する否定論が呆れるほど提示される。その中にはすでに「南京大虐殺否定派」の人々ですら信じていないような事柄についても、もっともらしい文章で、もっともらしい体裁で表示されている。中学生程度が読めばコロリと騙されることだろう。(右だけではない例として「トリチウム 危険性」で検索しても同様に怪しげな文章が山盛り出てくる)こうした洪水のような情報の中で必要な事は、何でもかんでもすぐに信じてしまわない事だ。自分を含めて、自分が信じている事についても疑問を持って当たる事だ。自分に疑問を持ち、内部的に反省する。こうした内省の姿勢が無ければ学習は進まない。学習とは自我を変遷させる事であって、自我に固執することではない。自我に固執するものは、視野狭窄に陥りやすい。自身の存在を脅かすような事実を見たくないのだ。内省性に開かれているものは常に新しい知見に反応でき、自我の変革を楽しむこともできる。しかし残念なことに、ヒトは自我が大切なのであり、そこに安穏と固執していたい。その結果としても視野狭窄に陥りやすい。

*5:最近では「上のコンクリートが邪魔だ」と発言したそうだ

*6:臍でも噛んでろ!

2018-06-22 名古屋城についての事実確認と現状の推測(3)

名古屋城についての事実確認と現状の推測(3)


名古屋市長河村たかしの認識し、彼の口から語られる「名古屋城天守閣」の姿と、名古屋市が進め、具体的に竹中工務店が作ろうとしている「名古屋城天守閣」は異なるものとなっている。

国の施策であれば内閣内で不一致が起これば、倒閣運動が起きてもおかしくない。マスコミはこぞってその不整合を指摘するだろう。(中日新聞にしても、国政における内閣不一致には容赦ない)しかし、名古屋市の市政における市長のこの二枚舌には全く批判を加えていない。更に呆れた事に、市長の口車に乗っている。

平成30年2月2日に名古屋市民オンブズマンが情報公開請求し、開示された資料がある。(29観名整第117号平成30年2月2日)

http://www.nagoya.ombudsman.jp/castle/180202.pdf

この中に件名を「名古屋城天守閣整備事業基本設計その他業務委託」とした「業務委託概要書」があり、4月27日に8億4693万6千円が支払われた「基本設計」の概要が判る。

つまり、これが名古屋市が竹中工務店と作ろうとしている「名古屋城天守閣」の姿だ。

まず、「4.業務の内容」の「(6)関係法令等行政手続き業務」に注目したい。(PDFの10ページ)
「関係法令等に基づく行政手続きに必要な調査・実験、関係機関との協議、申請書類の作成及び申請手続きを行う」とある。

(ア)文化財保護法に基づく現状変更許可の申請に必要な業務
  (略)
(イ)建築基準法第3条の適用に必要な協議及び構造及び防火・避難上の安全を証明するための事前打ち合わせ
(ウ)消防法その他関係法令等に基づく各種申請に関する行政機関等との事前協議、申請に必要な調査・実験、申請書類作成及び申請手続き及び事前打ち合わせ
(エ)特別史跡名古屋城跡全体整備検討会議天守閣部会の事務局業務
・会議参加有識者の手配、事前説明、及び謝礼、旅費の支払い


?知らなかった。「天守閣部会」の参加有識者って、事業者である竹中工務店が「手配」して「事前説明」して「謝礼」払って「旅費」も負担しているんだ。
つまり、天守木造化の為の有識者会議で、こういうのをなんとかって言ったよな、一般的な言葉で、なんだったっけ?
なんか、映画の「シン・ゴジラ」でも出てきたよな、あ!思い出した「御用学者」だ。あの「役立たず」だ。

それはそれとして、(ア)〜(ウ)まで、見事なまでにできていないと思いませんか?
これで「基本設計」が出来上がったって、名古屋市は竹中に代金を支払っているんですから、うらやましい限りです。

さらにPDFファイルを見て行くと、16ページには「障害者差別解消に関する特記仕様書」という書面があり、それに続いて
「ユニバーサルデザイン整備基準整備計画(変更)書」まである。(PDFとして59ページ)

こうした内容を見れば、名古屋市と竹中工務店は「ユニバーサルデザイン」に準拠した「バリアフリー」に留意した設計を行おうとしていた経緯が見られる。これは至極当たり前の事に感じられるし、常識的な内容だ。(天守を木造化する理由自体は書かれていないし、それ自体は常識的な事とは思えないが)

こうして導かれるのは、伝統的な木軸構造ではなく、耐震性を備えたハイブリット構造の木材を使った現代建築の木造建築であり、内部に鉄骨階段(不燃素材で避難路を確保する必要がある)やガラスの防火壁、その他排煙やスプリンクラーなどを備えた、ハイテク木造建築の姿だ。当然ながら、エレベーターの設置も検討されている。
外階段は有るのか無いのか判別は付かないが、あの外階段を付けないまま2方向避難路が設定できるのであれば見せて頂きたいものであって、その人物は引田天功(古い!)よりも優れた魔術師だろう。

こうした資料を見るだけでも、河村市長の説明する「史実に忠実な本物復元」という姿と、実際に名古屋市が竹中工務店と進めているハイテク木造が異なる事は理解できるだろう。いったいなぜ、こんな齟齬が起きるのか?

