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2017-11-02 クスっと笑える重たい話:ハシェクの短編小説〜カフカとの類似性?

クスっと笑える重たい話:ハシェク短編小説カフカとの類似性16:06 クスっと笑える重たい話:ハシェクの短編小説〜カフカとの類似性?を含むブックマーク クスっと笑える重たい話:ハシェクの短編小説〜カフカとの類似性?のブックマークコメント



ブログ友のcenecioさんが言及されていた「兵士シュヴェイクの冒険」を図書館で探したところ、蔵書になかったので、同じ作者の短編集『不埒な人たち――ハシェク風刺短編集』

飯島周:平凡社)を借りてきて読んでみました。


劈頭作品は「正真正銘見世物興行」、テーマは蚤(ノミ)のサーカス右往左往する人たちを描いています。おそらく、極大の動物である象を、極小の動物である蚤に置き換え、象に重い荷物を引かせるように、蚤にも(蚤から見れば)重い荷物を引かせることを、虫眼鏡で「鑑賞させる」興行だったわけです。まあ、ナンセンスといえばナンセンスですが、この世の人で、これに類する妄動をする人たちを著者はあざ笑っているのでしょう。


ヤロスラフ・ハシェク(Jaroslav Hašek、 IPA:[ˈjaroslaf ˈɦaʃɛk]、1883年4月30日 - 1923年1月3日)はチェコユーモア作家風刺作家代表作『兵士シュヴェイクの冒険』(ある兵士第一次世界大戦において出会う滑稽な事件の数々を描いた未完の連作短編)は、60もの言語翻訳されている。また彼が書いた短編小説の数は約1500にも登る。彼はジャーナリストボヘミアン、そして練達のジョーカーであった。彼の短い人生は、同時代プラハ居住者ユダヤ人作家フランツ・カフカ(1883-1924)と奇妙な相似点を多く持つ。

wiki より)


・・・とまあ、ハシェクの概略は以上です。


この作品集から、もう少し小説を挙げてみましょう。


@『結婚生活における男性女性』。数学の授業中、表題の、一種エロ本を読んでいた生徒、教諭没収されますが、教諭は叱るどころか、「性生活」における彼の豊富知識を開陳し、生徒を圧倒しようとします。ちょっと「叱り方」の方向性が違うのでは、と思われました。


@「不道徳カレンダー」。悪書を取り締まる警察内部で行われているであろうやり取り。エロ出版物カレンダーなどを不埒市民から巻き上げ、それを「けしからん」と言いつつ、自分コレクションにして、市民からはそれら出版物を取り上げる官憲欺瞞を衝いた作品です。日本でも、戦前戦後、脈々と続いた検閲お話ともダブります。ハシェクは、若い頃、警察に睨まれる活動をしていた人だったので、警察への敵愾心は相当なものだと思われます。


@「精神医学上の鍵」。ただ橋から川を見ていた男性(フリフ)、それを自殺を図っていると勘違いした人(ビーレク)が自殺を止めに入ったのですが、フリフは、断じて自殺しようとしたのではない、といい続けます。そこにビーレクが呼んだ警察官たちもフリフの言い訳を聞かず、さらに現場にやってきた警察医に平手打ちを見舞ったフリフは最後には精神病院に入れられてしまいます。病気であるとの自覚がフリフになかったからだと。このお話警察への不信感が色濃く出ているようです。



今日のひと言:ハシェク作品は、どこかに毒があるようなものだと思われます。軽い毒あり、致死的な毒あり。ただ、この人の経歴をあげた前述のwiki で、カフカとの類似性があるとされていた点、私には読取れませんでした・・・



兵士シュヴェイクの冒険 1 (岩波文庫 赤 773-1)

兵士シュヴェイクの冒険 1 (岩波文庫 赤 773-1)

兵士シュヴェイクの冒険 4冊セット (岩波文庫)

兵士シュヴェイクの冒険 4冊セット (岩波文庫)

変身,掟の前で 他2編 (光文社古典新訳文庫 Aカ 1-1)

変身,掟の前で 他2編 (光文社古典新訳文庫 Aカ 1-1)

変身 (角川文庫)

変身 (角川文庫)





今日一品


アスパラガスマヨチーズ和え


f:id:iirei:20171102160813j:image


弟作。茹でたグリーンアスパラガスマヨネーズチーズコショウナツメグで和えました。食べる直前に軽くチンすると美味しいですね。

 (2017.10.28)



@鶏モモ肉のニンニク唐辛子炒め


f:id:iirei:20171102161005j:image


弟作。一口大に切った肉を、オリーブオイルニンニク唐辛子、塩で炒め、最後ピザソースを少々。ニンニク唐辛子は、お互いの毒を消し合うので良い、と鍼灸師の友人が言っていました。

