虚虚実実――ウルトラバイバル

森下礼:環境問題研究家、詩人、エッセイスト。森羅万象、色々な事物を取り上げます。元元は災害に関するブログで、たとえば恋愛なども、広く言えば各人の存続問題であるという点から、災害の一種とも言える、と拡大解釈をする、と言った具合です。

朝日新聞「試写室」記者・竹田さをり

  我が家では、朝日新聞と読売新聞を半年交代で購読していますが、さきごろ契約が終わる一ヶ月くらい前に、朝日新聞の「試写室」でおもしろい記者を発見しました。「竹田さをり」さんという記者で、私以外にも面白がっている人を発見したので、ここにその人が書いたブログの一節を挙げます。(朝日新聞を購読できない地域の人がいたら、ゴメンなさい。)

この竹田さをりという記者。
度々突飛な内容の記事を書くので以前から注目していたのだが
久々に出ました、記事という名を借りて好きなことを書くコラム。


およそ新聞記事らしからぬ口調と
ナンシー関ばりの「私目線」のテレビ評が
朝日新聞と似つかわしくなくて好き。

http://docomademo.blog87.fc2.com/blog-entry-646.html  より。
http://docomademo.blog87.fc2.com/tb.php/646-8ec15e87(TB)


お堅い新聞の世界にも、新たなる潮流が生まれつつあるようです。竹田さんに注目してからは、朝日新聞の試写室をだれのクレジットかと思ってみていますが、おおむね4,5人の試写室担当がいて、竹田さんにはローテーションで回ってくるらしいです。


 09.07.07付けの記事「恋して悪魔
 おおおー。中山優馬=写真中央=の、黒く強烈な瞳。これには思想信条や年齢、立場を超え、女性陣はまいってしまうぞ。なぜかイケメンドラマ枠が減った今夏、週に一度の楽しみはこれだ。


 読んでいるほうが恥ずかしくなるほど、批判精神ゼロですね。こういう人のことを、昔は「ミーハー」と言いました。


 09.07.19付けの記事「マネー資本主義」
 (確率論を駆使する金融工学の商品の簡単な説明のあと)これでリーマン・ブラザーズなどは破綻したのだが、この金融危機での損を回復しようと、さらに新商品を生む科学者がいて、またマネーが集中しているという。人に先んじてもうけて、危なくなったらドロンというつもりか。



 この2つの記事は、どちらも同じ竹田さをりさんが書いたものであり、精神構造に落差があるのか、という具合に隔たっています。まあ、どちらも竹田さんの一面なのでしょうね。人には必ず「二面性」があります。てか、「堅い」記事を書いているうちに、「柔らかな」記事をも書いてみたくなるのかもしれません。この「柔らかさ」が新聞の読者の感性になにごとかを訴えるのでしょう。



今日のひと言:私とか、前掲ブログの人などに熱狂的に支持されれば、竹田さん、文学界に足を踏み出すでしょうか。興味あります。かの司馬遼太郎氏も、新聞記者から小説家に転身して、大成功を収めたのですからね。


ことばの試写室

ことばの試写室

試写室25時 (集英社文庫)

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