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  □これまでの日記一覧

2014-12-28

[] 2014年に見た映画ベスト6!

2014年に見た映画でもまだ感想を書けてない作品が多いのですが、年の瀬ということで特に好きだったベストを考えてみました。毎年だいたい3本に絞るんだけど、今年はちょっと絞りきれず、半端ですかベスト6で…!

6位「新しき世界」

見たのは3月のことだというのに折に触れて思い返す映画だったし、あの「チョー嬉しいよ」という場面を思い返すだけでちょっと泣きそうになる。時間をさかのぼって彼らのお話を見たいという気持ちになって終わるので、後をひくというのもあるんだろうな。チョンチョンは今年一番好きだった男性キャラクターです。

 新しき世界 - イチニクス遊覧日記

5位「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」

チョーいい映画でした。楽しかったー。何回も見返したい映画ですね。続編もあったらいいのにな〜。

 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー - イチニクス遊覧日記

4位「GODZILLA ゴジラ」

見えない、見たい、まだ見えない、からの、大見得切って吼える、というあのシーンで五億点出ました。そして尻尾の一撃、熱戦攻撃とコンボで最高に楽しかったです。12年ぶりに東宝ゴジラも新作が決定したそうなのでそちらも楽しみ…!

 「GODZILLA ゴジラ」 - イチニクス遊覧日記

3位「ウルフ・オブ・ウォールストリート」

今年の初めのほうに見たので今年だということをちょっと忘れてたのですが、この作品を見た映画館でとにかくたくさん笑って約3時間という時間をあっという間に感じたことはよく覚えています。私の暫定ベストディカプリオです。がんばってたなー。

 ウルフ・オブ・ウォールストリート - イチニクス遊覧日記

2位「ジャージー・ボーイズ」

私はとにかく、天才が努力してちゃんと天才であることを認められる話が大好きなうえに、音楽も最高で最高&最高でした。一人で見に行ったけど随所で拍手したくなった。今年のベストエンドロール賞。

 ジャージー・ボーイズ - イチニクス遊覧日記

1位「Her 世界でひとつの彼女」

見たあとに、いろいろと考えごとをしてしまう映画はいい映画、だと思うのですが、今年最も身にしみた映画はこのHerだったと思います。感想にも書いたけれど「ときおり僕は、自分が一生のうちで味わうべき感情をすべて経験し尽くしていて、もう新しい感情は得られないのではないかと思う」という台詞のことを、今年は折に触れ思い出しました。

それから「ジャージー・ボーイズ」とはまた違う方向で音楽のすばらしさを感じた映画でもありました。

 「her 世界でひとつの彼女」 - イチニクス遊覧日記

番外編

今年公開の映画ではないけれど、今年初めてみた映画で一番好きだった作品だったらこちらかもしれません。

 恋はデジャ・ヴ - イチニクス遊覧日記

2014年公開映画でまだ見てないけど絶対みたい!と思っている映画もたくさんあるのですがそれはまた来年に!

2014-12-26

[] 2014年の漫画!! まとめとベスト10

2014年まとめ

2014年も面白い漫画をたくさん読みました。が、こうやって振り返ろうとすると、あれもこれもまだ感想書いてない事に気づいて焦ります。でもせっかくの年の瀬なので、記憶と本棚を頼りに今年の漫画を振り返りたいと思います!

昨年が、自分の楽しみにしていた長期連載作品が相次いで完結した年だったせいもあるのか、今年は自分が「新刊が出たら必ず買う」漫画家さんの新刊が少なめだったような気がします。でもそんな中、強烈なインパクトのある作品にいくつも出会えた年でした。

印象的だった出来事のひとつが、創刊当初から数年間愛読していたIKKIの休刊。この日記も最初の頃は毎月IKKIの感想とか書いてたなー。雑誌を読む時間がとれなくなって、漫画は単行本で読むとほぼ割り切ってしまっている現在ですが、それでも愛着のあった雑誌の休刊はさびしいです。(新雑誌始動の告知もあったので楽しみにしています)