 (2017.10.29)



ひじき混ぜご飯


f:id:iirei:20171102161207j:image


以前紹介した自然食系のレストランの昼食。ご飯にヒジキ油揚げシイタケニンジン、ソボロの五目飯。副食にジャガイモサラダ、3種の漬物、味噌汁付きで350円。安くて美味しい。とくに干しシイタケが良い味出しています。

 (2017.11.02)





今日の詩


アメリカハナミズキ


サクラに続いて春咲く

アメリカハナミズキ

秋には紅葉が見ものであるが

熟して落ちる


ラグビーボール状の紅い実が美しい。

その深紅の実、

食べられるかどうかは解らない。

でも食べてみたくもある。


f:id:iirei:20171102161426j:image


私の住む群馬県太田市アメリカバーバンク市姉妹都市。友好のあかしにアメリカハナミズキを贈られたそうです。

 (2017.10.31)





今日の一句


アマガエル

我が家の中で

雨宿り



台風22号の接近下、室内にいたので、引っ掴んで外にほおってあげました。

 (2017.10.29)

sinsintuusinsinsintuusin 2017/11/03 06:23 「ノミに荷物を引かせる」アリならまだしもノミですか?とても小さな動物のサーカス、面白そうです。
読んだ事がないのでよく分かりませんが、実力以上の重い荷物を引かされながら働いている人間社会を風刺したのでしょうか?
警察への不信感が根強く感じられます。ここに警察の闇に立ち向かうヒーローが出て来たら映画「ダーティハリー」を思い浮かべます。

iireiiirei 2017/11/03 07:47 >sinsintuusinさん
 風刺というのは、たとえば時の権力者を対象にした場合、命が危ないですから、いく通りにも解釈できる作品を書くと思います。たぶん「ノミのサーカス」も事情は同じだと思います。貴方の解釈も大いにありだと思います。あるいは、ギャンブルにのめり込む人間のおろかを風刺するのかもしれません。


ダーティーハリーは知らなかったのでwikiで調べました:

・・・・・・・・・・・・・・
サンフランシスコを舞台に、職務遂行のためには暴力的な手段も辞さないアイルランド系のハリー・キャラハン刑事が、ベトナム帰還兵の偏執狂的連続殺人犯との攻防を繰り広げるアクション映画。
組織と規律から逸脱していくアウトロー的、かつ直情径行で信念を貫徹する性格の主人公をクリント・イーストウッドが演じた。

・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・なるほど、「毀誉褒貶が多そうな」刑事のお話なのですね。

annenevilleanneneville 2017/11/03 09:05 子供たち用の岩波文庫ですね!?セネシオ様にそのようなエントリーがあったとは気づきませんでした。第一次大戦中とは、また、これは読みたいですね。図書館で借りてきますね。ひじきの混ぜご飯は美味しいですよね。

レモンバームレモンバーム 2017/11/03 10:04 なにごとも研究、遊びの対象になるということでしょうか。「天才バカボン」の世界のようです。バカボンパパは亀の腹筋を観察していました。iireiさんの今回のブログを読んでも、なにかしら感心する自分がいました。スマホやゲームの現代人、のみ一匹いれば楽しめる昔の人には、教えられます。 でも、生き物には優しくね!研究させてもらったら、自由にしておあげ。

レモンバームレモンバーム 2017/11/03 10:09 ちょっと視点が違いましたね!

matsukentomatsukento 2017/11/03 14:44 iirei様、こんにちは。
悪書追放といえば、鳥取県なら駅前や駅構内に、「白ポスト」というのがあって、「青少年に見せたくない雑誌は、この中に入れて下さい」と書かれています(o^_^o)v!!!
ただこの白ポストも、都道府県によってはないとこもあるだけに、鳥取県は悪書に対しては、厳しいのだと感じた次第でちゅ。
八尾民商時代の部下だった、「懲りない下半身のM田」に、私が会員から押しつけられたAVを、M田にあげたのですが、彼は「出ているのはオバちゃんじゃないか」とボヤいてましたが、私が観てみたら、ほど良い熟女だったので、ロリコン趣味がありそうなM田からすれば、合わなかっただと思いますよ〜。
アスパラガスのマヨ・チーズ和えですが、私が人から教えてもらった料理で、アスパラを茹でて、ごま油と一緒にシーチキンと和えるものがあるのですが、これが結構美味いのです♪
ニンニクと唐辛子はお互いの毒を消し合う、まさにお料理って科学だっちゃぁ〜(^o^)ノ!!!

