だまされても

だまされる

ふとテレビを観たら、西田先生が番組のゲストにいらっしゃいました。
日本において、マインドコントロールについての第一人者です。
今回はオレオレ詐欺について。
詳しい番組内容はこちらからもどうぞ。

宗教問題研修会後の懇親会でも
「西田先生は女性ファンが多いですよね〜」
「いやいやそんなことはないですー」
なんて話がどこからともなく出ていましたが、
私も西田先生の笑顔は好きです。
テレビでも納得の西田スマイル。
(JSCPRの理事の皆さんはやわらかい笑顔の方ばかりと思います)

番組では、だます手口とだまされる手口について、
司会者と和田アキ子さんと参加者の皆さんと一緒に話されていました。
もちろん「マインドコントロール」にも少し触れていました。

●助けてあげたいという気持ちを利用する
●古い情報が思い込みを作ると、新しい手口にだまされる。
●一人暮らしのお年寄り、マンションなど、人付き合いが少ないと情報が入ってこない環境を狙いやすい。
●アポイントメント電話
・今かけても大丈夫か確認してくる
・携帯電話が壊れた。番号が変わった。
・風邪を引いた、喉に菌が入った
(本当に番号が変わったのか、息子の元の番号に電話をかけてみる)
・今度家に帰る、といって安心させて一旦電話を切ってから、あらためて
「あのとき言えなかったけど・・・」と振込みの相談をしてくる。
思い込みをさせてから、本題に入る。
一旦本人が思い込んだ情報は疑いにくくなる。その状況を利用する。


■本人ができること
●まず冷静になる。うたがってかかることも大事。
●電話番号などが変わったと言われても、元の子供の番号にかけてみる

ただし、マインドコントロール状態で本人は気づかないことがあるので、周りが教えてあげる。


ということで
■周囲ができること
●本人に冷静になってもらう
●お坊さんが説法の中で手口などを話してもらう(説法を聞きに来た方に伝わりやすい)
●防犯ボランティアが説明。口コミで伝えると内容が伝わる。
●介護サービス、ヘルパーさんなどに情報を伝えてもらう。

大変な事態で大金を振り込まなければならない場合、また、大変な事態になったときこそ、冷静になってもらいたいのですが、
これがまた、私の経験では、本人と信じきっている場合、伝え方を気をつけないと、ムキになって逆ギレされることもあるのですが(なぜそうなるかはマインドコントロールの項目でどうぞ。珍しい事ではないです)、
逆にいえば、少しでも疑うことをできずキレるような状態というのはそれだけ冷静な状態でもないともいえます。
あまり露骨に「あんた、だまされてんで〜」と言わなくていいので、
なにかしら疑問を持つ冷静さが持てるよう、声をかけてあげたほうがいいのだと思います。



■もしだまされたら(だまされてからも大丈夫。振り込む前に食い止める)
●本人がだまされていても大丈夫なように、周囲がサポートすることが大事。
・金融機関の各施設、コンビニなどで、振り込む前にスタッフが冷静な対応をとってくれるところもある。
・あわてている場合、電話をかけながら振込みしようとしている方がいたら呼びとめる。
・バイク便で出先で受け取る(最近は振込みさせずにバイク便で届けさせる手口もある)
・バイク便での新規の出先への配達は断られる対策をとっているところもある。


番組「大阪で被害が少ないのはおせっかいが多いから?」
西田「んんん〜」(笑)
なんて話も出てましたが、周囲とのつながりが濃いので被害をお互いに未然に防げていることがおおきいという話があり、それは一理あると思いました。
そして、家族のつながりを日頃から持っておく
これが基本。

次の新たな手はこれからも次々と出てくる。
そのときに手立てを打てるよう、一人だけでなく、周囲の皆さんでだまされにくい環境を整えていくこと。
とのことでした。

命が滅せられるとき、何を生み出すのか

動画2本。

  ディスカバリーチャンネルより

即身仏の科学】(ニコニコ動画から)