ハマったといえば今年後半にいきなり落ちた「弱虫ペダル」です。アニメ2期にあわせて予習しようと思ってよみはじめたらこれがものすごく面白くてとまらず最新刊&番外編まで読みました。巻ちゃん推しです。

それからアニメ化&実写映画化の勢いでなぜか2パターンも新装版がでた「寄生獣」は、実家に愛蔵版あるのになんか買い直してしまいました。実写映画を見るまでにあわせてゆっくり読み直したのですが、これが猛烈に面白かった。名作を、細部を忘れた頃に読み返す、って贅沢だなと思いました。

来年の漫画も楽しみです!

私が2014年に好きだった漫画ベスト10はこんな感じです!

2014年の漫画ベスト10

10位「第七女子会彷徨」/つばな

第七女子会彷徨 8 (リュウコミックス)

第七女子会彷徨 8 (リュウコミックス)

私のSF欲をコンスタントに満たしてくれる作品といえばこの「第七女子会彷徨」です。長らく買い続けてる作品ってこういう年間ベストに入れづらいんですけど、ほんと毎巻でるごとに「なんてわたし好みの漫画なんだ…」って思うし、いつか世界が裏返ってしまうんじゃないかという恐ろしさが底辺に流れ続けているところも好きです。

9位「娘の家出」/志村貴子

娘の家出 1 (ヤングジャンプコミックス)

娘の家出 1 (ヤングジャンプコミックス)

昨年「放浪息子」「青い花」と約10年続いた長期連載が続いて完結した、志村貴子さんの新作。この2作がどちらかというとセクシュアルマイノリティ当事者の側のお話であったとすれば、今作は多様性を描いたお話なのかなと思います。自分をどうとらえるかという性のあり方はそれこそ十人十色であるということ。

 「娘の家出」1巻/志村貴子 - イチニクス遊覧日記

8位「囀る鳥は羽ばたかない」/ヨネダコウ

囀る鳥は羽ばたかない 1 (H&C Comics  ihr HertZシリーズ)

囀る鳥は羽ばたかない 1 (H&C Comics ihr HertZシリーズ)

映画「新しき世界」でざわざわしていた頃に、あわせておすすめされていることが多かったことで気になって買ってみたBLなのですが、いやーもうほんとかっこよかった。勢いでヨネダコウさんの既刊本すべて買ました。「新しき世界」はもちろん、黒社会ものが好きな人にはとてもおすすめです…。

7位「僕だけがいない街」/三部けい

昨年のベスト10に入れなかったことを後悔している「僕だけがいない街」、今年出た新刊もすごかったです。特に5巻…。続きが気になる作品は完結してから読むという人も多いと思いますが、この作品はリアルタイムで読んで、落ち着かない気持ちで新刊を待つのをおすすめします。1番いいのは連載で読むことだと思うけど。とにかく、引きがうまいなーって思いました。全力でつり上げられてる。

6位「子供はわかってあげない」/田島列島

子供はわかってあげない(上) (モーニング KC)

子供はわかってあげない(上) (モーニング KC)

初めて読んだ作家さんだったのですが、初めて読む読み心地だったのがとても印象に残っています。

 「子供はわかってあげない」上下/田島列島 - イチニクス遊覧日記

5位「ハウアーユー?」/山本美希

ハウアーユー? (フィールコミックス)

ハウアーユー? (フィールコミックス)

読み返すのがこわい作品ではあるのだけど、忘れられない存在感のある作品でもあった。あと似てるとかではないんだけど「岡崎京子」作品を読んでいたときの気持ちを思い出せたのが嬉しかった。

