ウェブログの心理学

ウェブログの心理学

ウェブログの心理学

ぱらぱらと読んでみる。ウェブログ(ウェブ日記)の歴史が手短にまとめられており、その後にブロガーがブログを続ける心理の研究へと続く。
tDiaryはてなアンテナには多くのページが割かれている。日本のブログの発展に関してこの2つが大きな役割を果たしたことがよくわかった。アンテナを中心にしたコミュニティが存在したという点が面白い。確かに公開しているアンテナはお気に入りサイトのリンク集みたいなものだし。今後は公開RSSリーダーがこの役割を引き継いでいくのだろう。すべてのサイトがRSSに対応しているわけでもないからアンテナがすぐになくなるとは考えにくいが。
この本を読んでいると、昨年購入した「スローブログ宣言! 」(ASIN:4774124214)に似ているなあと感じた。スローブログ宣言は著者の個人的な体験が中心だが、ウェブログの心理学に通じる部分が大きいと思う。こっちのほうが読みやすさでは勝っている。ウェブログの心理学は研究論文のようなものだから。

多くのブログが集積されるにつれて、さまざまな研究が行われることになりそうだ。書き言葉の変遷とか。100年後(人類がまだ生き残っていたらの話だが)の人類は、過去のブログを見て何を感じ、どのように利用するのか、考えてみるのも楽しい。テキストマイニングのような分析ツールは欠かせないだろう。歴史家もコンピュータサイエンティストでなければならない社会になっているかもしれない。