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2011-12-22

[][] 「めしばな刑事タチバナ」1,2巻/原作坂戸佐兵衛 作画:旅井とり

ずっと気になってたのですがなかなか1巻が見つからず、3巻がでたタイミングでやっと買えました。1冊ずつ買っててまだ2巻なんだけど、ちょっとずつ読むのが面白い漫画なので、3巻はまた手持ち積み漫画なくなったときに買いたいと思います(すぐだと思います)。

めしばな刑事タチバナ 1 (トクマコミックス)

めしばな刑事タチバナ 1 (トクマコミックス)

内容は、タチバナ刑事による“めしばな”が、いろんなタイミングで繰り広げられるというB級グルメ漫画。情報量が多いので読むのに時間かかるとことかちょっともやしもん」読んでる感覚に近いです。

タチバナ刑事のめしばなに登場する「めし」たちは、袋ラーメンや缶詰の焼き鳥、立ち食いそばに牛丼屋、などなど、身近にあるものがほとんどです。入ったことはなくても知っている店の名前がたくさんでてくるので、街を歩いてるときに、「あれめしばなにでてきたとこだ」とか思うようになるのもまた楽しい

もちろん、登場するお店をよく利用する人はより楽しめる漫画だと思うのですが、ほとんど入ったことのない私でも面白いと思えるのは、私のポテトチップス語りをしたいという気持ちとこのめしばながわりと近いところにあるような感じがするからだと思います

コンビニやスーパーで買えるものチェーン店というものは、多くの人に認識されているからこそその人なりのこだわりやら思い入れがあって面白い。あと登場人物たちがまたおいしそうな顔するところがいいです!

めしばな刑事タチバナ 2 (トクマコミックス)

めしばな刑事タチバナ 2 (トクマコミックス)

[][] 「ぼくらのよあけ」1、2巻/今井哲也

ぼくらのよあけ(1) (アフタヌーンKC)

ぼくらのよあけ(1) (アフタヌーンKC)

とてもよかったです。夏休みSFのわくわく感と切なさが詰まった作品だったと思う。

2010年の28年後から物語がはじまる世界は、オートボットという家庭用お手伝いロボットがいたり、学校の出欠も携帯端末のようなものでとっていたり「もの」は格段に進歩しつつも、人の生活は大きくは変わっていないように見える。子どもたちは「サブ」という、今でいう学校裏サイトのような場所で常時やりとりを続けていて、たぶん現代以上に同調圧力にさらされているように見える。

でもひとというのはいつの時代でも変わらないもので(というのはこの作品の中にも描かれているのだけど)、だからこそ子どもたちが出会い、挑戦するという夏休みの友物語はどこか懐かしく読むことができるのだと思う。

読んでいてイメージが近く感じたのは細田守監督の「デジモンアドベンチャーぼくらのウォーゲーム」でした。あの作品の、ネット内の問題が、現実日常風景と対比して描かれているところとかすごくわくわくしたんだけど、それは「子ども世界」と「大人の世界」の対比でもあったんだと思う。この「ぼくらのよあけ」はそこに少しアレンジを加えて、つながっていく物語になっている。

それからもうひとつ、主人公とオートボットのナナコの関係は「ドラえもん」とも重なるところがあるんだけど、そこはもうちょっと、二人だけのやりとりを時間をかけて見たかったなって思ってしまうところもありました。

でもとても読み応えのある良質の夏休みSFだったと思います

ぼくらのよあけ(2) (アフタヌーンKC)

ぼくらのよあけ(2) (アフタヌーンKC)

[][] 「未刊作品集 森」/岡崎京子

未刊作品集、ということで表題作の「森」は1話しか収録されていなくて、他にいくつかの短編イラスト年代順に収録されています。できれば、岡崎京子さんの作品は全集とかですべての作品を年代順に読んだほうが面白いような気もするんだけど、それはともかく、この「森」を読んで改めて、岡崎京子さんの漫画って面白いなと思った。

コマ割りが動画みたいになめらかで、セリフの息遣いや、場面ごとの音の切り替わりまで聞こえるみたい。でも岡崎京子作品がそういうふうに描かれるようになったのはわりと後半のことで、それが1996年ということにびっくりしてしまう。

岡崎京子未刊作品集 森 (フィールコミックス) (Feelコミックス)

岡崎京子未刊作品集 森 (フィールコミックス) (Feelコミックス)

ところでこの「森」の第1話は、なくなった友人の恋人に偶然再会するところで終わる。他にもいくつかの共通点があって、つい「ノルウェイの森」を思い出すのだけど、そういえば村上春樹岡崎京子の組み合わせってありそうで今まで考えたことがなかった。

ただ二人とも、そのとき時代に寄り添ったものを描く作家だと思うし、だからこそ今いて欲しいなと思ったりもする。