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  □これまでの日記一覧

2008-04-30

[][] 「うる星やつら2 ビューティフルドリーマー」

監督:押井守

アニメ「うる星やつら」の劇場版第二作目。学園祭前日の準備に明け暮れる主人公たちは、実は「学園祭前日」を繰り返していた…という押井監督節全開のSFがとても、ど真ん中に、好みです。

いまさら単純な感想を書くのは気恥ずかしいような気がしてしまうくらい有名な作品だけども、あの「うる星やつら」をこう仕上げたっていう新鮮さを改めて考えると、押井監督にはもっといろんな原作付きアニメーション映画を作ってほしいなって欲がでてくる。

しのぶの風鈴の場面や沈んでいく友引高校の風景、亀。このビジュアルのインパクトと、パラレルワールドにいることがわかっても、簡単に「そこから出なければ」とはならないところが特にいい。だってそこはある意味ユートピアであって、見てみてうらやましくなってしまう気持ちをきちんとキャラクターが補ってくれる。そして、そこから出るきっかけはきちんと「うる星やつら」っぽくて、そういえば高橋留美子さんの作品(特にらんまとうる星やつら)って、「永遠の学園祭前日」みたいだよなーと思ったりした。

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー [DVD]

うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー [DVD]

[] 韓国海苔が好きすぎるので

ブクマで知ったこちら(http://plaza.rakuten.co.jp/kabu104/diary/200504290000/)を見て、焼き海苔ごま油でやいて塩かける韓国海苔を作ってみました。

今までごま油と塩まぜたのを焼き海苔に塗って食べてたので、「海苔を焼く」ってのはちょっと目からうろこだったなー。

ただ、フライパンで焼くと量が作れないのと(たくさん食べたいので…)、わりとごま油の風味が飛んでしまう気がしたので、個人的には軽くあぶってからごま油と塩まぜたやつを塗る方が韓国海苔風味に近いかなーと思いました。

2008-04-28

[][] 群青学舎 3巻/入江亜季

群青学舎 三巻 (BEAM COMIX)

群青学舎 三巻 (BEAM COMIX)

入江亜季さんの短編シリーズ第3巻。このシリーズのように、複数のお話がそれぞれに続く短編で巻を重ねるってめずらしいような気がするんだけど、これだけバラバラの題材を描きながら、どのお話にもしっかりと世界があるのが、確か最初に「群青学舎」を読んだ時にも書いた気がするけど、本が好きな女の子の、本棚のようだなと思う。ずらりと並んだ本の、ひとつひとつに開かれるお話があって、それがこれからもっと読めるのかもしれないって思うとぐっとくる。

今回前後編で収録されている「薄明」が図書室を舞台にしているということもあって、だからよけいにそう思うのかもしれない。かなしいお話だと思いながら、我慢しながら泣く、主人公の顔がとてもきれいだと思った。今回一番好きなお話。

[] 町

金曜日は仕事ではじめておりる駅の、はじめて歩く町へ行った。大通り沿いは大きなマンションばかりだったけれど、一本道を入ればのどかな住宅街だし川は流れているしで、いいところだなと思う。その反面、もし自分がここに住むならと想像してみると、やはり自分が長年暮らしてきた町のつくりを前提に歩いてしまうところがあって、例えば駅前には商店街があり、道は細く入り組んでいて、車もすれ違うのに難儀するような路地を抜け大通りに出て商店街を抜ければまた駅がある、はずだ、と思って私は歩く。でも、当たり前だけど、大通り沿いに駅がある町もあれば、駅からはなれたところに商店街がある町もあり、だから、はじめていく場所で戸惑うのは、こうして駅と自分のいる場所の感覚が、よくわからないからなのかもしれない。そんなことを考えながら黙々と歩く。

最近は予想もしないところに大きな穴のような更地があったりもするけれど、そういえば以前「都市の模型展」を見たときに、上海、NYの風景と比べて、東京が「低い」のは地震がある国だからなんだなと納得したこと、そして大通りの周辺にのみ建つビル群が、まるで住宅街を囲う壁のように見えたことを思い出し、やはり私は、身を寄せあう民家と都市が近くにある東京の風景に愛着を感じているんであって、そのバランスがどんどん崩れていくのはやっぱりさみしいなと思う。それが「私の知っている風景」にこだわっているだけだとしても、工事現場の表に貼られた完成予想図を見てもわくわくするようなことはなくなってしまったし、例えば数十年後、そのビルもまた、自分の町の風景として近しい存在になっているだろうとはあまり想像できなくて不安になる。

2008-04-27

[][] 坂道のアポロン 1巻/小玉ユキ

坂道のアポロン (1) (フラワーコミックス)

坂道のアポロン (1) (フラワーコミックス)

都会からの転校生、西見くんと、彼が屋上で出会った千太郎との友情もの、になるのかなー。バンカラという言葉の意味はよく知らないけど、きっと千太郎みたいだと思う。おおきくたくましくおおらかで。そんな彼の趣味はジャズドラムで、(おいらはドラマー、とかつい思ってしまった)、クラッシックしかやっていなかった西見くんもついジャズピアノを練習してみたりする。学園青春ものかとおもいきや、音楽マンガになるのかな? とにかく続きがとても楽しみです。

[] 竹やぶ抜けて

まだ小学校の1年生くらいの頃、お母さんが書いてくれた地図とお弁当持って、探検ごっこしに行ったことがある。「たけやぶくぐる」「クローバー畑でおべんとうをたべる」「池でコイにえさをやる」とかいろんなミッションがあって、よく考えたら家の前の空き地と公園回るようなコースなんだけど、その「たけやぶくぐる」っていうのが、ちょうどトトロの最初の方でメイがくさむらかき分けてくみたいな感じで、すごく楽しかったなあ、などということを猫を探して生け垣のぞきながら思い出していた。もしも、身長とか自由に伸び縮みできたら面白そうだなあとか考えていてふと、スプーンおばさんとかニルスとか、小さくなるお話ってわりとたくさんあるけれど、大きくなる話があんまりないのは、乗り物とか建物とか「便利」の方向に行くものは大抵、大きくなるものだからなのかもしんない、とか思いました。とか考えるとカメラのマクロレンズ(?)とかって小さくなる方向の道具なのかもな。

f:id:ichinics:20080429015420j:image:w400

2008-04-25

[][] 思い出せなかった話/「ルート225」志村貴子

シリウスで連載されていた志村貴子さんの新作(原作は藤野千夜さん)。

主人公の姉弟は志村さん得意のキャラクターだし、マッチョはいいやつだし、SFだしで面白かったんですが、個人的にはこれ読みはじめて、すごくびっくりしたことに夢中になってしまった。それは、これがまさに、この日(id:ichinics:20060604:p2)に思い出せないって書いてた話だったからだ。

  • 「気の強い姉と、小学生の弟が、パラレルワールドのような場所から出られなくなってしまうお話」で、二人が電話ボックスから自宅に電話する場面だけが印象に残っている。(2006年6月4日)

弟は小学生じゃなかったけど、それ以外はまさにそのまんまだった。でも、これが2006年の日記、ということは、漫画の連載ははじまってないし、だとすると藤野さんの原作を読んだことがあったのかもしれないけど、漫画を読んでみてもやっぱり電話ボックスのシーン以外はまったく記憶に残っていなかった。なにより、思い出せない、と思っていたときに思い描いていた、あの映像はなんだったんだろう?(映画版もあるけど、これは確実に見ていない)

そして、もし「思い出せない」って日記に書いてなかったら、きっと思い出せなかったことすら覚えていないだろうな。それに、志村貴子さんの漫画は迷わず買う今じゃなかったら、思い出すきっかけだってなかったかもしれない。ってことは、もしかしたら「日記を書いた今」がAだとすると「書かなかったA'」があるのかもしれない…、原作を読まなかったAから、いつのまにか読んでいたA'にきてしまったのかもしれない。

…なんてことをしばらく考えたりするのも楽しかった。すごく個人的な驚きなんだけど、あらためて、日記って面白いなーと思う。

ルート225 (シリウスKC)

