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  一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。


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>>> よもや、河村市長 自身のツケを、名古屋市民に負わせるおつもりか?
>>> 名古屋市民の建てた 名古屋城天守閣を守ろう!
>>> 「名古屋城の現存天守を壊さず
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2017-08-08 日本イコモス国内委員会よりの回答

日本イコモス国内委員会よりの回答


またまた名古屋城のお話となる。
この名古屋市の市政にその他に課題が無いわけでもないのだろうけれども、話題にのぼらないのだから仕方が無い。
(わざわざそうした課題を親切に指摘することは止めている)

名古屋城天守木造化にむけての寄付募集が始まっているそうだ。当初、「名古屋城を木造復元して、国宝を目指す」と言っていたようだが、現在、木造復元計画最大の「障害」が、その「国宝認定に関わる「文化庁」である。いたずらに先方を刺激しないという事で「国宝」という言葉は使われなくなったようだ。

その次に出てきたのが「本物の名古屋城世界遺産にしよう」という言葉だったようだ。私も報道でこの言葉をキャッチコピーにしたポスターを目にした。

しかし「復元建築物」が「世界遺産」になるという事があるのだろうか。これは後に述べる矛盾に満ちた言葉である。

日本イコモス国内委員会」に次のような問い合わせをかけてみた。

 世界文化遺産の保存・保護(NGO):日本イコモス国内委員会 <JPICOMOS>

表題名古屋城天守閣木造化計画に伴う寄付金募集において「世界遺産」の文言が使われる事について、貴委員会のご見解について

日本イコモス国内委員会 御中

   名古屋城天守閣木造化計画に伴う寄付金募集において
   「世界遺産」の文言が使われる事について、貴委員会のご見解についてお伺いいたします。

拝啓 貴委員会の貴重な活動に対し、敬意を抱くものであります。

さて、現在、名古屋市におきまして、河村名古屋市長
名古屋城天守閣を木造再建しようとしております。

この計画昭和建築物である現天守閣を破壊し、
さらに戦災によって焼け残った貴重な天守台の石垣にも改造を加えるという文化破壊ともいうべき計画となっております。

こうした計画は遺構の修復工事を排除すべきとしたヴェニス憲章、
「記念建造物および遺跡保全と修復のための国際憲章」にも反する行為であろうと愚考いたします。

さて、この計画について
河村名古屋市長は、その工費およそ505億円の内、
約100億円を一般市民からの寄付を募る事とされるようであります。
この寄付について名古屋市において条例を制定するとの報道もなされております。

その寄付を募るポスターには「本物の名古屋城世界遺産にしよう」とのタイトルが書かれているとのことでございます。

つきましては、以下の疑問点に対してご回答を頂けませんでしょうか。

1.木造によって再建される名古屋城天守閣は、ヴェニス憲章第15条と明白に矛盾すると考えますが、貴委員会のご見解をお聞かせください。

2.木造によって再建される名古屋城天守閣は、将来的に世界遺産登録される可能性がありますでしょうか?

3.木造によって再建される名古屋城天守閣は、ヴェニス憲章の精神、世界遺産の在り方とは矛盾すると考えますが、そのような再建計画寄付金募集に「世界遺産」の文言を利用することは「世界遺産」の在り方、またはヴェニス憲章に謳われた記念建造物および遺跡保全と修復に対する考え方を歪めて伝えることになるのではと懸念いたします。貴委員会のご見解をお聞かせください。

ご多用中、まことに申し訳ありませんが、以上、お答えを頂ければ幸いにございます。
また、当質問とご回答は広く、名古屋市民にお知らせしたいと考えますので、公開させていただくことをご了解ください。(一部公開とすべきであるのなら、非公開部分と公開部分をご指示ください)


イコモスとは、ICOMOS(International Council on Monuments and Sites:国際記念物遺跡会議)のことで。
1964年に第2回歴史記念建造物関係建築家技術者国際会議で、記念物遺跡の保存と修復に関する国際憲章(ヴェニス憲章)が採択されたことを受け1965年設立された機関であり、ユネスコ諮問機関として、世界遺産登録の審査、モニタリング活動を続けている。

