八代尚宏『雇用改革の時代』

雇用改革の時代 : 働き方はどう変わるか 中央公論新社、1999年12月
★一言感想メモ

  • 出版から12年が経過し、本書に書かれていることはすでに世間の常識となっているように思われる。だいたい現状と合っており、問題点も重なっている。
  • その意味でも、本書は出版当時の雇用関連の制度、実情を的確に記し、さらにそこから当然の帰結として導き出される社会の行き先をも適切かつ冷静に記述したものと言える。そしてこれはつまり、当時から何も変わっていない、日本は行き先を変えることができなかった、ということでもある。たいへんに残念ではあるけれども。
  • なお、藻谷浩介『デフレの正体』城繁幸『若者はなぜ3年で辞めるのか?』を読んだあとだったため、もはや丹念に読む気にはなれず、流れと位置づけとを把握しながら、ざっとさらった感じになった。