ルート225 (シリウスKC)

2008-04-24

[] ビール日和

あー今日はビール日和だなって飲みに行って、お手拭き手渡されつつ「じゃービール」って、注文して左から順に「レバ刺」「ほっけ」「マグロブツ」「鮭とば」…なんて具合にはり紙を眺めていたところでやってきたジョッキがビールじゃなかったー、けど店員さん満面の笑顔だー、ここで「あ、ビール頼んだんですケド」とかいったらこのハイボール(仮)どうなんのかな…とか脳内会議の末にそれ飲んでたら会社戻ることになって結局ビール飲めなかったときの気持ち…みたいな感じです今。要するに心にBB弾くらいの穴があいてる。致命傷ではないけど気になる…とか。あ、いやBB弾て意外と大きいかな? あと昔はよくBB弾落ちてたけど最近みないよね、とか話題をそらしつつ。

そんな夜は好きなもののこと考えるのがいちばんだと思うので、好きなものについて書きたいと思うんですけども、まずわたしは海苔が好きですね。韓国海苔が一番好きですけど味付け海苔もふつうの焼き海苔も好きです。焼き海苔は保存が肝心。乾燥剤入れた密封容器に食べやすいサイズに切って保存しとくと、いつでもパリッパリでおいしいです。そのまんま食べて磯の風味を味わうもよし。ごま油と塩つけて韓国海苔風に食べるのもよし。ご飯を巻いて食べたりもしますが,どっちかっていうと海苔だけで食べるのが好きです。そして気づけば一畳とか食べちゃってるからこわいですよね(ですよね?)。だって一畳でしょ…。とうとう畳一枚分の海苔を胃袋におさめてしまったのか私は…とか思うとなんかすごくガリバー気分です。おおきくなったよー。

あと板わかめもおいしいですね。あのしょっぱさとぱりぱり感。パリパリをもっと味わいたいくてつい手が伸びてしまうし、しょっぱさのおかげでご飯もビールもすすみます。おいし。あー今日はビール日和だな。

[] 足元サラダ

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この前、公園でおにぎり食べてた時、なんとなく足元の落ち葉がおいしそうにみえてとった写真。なんでだろう。いま見てもやっぱりちょっとおいしそうな気がする。ごみにしか見えなかったらごめんなさい。わたしにはなんか、サラダに見える。

ところでフォトライフあたらしくなりましたね。みやすくてうれしいなー。

2008-04-23

[][] ほんとうのきみをしりたいの/「GAME」perfume

日記のタイトルつけるのって難しくて、だから今までつけたのの3割くらいはそのときかかってる曲のフレーズだったりするのだけど、でもそれってやっぱりそのときの気分で聴いてるんだから日記にはちょうどいいんじゃないのかなあ、なんて考えてる今、わたしは、妹が買ってきてくれたperrfumeの新しいアルバムを聞いている。

GAME(DVD付) 【初回限定盤】

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perfumecapsule を聴く感覚っていうのは、私にとってはアルコールや清涼飲料水に近いというか、気分転換だったり景気付けだったり、気の向くままにかけては足取りを軽くしたりするために摂取しているようなところがある。

私にとって、そういうふうに聴く音というのはそんなに多くないんだけど、でもそれは単純に好みの種類というか、例えば夏のビールみたいに、perfume を聞きたい瞬間っていうのがある。

それと同時に、perfume の場合、ちりばめられたキーワードやフレーズにぐっとくることもたしかにあって、歌詞全体としてよりも、例えばこの「ほんとうのきみをしりたいの」*1というフレーズが呪文のように頭に残ることで、アルバムの9曲めを、選んでかけたりもする。もしくは「これくらいのかんじでちょうどいいよね」*2とか、たまんないよねえと思う。

だから今回、「Butterfly」や「Take me Take me」が退屈に感じてしまったのは、曲としてどうこうよりも、やっぱり私は perfume に、少女漫画のような「物語」も求めているんだなあーなんてことを考えたりした。

コンプリートベストだと「wonder2」や「引力」、そして「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」は、ほんと何回きいてもあきないくらい大好きなのだけど、でも perfume を「アイドル」としてとらえにくい(と私が思っている)のは、そこにある物語が、歌い手が主体となる物語ではなく、例えば映画やアニメの挿入歌のような、歌い手と物語に距離があるものだと感じたからだった。中でも一番近く感じるのは、魔法少女シリーズの主題歌だ。曲を背景に、耳に残るフレーズの奥に、見える物語に、すごく好きな世界があった。

それってどういうことなのかなあ…ってのはまだよくわからないのだけど、とりあえず、イヤホン耳に入れて、流れてくる音聞いて、簡単に元気になる自分がいる。

*1:「シークレットシークレット」

*2:「マカロニ」

2008-04-21

[] 車窓

久しぶりの田園都市線に乗って、ぼんやりと暮らす場所について考えていたら、ずっと真っ白だった空が、ゆっくりと晴れてきた。

思わず席を立って窓にはりつく。

頭痛と気圧の関係について、けんかをしてる人たちが車内にいて、はらはらしたけど、

そんなことより、夕焼けですよって言って解決していた。

久しぶりの夕焼け

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[] はてな夢日記うどん店長

今朝は長い夢をみた。

遠くから遊びにきてる友達が、今日もう帰っちゃうっていうので何か、おいしいもの食べにつれてってあげたくて、新宿においしいうどんやさんあったの思いだす。麺通団じゃなかった。アルタの裏辺りで、って今思い浮かべればそこにそんな店はないのだけど、夢ん中ではちゃんと見つかった。香港映画みたいな青色の壁のお店だった。床と天井と店員さんの服はまっしろで、空気は緑色みたいだった。時間を惜しんでしゃべってたら、青ネギ散らしたうどんはすっかりのびてしまった。

うどん屋で茶色い円テーブルを囲む。あれ、この人誰だっけって思って会話をうかがっていたら、Oさんの奥さんだってわかってついでに、ああこれ昔働いてたCD屋さんの飲み会なのかとふにおちた。わたしの店長、Wさんは相変わらずチンピラみたいだった。すっかり真っ白になった髪を見て「としとりましたねーっ」ていったら「あぁん?」と、すごまれて、久しぶりだなあこの顔、と思って可笑しい。

さいきんどうすか/CDなんてうれねーよ、だからもう何でも売ってんだよ/へえ、なんでもって?

などといいながら元店長の今の店につれてかれる。入って左は古着、右は雑貨…というか、様々なものがランダムにならんでいて、奥にはレコード棚があった。古着の棚にはケミカルジージャンジージャン)とかあって、あれどーしたんすかとか言いながら、雑貨のエサ箱(レコード放出箱のことをそう呼んでいてた。いま考えるとひどい)をごそごそしてると、その中にハリネズミ用のフィルムがあった。3本入りで900円…て1本いくらだろーってすごい考えてもなんかよくわからない。なにしてんのって声がして、振り向いたらMくんがいた。で、ねえこれ1本いくら? って聞いて、あたまはたかれたとこで目が覚めました。どっとはらーい。

2008-04-20

[][] ソウル・フラワー・トレイン/ロビン西

ロビン西さんの作品は「マインド・ゲーム」しか読んだことがなくて、それも4℃のアニメ版「マインド・ゲーム」がきっかけだったので、印象がごっちゃになっていたのだけど、この短編集を読んであらためて、すごい…!と興奮してしまった。

ただ、奥付を見ると、1990年から2007年まで、かなりばらつきのある作品群なので、もしかしてものすごく寡作なひとなんではないか…と今さら気付いてがっくりしています。もっと読みたいこの気持ちをどうすればいいのか…!