現在は法律で成ることを禁止されている即身仏です。
今年は何度か地元観光案内も兼ねて即身仏へお参りしてきました。
科学検証をみて、さらに当時の研究に対する凄みが増す気もします。
仏教なのか?という話はさておき、
当時の日本で求められた信仰である事には違いないのでしょう。


【殺す行為とその本質】
宗教行為の入滅と軍隊による殺人とは命の取り扱いがちがうわけですが、
(一緒にすると戦う宗教団体になるかな。どこかで聞いたことがあるけどそれはさておき)
寿命をまっとうさせない点を、別の角度で考えてみたいと思います。
昨年の有田さんの講演も思い出されます。



元々生まれ持つ人のさまざまな性質を、日々の訓練や修行によって
人格にまで及ぼし高める事ができるのだということがわかります。
さて、即身仏入滅により生み出されたものと、
戦争の殺人により生み出されたものは、それぞれなんでしょう。

創価学会は「麻薬」…亀井氏「自民は依存症」

サンケイニュースより

創価学会は「麻薬」…亀井氏「自民は依存症」
2007.11.21 20:44

国民新党亀井静香代表代行は21日の党会合であいさつ、自民、公明両党推薦の現職候補が敗北した大阪市長選に関連し「創価学会の麻薬で生きてきた自民党だが、麻薬が効かなくなると大変だ。慢性依存症が強くなっていて、そこが手を引くと、全体ががたついた」と述べた。市長選で公明党の支持母体である創価学会の活動が鈍かったとの認識を示した上で発言した。

 また自民党について「おしまいだ。打つ手がない。もともと大都会は弱かったが、風頼みの選挙になっている」と指摘した。

依存症と副作用の認識がだんだん持たれてくるようになったでしょうか。

マインド・コントロールからの救出&JSCPR研修

マインドコントロール

S・ハッサンの新刊を入手。
救済カウンセラーの方はもちろん、被害者家族、脱会者本人、現役信者などなど、宗教問題や被害に関する理解や認識を深めると共に、
これまでのマインド・コントロールに対するいくつかの誤解や、カルト問題へのアプローチも書かれているため、自身が取り組む姿勢などもあらためて考える事が出来ます。

個人的に、先日のJSCPR研修も交えて考えてみると、カルト問題やマインド・コントロールに関する本を読んだり、研修に参加させていただいたり、カルト専門の講師の方々に勉強させていただいているうちに、
ネットのカルト問題を取り上げるサイトに関して、実際のカルト対策の現場とはかけ離れたものがあるということがより感じられるようになっています。
カルト信者やカルト団体を悪とみなし、弾圧する、排除する、倒す、というネットにはみられがちな発想や対策は、実際の専門家による救済・支援現場にはまずみられないものです。
(もちろん個々が過去の活動経験により抱くさまざまな感情までは否定されるものではありません。個々の抱いた認識や感情と宗教被害問題対策とはわけて考えられているということです)

実際の現場では、いかに社会から逸脱した行為を食い止め、とりかえしのつかない被害が起こるのを未然に防ぎ、破壊的活動にハマっている子供達や友人達をいかに救済・支援していくかという視点で考えられており、対策・支援側は、各識者や各専門分野や体験者などによる社会的なネットワークにより、幅広く深い分野までの対応とリスクマネージメントが行われているという、一般社会的な支援活動でいえば当たり前と言えば当たり前の姿勢で行われているということです。

また、JSCPR会報の臨床心理士のご意見も含めて考えるに、支援・救済する側の専門性や、メサイヤコンプレックスや二元論に陥りがちなカルト救済・支援者の姿勢や、支援者に対するケアなども問われるものがありました。
S・ハッサンの本では、インターネットの活用は否定されてはおらず、むしろ元信者、家族による体験や情報が手に入ることで、さまざまな認識を得ることが出来ることの効用にも触れてありました。
ただしこのあたりは情報を取捨選択する側に判断が委ねられることもあり、ネットで容易に意見交換がなされる反面、先にあったような二元論的な問題が懸念されます。というか実際にあります。
メディアリテラシープロパガンダは、現代のヒーラー・スピリチュアル問題にも繋がっていくところだと思います。

