2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

:パリで暮した日本人の回想記二冊

/// 永瀬義郎『放浪貴族』(国際PHP研究所 1977年) 薩摩治郎八『せ・し・ぼん―わが半生の夢』(山文社 1991年) 引き続いてパリで長年暮らした日本人の回想記。永瀬は1929(昭和4)年から1936(昭和11)年まで、薩摩は1920(大正9)年頃から途中一時日本帰…

:石黒敬七と渡辺紳一郎

/// 石黒敬七『敬七ところところ』(十一組出版社 1942年) 石黒敬七『三色眼鏡』(岡倉書房 1951年) 渡辺紳一郎『花の巴里の橘や』(イヴニング・スター社 1947年) 前回取りあげた松尾邦之助と同時代にパリにいた二人、石黒敬七と渡辺紳一郎の書いたもの…

:下鴨納涼古本まつりほか

下鴨古本市にはだいたい初日に行くことにしていますが、今年は旅行が入ったので、何十年と通って初めて最終日を体験しました。最終日はプライスダウンがあるということでしたが、聞きしに勝る安さです。3冊500円のはだいたい5冊500円に訂正されていました。…

:松尾邦之助の三冊

/// 松尾邦之助『巴里』(新時代社 1929年) 松尾邦之助『現代フランス文藝史』(冨岳本社 1947年) 松尾邦之助『巴里横丁』(鱒書房 1953年) 引き続いて松尾邦之助の三冊。前回と合わせると、執筆の順は『巴里』『フランス放浪記』(1947)『現代フランス…

:ALBERT SAMAIN『CONTES』(アルベール・サマン『物語』)

外表紙 ALBERT SAMAIN『CONTES』(MERCURE DE FRANCE 1907年) 昨年、ブラッサンス公園の古本市で購入した本。サマンの翻訳本は森開社の『青い眼の半獣神』、堀口大學の『サマン選集』や盛林堂の『サマン名訳集成』があるようですが、未入手。『サマン名訳集…

:松尾邦之助の二冊

/// 松尾邦之助『フランス放浪記―思い出と随想』(鱒書房 1947年) 松尾邦之助『巴里物語』(論争社 1960年) 松尾邦之助については、以前、玉川信明の『エコール・ド・パリの日本人野郎』を読んで面白かったので、本人の書いたものを少しずつ買いためていま…