ソウル・フラワー・トレイン (BEAM COMIX)

ソウル・フラワー・トレイン (BEAM COMIX)

冒頭「MONKEY」は高校生の男の子が50ccバイク(モンキー)を手に入れるとこからはじまるおはなし。勢いのある展開の見せ方、アクションの描き方にも台詞回しにも、独特のリズムがあって、なんとなく、このひとの作品をアニメ化するって思い付いた人の気持ちが想像できたように思いました。だって漫画が動いてるみたいなんだもんな。読んでてすごく楽しい。

表題作にもなっている中編「ソウル・フラワー・トレイン」は、大阪の大学に通っている娘に会いにいくお父さんが、電車の中で意気投合したおっさんに大阪案内してもらうお話、なのだけど。その大阪観光のくだりがすごくたのしくって、読んでるこっちまで浮かれてしまうようだった。わたしもおっさんと大阪観光したい。そんで通天閣から夕日みたい。

ほかの短編を読んでも思ったけれど、この人の作品はどれも、とても気持ちの良い終わり方をする。切ないこともたくさんあるけれど、いつもなにかを信じるような気持ちが残されていてうれしくなる。登場人物たちの表情が豊かなのもすごくいい。ガッツポーズしたいくらいいい。

[] ロイヤルホストで13時

小学校のときの友人、Kがお産のため里帰りしてるので、Mと一緒に会うことになった。Mが家まで車で迎えにきてくれて、昔一緒に通った通学路を赤い車で走る。

臨月間近だというKのお腹を見て、そういえば弟や妹が生まれる前の、お母さんのお腹がすごく大きく見えたのは私が小さかったからなのかなあ、と言ったら、昔は妊娠したら太れっていわれたから自分が生まれたとき、お母さんは17キロも増えたらしいけど、今は普段より10キロ増えるとお医者さんに注意されるんだよー、と教えてくれた。最近の妊婦さんは細い人多いなぁと思ってたけど、なるほどなーと、勝手に腑に落ちる。

そんなふうにお医者さんにも方針の変遷とかあるんだねえ、という話をしつつ。

3人の共通の話題といえばやっぱり小学校の頃のことで、あの子はどのへん住んでたとか、G藤くんて双子が二組いてややこしかった話とか、どっちもお兄さんのほうがやさしかったよねーとか、やさしいといえばいつも上履きでつま先立ちしてたNくん、わたしと同じ名前だったからよく覚えてるなとか、そんなとりとめない話はわりと尽きなかった。

私たちの通ってた小学校は団地の子が過半数をしめていて、そういえば、NくんもG藤くんたちもだったけど、とにかく、団地はみんな仲良くてうらやましかったなあって話をしてたら、今はもう団地に子どもがいなくなってしまい、公園は草が生え放題だしアスレチックも取り壊されてしまったんだよって聞いて、

小学校のときの私たちにとって、団地はなんていうか、巨大だった。特にアスレチックにはよく遊びにいった。でも団地の子優先ってルールがあって、だから夏休みに早起きして行ったことあったよねえ。あったねえ。でもあっという間にあきたよね。そんでサンゴートーのしたにある文房具屋いって漫画立ち読みしたりね。アイスも買ったよね。あそこも、もう文房具だけになっちゃったらしいよ。えージャンプはあそこで買ってたのに! あそこでDBそろえたのに! いろいろ変わるねぇ。でも、わたしたちだって、もう十何年もいってないもんな。なにしろ、もう、お母さんだもんね。

なんてすごい話。年をとったのはもちろんだけど、

あ、あそこのでかい石のとこでよく待ち合わせしたよねーって言いながら車で通り過ぎる。その瞬間が、10歳の頃と今を直接つないでるような気がして、時間の流れは一直線じゃないような、ぐるぐる大鍋かき回してるような気分で、ロイヤルホストで13時、私たちはパンケーキを食べた。

2008-04-19

[][] 町でうわさの天狗の子 1巻/岩本ナオ

町でうわさの天狗の子 1 (フラワーコミックスアルファ)

町でうわさの天狗の子 1 (フラワーコミックスアルファ)

いまものすごく楽しみにしてる漫画家さんのひとり、岩本ナオさんの新刊!!!

出てるの知らなくて今日やっと買いました。そんですごくおもしろかった!

お話はタイトルのとおり、天狗の子のお話なんですが、天狗の子といってもふつうの中学生(から高校生になる)の女の子。天狗のお父さんと人間のお母さんの間にうまれ、お父さんは天狗になってほしいと思ってるし、お母さんは「山にはやらん」といっていて、一方主人公は恋に夢中。「かみちゅ!」と設定はにてるかな。

お話の面白さもだけど、岩本さんの描くキャラクターは黙っている場面でもそれぞれに空気があるのがすてきです。それから画面がすごく丁寧だと思う。ひとコマの情報量が多くても、シンプルな絵柄で読みやすいし、すみずみにまで世界が生きている感じがする。読んでてとてもきもちがいいです。

長期連載は今回がはじめてだと思うけど、時間の進め方がとてもうまいなと思いました。それから同時収録の短編もよかった。

大好きだ!!

関連

[][] クローバーフィールド/HAKAISHA

監督:マット・リーヴス

セントラルパークで発見された1本のビデオテープ、という設定で撮られたこの映画は全編手持ちビデオカメラによる映像で、突如「なにか」に襲われ混乱したNYを描いている。

最初のパーティシーンはなんかは、ちょっと再現ドラマみたいだなあと思ったりもしたのだけど(退屈という意味ではない)、いざ事件が起きてしまうと、あとはもうひたすらこわかった。映画を見て泣いたり笑ったりびっくりしたりということはあっても、こんなに緊張して画面を見守ったのは久しぶりだった。それは、カメラが映画全編通して、主人公たちの視線でありつづけるからかもしれない。

空を見上げても、何が起きてるのかよくわからない。人間というのは小さい(サイズが)生き物なのだなと改めて思う。自分のおかれている状況が把握できない。ただ目の前でおこっていることから逃げるしかない。俯瞰する視点がないってのは本当にこわくて、足が宙に浮いてるみたいだと思う。

この「全体を見せない」という演出は非常に効果的だったと思います。だからむしろ終盤の「のぞきこむ」シーンはいらなかった気もする。

ドラマの部分では、仲違いしたまま別れてしまった女の子のことが気になってきもそぞろになっている男の子の、あの心ここにあらずな仕草がとても印象に残った。切羽詰まっているときにはひとつのことしか考えられないってのは生理的なものだよなとか思う。はやくはやくってあせると手足がばらばらになりそうな感覚。

全編、緊張して画面を見守ってしまうという意味で、私はこの映画をすごく楽しんだけど、例えば「グエムル*1をみたときのような感情移入はなくて、帰り道、夜の歌舞伎町を歩きながら、ついビルの間に見える空を気にしてしまったりするくらい、とにかくこわかった。

それはやっぱり、手持ちカメラによって映される風景が、9.11後にテレビで繰り返し流された映像と重なって見えるからなのかもしれない。そのように作られている映画だと思ったし、むしろそこにのみ注力し、状況説明を極力省いた演出がこの映画の勢いになってたんじゃないか…と思う。

ところでテレビ越しに見たニュース映像と、映画館で見る映画との間に、記憶の仕方での違いはあるんだろうか。とりあえず自分の中で考えてみると、あるような気がするんだけど、それはなんでなんだろう…。

2008-04-18

[][] ヒッヒッヒー!