世界的な文化価値のある記念物遺跡の保存や修復については、国際的方針が採択されている。それが「ヴェニス憲章」だ。

ヴェニス憲章

その15条には次のように謳われている。

発掘

第15条

発掘は、科学的な基準、および、ユネスコが1956年に採択した「考古学上の発掘に適用される国際的原則に関する勧告」に従って行われなければならない。廃墟はそのまま維持し、建築的な特色および発見された物品の恒久的保全、保護に必要な処置を講じなければならない。さらに、その記念建造物の理解を容易にし、その意味を歪めることなく明示するために、あらゆる処置を講じなければならない。しかし、修復工事はいっさい理屈抜きに排除しておくべきである。ただアナスタイローシス、すなわち、現地に残っているが、ばらばらになっている部材を組み立てることだけは許される。組立に用いた補足材料は常に見分けられるようにし、補足材料の使用は、記念建造物保全とその形態の復旧を保証できる程度の最小限度にとどめるべきである。


文化的に見た場合、名古屋城天守閣木造化は文化的に価値があるのか否か。

これは好きとか嫌いとか、主観的な趣味の問題ではない。価値相対的な話題でもない。国際的合意が「排除すべき」としているのだ。

河村市長は「ドイツエルベ渓谷」が世界遺産登録されたと誤解していたようだが、
地域登録は取り消された。それは生活のための橋梁を新設したためである。

世界遺産登録を捨ててまで、現在の住民の生活の利便を追及するという考え方は一つの見識だろう。
それは主観的価値観判断であり、それこそが政治自治機能というものだ。

しかし、不要不急の木造化建築物が「世界遺産」と呼ばれるにふさわしい文化的価値を持つかはこうしたヴェニス憲章に謳われた基準から推し量って、明白に矛盾していると指摘できる。

私は「本物の名古屋城世界遺産にしよう」という文言が印刷されたポスターを見て、この問い合わせをかけたのだが、その後名古屋市当局内において名古屋城天守閣木造化と「世界遺産」のこの矛盾について議論があったのだろうか、今では天守閣木造化計画寄付金募集に対して「国宝」や「世界遺産」という文言は使われていない。

つまり、私の日本イコモス国内委員会に対する問い合わせの根拠は薄弱なものとなってしまったわけだ。しかし後日、同委員会より丁寧な回答をいただいた。

公開の了承を受けている事と、回答の中に名古屋市民に広くお伝えしたい同委員会のご意見があるのでご紹介したい。

お世話になっております。日本イコモス国内委員会事務局です。
先日は貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。
また委員会内で検討中のため、返信が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
下記、回答になります。よろしくお願い申し上げます。

名古屋城の木造での再建問題に関しては、ヴェニス憲章に抵触するか否かの問題のみならず、その後に採択されたローザンヌ憲章(考古学遺産管理・運営に関する国際憲章)、オーセンティシティに関する奈良ドキュメントとの関係、木造建造物の再建における真実性(オーセンティシティ)の問題戦後建設されたRC造天守の20世紀建築としての評価問題およびいわゆる戦争記念物評価問題等、多様な論点から議論する必要があります。現在、国際イコモスではPost-trauma Reconstruction の問題に関して指針を作成準備中です。本問題もPost-traumaの問題という側面も有しています。日本イコモスとしても国際イコモスにおける議論も踏まえつつ、慎重に検討してまいりたいと考えています。

日本イコモス国内委員会事務局


この中で私が注目したいのは次の指摘だ。

戦後建設されたRC造天守の20世紀建築としての評価問題およびいわゆる戦争記念物評価問題等、多様な論点から議論する必要があります。


つまり、現在の天守、河村市長が破壊しようとしている鉄筋コンクリート製の現天守に「20世紀建築としての評価問題」「戦争記念物評価問題」がかかっているという指摘である。

現在、国際イコモスではPost-trauma Reconstruction の問題に関して指針を作成準備中です。本問題もPost-traumaの問題という側面も有しています。日本イコモスとしても国際イコモスにおける議論も踏まえつつ、慎重に検討してまいりたいと考えています。


「Post-trauma Reconstruction」とは、戦争災害被害を後世に伝える復元建造物と捉える事が出来る。

広島原爆ドーム原爆の惨禍を今も語り継いでいる*1
陸全高田の奇跡の一本松東北震災悲劇を語り継いでいる。*2

名古屋城天守こそ、第二次世界大戦における非文明的な無差別爆撃都市に対する広範な焼夷攻撃によって焼失させられた建造物を、戦後復興の人心の回復とともに再建された昭和遺構であり、まぎれもない名古屋市の歴史を刻む建造物である。