 「ハウアーユー?」/山本美希 - イチニクス遊覧日記

4位「どみとりーともきんす」/高野文子

ドミトリーともきんす

ドミトリーともきんす

何と言っても今年は高野文子さんの新刊が出た年ですよ!そのことだけで1位にしたい気持ちです。

http://d.hatena.ne.jp/ichinics/20141108/p1

3位「RAPID COMMUTER UNDERGROUND」/座二郎

私の好きなものと好きなものが合わさった漫画!という感じでした。日常のすぐそばにある異世界。

 「RAPID COMMUTER UNDERGROUND」/座二郎 - イチニクス遊覧日記

2位「運命の女の子」/ヤマシタトモコ

運命の女の子 (アフタヌーンKC)

運命の女の子 (アフタヌーンKC)

この短編集に収録されている「きみはスター」は、とても個人的な感覚にじかに触れられたような気持ちになった作品で、ヤマシタトモコさんの作品のなかでも特に好きな1冊になりました。憧れに打ちのめされたい。

 「無敵の人」と「憧れ」の傲慢/ヤマシタトモコ「運命の女の子」 - イチニクス遊覧日記

1位「夜とコンクリート」/町田洋

夜とコンクリート

夜とコンクリート

今年は断然この「夜とコンクリート」です。私の人生のベストにも入れたいくらい好きな作品。町田洋さんの描くさびしさが私はとても好きです。

 夜とコンクリート - イチニクス遊覧日記

番外編

単行本が出ていないのでベスト10には入れてませんが、今年特に楽しみにしていたもののひとつが池辺葵さんがやわらかスピリッツで連載している「プリンセスメゾン」です。

web上で読めるのでぜひ。単行本が出るの楽しみにしています。

やわらかスピリッツ - プリンセスメゾン

2014-12-23

[][] ゴーンガール

監督デヴィッド・フィンチャー

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ネタばれを避けるために出来る限り早く行った方がいい、って書いてあるのをtwitterのTLで見た気がしたので(誰かのRTだったので探せず)、初日会社帰りに見に行ってきました。面白かった。という言葉が適切なのかわからないですが、一瞬も飽きずにぐいぐいとページを捲るかのように映画がすすんで行き、見終わった感覚はやっぱり面白かった、だと思います

デヴィッド・フィンチャー作品はやっぱりエンタメですよね。

とりあえず物語は、映画が語る通りの(きっと原作遭難だと思いますが)順序で見るのがいいと思うので、とにかくネタばれを避けて、出来る限り早く映画館でみるのがおすすめです。

【ここから内容に触れています

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2014-12-17

[] ダイアログ・イン・ザ・ダークに行ってきました

最近、何を見ても何かを思い出す…ということについて考えていて、先日感想を書いた『幸福はアイスクリームみたいに溶けやすい』の中にあった「思い出を思い出したことが思い出になっていく」という台詞とも共通するのだけど、そうやって上書きしていく風景ではなくて、まっさらな見た事のないようなものってどんなものだろうかと考えていたときに、以前(なんと5年前)みちアキさんが書かれていた「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」のことを思い出し、行ってみることにしたのでした。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク体験記 - すべての夢のたび。

会場についてみると、参加者の感想ボードのようなところに「人との触れ合いが云々」みたいな感想が多くて、あれちょっと思ってたのと違うかな…? と不安にもなったのですが、終わってみると、そういう感想を抱く人が多いのもわるような気がしました。

そして自分が期待していたような、単純に「完全な暗闇の中で自分がどう感じるのか試してみたい」という好奇心をかなり満たしてくれるものでもあった、と思います。

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」は、時間ごとに、たしか8人までのグループで、アテンドとよばれる視覚障害者の方の案内で参加するシステムになっているみたいです。まず薄暗い部屋に入り、それぞれ白杖を渡されて「純度100%の暗闇(と説明されました)」の中へと進んで行きます。

会場内での内容は季節事に変化があるそうですが、一応、ネタばれにならなそうなところだけ以下感想を書いてみます。ただ、同じ回に入った人でも全く違うことを言ってる人もいたのであくまでも個人的な感想です。

まず思ったのは、純度100%の暗闇って、当たり前ですが目を開いていても何も見えないものなんだなということでした。これは日常ではなかなか体験できないので興味深かったです。