河村市長は自分が何をしゃべっているのか理解できていないのではないかと疑っている。
そういう人をどういうのか、敢えて私は言いませんが。民主主義とは恐ろしい制度で、そんな人でも「民意」があれば地方自治体の長に成れてしまうわけだ。

さて、このPDFの16ページ「障害者差別解消に関する特記仕様書」に戻ってみると、そこに「障害を理由とする差別の解消の推進に関する名古屋市職員対応要領」という文章が引用されている。

名古屋市のオフィシャルなWebサイトに文書が掲載されている。

「障害を理由とする差別の解消の推進に関する名古屋市職員対応要領」

一部を引用する。

(2)障害者差別禁止の基本原則
 権利条約(引用者付記:「障害者の権利に関する条約」(略称:障害者権利条約)平成18年 国連 "Convention on the Rights of Persons with Disabilities" https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinken/index_shogaisha.html )は第2条において、「『障害に基づく差別』とは、障害に基づくあらゆる区別、排除または制限であって、政治的、経済的、社会的、文化的、市民的その他のあらゆる分野において、他の者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を認識し、享有し、又は行使することを害し、又は妨げる目的又は効果を有するものをいう。障害に基づく差別には、あらゆる形態の差別(合理的配慮の否定を含む。)を含む。」と定義しています。
(略)
同条第2項(引用者付記:障害者基本法/昭和45年法84号/第4条(差別の禁止))に、「社会的障壁の除去は、それを必要としている障害者が現に存し、かつ、その実施に伴う負担が過重でないときは、それを怠ることによつて前項の規定に違反することとならないよう、その実施について必要かつ合理的な配慮がされなければならない」ことが規定されました。
(略)
(3)法の基本的考え方
 障害者基本法が目指す「全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会」を実現するためには、日常生活や社会生活における障害者の活動を制限し、社会への参加を制約している社会的障壁を取り除くことが重要です。
 このため、法は、<障害者に対する不当な差別的取扱い及び合理的配慮の不提供を差別と規定>(引用者付記:本文においては、<>の間は太字、下線となっており強調されている)」


さて、この文書2ページに「発行者」の名前がある。
「名古屋市長 河村たかし」

名古屋市長河村たかしは、この文章によって、名古屋市は障害の有無によってヒトを「区別、排除または制限」してはいけないと宣言しているわけだ。そして「全ての人権及び基本的自由」というものを「享有し、又は行使することを害し」たり、消極的にも「妨げる目的又は効果を有するもの」を「障害に基づく差別」としているんですよと、教えてくださっているわけだ。そこでは、「あらゆる形態の差別」があり、「合理的配慮の否定」も含まれている。

「合理的配慮の否定」、すでに竹中工務店の基本設計にガラスの防火壁が明記されている様子が見て取れる。(すべての情報が開示されているわけではないので、どの程度の設備が付加されているかは不明だ)

天守閣部会の委員でもある広島大学の三浦教授も「完璧な復元は不可能であるのだから、安全の為の設備付加は有り得る」とされているようだ。

つまり、ここで「社会的障壁の除去」を「必要としている障害者が現に存し」ている段階で、「実施に伴う負担が過重でない」のなら「必要かつ合理的な配慮がされなければならない」

「合理的配慮の不提供」を何と呼ぶか、名古屋市長河村たかしは「差別」と呼んでいるのである。



エレベーター設置を求める障害者に対して「甘えるな」とか言う者は、よろしい、その言葉、ご自身が老齢となり、足が不自由になった時にも覚えておいていただきたい。ぜひ長寿であられんことを!*1

「名古屋城の天守建物は文化的建造物だからバリアフリーよりも伝統的構造を優先すべきだ」というヒトは、すでに竹中工務店と名古屋市が設置を進めようとしている防火・防災の為の設備に対しても同じ事を言ってくれ。その上で訪れ、地震なり火災なりに遭えば良い。無責任でヒトの命を何とも思わぬ人非人のたわごとにしか聞こえない。

なににせよ、こうして自分で「障害を理由とする差別の解消の推進に関する名古屋市職員対応要領」を提示しておいて、自分自身で破る。自分で「差別」と呼んでいる行為を自分で行う「名古屋市長河村たかし」とは何なんだろうか?

名古屋市職員諸子、残念ながら、組織のトップが、これほど言っている事とやっている事(更に言えば、言っている事の間)が不整合で破たんしている状態では、その下でまともな行動は無理と思った方がいい。不条理が絶えず君たちを押しつぶすだろう。君たちが矢面に立つ必要は有るのだろうか?

断じてない!

こんな人物の為に名古屋市は有るのではない!
君たちは、こうしたトップや上席者の為の道具ではない、全体の奉仕者として、矜持を持って行動すべきだ!

「兵士よ。奴隷を作るために闘うな。自由のために闘え」(チャールズ・チャップリン「独裁者」より)

続く

いよいよ次回、この名古屋城天守木造化問題の核心、最大の問題、そして最高に醜悪な問題について触れます。


*1:こういう問題をジョン・ロールズは「無知のヴェール」と呼んだのだが、そうした20世紀の知見が失われ、不勉強で見識の低い、乱暴な議論が蔓延っている。社会が劣化していると言わざるを得ない。劣化した社会の民意が選択した結論はより深刻に劣化しているという事だ。