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Spare time

09/09/10

[][]新しい労働社会 ーー雇用システムの再構築へ

 その2。

「第1章 働きすぎの正社員にワークライフバランスを」

■コラム■ 組合員資格と管理職

...本来「使用者の利益を代表する者」というのはその者の果たす機能に着目した基準であって、これと企業内職能資格制度上「管理職」と呼ばれている者とは異なるはずです。

...

 マクドナルド社をはじめとするファーストフード店では、正社員は店長だけで、あとはほとんどアルバイトなどの非正規労働者というビジネスモデルが一般的です。このような労働者構成の職場において、彼ら「管理職」を利益代表メカニズムから排除する根拠は今日ますます乏しくなってきているのではないでしょうか。


[pp.28-29]

 私たち日本人は労働組合によって、労働者の何を守りたいのか。いわゆる名ばかり管理職に対する判決は画期的であったと感じているが、乏しい根拠を未だに持ち続けて、管理職=使用者の利益を代表する者という枠組みを使い続ける労組って何なんだろう?という素朴な疑問が出てきた。

○生活との両立を守る解雇規制こそ必要

 整理解雇法理が形成された一九七〇年代の感覚であれば、妻が専業主婦であることを前提にすれば長時間残業や遠距離配転はなんら問題ではなかったのでしょう。また、非正規労働者が家計補助的なパート主婦やアルバイト学生であることを前提とすれば、そんな者は切り捨てて家計を支える正社員の雇用確保に集中することはなんら問題ではなかったのかも知れません。

 しかし、今やそのようなモデルは通用しがたいのではないでしょうか。

...

 すべての労働者に生活と両立できる仕事を保障するということは、その反面として、非正規労働者をバッファーとした正社員の過度の雇用保護を緩和するという決断をも同時に意味するはずです。「正当な理由がなければ解雇されない」という保障は、雇用形態を超えて平等に適用されるべき法理であるべきなのではないでしょうか。

 日本の解雇規制の奇妙な点は、企業が経営不振に陥ってやむを得ず行う整理解雇については(整理解雇に限って)かなり厳格な用件を求めるわりに、特段経営上解雇の必要性があるとは思われないような労働者個人の行為言動に対する懲戒解雇やそれに準じる個別解雇については規制が緩やかな点です。

...

 最近、日本の解雇規制は諸外国に比べて厳しいのか緩いのかという議論が盛んです。しかし、日本の解雇規制はある面では過度に厳しく、ある面では不当なまでに緩いのです。

[pp.55-57]

 日本は、かつて一億総中流と言われたし、自民党の人たちは福祉のあり方について、よく「中福祉中負担」と言ったりする。どうやら高すぎず低すぎず、バランスがとれている状態を好むようである。が、よく見てみるときわめてアンバランスなものがあることが多い*1。これもまさにそれで、そしてこうした問題を二元論で片づけようとするのがいかに滑稽かを物語っている。

*1:強引なことばかり書いている気がするが。前回と今回の衆院戦の結果はバランスがとれていたのか?前回と今回を足して2で割ればきわめてバランスがとれているとも言える。

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