というわけで、今回の本も、カルト問題への取り組みを社会心理学を中心に、さまざまな角度へと考えていくことのできる本であり、被害者家族、脱会者へ役立てていかれる本だと思います。

関連
【フィリップ・ジンバルド】
【全体主義】
【西田公昭・マインドコントロール研究会】
【元メンバーへのメッセージ】
【S・ハッサン】

大学・高校におけるカルト問題学習

ネットで拾い物。
今回参加した研修や資料の内容の充実さには及ばないものの、
とても参考になると思います。

大学職員のためのニュースクリップというブログの記事に、
【カルト問題の大学の取り組みに関する】ニュース記事(といっても数ヶ月前のものですが)と、
【いくつかの大学の実際の取り組み】が掲載されていました。

その他
【現代のカルト問題と社会の変貌】 (PDF)
櫻井教授
【私たちはなぜカルトに魅かれたのか?】
(全国青少年教化協議会)

講演会

JSCPR研修でいただいてきた資料が、ただいま出張に行っているため、記事がまだ書けないので、先に別の講演を。

某日、池田小学校殺傷事件のご遺族の講演、
続いて某日、ストーカー殺人のご遺族による講演にいってきました。
いずれの殺人事件も、ニュースでみたあの事件でした。

小学校殺傷事件のご遺族による講演会場には、主に防犯組合関係の方や各地域の防犯に取り組む皆さんが、
ストーカー殺人のご遺族による講演会場には、主に警察関係の方、ほかに臨床心理士会会長、県警ストーカー対策室長、
そしていずれも地元の相談支援団体の事務局長や理事の方がいらっしゃいました。

ご遺族により、殺人事件の経緯と真相、血の現場、ご遺族の生活(仕事や学校生活含む)、裁判、精神面、警察やマスコミや周囲の対応、犯人への気持ちなど、直接話をうかがわせていただくことができ、
のこされたご遺族が、やりきれない思いを少しずつ家族で乗りこえる道のりや、心もすぐに変わるものではなく、長い時間をかけ少しずつ回復していくということ(この辺はPTSDによる海馬収縮からの回復に関わるのではないだろうかと考えられます)など
あらためてご本人のさまざまな体験談により教わる事ができました。

また今後各分野において必要であろうテーマ(予防、対策、ケア等)も、両事件ともにうかがってくることができました。
予防や対策やケアに関しては、ちょっと別記事で書こうと思います。

いずれの感想もひと言では述べられないくらいで、ご遺族の心象を考えると、かえって感想も記事にしないで、直接聴講いただいたほうがいいように思うことが多々あります。
なおかつ、殺人とひとことで言っても、ひとつひとつのケースはまったく違うものであるわけで、
それぞれに言葉にしきれない思いがたくさん残りましたが、聴講させていただくことが出来て本当によかったと思います。


少しだけ、涙についての話を。
コロンビア大学ミネソタ大学の研究で、感情とともに流す涙(感情の伴う涙)には、怒りや悲しみの感情の浄化作用、精神の安定作用のある成分が含まれるという研究結果が出たとのこと。
(たまねぎで出る涙にはそういう成分は含まれないとのこと)
遺族にとって、思い切り心から泣くことが、次の心のステップへの大事なワークになっているという話でした。
泣く事、何度も話すことも、停滞ではなくそれ自体がひとつの作業であり、またそういった作業の適切な場の必要性も認識がもてると思います。

人は予期せぬ理不尽な出来事に傷つき、傍からはわからないくらい、自分でも信じられないくらい心にダメージを受けることがあるけれども、
人にはまた、一人一人に自ら回復する能力が備わっているという経験と事実をご提示いただき、人が生まれ持つ能力も再認識させていただいたように思います。