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2014-12-17

[] ダイアログ・イン・ザ・ダークに行ってきました

最近、何を見ても何かを思い出す…ということについて考えていて、先日感想を書いた『幸福はアイスクリームみたいに溶けやすい』の中にあった「思い出を思い出したことが思い出になっていく」という台詞とも共通するのだけど、そうやって上書きしていく風景ではなくて、まっさらな見た事のないようなものってどんなものだろうかと考えていたときに、以前(なんと5年前)みちアキさんが書かれていた「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」のことを思い出し、行ってみることにしたのでした。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク体験記 - すべての夢のたび。

会場についてみると、参加者の感想ボードのようなところに「人との触れ合いが云々」みたいな感想が多くて、あれちょっと思ってたのと違うかな…? と不安にもなったのですが、終わってみると、そういう感想を抱く人が多いのもわるような気がしました。

そして自分が期待していたような、単純に「完全な暗闇の中で自分がどう感じるのか試してみたい」という好奇心をかなり満たしてくれるものでもあった、と思います。

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」は、時間ごとに、たしか8人までのグループで、アテンドとよばれる視覚障害者の方の案内で参加するシステムになっているみたいです。まず薄暗い部屋に入り、それぞれ白杖を渡されて「純度100%の暗闇(と説明されました)」の中へと進んで行きます。

会場内での内容は季節事に変化があるそうですが、一応、ネタばれにならなそうなところだけ以下感想を書いてみます。ただ、同じ回に入った人でも全く違うことを言ってる人もいたのであくまでも個人的な感想です。

まず思ったのは、純度100%の暗闇って、当たり前ですが目を開いていても何も見えないものなんだなということでした。これは日常ではなかなか体験できないので興味深かったです。

そしてそのような「見えない」空間にいると、白杖がとても心強いものなんだなとも思いました。手のひらに伝わってくる震動で、地面がどのような素材で出来ているのかけっこうわかりますし、少し先の情報が手に入るので、行動しやすくなります。

でも、そうやって得た情報から、どうしても頭の中で、映像を思い描こうとしてしまって、頭がフル回転しているのも感じました。ものすごく疲れました。体験は約90分間だったのですが、私はずっと目を開きっぱなしで、体験から10日ほど経った今でも、思い出すとその部屋の中を「風景」として思い浮かべてしまいます。こういう情景であるはずだ、という風景に当てはめてしまうんですよね(実際には終わったあとも見る事はできません)。

行く前はもっと聴覚や嗅覚が敏感になるんじゃないかと想像していたのですが、聴覚は距離をはかるのにかなり参考になっても、嗅覚はそれほどでした(敏感になってもおかしくない場面はありました)。聴覚という意味ではその場にいる人との会話で判断してしまうので、耳をすますという感じとはちょっと違いました。ただ、ここはコミュニケーションの大切さを感じるポイントなのだとも思います。例えば、私が参加した回は遅刻してきて途中から入ってきた人がいたので、顔を見ずに声の印象で接するというのは新鮮な体験でした。

個人的にはアテンドの方ともっと話してみたかったのですが、グループだったのでなんというか目の前の課題以外のことを話しにくかったのがちょっと残念。

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そんなわけで、暗闇の中でも、何も見ていないのに、そこにある情報で何かを思い出してあてはめようとしてしまっている自分がいたわけですが、終わった後も、中の風景を見ることができないのはよかったです。思い描いていたものと見比べてみたい欲もあるけれど、見たらきっとその風景に上書きされてしまうし、私の頭の中にしかない風景なら、上書きされることもないのかもしれないなーと思うので。

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