弟たちと妹から、誕生日プレゼントにと「ファービー*1をもらったことがあった。あの「モルスァ」で有名な、ペットロボット(?)のはしりみたいな人形で、当時すごく流行していた。

ものめずらしさもあり、最初はみんなで奪い合って遊んでいたんだけど、あれ…? ちょっと、なんでしゃべり続けてるの…? 誰としゃべってるの…? ソコカラナニガミエルノ…? ってくらいしゃべりまくるので、次第に電源を入れることは少なくなってしまった。

ただ、そのファービー語録は未だに兄弟間での会話に混じっているくらいインパクトがあって、特に印象に残ってるのはやっぱり執拗なまでの「ナデナデシテー」と、突然歌い出すきらきら星みたいな歌、それから「モグモグ…オナカヘッター」だ。

よくご飯食べ終わった後につい「いただきます」とかいっちゃうことありますけど(ありますよね(先生に「おかあさん」ていっちゃうみたいな))、それにしてもモグモグしてる最中に「オナカヘッター」ってどんだけ食い意地はってるのファービー? と問い返したい気持ちで、ファービーのつぶらな目を見つめていると、突然「ヒッヒッヒー」と奇声をあげ「ヒッ……ヒッヒッヒー!ヒッヒッヒー!ヒッヒッヒー!」と、とまらなくなったので恐くなって電源を切った。

……と、そんなことがあったなぁというのを今日晩御飯を食べながらつい「あー、おなかへった」とつぶやいている自分に気が付いて思い出しました。ついでに「ナデナデシテー」て妹に言ってみたら「ウザッ」って言われた。

ファービー2 グレー×ピンク

ファービー2 グレー×ピンク

[][] GENTE 2巻/オノ・ナツメ

GENTE 2 (Fx COMICS)

GENTE 2 (Fx COMICS)

「リストランテ・パラディーゾ」の外伝シリーズ第2巻。

「カゼッタ・デッロルソ」の面々それぞれが主役になるお話があって楽しいです。とくに、2巻の中心になる「カゼッタ・デッロルソ」の最年少、テオと、紅一点であるヴァンナの話が好き。先輩料理人であるヴァンナになにかと反発するテオが、徐々に彼女を慕うようになっていく過程が、その後のお話の中にも、ちゃんと描かれているのがうれしい。そしてヴァンナがねー、かっこいいんだ。この本にでてきたどの料理よりも、テオがヴァンナの家で作った料理が印象に残った。おいしいもの作って、話をしながら食べたいと思った。

あとは「女たち」の回もおもしろかったです。結婚記念日忘れたから奥さんに薔薇の花束かってく… とか、彼が誕生日に出張なの!とかって泣いてる人とか、なんかもうかわいい、というかなんかちょっとうらやましいなーとか思ったりしました。楽しかった! そしてラストには、お? と思うひとコマもあり、続きがとても楽しみです。

ていうかエロティクスF読んでるはずなのに、記憶にないはなしがいくつかあった。読みのがしてるのかなー。

2008-04-16

[] 呪文

今日はいつも無意識に(脳内で)唱えがちの呪文を書いていこうと思います。

どーん!じゃーん!がらがらー!

リライトしてー気分のときによく唱えます。プライベートエリアのバルスみたいなものです。

ウキャキャキャキャーッ!エヘッアハッ!

SDP「コロコロなるまま」のイントロです。文字にしてみると絶妙に気味がわるくていいです。

ぼくと握手!

って言って誰も握手してくれなかったら…と想像するだけで、なんかこう走り出したい気持ちになれます。

ちぇっちぇっ気取ってやんの!

握手してもらえなかった場合に口走る負け惜しみとして使います。「魔女の宅急便」のジジの台詞です。

やなやつ!やなやつ!やなやつ!

「耳をすませば」の雫の台詞です。これの最後に「でも好き!」を付け加えると、なんとなく心温まります。もちろんぜんぶ脳内です。

いいなーINAX…。

何かがうらやましくて、つい「いいなー」と漏らしてしまった時にごまかします。

ながじゅばん、ダイシューゴー

なんとなく発音が気持ちよく、繰り返すことでもれなくゲシュタルト崩壊(←言いたい)できます。

しょ、しょ、しょじょじ

しょうじさんというお名前を拝見すると自動再生されます。

バーイ、ハドソン!

にっこり!

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たぶんつづく!

2008-04-15

[][] 昔話/ベランダでひとり

私がよく見る夢には、いくつかのパターンがあります。

1番多いのは、たぶん翌日早起きしなきゃとか、忘れ物しないようにとか、ちょっと心配事があるときに見る、やっちゃった! って焦る夢。まあ、そういうときは大抵寝坊してないし忘れ物も思い出せるんだけど、寝覚めはあんまりよくない。中でも「空港についたらパスポート忘れてた!」って夢は、たぶん飛行機乗った回数よりたくさん見てて、行き先も空港も一緒にいる人も状況も毎回違う。この前みた空港の夢では、ちゃりんこ乗って家まで取りに帰ったりして、もう、すごい必死に漕いだので、朝起きた時はぐったりしてた。

その次に多いのは、お母さんが迎えにこないっていう夢。空港の夢にはいろいろパターンがあるのに対して、これは子どもの頃の回想(風)になってることがほとんどだ。幼稚園の校庭に整列して親が迎えにくるのを待ってる場面で、ひとりひとり減っていく中、最後、自分だけが残ってしまう。これは、たぶん当時(幼稚園児の頃)、ちゃんとお母さんが迎えにきてくれるかどうかがよっぽど心配だったんだと思う。でもまさか、この年になっても見続けるとは思わなかった。ついでに、その夢見るときに迎えが来るシーンを見たことはまだなくて、見たら見なくなったりしたら面白いのになー私が、と今ちょっと思った。

その他はもう、だいたい日常がちょっとおかしくなったみたいな夢が多いんだけど、この前、ベランダで友達と話してる夢をみて、そういえば夢にベランダってよくでてくるけど、これなんでだろうなーって考えてみたら、昔ベランダに閉め出されたことがあったのを思い出した。

まだ高校生の頃で、夏の夜だった。自分の部屋から屋根に出て、あ、蚊が入っちゃうと思って窓を閉めたら鍵がしまってしまった。仕方ないから屋根伝いにベランダにのぼり、ベランダに面してる妹の部屋の窓をたたいて起こそうとしたんだけど全然だめだった。

ベランダでひざを抱えて、寄ってくる蚊を払いながら、時々、思い出したように窓をたたいてみる。反応がない。一人しりとりとかしながら、また窓を叩く。

ようやくカーテンが開いたのは、もう明け方のことだった。

立ち上がって笑顔で待ち構えていた私を迎えてくれたのは、母さんの驚いた顔で、つまり、ベランダで変な物音がする、と言って妹が母さんを起こしに行ったのだった。

とまあ、あまりにも自業自得すぎる話なんだけど、ともかく、ベランダで途方に暮れてたあの3、4時間が、いまだにベランダの夢を見させるんだな! とか結論したんです。でもたぶん、この発見を妹や母さんに報告しても「で、なんで屋根にでようと思ったの?」というところからはじまってしまうので、かわりに日記に書いておこうと思います。

だって屋根とか出てみたいのに理由なんてないよね…!

2008-04-13

[][] Rock on the Rock 08 にいってきました

昨年、ついったー上での実況報告がうらやましすぎて「来年こそは…!」と誓った愛知県、三河湾で開催される野外フェス、RORに行ってきました! いやーほんと、想像以上の楽園ぶりだった。こんなきれいなところで音楽があって、ビールも飲めてって最高だなーと思いながら堪能してきました。今年から2日間開催で、今回は日曜日だけ行ってきたんだけど、次はちゃんと2日間でゆっくりいきたいなーとか、着いたとたんに考えてた。

出発

朝起きたら雨。天気悪い日っていつもより布団が分厚い感じするよね…って思わず二度寝しそうになりつつ、起きて支度して家を出る。向こうも雨だったらやだなあと思って、天気予報しらべたら豊橋は夕方まで晴れとのこと。

品川から新幹線のって、静岡あたりで、トンネルを抜けたら一気に晴れになった瞬間があって、ああ移動してるなあって嬉しくなった。

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日本のワイキキ(↑って看板にも書いてある!)は予想以上のきれいな海! 水透明! ワカメ! わー!

