過疎の山里・春野町で暮らす

山里暮らしの日々を綴る/いちりん堂/NPO 法人 楽舎

「勅」という字をしらべてみた

教育勅語」の「勅」という字をしらべてみた。勅語は、天皇が臣民たちに命令したもの、示したもの。口頭で述べたものを記した書。

「勅」とは、皇帝、天皇の命令。あるいは、その命令が書いてある文書。勅宣、勅書、勅旨など、と使われる。

たとえば、勅願寺というのは、時の天皇上皇の発願により、国家鎮護・皇室繁栄などを祈願して創建された祈願寺をいう。

「勅」そのものの原意は、白川静さんによれば、束薪(そくしん、柴の束)など、不整のものを打って整えるの意があるとか。すべてのものを斉整(よくととのった状態)にすることをいうとか。

ちなみに、「誓文」というものもある。こちらは、天皇天神地祇に誓ったもの。五箇条の御誓文は、慶応4年(1868年)に明治天皇が天地神明に誓約する形式で、公卿や諸侯などに示された。

「誓う」のは、人々に対してではない。神に対してである。そうして、勅語は、臣民たちに命令したもの、ということになる。