二階堂和美のアルバム

二階堂和美のアルバム

二階堂和美のアルバム

このまえ、イルリメさんのライブにいったときにライブを見て(id:ichinics:20070714:p1)、ちょっともうぐっときてしまったので、アルバム買いにいきました。コンピとか人にもらった音源とかで、いくつか聞いたことのある曲もあったのだけど、いやあ、もう、だいすき。
各曲、アレンジの幅があって、ライブで聞いたときの印象ともまた違うんだけど、この歌い方が、素直な、でもころころと印象をかえる、すこしかすれているようで、ゆれるような、懐かしく耳になじむ声が、全体のイメージを包んでいて、まさしく「二階堂和美のアルバム」だなぁと思う。
最近はもっぱら、帰り道にずっとこのアルバムを聞いているのだけど、行く道でなくて、かえる道なのも、やっぱりイメージで、繰り返すうちに、だんだんと浮かんでくる単語の、その雰囲気もまた、声の色とよくなじんでいるのだけど、
ん? と思って歌詞カードを見ると、作詞はぜんぶ鴨田さん(プロデュースも)なんですね。これには驚いた。たとえば「Lovers Rock」の、この歌詞。

愛したい気持ちと 愛されたい気持ちが
追いかけあって戸惑い
確かめあっているのです

まいる…。そんで、さらにイルリメさんが好きになってしまいました。
ああ、楽しみだなぁ!はやくまたライブを見たいです。

 向こう側

今日は、夕方から打ち合わせのためにでかけた。
でかけていったのは相手のご自宅で、ひろびろとしたマンションの一室の、その混沌としつつも手の行き届いている居間に圧倒されつつ、お茶をいただいたり「とっておき」のお茶菓子をいただいたりしつつ、しゃべる。
相手はたしか80歳をもう過ぎている方で、でも現役でお仕事をしているお元気な女性だったのだけど、
何をしゃべっても見透かされている感じがするというか、手の内から抜け出せない感じというか、とにかく言葉につまると、一気に汗をかいてしまうような、緊張した数時間だった。「しゃべっててー」、といいながら別のことをしている。聞いてないのかしらと思うと聞いている。
そして、お別れする段になって、いきなり核心をつくようなことをおっしゃる。
ずるいなぁ、なんて思いながら、すっかり敗北した気持ちで町を歩いていたのだけど、それはたぶん、すごく遠いところから、いきなり肩をつかまれた驚きのようなものだったのだ、と、思う。

おなかすいたまま、社によって、寄り道して、家に帰ってきてもまだ、驚きは残ってるんだけど、その中身はもう別のものにすりかわってる。