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  □これまでの日記一覧

2015-03-31

[][] はじまりのうた

TLでの評判がよくて気になってみてきました。いい映画だったー!

f:id:ichinics:20150331234731j:image:w300

音楽の才能にあふれたカップル商業デビューきっかけに上京したものの、いろいろあって恋人を失い失意のどん底にいる女性彼女が、もう一人の主人公である自分で作ったレコード会社首になりそうな男」と出会い、2人でアルバムを作ることになる…という何ともドラマチックな設定ではあるのだけど、その音楽にしっかり説得力があることで、とても素晴らしい作品になっていたと思います。

とにかくキーラ・ナイトレイの繊細な歌声は意外だった。作品中ではたしかノラ・ジョーンズに例えるところがあった気がするけど、個人的にはちょっとエイミー・マンを思い起こしたりした。柔らかいんだけど奥行きのある声で、とても魅力的でした。

それからNYの街で録音するという「アルバム」制作の様子もすてきだった。こんな風に、NYの昼も夜も夕方たっぷり見れる映画って実はあんまりないんじゃないかなと思う。ここ1年くらいずっとNYに行ってみたいな〜と思っていたところでもあったので(CIPHER再読きっかけだけど)、すごく熱心に風景をみてしまいました。

主人公ミュージシャンとして成功し変わっていく元恋人(髭)のことをどこかあきれたように見ている。いろいろどうかと思う変貌はあるものの、「私たちが好きだった、作りたかった音楽はこんなのじゃないでしょ」という態度に、少し居心地の悪さも感じていた。

でも、映画ラスト主人公が元彼のライブを見に行くシーンで彼女が感じたのはきっと、どんな形であれ音楽が人に愛されるということに、作者の思いはあまり関係ない、ということなんじゃないかと思う。音楽は聴くのものでもある。そのことをこの映画肯定して終わったような気がするのがとても嬉しかった。

2015-03-14

[] 走った日の日記

ジム通いはまだなんとか続いている。とはいえ週1以下のペースなので、痩せたり体力がついたりといった効果はあまり感じないのだけど、走っている間に聴くために、買ったCDをiTunesにいれるスピードは確実に早くなった。

ランニングマシンで走るのはたぶん地面を走るより楽で、たまに、このまま1時間くらい続けて走れそう、なんて思うこともある。だいたいは10分くらいしか続かないのだけど、そういうときの足の軽さはすごく気持ちがいい。

小学生の頃にもそんなことがあった。近所にある細い道で夕方、自転車で走るHちゃんを走って追いかけていた。どこかにいった帰り道だったのか、細かいことは覚えていないのだけど、自転車で走るHちゃんの後姿と、畑を囲む背丈くらいの生垣から漏れる夕方の光の感じは今もよく覚えている。あまり運動が好きではなかった私が、体育の授業でもないのに走る、というのは珍しいことだったのだけど、そのときはなぜかまったく息切れもせず、走るのって気持ちがいい、と思ったのだった。

当時は毎日日記を書いて担任に提出しスタンプを押してもらう、というのが習慣で、その日の日記はたくさんはなまるがもらえたのも嬉しかった。

ジムに行った帰り道はよくそのときのことを思い出す。そんな風に「何かを思い出す」ということは年々増え、そのうち毎日記憶の再生だけして生きるようになるのではないかなんて考えたりもする。でも思い出される記憶の多くは他愛もない一瞬のことだったりして、記憶に付箋がたつ基準というのは不思議なものだなとも思う。

ただ、その走っていただけの思い出のように、日記をかくということで付箋を立てることはできるんじゃないかなとも思う。

2015-03-13

[][] 最近読んだ漫画

これもまたけっこう前に書いてあげ忘れていた感想です…。

「いないボクは蛍町にいる」1巻/タナカミホ

少年が、木のうろを通って、パラレルワールドと行き来するお話。設定がまず好みなのと、こちら側とあちら側のギャップの描き方もすごく丁寧。2巻で完結っぽい(巻末にいよいよ完結って書いてあった)ですが、こういうお話はどう終わるかが肝心な気がするので楽しみです。

いないボクは蛍町にいる(1) (KCx)

いないボクは蛍町にいる(1) (KCx)

フォーカスコントラスト」/町村チェス

中篇2作ののデビュー作でどちらもかなり、重かった。

上京して写真専門学校に通う主人公が、少し年上の、どこか自堕落な女性被写体として追いかけつつも、巻き込まれたくない、と一線を引いている感じ。若さ残酷さと、カメラのぞくことで、そこに何を見ようとしていたのか、に気づく場面がすごくこわかった。「きょうちゃん」側の視点お話も読んでみたいな。お話全然違うんだけど、「モーリス」をちょっと思い出しました。

エバーアフター/えすとえむ

シンデレラ」「赤ずきん」などのおとぎ話BLで描いた短編集。再解釈だけでなく、現代版にアレンジされていたりサスペンスになっていたり、作者が楽しんで描いてる感じが伝わってくる短編集だったと思います。

でも男女でも男同士であっても恋愛にはかわりないので、物語の再解釈としてはちょっと物足りなかったかも。

ヒロイン非業の死をとげるわけではなく交渉をもちかける「人魚姫」のお話が、物語的なアレンジとしては好みでした。

エバーアフター (ボーイズDuOセレクション)