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ステージに向かって乾杯(儀式)をした後、海岸沿いの芝生地帯にシート広げてひと休み。

見たライブ

最初に見たのはキセル。「野外が似合わなくって」とか兄さん言ってたけど、朝霧といいこのRORといい、私は野外でキセル見るのすごく好きだなと思う。新譜を中心に「夏が来る」とかもやった。「君の犬」はほとんど毎日聞いてるけど、やっぱちょっと特別。背後が岩壁だからかなあ、全体的に、音がきれいな感じがしました。

その後、ビーチ側のステージでグッドラックヘイワさんを見た。楽しかったー。ドラムと鍵盤のシンプルな音が気持ちいい。やっぱり、体と気分はつながってんだなとか…そんなことも思ったりした。

その後(だったかな?)はお昼ご飯食べたり甘いものつまみ食いしたりして。

ボノボを遠巻きに聞きながら、あーこれが噂のはやい曲…とか、しゃべりながら足湯にもはいった。ポカポカの足で、最後に見たのはこだま和文さん。

こだまさんは相変わらずかっこよかったです。毎度ですが、「エンドオブザワールド」にグッときつつ、いろんなこと考えてた。そういえば「 The End of the World 」ってすごくいい曲なのに、スキータ・デイビスのしか聞いたことないなあ。カバーとかされてないのかな。

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帰り道

こだまさん見た後、ちょっと早めの帰路につきました。駅までぶらぶら歩いて、駅でもぶらぶら待って。地面あったかいなーとか、音速とトレインで笑ったりして、

楽しかった1日に手を振りました。

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ありがとーまた来年!

2008-04-12

[] やっとハッピー

はじめてピーズの『やっとハッピー』を聞いた時、「出来るだけ無理してでも同じトコにいよう」って言葉に、ちょっとびっくりした。

それは私が、同じトコにいちゃだめだ、と思ってるから、というわけではなくて、同じトコにいるのって、実は難しいことなんだよなというのを思い出したからだ。

すごく大事なものがあると、なんていうか身動きとれなくなることはあって、でも変化しないように保とうとすれば、それはいつの間にかすり減ってしまう。人が住んでいない家がだめになってくのと同じように、

それはやっぱり「休まずに手を抜かずに」続けてかなきゃ、いつかなくなる。

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だから、いつも執着することはしたいけどこわい。こわいけど、

やっぱり私はそれに近くなりたい。「やっと」に近付いてほしいと思う。何もかもを使って、手当りしだいで、同じトコにいたいという気持ちだって使って、手を伸ばして、何度だって、

私の大切なひとたちが、幸せになってほしいと思う。

2008-04-11

[] ボリショイ

なんとなく凹んでるので、埋め立てたいなと思ってるんだけど、天気悪いなー、って空を見上げながら、やる気がくるのを待っているうちに、手元の缶コーヒー(金色のやつです)は飲み干してしまったし、お腹もすいたし、さっきまでとなりで寝転んでいた猫も、どこかへ行ってしまいました。

1分1秒がとても長く、それなのにあっという間に時間がすぎていきます。

もしかしたら、もうやる気はこないのかもしれません。来る途中でやる気はやる気をなくしてしまったのかもしれません。頭にはいろいろな意見が浮かびますが、どれもいまいち気が進みません。

とりあえずぼんやりと空を見上げ、やる気がきたら、どうやって迎えようか、そればかりを考えています。まずはお祝いをしたい。ごちそうを作って、乾杯をして、音楽を聴いたりしたいです。

そんな風に浮かれてたらきっと、埋め立てのことなんて忘れてしまうし、それは埋め立てする必要がなくなる、いまんとこ唯一の方法でもあるのです。

やる気がきたら、きっとうれしい。

そんなことを思い描いていたら、いつのまにか良い天気になっていたので、外へでて、やる気を待ちながら、待ってたことなんて忘れてしまえれば、いいなぁと思います。

[] ニラ

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ちなみにこれは花ニラの花(でいいのかな?)です。最近よく見るので、あらためて春の花だったんだなーとか思っています。でもこれはニラじゃなくて、葉っぱがニラの匂いするから花ニラなんだって知って、ややこしいなーと思いました。花びらがおりがみみたいなとこがすきです。

[][] 大地を叩く女

ドラムやってたことあるならぜひ、と、おすすめしていただいて見ました。大感謝! 東京ネットムービーフェスティバルのHPから見れる、20分未満のショートムービー。

http://www.netmovie-fes.jp/2007/jpn/scholorship/index.html

物語となる主人公の思いの変遷はその視線や行為に凝縮され、例えば肉屋で働く主人公がヒレカツ用の肉を叩く、その姿の荒々しさには、画面がグッと近付くような迫力があった。

鬱屈したものが、解放される瞬間の気持ち良さと、音が、リズムになる瞬間はとてもよく似ている。そして、どうしようもないものから視線を持ち上げるために、その瞬間をつかもうと手を伸ばす。そのしぐさにぐっとくる映画だった。だからこの物語のラストがどうだったかというよりも、エンドロールが印象に残るのは、そこに続いてくものがあるように感じるからじゃないかな、とか、そんなことを思ったりした。

しかしこんな映画がネット上でただで見れちゃうなんてすごい世界だなあ。

関連

http://movie.goo.ne.jp/contents/news/NFS120080324008/index.html

2008-04-09

ichinics2008-04-09

[][] 魔法、その後「魔法にかけられて

監督:ケヴィン・リマ

「いつか白馬に乗った王子様があらわれて、真実のキスをして、2人は永遠に幸せに暮らしましたとさ」というおとぎ話の世界と現実とのコントラストを、アニメ/実写を行き来する設定で描いたディズニーの、ディズニーによるパロディ作品。

容赦なく自虐ネタを繰り広げながら、しかし無理矢理にでもディズニーワールドに巻き込んで一本背負いみたいな映画だった。すごい力技。現実での「動物さん」たちとのお掃除シーン(ゴキブリまででてきてお掃除を手伝うところは秀逸だった)、おぼっちゃんだけど憎めない王子(姫探し忘れてテレビに釘付け)、往年のディズニープリンセスへのオマージュすらリアルの前ではただの変なひとになってしまう様子を曝しながら(金魚吐き出すアリエルとか)、しかしラストは多幸感でねじ伏せて終わる様が圧巻。

大笑いできて、とても楽しかった。でもどこかに、ごめんなさい…こういうとき、どんな顔をすればいいのかわからないの…っていう、もやもやした気持ちがあったんだけど、

見終わった後、背後の席に座っていた女子高生4人組が「よかったねー」「わたしこの映画好き!」「わたしも!」「しあわせな気分になる映画っていいよねー」って言いあいながらほんとに、ほんとうに楽しそうに帰っていくのを見て、ああそうか、そうだよなあと思った。

たぶん、17歳の頃は、わたしももっと軽やかに「いつかぜんぶうまくいく」っていう期待を(それはもちろん恋愛に限らず)持っていたはずだ。でもそれを持ち続けることは、いつのまにかすごく、力のいることになってしまってた。それは、うまくいったってそれでおしまいにはならないんだよということを、知ってしまったからだろうし、でも、だからといって「うまくいかない」わけじゃない。だから期待も捨て切れない。そのままならなさにはまってしまってるからだ。

「俺たち終わっちゃったのかな?」と問われれば、「ばかやろう、まだ始まってもいねーよ」 って、言い返したい気持ちだってあるのに、でも、もしかしたらずっと…、とかも思う。

それは、男の子にとっての『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』(id:ichinics:20080201:p2)みたいなものかもしれない。「最高のエンディング」をエンディング後を思い描きながら願う彼のように、その矛盾に気づかないまま、「いつか」はいつかくるようなきがしてた。その気分をちょっとだけ思いだして、切なくなった。

そんでも、「…と、いうわけで永遠に幸せに暮らしましたとさ、ちゃんちゃん!」てエンディングにポカーンとしつつ、見えるものがかわんないなら、見方をかえるのもいいかもなーとか、つい思ってしまうような迫力がこの映画にはあった。

それより、ラブコメ映画見てこんなどんよりしたこと考えてしまう自分にどんよりするよ! 助けてルサンチマン

2008-04-08

[] 夢の気分 

このまえ、すごく怖い夢を見た。目が開いてからもしばらく呆然としてて、だんだんと意識を取り戻すにつれ、ふと、あれこれ違う世界だって気づいてびっくりした。

ああ、よかったー、って安心しながら、でも怖い気分がなかなか抜けないのはやっぱり、夢は客観的に見るものじゃなくて、ある程度自分が参加(っていうとへんだけど)してるものだからなんじゃないか、と思う。

