「エクザイル/絆」

監督:ジョニー・トー
公開時に見逃してたのをやっと見た。大好きな「ザ・ミッション/非情の掟」(id:ichinics:20050527:p1)と対になるような作品で、アンソニー・ウォン、フランシス・ン、ラム・シュー、サイモン・ヤムなど主要キャストはほぼ重なっている。とにかくかっこいい銃撃戦を見たい人と、男の友情物語が好きな人には全力でおすすめしたいです。個人的には大満足。

エグザイル/絆 スタンダード・エディション [DVD]

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物語は中国返還間近のマカオを舞台に、5人の男が銃を構えあう場面から始まる。そして、その数分後には椅子を組み立て食卓を囲んでいる。アンソニー・ウォンが薬莢を吐き出し、鍋に残った弾の跡を確認して皆が笑う。ほとんど台詞もないやりとりなのに、そのタイミングや表情から、彼らの間にある絆が浮き彫りになっていく。
シンプルな脚本だからこそ生える名場面が、惜しげもなく繰り出される映画でした。特に、背水の陣へと追い込まれた最後の戦いのシーンは圧巻だった。振り向きざまのフランシス・ンの! あの! 表情とかね! ラストの写真とか、ちょっとやりすぎでしょって思うような様式美なのだけどたまらない。
それから闇医者の場面なんて、あれ、あの画を撮りたいための美術だよなーと思う。美しい銃撃戦でした。
何を言ってるのか良くわからないですが、これがジョニー・トーの、「カッコイイとは、こういうことさ」なのだと思います。
もうすぐ公開になる「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」も楽しみです。