エバーアフター (ボーイズDuOセレクション)

2015-03-11

[] マカデミアホワイトチョコ

この時期コンビニに並ぶ明治の「マカデミアホワイトチョコ」を見ると、2011年の今日のことを思い出す。

午後から打ち合わせで外出の予定だった私は、昼休みに買ったマカデミアホワイトチョコを、帰ってきたら食べようとデスクの引き出しにしまい、出かける準備をしていた。チョコは大通り沿いのローソンで買った。マカデミアホワイトチョコは普通のコンビニチョコよりはすこし高めの箱入りチョコで、たぶん給料日直後だったから気が大きくなっていたのだと思う。その数日前に先輩にもらって食べて、すごくおいしかったからまた食べたかったのもあった。

でも結局打ち合わせには行かず、何時間もかけて歩いて帰って、月曜日。

いろんな電車を乗り継いでやっとたどり着いた会社は薄暗く、ラジオの音と携帯の警報に落ち着かないまま仕事をしていたとき、引き出しにマカデミアホワイトチョコをみつけた。まだあけてもいない新品のチョコレート。

それを買った時ののんきな気持ちを思い出し、なんだかすごく遠くに来てしまったような気持ちになった。

コンビニでマカデミアホワイトチョコのパッケージを見かけると今も、向こうとこっちは別の世界のような気持ちになる。でも思い出して、またこうして、のんきにコンビニの新作菓子をチェックできていることが幸せだなとも思う。

あの日以来食べてないけど、マカデミアホワイトチョコはきっと今もおいしい。

2015-03-10

[][] 最近読んだ漫画

最近、と書いたままあげわすれていた感想です…。2014年のものばかり

ラタキア魔女」/笠辺哲

笠辺哲さんの漫画はIKKIデビューされた頃によく読んでいて、そのつかみどころのなさが(いい意味で)印象に残っていたのですが、この短編集はその魅力をいろんな角度から読むことができる最適の入り口なんじゃないかとおもいました。すごく面白かった(眠っているときに見る)夢みたいだなと思います。

「千年万年りんごの子」3巻(完結)/田中相

ファンタジーを完結させるってとても難しいことだなと思うのですが、3巻ずっと緊張感途切れることなく、丁寧にお話を閉じていて、お話を聞かせてくれて本当にありがとうございましたという気持ちになりました。エンドロールの後に流れる前日譚もとてもよかった。

あと田中相さんの絵がとても好きです。

千年万年りんごの子(3)<完> (KCx)

千年万年りんごの子(3)<完> (KCx)

「好きだけじゃ続かない」/松田洋子

表題作と同時収録されている、作者の自伝フィクションとある『平凡なヨウコちゃん』に不意打ちをくらった。親に振り回される子ども無力感とか、子ども気遣いをまるで大人が思いやらないことの連続だったりとか、確実にしんどいお話をどこか明るく描く作者はすごいなと思うけどでもやっぱりしんどかった。

「四月八日のまえがきに」/松井信介

twitterでよく話題にあがっていたので買ってみた本。

パンをくわえた少女が曲がり角で…という定番シーンをきっかけに主人公運命が狂い世界線が「ずれて」しまうというお話

ずれた世界線をもとに戻すために、主人公のずれに巻き込まれた友人と通りすがりの人とともに、世界線を元に戻すために奔走する…という設定はSFでとても好みなのですが、後だしされる必要条件が、「ずれた」ことと関係ないような気がするのがちょっと残念だったかな。

でもテンポよく1冊でまとまってて楽しく読めました。こういうお話漫画でもっとたくさん読みたいです。

四月八日のまえがきに (ビッグコミックス)

四月八日のまえがきに (ビッグコミックス)

2015-03-01

[] 深夜のドーナツ屋

近所に、夜中にオープンするというドーナツ屋さんがある。なぜ夜中にオープンするのかといえば、そこが都内出荷用の工場でもあるからとのことなのだけど、夜中とドーナツ、という言葉の響きはとても魅力的で、その存在を知ったときから時折通っている。

寄るのは大抵、飲んだ帰り道の、少し気が大きくなっている時だ。

気が大きくなっているから、特にカロリーなど計算することもなく、あれこれと注文してしまう。家に帰って、コーヒーを入れて食べるときもあるけれど、たいたいは食べずに眠って朝に食べる。つまり自分は、ドーナツが好きというよりも、夜中に、ドーナツを買うのが好きなのだと思う。

いつもの帰り道、時計を見るとちょうど日付が変わる頃で、それならとまっすぐな路を左に折れると、真っ暗な通りにひとつ、灯りのついたお店が見えて来る。たまに人が並んでいることもあるけれど、0時すぎにはだいたいがらんとしていて、ドーナツの種類も3、4つ。店員さんはもの静かで、レシートのインクも薄い。ドーナツの入った白い紙袋は暗い帰り道に薄明るく、あとは家に帰るだけ。

眠る前、自分もそんなお店をやってみたいなと考える。何を売るのがいいか、どこで売るのがいいか、昼間に出かけたいときはどうすればいいか。いろいろ考えることはあるけれど

1番大事なのは、そのお店に向かうという目的がなければ通らないような道で、特に緊急性のないものを売るということだよなと思う。

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