よく、どんな夢を見たかで、例えば仕事に追われる夢を見て「ああ今疲れてんだなー」とか“今”を判断することってあると思うけど、なにも疲れてるときに、わざわざ仕事の夢が見たいことってあまりないと思うので、夢の世界の描かれ方はある程度「今/現実」の延長線上にあって選べないのかもしれない(もちろん夢にもいくつか種類があると思うけど)。

夢を見ることは脳が記憶を整理する作業だ、って説明を前に読んだことがあるけれど、つまり夢はその日近辺にあった出来事から浮かんできた灰汁みたいなものでできてるってことなんだろうか。

そして、あの怖さもきっと私の中のどこかにあったもので、だからこそ、夢から覚めても怖い気分は抜けなかったのかな、とか、いろいろ考えて、それは例えば、錯覚で見えたものが、ほんとにあったような気がすることとかに近いのかもしれない。

夢の中でははっきりと、その怖さから逃れるために何がほしいのかがわかってた。でもいざ目が覚めてしまうと、それはあまりにも漠然としてて、それはちょっと、支離滅裂なんじゃないのとか起きてる私は思う。でも、そのはっきりとした感触は残ってるので、思い出しても支離滅裂なのにこわい。

今朝みた夢は楽しかった。水族館いって、ジンベイザメ見る夢だった。なんかでかいブラシもってジンベイザメの歯磨き体験するの(そんなん実際はないと思うけど)。そんで今度は目が覚めて、それが夢だったってことにがっかりして二度寝したかったけど平日なのでちゃんと起きました。なんていうか、まあ、水族館いきたいなあ…っていう話。

[][] ジョニー/鈴木志保

ジョニー (PIANISSIMO COMICS)

ジョニー (PIANISSIMO COMICS)

やっと読みました。90年代に「ASUKA」に連載されていた単行本未収録作品とのことで、絵柄、特に人物の描き方が「漫画っぽい」(うまくいえないけど)感じになってる気がします。でも独特のコマ割り、文字使いや細い線が味わえるのはうれしい。

ものがたりは「にゃこ太」という猫との生活を描いたもので、猫擬人化って私が好きな漫画家さんにけっこう多い気がするなあと思ったけどサバくらいしか思い付かなかった。なんかあった気がするけど。

2008-04-06

[] 死ぬまでワクワクしたいわ

久しぶりに足が痛くなるくらい歩いた。

知らない場所を歩くのは楽しいけど、思わぬ場所で行き止まりにでくわし引き返し大通りをぐるりと迂回したりなんだりで、地図でみたらそうでもない距離がずいぶん遠く感じるものだなあとも思った。

大学に入りたての頃、一人暮らしをはじめた友達の家に初めて遊びにいったとき、なんて遠いとこにすんでるんだって思ったけど、いちど道を覚えてしまえば、その距離は初めての半分くらいに感じるようになった。それと同じように、この場所を知ったら、きっともっとうまく歩くことができるんだろう、とか思う。

金曜日が特別なのもたぶんそういうことだ。あそこの曲り角を目印にすれば、あっという間。なんていうのはちょっとこじつけだけど、

日曜日の終わりがさみしくても、次の金曜日があるからもうちょっと、って。目印探して、桜が咲いたら春だって。

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風が吹くたびに散る桜が曲り角曲がった証拠だとしたら、次はなんだろう。そんなこと考えながら歩いてたら、ちゃりんこ乗った男の子たちが「どこでもいいならおれ明日に行きたい!」って叫びながら、通り過ぎてって、

その勢いに、なんだかわたしまでワクワクしてきた。さっきまでのしょんぼりした気分が嘘みたいに飛んでって、

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あの子たちの明日はなにがあるんだろう。私のも、なにがあるかな。

[] 「実験4号」映画化&小説化

作家の伊坂幸太郎と映画監督の山下敦弘The ピーズの名曲「実験4号」をもとに制作した、短編小説と短編映画をまとめたコラボDVD小説「実験4号」が4月25日に発売される。

http://natalie.mu/news/show/id/6416

うわー!ぎゃー!ってごろごろ転がり回った後に、ふと心配になってしまったりした。伊坂幸太郎山下敦弘監督もすごく好きだけど、theピーズとは比べらんないし、しかも「実験4号」だもんな。読みたいような、読みたくないような、でも楽しみなような複雑な気分だ。

[] しゃくしゃく余裕で暮らしたい

なんかダラ書き気分なのでダラ書きする、といういいわけを掲げつつ、それにしても話すように書くってのはちょっとひとりごとみたいで照れくさかったりもするな、なんて思うのは誰に向かって思ってるんだかよくわかんない。書きたいのはきょうふと思いだした、たぶん中学生のときのこと。それまでうちではクリスマスイブには居間に皆で、きょうだい4人と母さんと寝るのが習慣で、朝起きると枕元にプレゼントがあったりなかったりした。プレゼントはまあ、明らかに父さんからだってその頃にはわかってたし、4人もいるとたいへんだろうな…って子ども心に思う感じだった(4人おそろいのスリッパ、4人それぞれに伝記本、などなど)。でもクリスマスイブがすごく楽しみだったのは、なにより中学にあがるとどうじにひとり部屋をもらった私が(それはもちろん嬉しかったんだけど)みんなと眠るなんてその日しかなかったからだと思う。眠る瞬間までなんか喋ったりとか、いったんふとん入ったのに冷蔵庫あけて牛乳のんだりとか、カーテン開いて夜がなんか明るくて、雪降りそうだったり、曇ったガラス窓に絵かいたりとかね。そういうわりと些細だけど普段はできないことがなんかすごくたのしみな行事だったんだけど、それが終わったのがたしか私が中学生の時だった。クリスマスイブの夜、いそいそと居間にふとん運ぼうとしたら母さんが片付け面倒だからもうそれやめにしようよ、みたいなこと言って、弟や妹はまだ小さいからいつも一緒に寝てるしべつになんてことない顔してて、ガーン!て思ったのはわたしだけなのかノってことにまた、ガーン!て思ったりした。その夜はけっこうめそめそ(ってへんな擬音だな)してたような気がするけど、かといって今きょうだい4人で雑魚寝したいかと言えば、べつにしたくないので、なんていうかおんなじことをおんなじように楽しみにできるしあわせっていうのはわりと得難いものなのねということを考えたりした。弟はいま、株にはまっていて、今日も株主優待についてなにか話してたけどわたしにはよくわかんなかった。でもこの弟と一緒にクリスマス楽しみにしてたときが確かにあったんだよなあ、それ覚えてるのかなとか、考えながら「マクドナルドよく食べるからってマクドナルドの株を買うのはなんか違う気がする」と言った。そしたら「じゃあ吉野家は?」みたいなことも言っていたけどわたしだって吉野屋行くよ、と言い出したら話がそれて、でもまあもうちょっとしたら、きょうだい4人で旅行とか行くのも、楽しいかもなあとか思った。

2008-04-05

[] 菜の花のオムレツ

先日、友達とご飯食べに行ったお店の菜の花のオムレツがすごくおいしかったので、記憶を頼りに作ってみました。もちろん再現はできないんだけど、これはこれでなかなかおいしくできたと思う。

台所がきたないのと写真がボケボケなのは、えーと、今後の課題です…!

