海を歩くために目を凝らす

Que sais-je? わたしは‥‥何も知らないではないか。

2012-02-08 教育・労働

濱口桂一郎『新しい労働社会』

新しい労働社会 : 雇用システムの再構築へ 岩波書店、2009年7月

★一言感想メモ

  • 新書らしいまとまりのある本。ただし「新しい」と謳いながらそれほど新しい感じがしなかったのは、藻谷浩介『デフレの正体』城繁幸『若者はなぜ3年で辞めるのか?』ゆえか。と、労働系のものを読むと思ってしまうのはすでに毎度のこと。
  • 本田由紀『教育の職業的意義』が未読なら、合わせて読むとよいと思う。本田氏のほうがテーマが絞られているため。
  • デュアルシステム、など制度設計から入るよりも、どのような人間が必要か、どのような人間を望んでいるか、どのような社会を求めているか、について真剣に考えるほうがよっぽど健全でよい制度になるのでは、と思う。政策がうまくいかない理由はさまざまるはずだが、現実の把握が甘ければ問題点も把握できず、フィードバックと方向転換が遅ければ失敗するのはなににおいても同じことだろう。
  • 堀内都喜子『フィンランド豊かさのメソッド』で見たような、人間重視、質の高い教育によってのちのち人も国も救われる、という思想を、広く共有できたらいいのに、と思う。
  • 以下、教育と労働の歴史的な流れのうち自分の頭から抜けていた部分を簡単にメモ。(pp.137-145)
  • フレクシキュリティ:フレクシビリティ(柔軟性)+セキュリティ(安定性)(p.198)