天守こそ、名古屋市民の心がこもった建造物である。

この文化的価値、歴史的価値、そして名古屋市民の心を、十分な議論もなく破壊しようというのが、今行われようとしている天守閣木造復元である。これこそ、文化の破壊であり、歴史の改ざんであり、名古屋市民の心を破壊する行為である。

この愚行を止めなければならない。




8月26日に名古屋城木造化をテーマとしたシンポジウムを開きます。
どうぞ、ご参加ください。
f:id:ichi-nagoyajin:20170808150022j:image



8月1日は4月23日から数えて100日目に当たる。
つまり、この8月1日で河村市政3期目は100日が経過したことになる。

この100日間、はたして名古屋市は何が変わっただろうか。
この停滞、この遅延、この空白が今後3年と200日ほど続くという事なのだろう。

*1:復元された建造物ではないが

*2建造物とは言えないかもしれないが

2017-07-24 亡国のメリーゴーランド

亡国のメリーゴーランド


「タイのナコンサワンから北東に50kmほど離れたボータムという小さな村、この村の住民が悪神ラフーを追い払う太鼓を打ち鳴らすと、やがて日食は終わりを告げる。この村に古くから伝わる太陽を取り戻す儀式である」
(参考: 日蝕観望記 )



NHKがNスペとして「AIに聞いてみた/どうすんのよ!?ニッポン」という番組を作ったそうだ。この番組のタイトルよりも、その中で取り上げられた「40代ひとり暮らしが日本を滅ぼす」という「AI提言」なるものがキャッチーで、NHKが設定したツイッターハッシュタグ「#AIに聞いてみた」でも活発な議論が交わされている。

残念なのは、NHKから、具体的なデータやシステムの情報は出ていないようで、そうしたデータに沿った議論は出ていないようだ。いっそデータやシステムそのものをクラウドに置いて共有化してしまえば面白いのにとも思うけれども、NHKとしても商売なのでそれはできないのだろう。

マツコ・デラックスとAIが“明るい未来”を考える AIに聞いてみた どうすんのよ!? ニッポン |NHK_PR|NHKオンライン

番組中提示された提言は5つだった。

1.健康になりたければ病院を減らせ
2.少子化を食い止めるには結婚よりもクルマを買え
3.ラブホテルが多いと女性が活躍する
4.男の人生のカギは女子中学生の’ぽっちゃり度’
5.40代ひとり暮らしが日本を滅ぼす

どれも虚を突かれるような表現で、テレビ番組として視聴者を惹きつけるのに十分な力を持っているだろう。


色々な情報を整理すると、どうも今回NHKが作成したシステムAIと言っていいか少々疑問が残る。AIであるかどうかの判断基準を私は「それ自身が目的を持っていること」と思っている。今回のNHKシステムでは具体的な解決課題は設定されていない。

医療分野では診療を助けるシステムも開発されている。これなども膨大な診療データからのパターンを検索*1するだけで、AIというよりはエキスパートシステムに近い。クルマに組み込もうとされているAIも、優れたセンサー技術と、信頼性の高い分析システムの結合なのだろうけれども、AIと呼ぶにはまだ足らないだろう。本当に目的解決を自力で行うAIを開発するためには、システム自体に「目的」を持たせる必要がある。将棋や囲碁であれば、この目的を定義するのは容易*2だ。また、その目的に係る要素は有限であって、明白な定義ができる。しかし医療自動車運転となると、目的設定自体はまだしも、係る要素の定義がしきれていないように思える。

今回のNHKAIについても、5000種類、700万件のデータを投入したとされているけれども、それでいて問題の対象は「どうすんのよ!?ニッポン」なわけで、日本という小さな島国といえども、1億人からが暮らす社会全体をこれだけのデータで「予測」することが無茶な事は容易に分かる。

番組HPでは次のように語っている。

風が吹けば桶屋が儲かる」といった具合に、複雑に、間接的に影響し合っているそれぞれのデータの関係性をAIが解析し、日本の社会構造を詳らかに分析した。

NHKスペシャル | AIに聞いてみたどうすんのよ!?ニッポン

しかし、これは上のタイにおける日食の事例で言えば、「悪神ラフーと太鼓の関係性」を、古代から伝わる前例から導き出しているようなものとは言えないだろうか。


ツイッターハッシュタグ「#AIに聞いてみた」の議論を追ってみると、次のような指摘も有った。

「1.健康になりたければ病院を減らせ」というが、病床数が減った地域の有病者率*3が減っているということではないのだろうか。これはその地域の人々が健康になったということではなくて、単に地域の有病者にとって、地域の病床(病院)が減って、病院が遠くなってしまい、不便なので引っ越したに過ぎない。つまりは地域から排除されたということであって、「病院が少ない地域は病気を持ったヒトにとっては住みにくい」という当たり前の事を逆に言ってみただけなのではないのか?