材料は卵3つ、ハードチーズなにか(何買ったか忘れちゃった)、菜の花、にんにくひとかけ、バターと塩以上、です。

まずフライパンにバターをまわし、にんにくひとかけで香りをつける*1。次に菜の花を軽く炒め、オムレツ切れやすいように放射状に並べる。そして一旦火をとめ、そこによくかき混ぜた卵(+すりおろしたチーズ+塩大さじ1弱)を流し込む。たぶん、白身を切るようにかき混ぜるとまんべんない感じになるのだと思う。卵のはしが固まったあたりで表面にチーズのこげ作りたかったので、こまかく刻んだチーズをふる。写真だと真ん中にしかないですがわりとまんべんない感じにふりました。

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弱火のままふたをしてしばらく待つと、ふんわりしてきますので、表面がかたまってきたあたり↓で引っくり返す。

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チーズの面にはほんと一瞬火を通す感じで、できあがり。

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みためお好み焼きかチヂミかって感じですがオムレツです。菜の花のさっぱりとチーズのこってりがいい具合でぺろっと食べられた。でもなんかツマミって感じだったので、次はチーズ少なめにしてベーコンとか入れてみようかと思います。

[][] 僕の小規模な失敗と生活/福満しげゆき

だいぶ前に読んだのですが、なかなか感想が書けないままずいぶんたってしまった。ここには読んだ漫画ぜんぶの感想書いているわけじゃないんだけど(続きものとかは書いてないこと多いし)、でも面白かったのは書いときたいなあって気持ちもあって、で、これは面白かったんだけど、面白いって言うのもなんか違うというか、とにかく読み終わってお腹いっぱいになってしまった。

このシリーズ(失敗と生活)は、漫画家を目指して漫画家になる主人公(作者)のお話で、かといって漫画を描くとこがメインというわけでもなく、「失敗」は結婚するまで、「生活」は結婚してからのお話になっている。「失敗」の、読んでて息苦しくなるほどの極私的脳内ぶちまけ感は、「生活」になるとある程度の方向性がでてきてちょっと安心して読める感じなんだけども、まあとにかく主人公(作者)がすごい、なんていうかだめな人だ。気になる女の子が鞄を置いていってることに気付いてすぐ「急いで中を見ないと!!」ってなる、その行為に対する作品の外からの視点みたいなものがぜんぜんない。これダメなことですよねーみたいなのいっさいない。でも例えばアルバイトの面接を受けて、断ってやれって断って「ニヤリッ」とした次のコマで自分の「ニヤリッ」を回想してたりとか、そういう物語の中での客観性の描き方がすごくうまかったりもして、この独特のバランス感覚に、終始圧倒されて読み終わったような気がする。

すごく面白い漫画だと思う。けど、実際けっこうへこんだりもする。えええーとか思ってるうちに読み終わり、読み終わったらしばらくひざを抱えて丸くなりたい感じなので、やっぱり感想かけそうにない。

僕の小規模な失敗

僕の小規模な失敗

僕の小規模な生活(1) (KCデラックス モーニング)

僕の小規模な生活(1) (KCデラックス モーニング)

*1:オリーブオイル使った方がさっぱりするかも…

2008-04-04

[] 風まかせ

居間で父さんと妹がテレビを見ていた。父さんは出無精の旅行番組好きで、そういえば先日弟と二人で旅行したときも宿についてからずっと、TVで旅番組を見ていたらしい。あんまりにも暇だった弟は、一晩で三回も風呂に入ったそうだ。そして翌日は渋滞を避けるため、どこにも寄らずまっすぐ家まで帰ってきた。

そのとき居間でついていたのもやっぱり旅番組で、私は朝ご飯を食べながら、なんでそんなに旅番組が好きなんだろうなあ、と思って見ていた。家にいながらにして旅気分を味わえるから、とか? なんて考えていたら、ふと妹に向かって「こういう番組見て、普通の人と話できるようになんなきゃね…」と言いだしたので、もしかしてこれは父さんの努力だったのか…って、少し切ない気持ちになったのだけど、その後に「○ちゃん(妹)がね」と続いたので、やっぱ父さんは父さんだなと思った。よくわからない。

[] 葉桜

あちこちに桜の花びらの吹きだまりがあって、数カ月前の落ち葉も、この花びらも、どこへいくんだろういつのまにか、と考える。考えながら、道を縁取る白色はデコレーションみたいで、ずっとケーキが食べたかったことを思い出す。白色の。それと同時に、桜の白は夕暮れ時の青いくらいの空に映えるよなということを思い、そういえばダイハードの1か2かで滑走路に火でラインを描いて着陸させるあのシーン、よく考えたらあぶないよなぁとか考える。携帯を取り出してみるけれど、携帯カメラをつけてみても目に見える白はうつらない。かわりに写真フォルダから好きな写真を開いて見て、もういちど立ち止まって見る。うれしいこと思い出して、すこしだけさみしいみたいな気持ちになる。見上げる桜並木はすでに葉桜で、もう夜で、4月だった。

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[] アメリカの Zazen Boys

絶賛レコーディング中の ZAZEN BOYS が突発的にライブをおこなったそうです。Fredonia ってどこだろと思ったけど、アリゾナ州なのかな?

D

相変わらずアウェーに強い! そしてはじまったとたんにおわってる!けど、ニューアルバムそしてツアーが楽しみ過ぎます!

「キモチミーンズ、あー、フィーリング。アイウォントトゥーギブユー、マイ、フィーリング」

2008-04-03

[] 性格バトン

もっちくん(id:skyclaps)からいただきました! しかもあたまいいっていわれたよ! トウジ先生みてますかー!? (トウジ先生は中学校のときの数学の先生で、当時御年70歳、たいへんおそろしい先生でしたが、先生のスパルタ授業のおかげで私ははじめて数学で二桁の、しかも平均点を上回る点数を獲得することができたのでした…。)

畳みます。

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[] 昔話/「紙おむつとって」

それまでひとりっ子だった私に、弟が生まれたのは5歳のときだった。かつて居間におかれていた備え付けのストーブにあたりながら、唐突に「春にはお姉ちゃんよ」って言われたときのことは今でもよく覚えている。その「弟」はどこからくるのか、なんでお母さんはそれを知ってるのか、不思議に思う気持ちと、「お姉ちゃん」て響きのなんか大人っぽい感じに動揺し、私はひたすら板の間とカーペットの境目を見つめていた。深緑色のカーペットも、あの頃はまだ真新しかった。冬で、ストーブのそばにお母さんと座っていた私はまだ4歳だったし。

入院中、親戚に預けられていた私は、お母さんが退院してからはいつも、周りをうろうろするようになった。何か手伝うことはないか、と、よく聞いた。手伝いをすればほめてもらえるのがわかっていたから、つまりは、ほめられるチャンスを伺っていたのだ。

そんなある日、出かける準備をしていたお母さんが、弟をおんぶしながら「紙おむつもってきてくれる?」と言ったことがあった。私はまってましたとばかりに寝室へ行き、紙おむつを2つ、お母さんに渡した。

いかんせん5歳児なので、出かけるから2つ、とか、そこまで考えてたわけない。でもお母さんは「さすがお姉ちゃん、気が利くねー」とほめてくれた。

そして、ほめられて調子にのった私は、その次に「紙おむつとって」と言われたときには、3つ、持ってったのだった。

でも、そんときは普通に家にいて、いままさにおむつをとりかえようとしてるとこだったから、お母さんは笑って「いっこでいいのよー」と言った。私はようやく、なにかを理解した。そして、きゅうに恥ずかしくなった。気が利いてたわけじゃなく、ほめられたかっただけなのがバレた、と思った。

今思えば、ほほえましいというか、わらっておしまいの話だと思う。(おむつ3つって…増やせばいいってもんじゃないよねぇ…。)

ただ、その頃は、ほめて!とか、かまって!とか、そういうのを表に出すのが、とにかく恥ずかしかった。トトロでお母さんのお見舞いに行ったサツキが「メイの髪の毛 サツキが結ってるの?」ていわれてなんかちょっと誇らしげになるあの感じと、ついメイに「順番!」ていっちゃうあれだよな。私はただ、役に立つお姉さんになりたかった。でもそれも、ほめられたかったからじゃんねー、てことを思い出し、今日はひとりでもじもじしていました。なんてうか…大人になってよかった!

