市民のための名古屋市会を! Ver.3.0

一人の名古屋市民が「地域委員会制度」「減税日本」に対する疑問をまとめるサイトです。(since 2011/3/3)

名古屋の恥、河村たかし市長を名古屋市民はいつまで放置しておくのか

追記3:今朝の中日新聞朝刊で「恐ろしいものを見た」
何を見たかは今日の夜書きます。(予定です、多分書くと思います。)


昨日、5月29日に名古屋市の中心部、栄から大須にかけて、ヘイトスピーチを繰り返す集団がデモ行進を繰り広げた。この問題の発端ともいうべき「在特会」の元会長である桜井誠(高田誠)も参加して「朝鮮人は出ていけ」「日本海に叩き込め」などのヘイトスピーチを繰り返した。


 すぐる5月24日、国会において、いわゆる「ヘイトスピーチ対策法」が成立した。

 これを受けて川崎市の福田紀彦市長は、市の管理する公園で、対象となる団体に対する使用許可を出さない(使用許可を取り消す)方針を決めた。

 しかるに、名古屋市は漫然とこのようなデモを認めてしまっている。

 5月30日 朝日新聞夕刊によれば、愛知県の大村知事は県が管理する施設での集会を許可しない方針を示した。

 しかし、名古屋の恥、河村たかし市長は「いろんなことをしゃべるのは絶対的に自由とすべきだ」と留保をつけたそうだ。

 決定的に間違っている。

 表現の自由は大切な自由ではあっても、それが無制限に許されるべきか。
 ヨーロッパにおいても「シャルリー・エブド」の事件を受けて議論が深まっている。

 イスラム教徒に対する風刺画に対して、イスラム過激派がテロ攻撃を行った「シャルリー・エブド事件」
 確かにテロ行為は許されるものではないが、他人の宗教に対して土足でそれを踏みにじるような行為が無制限に許されるものなのか。それが表現の自由と言えるのか、他者を無意味に傷つける表現行為は許されるのか。

 日本においても「天皇コラージュ事件」という問題があった。

 当たり前の右翼・国粋主義者が「表現の自由」にこだわって、無制限な言論の自由を主張するわけがない。右翼・国粋主義者にとっては守るべき権威と伝統があるはずで、守るべき権威と伝統を持つ者は表現の自由に対して一定の制限を求めるものである。

 そうした意味でも「在特会」やその周辺の右翼、一般に言う「ネトウヨ」は何も判っていない。

 名古屋の恥、河村市長の振りまく「自由」はいわゆる戦後民主主義の中の「放逸」であって、責任を自覚した「自由」などではないのである。

 河村市長の記事中の発言の誤りはこれだけではない。

 河村市長は「外国を侮辱することはよくないが」と言っているが、何を勘違いしているのだろうか。

 今回の立法趣旨は次のようなものである。

 この法律において「本邦外出身者に対する不当な差別的言動」とは、専ら本邦の域外にある国若しくは地域の出身である者又はその子孫であって適法に居住するものに対する差別的意識を助長し又は誘発する目的で公然とその生命、身体、自由、名誉又は財産に危害を加える旨を告知するなど、本邦の域外にある国又は地域の出身であることを理由として、本邦外出身者を地域社会から排除することを煽動する不当な差別的言動をいう。

本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案:参議院


 「外国を侮辱する」ことではなく「外国出身、またはその子孫である国内居住者」に対して危害を加える、または排除するような言動、もしくは煽動を不当とし、解消しようとする法である。

 河村市長は、政令指定都市の長でありながら、この立法趣旨を全く理解していない。

 これは大問題だ。なぜならこの法律は政令指定都市の長であるなら、主体的に受け取るべき立法であるからだ。

3 国及び地方公共団体の責務

ロ.地方公共団体は、本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、当該地域の実情に応じた施策を講ずるよう努めるものとする。

本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案:参議院

 法が地方公共団体に施策を講ずるよう求めているのだ。
 地方公共団体とは何か、首長がその法的責任主体なのだ。愛知県の大村知事が見せた反応こそが常識的な反応だろう。

 しかし名古屋市において、河村市長にその自覚が無ければ、この立法は全く無駄だ。

 もっとも、自身が制定した「名古屋市議会基本条例」の定めを無視して議会報告会の開催をサポタージュしている河村市長であれば、アカの他人の作った法律など見向きもしないのだろうが。


 このデモに並走して、いわゆる「告知カウンター」を行っていた。
 私は在特会に対するカウンター行動に、名古屋市の市政問題は絡めないようにしてきた。

 しかし、別のカウンター参加者が「川崎市では市長の判断でヘイトスピーチが規制された。しかし、名古屋では漫然と実施されている。河村市長を替えない限り、名古屋の街からヘイトスピーチは無くならないのか」というような声が上がり、逆に驚いても居た。

 そうした中で、在特会のデモ隊から河村市長の行った「朝鮮初級学校に対する補助金の削減」を評価するという声が起こり、えも言われぬ気持ち悪さが広がった。

 そして、本日の中日新聞(夕刊)の記事よると、そうしたヘイト集団のスピーチに河村市長は「ありがたいこと」と好意的に受け止めているという。

 名古屋の恥

 そもそも在特会は「河村市長の南京事件は無かった支持」だそうだ。

 お友達同士、仲良くすればいい。


 河村市長も、在特会も、名古屋の街には要らない。



追記:この写真にもあるように、最近、在特会は「ヘイトスピーチは許さない」というポスターを振り回している。なんでも「日本人に対するヘイトスピーチは止めてくれ」という意味らしい。
 在特会が行うような、ヒトの替えがたい特性(出身、国籍、民族、宗教)などを捉えて、攻撃的な言動を行う事を「ヘイトスピーチ」と言うのであって、同じ攻撃的な表現であっても、差別主義者や歴史修正主義者、利己主義な政治家に対して「無能」「バカ」と罵倒することは、単なる表現行為である。さらに、それが公職者に向けられているのであれば、公益性にかなう論評である。

追記2:今回の報道を受けてみなさんの声
 ヘイトスピーチ問題で好評の大村愛知県知事、ヘイトデモにほめられて「ありがたい」の河村名古屋市長 - NAVER まとめ

 定例記者会見の模様
(問題の箇所は40分あたりから)

埋め込みリンクでは問題個所へのリンクがうまく張れませんので、
別窓で開くリンクも用意しておきます。

http://www.youtube.com/watch?v=rv0QMcE-79k&feature=youtu.be&t=2319