:三つの古本市をはしご 古本病極まる

 先週末は、大阪では珍しく三つの古本市が重なって開催されたので、行ってまいりました。
弁天町のオーク古本祭と、大阪古書会館の月いち古書即売会、それと今回新しく始まった天満橋タツタビル古書ノ市です。

一日に古本市を3ヶ所はしごしたのは初めてです。(のはずです。)


 タツタビル古書ノ市は、天神橋筋界隈の古本屋を中心に、聞いたことのないような新しい古本屋が多数集まっての開催。多数集まった割には出品数は天神橋ぷち古書即売会に毛が生えたような程度でした。若い店主が多いせいか、少し趣味が偏っている感じを受けました。
下記3点を購入。
シュトルム川崎芳隆訳『若き日』(蒼樹社、昭和22年11月、300円)
林哲夫『喫茶店の時代―あのとき こんな店があった』(編集工房ノア、02年2月、1000円)
林哲夫『古本屋を怒らせる方法』(白水社、07年8月、1200円)
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 次に行った大阪古書会館は今回300円均一の棚が半分ぐらい占めていました。タツタビル古本市に対抗してのことでしょうか。
下記6点を購入。
小山三郎『抒情詩論』(所書店、昭和51年1月、300円)
岩崎友吉『外国語を学ぶたのしみ』(玉川大学出版部、80年2月、300円)
江国滋『スイス吟行―旅券は俳句』(新潮社、93年12月、300円)→昔読んだ気がするが
飯塚信雄『カザノヴァを愛した女たち』(新潮選書、94年12月、100円)
青柳いずみこ『無邪気と悪魔は紙一重』(白水社、02年4月、500円)
本間千枝子バッカスが呼んでいる―ワイン浪漫紀行』(文藝春秋、02年11月、600円)


 さすがにここで、いったんぐったりとして休憩したあと、古本仲間と別れ、気を取り直して、弁天町の古本祭へ単身乗り込む。
疲労で朦朧とする中で、抑制の弁が飛んでしまい、下記を購入。
呉茂一『アクロポリスの丘に立って―ギリシア文学閑話』(新潮社、昭和51年3月、500円)
丸山薫詩集』(思潮社、89年2月、450円)
中村善吉『宝石―神秘と伝説』(ダヴィッド社、昭和40年12月、800円)
吉川幸次郎『随筆集學事詩事』(筑摩書房昭和35年9月、300円)
入沢康夫『春の散歩』(青土社、82年6月、400円)
横尾忠則『私の夢日記』(角川書店、昭和63年7月、350円)
高野純子『フランスのオトグラフ』(京都書院、平成10年11月、500円)
堀田郷弘・奥平堯・植田祐次『フランスことわざ歳時記』(教養文庫、83年10月、200円)
辻静雄『ヨーロッパ一等旅行』(新潮文庫、昭和59年10月、100円)→せめて本の中でも一等旅行がしてみたいと思い
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 実は先週木曜日にも、大阪でコンサートのついでに、恒例のT書店2店へ立ち寄り、
下記を購入していたのです。
浅井了意/富士正晴訳『怪談伽婢子・狗張子』(河出書房新社、昭和52年9月、300円)
菅谷規矩雄『詩的リズム続篇』(大和書房、86年1月、300円)
福永武彦『随筆集机頭の書』(新潮社、昭和48年1月、300円)
森田実歳『三木露風研究―「廃園」の成立』(明治書院、昭和52年5月、300円)
竹田晃『中国の幽霊―怪異を語る伝統』(東京大学出版会、93年10月、480円)
芳賀徹『大君の使節―幕末日本人の西欧体験』(中公新書、昭和43年5月、100円)
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 いよいよ古本病も極まってまいりました。しばらく控えることにしよう(といつも思うのですが)。


 オークションでは下記1点のみ。
佐藤朔『反レクイエム』(小澤書店、昭和58年7月、100円)