コーヒーと右腕の不自由さ

1日に数回はコーヒーをいれる。主に会社で、ちょっと気分転換にいれることが多い。だいたい朝一番と、昼と、夕方に、同じ部署の三人分を一緒にいれる。
紙のフィルターの底を折って、ドリッパーにセットして、豆をスプーンで三杯と一杯入れて、それはまあ、One for potって紅茶の話を勘違いして続けてる習慣なんだけど、とにかく一杯余分に豆をいれ、沸騰した湯をそっとかけて蒸らす。コーヒーの匂いがする。その隙に細口のポットに湯を準備して、豆が膨らんだあたりで、湯を細く注ぎはじめる。このときです。右手がおかしいってことに今日気が付いた。
左手でポットを持って、お湯を注いでるんだけど、右手が、こう、肩くらいの位置で止まってて、影絵で「白鳥」とかやってるようなポーズをキープしている。なんだこれ、と思って下ろしてみても、豆見ながら無心になってる間に上がってる。バランスとってるんだろうか。すごい間抜け。
同じような葛藤は歯磨きの時にもあるんだけど、あれは右手で磨くので、左手はわりと自由にしてくれている。私は利き手が右なので、右はなんというか、自由であっても常に臨戦態勢の心配性なのかもしれない。
自分の腕すらコントロール出来ない私ですが、いっそのこと皆自由にしてくれたらどうなるのか興味あります。
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そういえば前に月兎印のポットについて書いたことがあったけど、あの後すぐ買ったのは友人のプレゼント用になったので、自分のぶんはまだない。でもそういやプレゼントにも喜ばれた気がする。最近結婚された友人がいるのですが、どうでかな。いらないかな。嘘。もっとちゃんと考える。

 クローゼットの向こう

物語の面白さ、ということについて、「ココヴォコ図書館」のBさんが書かれているのを読んで*1、私にとっての面白さって何だろうということを考えていた。
Bさんが語られていることとはまた全然方向が違うと思うのだけど、私にとっての面白さ、興味深さ、というのは、それを「知っている/でも知らない」という感じだと思う。自分の中にもあるかもしれない何かが、ほかの誰かの言葉で描かれているとき。もしくは全く気付いていなかった部分に、光を当てられたとき。私が触れているこの象は、もしかしてあなたの語っている象と同じなのかもしれない、と思うこと、だったりする。
そして、そういうことというのは得てして現実の生活の中では語られにくいことであり、語ってみてもそれこそ空中に描かれた精密画みたいになんのことやらさっぱり、自分にも見えづらくなってしまったりする。
するとなんだか、その向こうには何もないんじゃないかと思えてくる。ちょうど、幼い頃に「ライオンと魔女」を読んで、家のクローゼットを何度開けても、そこはただの乾燥剤臭い暗がりでしかないことを知るような。そこにナルニアがないことを疑問に思っているなどと言ったら、本ごと取り上げられてしまいそうな、友達にも敬遠されてしまいそうな、そんな感じ。
でも、それは「ある」ところには「ある」のだということが、描かれている物語が好きで、たとえ物語でなくても、全てをつまらなくするような言葉があるのと同じように、それを払拭してくれるような言葉も、世の中にはちゃんとあるような気がしている。
それを、なんだか心強いと思ったりする。
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でもまあ、これは楽しいとかとはまた違う話で、純粋にエンタテインメントとして楽しんでいるときに重要だったりするのは「リズムにのれるか」が大きいのかも、と最近古川日出男さんの文を読んでいて思った。
追記:書きながらごっちゃにしていたけど、このリズムっていうのは文体のことじゃない。文体も含む、テンポやイメージし易さ、退屈な山があっても、それを越えたあとに待つカタルシス、とかそういうもののことだ。
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これ書いた後、はてなブックマークをうろうろしてたらこんなのがあってちょっと笑った。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.google.co.jp/search?q=%E3%83%8A%E3%83%AB%E3%83%8B%E3%82%A2%E4%BA%BA%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%81%AB%E3%81%AF&start=0&hl=ja&lr=lang_ja&ie=utf-8&oe=utf-8&client=firefox&rls=org.mozilla:ja:official

 チョコレート

あーそういえば今日はバレンタインだよね、ということでちょっとチョコレートについて。
私が一番好きなお菓子はポテトチップスですが、二番目に好きなお菓子はチョコレートです。ミルクかホワイト。ビターはちょっと苦手。ヘーゼルナッツクリームとか入ってるやつが好きです。
コンビニ菓子でなら、ポルテ、ベビーチョコ、カプリコ、霧の浮き舟とかが好きです。エアイン系は大抵好き。どちらかというとチョコレートは明治よりロッテもしくはグリコ派。
でもそんなチョコレート大好きっ子(子じゃない)でも、チョコレート味は苦手で、特にアイスのチョコ味とか意味がわからない。あれはね、ココア味ですよたぶん。何が違うのかな。バターかな。でもとにかくチョコ味の何か、があんまり好きじゃない、と言うと、チョコ好きの人には驚かれる。
今日は会社にチョコ差し入れしようかなと思ったんだけど、何か恥ずかしくなって、シュークリームにした。本末転倒です。というかこの文も久々に「お菓子」のカテゴリ使いたかっただけです。