iireiiirei 2017/11/03 16:37 >annenevilleさん
 ハシェクについての情報は、cenecioさんがご自分のブログで触れられたのか、私のブログに書かれたのかは忘れましたが、ソースは間違いなく彼女です。素晴らしい人ですね。私は「兵士・・・」は借りられませんでしたが、たぶん面白いと思います。

昨日食べたひじき混ぜご飯は絶品でした。

iireiiirei 2017/11/03 16:47 >レモンバームさん
 ノミに物を引かせる・・・この発想が面白いですよね。ハシェクは思考実験して、象に引かせるなら、ノミでもやれるだろうと発想したのでしょうが、この発想こそが彼が近代文学史にユニークな地歩を築いている証だと思います。いろいろある『不埒な人たち』の短篇のなかからこれを引っ張ってくる私も、それに興じる貴女も、近代以前の社会では、当たり前の市民だったのかも知れません。

iireiiirei 2017/11/03 17:00 >matsukentoさん
 私にはロリコン趣味はありません(キッパリ!!)どちらかというと私の年齢も考慮して、熟女が好みです。いわゆる「悪書」にはなんらかの形で、特に男性の性的充足に供されるものが多いですよね。今回挙げた「雑誌没収」のお話では、没収されたあとの悪書を当の警察官が山分けにするお話で、これはハシェクが生きていた20世紀初頭のチェコが舞台。日本の官憲も、同じことをやっていたのだと思わされます。

アスパラの料理、美味しそうですね。こんどやってみます。

ニンニクと唐辛子のような組合せを漢方では「相須:そうす」と言います。そのうちブログで挙げる積りです。乞う御期待。

SPYBOYSPYBOY 2017/11/03 18:28 アスパラはマヨネーズやチーズと合わせるとボリュームが出て、簡単にメインのおかずにできて重宝しますね。鶏肉とトウガラシ、ニンニクもそうですが、組み合わせと言うのは面白いものです。
漢方のそうすのお話楽しみです。なんとなく英語のソースにも通じそう(笑)

iireiiirei 2017/11/03 22:10 >SPYBOYさん
 アスパラは、緑黄食野菜にしては珍しく「酸性食品」ですね。味から言っても一種の肉のような味がすると思います。

「相須」のお話は「食べ合わせ」の話題も含ませる予定です。いつエントリーするかは未定です。

miyotyamiyotya 2017/11/05 09:09 おはようございます。
「鶏モモ肉のニンニク・唐辛子炒め」ご飯が進むおかずですね。
「ニンニクと唐辛子は、お互いの毒を消し合う」
良いことを教わりました。
参考にさせていただきます。

m3785comm3785com 2017/11/05 10:58 こんにちは。
ハシェクの小説面白そうですね。
アマゾンのキンドルで、「兵士シュヴェイクの冒険」を見つけました。
サンプルを取り寄せて、一度読んでみようと思います。
面白ければ全編買ってみようと思います。
風刺小説はその時代の様子を読み取ることができでしょうね。
第一次世界大戦とロシア革命の時代です。
東ヨーロッパの人にとっては動乱の時代だったでしょうね。

iireiiirei 2017/11/05 11:57 >miyotyaさん
 ニンニクと唐辛子の組合せにつては、韓国料理のキムチでかれらは実践しているのでしょう。このような素材の相性はいろいろあるのでしょうね。

iireiiirei 2017/11/05 12:09 >m3785comさん
 たぶん面白いと思います。「兵士シュヴェイクの冒険」はユーモア作家、風刺作家としてのハシェクが、縦横無尽にペンを操っているイメージがあります。日本では知名度が低い作家ですが、この作品は世界60ヵ国語に翻訳されています。

仰る通り、東欧は西欧とロシア(ソ連)の領土ゲームに長年、(そして今でも)晒されたわけですから、それは大変だったと思います。

azusarazusar 2017/11/07 13:27 柿酢を作られますか。私はやったことがないですが
いただいた柿酢はまろやかでおいしいです。
簡単にできるようですが最後にきれいな液にするのが一手間ですね。
途中はできたら時々かき混ぜるといいかもしれませんね。あたらしい酸素を充分入れる意味で。
話題に取り上げてくださっていましたのにしばらく多忙で失礼していました。
今ワインビネガーを作っています。できるかどうか
心配です。

iireiiirei 2017/11/07 16:26 >azusarさん
 発酵というのは面白い自然現象ですね。自然の営みが「目に見える」ように進行するわけですから。

柿酢、たぶん最初は柿酒なのでしょう。これが一段落したら次は酢が出来るのでしょう。まあ、好気性発酵ですから、たまにかき混ぜて酸素を補給するのも理に叶っていると思います。ワインビネガーも楽しみですね。・・・なお、私は充分な柿が確保できませんので、お預けです。

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