そしてそのような「見えない」空間にいると、白杖がとても心強いものなんだなとも思いました。手のひらに伝わってくる震動で、地面がどのような素材で出来ているのかけっこうわかりますし、少し先の情報が手に入るので、行動しやすくなります。

でも、そうやって得た情報から、どうしても頭の中で、映像を思い描こうとしてしまって、頭がフル回転しているのも感じました。ものすごく疲れました。体験は約90分間だったのですが、私はずっと目を開きっぱなしで、体験から10日ほど経った今でも、思い出すとその部屋の中を「風景」として思い浮かべてしまいます。こういう情景であるはずだ、という風景に当てはめてしまうんですよね(実際には終わったあとも見る事はできません)。

行く前はもっと聴覚や嗅覚が敏感になるんじゃないかと想像していたのですが、聴覚は距離をはかるのにかなり参考になっても、嗅覚はそれほどでした(敏感になってもおかしくない場面はありました)。聴覚という意味ではその場にいる人との会話で判断してしまうので、耳をすますという感じとはちょっと違いました。ただ、ここはコミュニケーションの大切さを感じるポイントなのだとも思います。例えば、私が参加した回は遅刻してきて途中から入ってきた人がいたので、顔を見ずに声の印象で接するというのは新鮮な体験でした。

個人的にはアテンドの方ともっと話してみたかったのですが、グループだったのでなんというか目の前の課題以外のことを話しにくかったのがちょっと残念。

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そんなわけで、暗闇の中でも、何も見ていないのに、そこにある情報で何かを思い出してあてはめようとしてしまっている自分がいたわけですが、終わった後も、中の風景を見ることができないのはよかったです。思い描いていたものと見比べてみたい欲もあるけれど、見たらきっとその風景に上書きされてしまうし、私の頭の中にしかない風景なら、上書きされることもないのかもしれないなーと思うので。

2014-12-15

[][] ジャージー・ボーイズ

監督クリント・イーストウッド

Sherry」や君の瞳に恋してる、の邦題で知られる「Can't Take My Eyes Off You」で知られるフォー・シーズンズの歴史を描いた舞台映画化で、舞台版のメインキャストを起用しているだけあってとにかく歌がすごい。フォー・シーズンズ名前を知らない人も、ああこの声は!と思うくらいフランキー・ヴァリのあの、誰もが振り返ってしまうような声でした。

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ニュージャージー州生まれの一般家庭に生まれたヴァリは、地元マフィアボス歌声を気に入られ、不良仲間のバンドに入り頭角を現し始める。

成功からは程遠いような田舎町で、それでも彼らがショービジネス世界での成功を目指すことができたのは、とにかくヴァリの歌声を信じていたからだと思います。彼の歌声はずっと物語の中心で輝いているのだけれど、それは同時に影も生んでしまう。

しかしヴァリもまた、自分の才能を信じて守り続けてくれた人たちを消して裏切らないんですよね。

いろいろと犠牲になっている人もいるんだけど(家族とか)、それでもヴァリがひとたび歌い始めれば、スクリーンを前にして手を叩きたくなってしまう力のある音楽映画でした。

特にすばらしいのは何といってもラストシーン

紆余曲折あったフォーシーズンズのメンバーがようやく再結成舞台で再会してステージの幕開けを迎え、振り返って“あの頃”の姿に戻る瞬間です。紆余曲折が帳消しになって、4人でステージに立てる喜びが結晶になったような名場面からエンドロール。最高でした。

自分がCD店で働いていた数年間、もっともお客さんから問い合わせを受けた曲は、「Can't Take My Eyes Off You」だったと思います。ボーイズ・タウン・ギャングディスコバージョンが人気だったせいで、その元ネタを探しにくる人が多く、そのせいもあってフォー・シーズンズ名前は馴染み深いのですが、彼らの歴史についてはまったく知らなかったんですよね。