なので、どこかのバカ市長(今回の件では、名古屋市長は関係ありません)が、「わが町の住民をもっと健康にしよう!」と病院を閉鎖すれば、その地域の有病者は排除されてしまうというだけにすぎないだろう。公営病院というのは何かと風当たりが強い。名古屋でも民間移管されてしまった事例があるし、大阪維新もこれを行って問題を起こしている。今後誰かが、「住民を健康にするために、NHKAIが言うように、我が地域から病院を減らします」なんて言い出しかねない。非常に危険な政治プロパガンダに使われそうな言葉だ。*4

 守山市民病院の民間譲渡について、問題点を把握していない河村市長 - 市長のための市会ではなく、市民のための名古屋市会を! Ver.2.0
 ■住吉市民病院を充実させる市民の会です。大阪維新政治により、地域医療が崩壊の危機に... - 住吉市民病院を充実させる市民の会 | Facebook


2から4のそれぞれの提言に関しても、「悪神ラフーと太鼓の関係性」でしかなく、自分たちの立っている大地(地球)と月と太陽位置という本来の関係性に気がついていないのではないかと思える。

また、5については最も考慮すべき課題が多い。

確かに番組でも取り上げられているように、40代ひとり暮らしが増えることで、その影響を受けるであろう問題も多い。しかし、だからといってひとり暮らしをする40代の人間が原因とはいい難い。

社会の様々な事柄は全てに関連を持っている。ひとつの事柄だけ捉えて、それを原因とみなす考え方はまるでメリーゴーランドの先頭が何であるかと言っているような議論だ。

問題は「40代ひとり暮らし」を生み出した政策ではないのか。

番組でも取り上げられていたように、40代でも生活に余裕は持てず、更に不安定な人々は多い。それは結局雇用政策の、もっと具体的に言えば、ズバリ現下の非正規雇用のあまりの多さに原因を求められるのではないのか。非正規であれば将来的な生活の見通しもたたない。本来、社会や経済的予測不能性に対してリスクを背負うべきは企業ではないのだろうか。それをこうした個人に負わせているのが今の日本なのだ。

個人が将来の経済的条件に見通しを立てられなければ、結婚子どもを育てるというリスクを背負うこともできない。

「40代ひとり暮らしが日本を滅ぼす」という言説が成立するのであれば、「雇用条件を悪化させ、非正規雇用を蔓延させた政策日本を滅ぼす」といえるだろう。そしてそれは「小泉竹中構造改革日本を滅ぼす」と言ってもいいだろう。40代ひとり暮らしにその責任を負わせ、引け目を感じさせるのであれば、同様の責を小泉竹中の両氏にも背負ってもらうべきだ。

そして、小泉氏や竹中氏もまた、この亡国のメリーゴーランドの一コマにしか過ぎないのだろう。小泉氏や竹中氏の振り回した「構造改革」に酔い、「抵抗勢力」を排除して攻撃した人々が、この亡国のメリーゴーランドの次のコマだ。そして、それは完全に誤りであり、失政であった。そしてそのツケは確実にこの国を蝕んでいる。

構造改革と言う名の「縮小均衡論」は全くの誤りである。政治経済の「目的」は経世済民である。人々が生きていく安寧を打ち立てることが優先課題であり、その為の国家財政なのである。国家財政のために国民があるのではない。

反省のないところに改善はない。小泉氏や竹中氏のこの明白な失政はまだ失政として認識されていない。(NHKは「日本を滅ぼす」と言っているのだが)そのために竹中氏はまだ政府の中心で政策を振り回している。(そして、それは利益相反ではないのかと疑われている。雇用条件の緩和とパソナという一私企業会長職は利益相反どころか我田引水政商そのものと言ってもいい。米国カーター大統領大統領に付く際、利益相反を回避するため自らのピーナツ農場を手放したそうだ。竹中平蔵というこの存在を後世の歴史家政治学者はどのように評価するのだろうか)

誤った縮小均衡論から脱却し、この亡国のメリーゴーランドを止めなくてはならない、または逆転させなければならない。



追記:
興味深い検討記事が出てきた。
 NHKスペシャル「どうすんのよ!?ニッポン」AIに聞く前のデータ処理間違ってた!? – マーケティングメトリックス研究所/MARKETING METRICS Lab.