2008-04-02

[][] あぶな坂HOTEL/萩尾望都

あぶな坂hotel (クイーンズコミックス)

あぶな坂hotel (クイーンズコミックス)

「この世とあの世のあわい」に建つ、あぶな坂ホテルを舞台にした連作短編集。似たテーマの作品はいくつもあるけれど、ホテルにやってきた人々がそれぞれの人生をふりかえり、あの世とこの世のどちらかへ帰っていく過程を描きつつ、その外を全く描かないところがさすがだなと思いました。

特に印象に残ったのは「女の一生」という回。何度もホテルを訪れた女性の物語で、年代ごとにまったく異なる人のようでいて、しっかりと連なって見せるところに、なんていうか経験値を思い知らされた気がした。古いなあって感じる表現もあるけれど、お話づくりのうまさと語り口の滑かさみたいなものは、この人の特別だと思う。

[] 家帰ってパソコンつけて、私は日記を書きます

先日、学生時代の友達と3人で、ご飯を食べに行った。

そういえば私は昔から、3人で集まる機会がとても多くて、考えてみれば小学校でも高校でも大学でも(中学がないのは中高一貫だったから)そうだった。

中には結婚した子もいるしお母さんになった子もいる。勉強を続けてる子もいれば忙しく仕事をしている人もいる。生活環境がまったく違ってしまえば、話があわなくなるとか思ってたけど、わりとそういうこともなく、小学校の3人も高校の3人も大学の3人も、いまだに、頻繁ではないにしろ、定期的に会っているし、話せばやっぱり楽しい。

ただ、先日ご飯を食べていたときにたまたまネットの話になって、2人ともほんとに、全然、ネット見ないってことを知って、すごくびっくりした。

たしか家に帰ってまずすることといえば、みたいな話になって、私が「パソコンつけてネットみることが多いかもなぁ」と言ったんだと思う。

「だってネットで何するの? 検索するの?」

いろんな人の日記読んだりするよ、っていったら、それって知ってる人の? って聞かれるし、RSSリーダーとかアンテナとかもちろん伝わらないし、パソコンといえば、検索とメールとオークションやるくらいだって。

ほんとに身近に、そういう人もたくさんいるんだよなぁってことを改めて考えて、なんか不思議な気持ちになった。

もう15年くらい前かな、ポケベルと携帯電話の移行期だった頃は、まだ携帯持ってない人ってのもわりと身近にいて、でも今は持ってない人の方が珍しくなってきて、パソコンもそういうものになってくんだろうなって印象だったけど、パソコンが普及しても使い方は全然違ってるんだなーそうだよなぁーってことを改めて考えたりしました。

そして、「知らない人の日記読んで面白いの?」って聞かれた時に、面白いよ! って即答しつつも、たとえばその人の日記を続けて読んでいることで、その相手を、例えば id とかで認識する感じ、顔を知ってる、ということとはちょっと違うし、物語を読むのとも違う感じって、説明しようとしてもできないものだなあって思った。

でも15年前の私は、自分のこんな些細な日記を誰かに読んでもらえる可能性なんて想像もしてなかっただろうし、とか考えると、やっぱりそれがなんであっても、使うのは少なからずそれを必要としてる人、なのかもしれない。

あと10年後とか、どうなってるのか全然想像できないけど、でもたぶん今読んでる日記のこととか忘れないだろうし、そういうのはどう記憶されてくのか、どうやって思い返すんだろうとか、考えるのは結構楽しいです。

[] 雨宿り

雨の日って猫たちはどこにいるのかなあと思ったら、みなさん雨宿りしてた。

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あっちにも

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こっちにも

はやく雨やむといいね、いい天気の日にごろごろしながら花見したいよね、缶ビールでものんでさ…ってそれは私の願望なんですけど、そんなこと思いながら、挨拶して帰った。このあいだの雨の日。

2008-04-01

[][] 接吻

ichinics2008-04-01

監督:万田邦敏

殺人犯として逮捕される男の姿をテレビで見た京子は、「彼は自分と同じ種類の人間だ」と直感する。それが恋なのか、わたしにはよくわからないけれど、人を愛するというのはそのように盲目的な直感によるものなのかもしれない、とか、そんなことを考えながら見ていた。第三者である弁護士からすれば理解できないような行動も、京子にとっては当たり前で、別に理解される必要はないんだな。とか。

だからこそ、ぴったりと重なったと信じていたものがずれていく様はとても悲しかった。手の届かない可能性を知ることで揺れてしまった彼が途方に暮れた顔をする理由がとてもよくわかると同時に、手の届かない壁の向こうで恋人がかわっていくことをとめられない京子が繰り返す「私たち」がほんとうに切なくて、言葉を重ねる毎に、空間に穴があいていくようだった。

京子は関係を「定着」させたいと願っていたのだろうか。それは相手をあらかじめ描いた物語にあてはめようとすることなんじゃないか。でもきっと、彼はそれに応えようとしたのだろう。でも結果的に、それは彼に可能性と限界を見せることになってしまった。そもそも壁の向こうにいる彼には選択肢がないのに/ないからこそ。

ただ、京子が手紙に書いていた「あなたと出会って、私の人生が価値あるものにかわった」という言葉は、最後にはそれが反転したんじゃないかな、と思う。ふきんしんかもしれないけど、彼の、最期の表情はとてもしあわせそうだった。

嘘とかほんととかじゃなく、それは与えられたと信じることでもあるんだなということを思う。これはきわめて個人的に。

とにかく小池栄子さんの表情と、豊川さんの声がすごくいい映画だった。

参考

映画見終わったら読もうと思っていた、makisuke さんの書かれていたこの映画の感想、何度も頷きながら読みました。

http://d.hatena.ne.jp/./makisuke/20080320#p1

[] エイプリルフール妄想

エイプリルフールって、ほんとのこといっても嘘みたいだし、「嘘だよー」って言われても嘘かもしれないし、だからといってほんとのこと言ってるかもしれないのに「またまた嘘ばっかりー」とかちゃかしてほんとだったら悲しいし、「嘘ばっかりーってのはあれだ、エイプリルフールだよー」って言っても嘘だと思って信じてもらえないかもしれないし、そもそもエイプリルフールの存在自体が壮大な冗談だったりして…! とか考えてたら頭がややこしくなってきたので、とりあえずぜんぶいい話だと思っておこうと思います。

[] 2007・2008年のマンガとランキング

id:roberto さん経由で知った、2007・2008年のマンガランキングまとめを読んだので、思ったことをぶつぶつ書いてみます。

2007・2008年のマンガランキングをまとめてみる - WebLab.ota

http://d.hatena.ne.jp/./n_euler666/20080330

私が昨年末に書いた2007年まとめ→(id:ichinics:20071228:p1)をふりかえってみると、「皇国の守護者」、石黒正数さん、小玉ユキさんあたりが入ってるランキングがあるのは素直にうれしい。

そんでも、ランキングに入っているので読んだことないのも3割くらいあって、自分がかなり偏った趣味であることは自覚できるんだけど、でも、

どのランキングにも志村貴子が入ってないってどういうことだー。今は「青い花」も「放浪息子」もあるってのに! あと「ドロヘドロ」も「ぼくらの」も入ってないし、よしながふみがぼこぼこ入ってるのにオノ・ナツメが「GENTE」ひとつってのも首を傾げてしまうな(ていうか、太田出版のは「GENTE」だけかー)。そういえば、古屋兎丸乙一の「少年少女漂流記」もよかったのにあんまり評判きかないのなんでかなぁ。

個人的に一番しっくりきたのは、「このマンガを読め! 2008」のランキングだったのだけど、これでも1位だった「蝉時雨のやむ頃」(id:ichinics:20070430:p1)が、全体的に高評価すぎてびっくりした。確かにいい作品だと思うけど、なんていうか描かれてることと描き方がすれちがってるような気がしたんだよな。吉田秋生作品の中ではたぶん「ラヴァーズ・キス」に一番雰囲気が近いと思うんだけど、個人的にはあの頃の方がずっと、作品と作者が寄り添ってるように感じられた。ともかく、2007から2008に出た漫画では、ほかにもおすすめしたいのたくさんあるなぁ…。と思いました。

それから、わたしは基本的に短編漫画が好きなんだけど、短編漫画ってあんましランキングとか入らないよねーとかそういうことも思ったりしましたが、とりあえずもっと漫画読もうと思った!というのが結論です。あといきつけの漫画屋さんがほしい。