から、この映画は、1枚のCDや町でかかっている1曲、音楽が聴かれ続けるということの重みを改めて思い起こさせてくれるものでもありました。

[][] 「かげきしょうじょ!」1,2巻/斉木久美子

twitter名前を見かけて、特に内容とかは知らずに買ってみた作品なのですが、これがまた自分にとってはど真ん中な女の子友情もの×宝塚作品中では紅華歌劇団)で、本当に気になって買うというのは大事なことだなと思いました。

物語主人公は主に2人で、メインの主人公高身長と明るさがとりえのオスカル様を目指す異端児さらさ」なのですが、彼女の背景はあまり明かされておらず、主に視点役を担うのが、もとJPX48というアイドルグループにいた「愛」という女の子です。48とついているとおり、モデルになっているのは48Gなのですが、読んでいくとなんとなーく、モデルになっている子も想像がつきます。

愛は男性恐怖症で、握手会でファン相手に暴言を吐いてしまったことでグループを辞めることになったという過去があります。その相手であるファンのエピソードが2巻にあるんですけどね、これがほんとすごくよかった。アイドルグループの話は本筋ではないのだけど、人がアイドルを好きになる瞬間ってこういう感じだよなーとなんか親近感がわきました。

48Gも宝塚女の子団体であるという共通点はあって、そして自分はそういう女子集団での切磋琢磨的なものがとても好きなので、これからさらさと愛が、紅華の中でどのような夢を実現していくのか、とても楽しみです。

2巻のタイミングで掲載紙が変わったとのことですが、できるだけ作者の思ったとおりのスピード物語を読み続けることができますようにと願っています。

そしてとても面白いので売れて欲しい!

かげきしょうじょ! 1 (ヤングジャンプコミックス)

かげきしょうじょ! 1 (ヤングジャンプコミックス)

2014-12-14

[][] 幸福アイスクリームみたいに溶けやすい/黒谷知也

IKKI新人賞単行本書き下ろし部門」受賞作とのこと。twitterのTLでおすすめされているのを読んで買いました。初めて知った作家さんだったのですがこれがとてもよかった。

表紙がとてもシンプルなので、表紙を見ただけでは買わなかったような気がするのですが、いざ開いてみるととても好みの絵柄で、自分の第一印象もあてにならないものだなと思います。

掌編〜短編を中心とした作品集で、まるである街のドキュメンタリーのような、ごく普通の人々の、ある1日が切り取られたお話が多いです。

特に、見えない猫の話をする女の子と、その母親とその姉が、車で祖母(姉妹にとっては母親)のお見舞いに行く話がとてもよかった。

「嫌だなあ。思い出を思い出したことが思い出になっていくんだな。」/p75

という台詞は、わたしもよく思いことだったのでどきっとした。

そのほかも短編も、自分もこの人たちの暮らしているそばにいるような気持ちになれる、とても好きな短編集でした。

ただ、1編1編の後に暗転のような黒いページをはさんでいる話とはさんでない話があって、特に1ページ目にタイトルがきていないお話とかはお話の切れ目がわかりづらかったので全部黒はさんでほしかったなーと思いました。ページ数以外の意図があったのなら知りたい。

[][] 「子供はわかってあげない上下田島列島

子供はわかってあげない(上) (モーニング KC)

子供はわかってあげない(上) (モーニング KC)

間違いなく今年を代表する作品ひとつだと思うのだけど、どんな風に感想を書いたらいいのかわからなくて、読み終えてから数ヶ月机の上に置きっぱなしだった。

ボーイミーツガールお話のようで、想像もつかない方向へ物語が展開し、そして最後はこれ以上ないというくらい甘酸っぱいエンディングを迎える。上下巻でまるで1本の映画のようで…、なんていうとすごく陳腐だけれど、ほんとに映像的な作品で、それはたぶん、物語モノローグがほぼなく(脳内台詞はある)、台詞だけで進んでいくせいなのだと思う。

視点となる人物は複数人いるのだけど、それが三人称という描き方ではなくて、カメラごと移動しているように読めるのも映像的。こういう漫画の描き方もあるんだなって感じた作品でした。