*1:マッチング

*2:ゲームの勝利なのだから

*3:または有病者数

*4:そして、こうしたバカは「民間療法」に親和性が高い。現代医療はこうした民間療法まで含んで、その全てを検証し、有効なものを取り入れている。医療技術は貪欲なものだ。また、現代医療が信用できないとして、その民間医療が信用できる根拠はなんだろうか。不確かな民間療法を尊重し、現代医療を軽視するものは、人間の営々として築き上げてきた文明を否定するものであり、その考え方自体根底から再判定すべきだろう。

2017-07-07 歴史に学ぶとは

歴史に学ぶとは


本日の中日新聞
歴史に「愚」を学ぶ時 と題して、盧溝橋事件からの日本中国支配、そして第二次世界大戦に至る歴史の誤りを指摘している。
歴史認識としては確かにこの社説のとおりだが、この社説は大切な事を見落としているし、そうした意味でこの社説もまた「愚」を繰り返しているようにみえる。
日本第二次世界大戦における敗戦以降、幾つもの敗戦を繰り返している(バブルの崩壊と、それからの復帰の遅れ、あるいは未だに復帰できていないこと。東北における震災によって起こった東京電力原発事故)。第二次世界大戦における敗戦については、その責任追及もされているし、反省も行われた、しかしそれ以降の敗戦については十分検証がされていない。
東京電力原発事故は、東京電力と、原子力に関する規制庁を統合してしまって、ブレーキを捨ててアクセルだけにしてしまった「愚」が指摘できる。
バブル崩壊とそれ以降一向に回復しない日本経済については「負け」を「負け」と認めていない事が最大の「愚」であろう。「負け」を認めなければ「反省」も「原因追求」も起こらない。
原子力に関する規制庁を統合して、ブレーキを車から投げ捨てた「愚」も突き詰めれば経済的要因だろう。
いわく、均衡財政論を満足させるために、省庁を統廃合して行政改革を進め「スリム行政」を実現させる。というわけだ。車の重量を気にして、ブレーキを投げ捨てたのだ。
行政を縮小する。公共セクタのお金を縮小させれば民間の金が増えるなどというのは、小学生レベルの誤りだ。経済とは配分ではない、循環なのであって、公共セクタにおける循環の量を減らせば、全体の循環も縮小する。
お陰で日本は、日本経済世界経済の中で「一人負け」を続けている。

欧州からは「日本だけが勝手にどんどん貧しくなっている」ように見えている - エストニア共和国より愛をこめて

ついに中国企業日本に工場を作り進出してきている。

ファーウェイ、年内にも日本国内に大型工場を新設―中国企業では初 - iPhone Mania

「以前は日本人件費の高さを理由として進出に踏み切れていませんでしたが、中国2016年製造業部門の平均賃金は、2005年当時の約3倍の水準にまで達し、日本人件費との差が縮小したため、現在は日本の割高感が薄れています。」
こうした傾向はまだ続くだろう。
何故ならば、日本人は「負けた」と思っておらず、反省するどころか、「生産性を高めるために(海外から労働力を輸入するなどして)人件費を引き下げる努力をするべきだ」というバカな議論をしているからだ。(答えは逆だ。人件費の引き上げ、労働分配率の引き上げこそ、国内需要を起爆させる鍵であり、生産性付加価値)を高める要素である。そして、こうした付加価値=高い労働分配率を実現できない無能経営者こそ、市場原理によって淘汰すべきなのだ)

京大名誉教授が警鐘、「学力の低下が日本を貧しくする!」 | Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

ただでさえ減速している日本経済に対して、その原動力となるべき教育から原資を抜き去っている。義務教育における教員の疲弊(人員配分の劣化)と、大学教育の環境の悪化研究者が1年契約などで地位が安定せず、研究に集中できない現状)を続けていれば、やがてこの国は滅びる。
敗戦は、半世紀前より以降にも現出していたのであって、反省すべき材料は歴史の中だけでなく、いま目の前にもある。
目の前の大問題無自覚なまま、空念仏のように「歴史の教訓」を垂れるとすれば、これほど愚かしいことはない。
縮小均衡論を反省せよ。
全ての労働の、労働分配率を拡大させよ。
とりあえずは、「最低賃金1500円」を実現させることだ。

追記:

https://twitter.com/dqnchild2/status/882703603357540352

笑えない。