別のペンネームで描いていた時代もあったとのことで、もっといろんな作品を読んでみたい漫画家さんです。

子供はわかってあげない(下) (モーニング KC)

子供はわかってあげない(下) (モーニング KC)

2014-12-08

[][] 「インターステラー

監督クリストファー・ノーラン

クリストファー・ノーラン監督映画はわりと好きな作品が多いのですが、好きな作品でも腑に落ちない所がわりとあって、ついでに登場人物の誰にも感情移入ができない…、ということが多いよなーということを見終わってから考えていますが、このインターステラー特にその傾向が強かったように思います。

すごく面白かったし、見た事のない画を見れたとも思う。

ただ個人的には、あちこちに、面白そうな糸口が転がっているのに、作品全然そっちを向かないで終わってしまったような気もします。でもそれがノーラン映画って感じがする。

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まず作品舞台となる地球では、時折訪れる砂嵐に悩まされていて、食糧難なので人の多くは農業をしている、もしくはすることを推奨されている。しか学校では月面着陸はなかったことになっていて…、ってすごく面白そうなんだけど、それがなんでかっていうことはほとんど説明されない。いつから飛び続けていたのかわからないドローン捕獲するシーンはすごくワクワクしたんだけど(文明が断絶された世の中で、ドローン飛ばした相手を探し当てて云々とかそういう話になるのかと思った)特に掘り下げられることがなかったのはちょっと残念。でもそこまで技術力の高い世の中で、エンジニアはいらないなんてことがあるのかなー。

で、いろいろあって主人公宇宙に行くわけです。最初に降りた星の津波の容赦なさとか見応えあったし、5次元空間の描き方も「重力時間を越える」っていう設定の説明にはあってたなと思う(けど、4次元と何が違うのかちょっとよくわからなかった(重力?))。

宇宙船の中の描写も「月に囚われた男」や「惑星ソラリス」を思い出すような静謐雰囲気でよかったです。人工知能ロボット、TARSとCASEとのやりとりも「月に囚われた男」にちょっと近いかな。

ただ、時間の流れが地球と違う、ということで生まれる、時間が離れていってしまう悲しみとか、存在するとはどういうことか、みたいな、情緒的なところをね、もっと煽ろうと思えばいくらでも煽れたと思うんですが、ノーラン監督はそのへん煽らないですよね。個人的にはあそこで私は『ハイペリオン』に登場する父娘をつなぐ台詞(「シーユーレイター、アリゲーター」)のような伏線があったらなーと期待してたんですけど、「幽霊」という言葉の使いかたも全然もったいぶらないのもノーラン監督っぽいなと思いました。

とかなんとかいろいろ思うことはあるんですが、こうやって見終わったあともいろいろ考えてしま映画楽しいよなと思います。

2014-12-07

[][] 「逢沢りく」/ほしよりこ

とてもよかった。

ほしよりこさんの漫画を読むのは初めてだったのですが、読みはじめてみればするすると、そういうものだとして読む事ができました。

物語は逢沢りくという、美しくて、潔癖で、人に見せるための涙を流すのがうまい少女物語。これだけで魅力を感じた人にはぜひおすすめです。

逢沢りく 上

逢沢りく 上

逢沢りく 下

逢沢りく 下

物語の内容にふれると、このお話は、逢沢りくが彼女母親から解放されるお話なのだと思います。物語序盤、人に好かれることをほとんど鬱陶しいこととして扱っているりくが、母親に対しては期待のようなものを見せていて、母親がして欲しいと思っていることを察して、行動する。しかし母親はりくの思いなどしらず、彼女の見透かしたような振る舞いに、次第に彼女を遠ざけるようになる。

そのようなきっかけで、りくは新たな環境に身を置くことになるのだけど、そのように家から切り離されて初めて、彼女等身大少女らし差を身につけていく。母親のコピーではない逢沢りくになったのだと思います。

彼女の心が溶ける瞬間にとてもぐっときました。